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伊東豊雄が、NHKのテレビ番組「最後の講義」に出演。予告動画も公開

伊東豊雄が、NHKのテレビ番組「最後の講義」に出演します。リンク先の公式ページには予告動画も掲載されています。放送日時は2023年11月8日22時から。

人生最後なら何を語り残すか?伊東豊雄さん82歳。“建築界のノーベル賞”世界を圧倒する巨大洞窟のような建物?被災地に小さな家?「建築は社会を変える」その信念とは?

美しい曲線や光のデザイン、巨大洞窟のようなオペラハウス…長野・諏訪湖畔で育ち成績優秀、東京で建築家に。高度経済成長、キラ星の建築家が活躍の時代、大阪万博造営に参加も…チャンスが少ない中、初の大きな公共建築は50歳前、しかし… その後、仙台や岐阜で人々が愛する建物空間を次々。70代で“建築界のノーベル賞”受賞。環境を生かしたその地域でしかできない唯一無二の建物空間。「美しい建築」はどう生まれるのか?

伊瀬和裕 / テトラワークスによる、広島・三原市の「糸崎の家」。三方を道が囲む海を見下ろす敷地。外からの視線の遮断と存在する自然との接続を求め、敷地の形に沿った“くの字”形状で環境に応じて窓のサイズ等を調整した建築を考案。リビングの大開口から瀬戸内の景色を取込む
伊瀬和裕 / テトラワークスによる、広島・三原市の「糸崎の家」。三方を道が囲む海を見下ろす敷地。外からの視線の遮断と存在する自然との接続を求め、敷地の形に沿った“くの字”形状で環境に応じて窓のサイズ等を調整した建築を考案。リビングの大開口から瀬戸内の景色を取込む外観 photo©貝出翔太郎
伊瀬和裕 / テトラワークスによる、広島・三原市の「糸崎の家」。三方を道が囲む海を見下ろす敷地。外からの視線の遮断と存在する自然との接続を求め、敷地の形に沿った“くの字”形状で環境に応じて窓のサイズ等を調整した建築を考案。リビングの大開口から瀬戸内の景色を取込むリビングからダイニングとキッチンを見る。 photo©貝出翔太郎
伊瀬和裕 / テトラワークスによる、広島・三原市の「糸崎の家」。三方を道が囲む海を見下ろす敷地。外からの視線の遮断と存在する自然との接続を求め、敷地の形に沿った“くの字”形状で環境に応じて窓のサイズ等を調整した建築を考案。リビングの大開口から瀬戸内の景色を取込むリビングから景色を見る。 photo©貝出翔太郎

伊瀬和裕 / テトラワークスが設計した、広島・三原市の「糸崎の家」です。
三方を道が囲む海を見下ろす敷地に計画されました。建築家は、外からの視線の遮断と存在する自然との接続を求め、敷地の形に沿った“くの字”形状で環境に応じて窓のサイズ等を調整した建築を考案しました。そして、リビングの大開口から瀬戸内の景色を取込みました。

瀬戸内海に面した斜面地の中腹辺りに位置する敷地。
わずかながら日々穏やかな水面を見せてくれる海と、敷地北側には緑豊かな山林。

建築家によるテキストより

設計を始めるために初めて敷地を訪れた時、自然を身近に感じられる敷地の中に立っていると、それらを生活の一部へと取り込むように計画をすることが必然のようにも感じられた。一方で生活道路が敷地の三方を囲むようにあるため、道路面からのプライバシーを確保することも必要となる。

建築家によるテキストより

それらを両立すべくすすめた設計は、道路面からの視線を遮りつつ自然に向けて開くため、敷地形状にあわせて「くの字」に折れ曲がった建物形状での計画となった。

一段下がったリビング空間からは中庭へとつながり、その先に見える景色は想い描いていたものとなった。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス[期間:2023/10/30-11/5]
最も注目を集めたトピックス[期間:2023/10/30-11/5]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2023/10/23-10/29)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. BIGによる、ニューヨークの超高層ビル「ザ・スパイラル」。ハイラインパーク近くの高さ約300m越の建築。公園の緑との接続と垂直方向への拡張を意図し、緑化したテラスが階段状に連なる構成を考案。オフィスの一部として自然を統合した“現代的なワークプレイス”を作る
  2. MADによる、中国・上海の複合施設「The Ark」。70年代竣工の倉庫を複合施設に改修。新旧の構築物が並置される状況を求め、既存の壁の間に“金属製のヴォリューム”が浮遊する構成を考案。都市の記憶を未来に繋げると共に人々の為の新たな交流空間を創り出す
  3. ファラによる、ポルトガルの住宅「house for three generations」。小さな村の角地に建つ3世帯住宅。正方形平面の中に各世代ごとに異なる形の寝室を作り、残った“型破りな形”の空間を共通のリビングとして計画。天井の手前で止めた“柱”は活動の区切りとなり物理的統一性も示す
  4. 新居千秋都市建築設計による、千葉の「流山市立南流山地域図書館・児童センター」。約3000㎡の滞在型複合施設。様々な規制や厳しい与件の下でも、“身体性”を大切にした“五感”に訴えかける建築を志向。寸法と素材にこだわり設計と選定した家具を用いて限られた空間の中に様々な居場所を作る
  5. 藤原・室 建築設計事務所による、兵庫・神戸市の「岡本の家」。閑静な住宅街の三角形の敷地。“容積の確保”と“街並みとの調和”の両立を求め、二層分の外壁を分割して間に開口部を設けた“圧迫感を緩和”する建築を考案。視線と風が抜ける空間は“街との繋がり”も感じさせる
  6. 原広司による神奈川・多摩区の“粟津邸”で、Karimoku New Standardの展示「Encounters」が開催
  7. 吉祥寺の「武蔵野公会堂改修」設計プロポの、一次審査通過者が参加する公開プレゼンが開催。C+A、小堀哲夫、スターパイロッツ、日建設計、AS、青木茂が名を連ねる
  8. OMA / 重松象平の建築デザインによる、東京・港区の「虎ノ門ヒルズステーションタワー」。基部と頂部に公共性を持つ機能も入る複合ビル。街の構造とシームレスに繋げて、東京における生活の特徴である“多層的で立体的な空間体験”も創出。森ビルと久米設計がエグゼクティブアーキテクトを務める
  9. 北川原温建築都市研究所による、東京・豊島区の「豊昭学園6号館 ラーニングセンター」。キャンパス整備の一環で三角形の敷地に計画。敷地を超えた街との接続と学園の更なる成長の表現を意図し、無限に広がる“放物線”の形を用いた建築を考案。道路斜線で規定された量塊の中にホールや図書館等を収める
  10. ザハ・ハディド事務所による、中国の「成都SF博物館」。国内有数のSF作家の輩出都市に建設。“星雲”を模した流動的なフォルムの屋根を持つ建築で、湖面に浮かぶ様な配置と周辺との一体的な設計も特徴。様々な展示・会議・イベントに対応する柔軟性も備える
  11. 石上純也建築設計事務所による、山口の「House & Restaurant」。旧知の友人の為の住宅兼店舗。“時間と共にその重みを増していく”空間の要望に、地面に穴を掘りコンクリートを流して土の中の躯体を掘り起こしガラスを嵌める建築を考案。不確定要素を許容し使い方の発見更新を繰り返して作る
  12. 奈良祐希 / EARTHENによる、石川・金沢市の「Node Kanazawa」。カフェ等も内包する建築企業の新社屋。賑わいの創出等の地域社会への貢献も求め、周辺と繋がる“緑のミチ”と“街のミチ”が建築を貫通する構成を考案。“歴史や記憶”の現代への継承も意図し地元の古建築等も参照
  13. 隈研吾建築都市設計事務所による、東京・江戸川区の「魔法の文学館」。童話作家の角野栄子の名を関した児童文学館。花びらが広がるような屋根“フラワールーフ”を外観の特徴とし、景観との調和や内外の連続性も意図。くぼしまりおによる内装は角野の著作の世界観をイメージ
  14. 坂本拓也 / ATELIER WRITEによる、京都・下京区の店舗「HUNTING WORLD × DESCENTE.LAB」。老舗百貨店内の期間限定の店。ブランドの代名詞の“バッグ”から着想を得て、荷物を保護する“エアー緩衝材”を主要素材とした什器を考案。45°振ったラックの配置は滞留の促進と区画の内外の繋がりを意図
  15. 近代建築の巨匠“ライト”の建築展「フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築」が、豊田市美術館で開催中。“帝国ホテル”の設計でも知られる建築家の展覧会。緻密で繊細なドローイングや図面の数々を日本初公開。ライトが提唱した住宅形式の一部が実寸で再現され空間体験も可能
  16. 二俣公一 / ケース・リアルによる、兵庫の店舗「イソップ 神戸BAL店」。歴史ある和洋折衷建築が残る都市での計画。街の“バランス感覚”を取込んだ空間を求め、“日本古来の素材”と“西洋的な構成”を融合する設計を志向。近隣産で伝統的な“淡路瓦”を主要素材に選び様々な箇所に使用
  17. 小泉誠 / Koizumi Studioによる、大阪・三島郡の「sumitsubo house」。夫婦と猫の為の住宅。季節ごとに“遊牧民”の様に部屋を移動する生活の要望に、いくつかの居場所があるだけの“潔く住みこなす家”を志向。段差や開口の工夫で“曖昧に”仕切られた“回遊性”のある空間をつくる
  18. MVRDVによる、アルバニアの文化施設「The Pyramid of Tirana」。独裁者を称えた博物館を若者や市民の為の施設に改修。生き延びた人々の“記念碑”として、傾斜したファサードに階段を追加して誰もが上に登れる建築を考案。新たな機能はカラフルな箱に入れて構造体の内外に追加
  19. 戦後日本を代表する建築家の一人“丹下健三”による「国立代々木競技場」を主題とした国際シンポジウムが開催。隈研吾らが登壇し“構造・設備・意匠の視点”から本建築を解説。海外からも有識者が参加し“国際的な視点”からも紐解く
  20. 安藤祐介建築空間研究所による、東京の「エクスドリーム不動産サテライトオフィス神田錦町」。新築テナントビル内に計画。地域の歴史と“若く前向きな”社風の表現を求め、伝統的な内装要素を“現代的な素材とディティール”で再解釈する設計を志向。エキスパンドメタルとリブパネルを主要素材とし空間を構築

坂茂へのインタビュー動画。芝浦工業大学が制作して2023年8月に公開されたもの

坂茂へのインタビュー動画です。芝浦工業大学が制作して2023年8月に公開されたものです。上記に掲載したものは前編です。

2023年4月、世界的な建築家である坂茂氏が芝浦工業大学の特別招聘教授に就任しました。 紙管(再生紙で作られた筒状の紙製品)に代表される革新的な素材および構造を開発し、“建築”という手法を用いて世界各地で自然災害や紛争に遭った人々の支援、地域の復興に尽力し続ける坂茂教授にお話を伺いました。

後編は以下に掲載します。

坂茂のウェブサイトがリニューアル 坂茂による、ハーバード大学での講演「Balancing Architectural Works and Social Contributions」の動画。2023年9月に行われたもの

坂茂による、ハーバード大学での講演「Balancing Architectural Works and Social Contributions」の動画です。2023年9月に行われたものです。

(翻訳)
坂茂は1957年東京生まれる。アメリカで建築を学んだ後、1985年に東京で坂茂建築設計事務所を設立しました。現在、東京、パリ、ニューヨークに事務所を構えています。木、紙、竹を使った革新的な建築で知られる彼のデザインは、環境とエコロジカル・デザインへのこだわりと相まって、数々の賞を受賞し、世界中の著名な機関から常に高い評価を受けています。

1995年、NGO VAN(Voluntary Architects Network)を設立。建築家が社会のために何ができるかを自問自答し、30年近く世界中の戦争難民や被災地への支援活動に取り組んできました。様々な活動を続ける建築家・坂茂の原点、原動力、そして願いについて語ります。

(翻訳)
Shigeru Ban was born in Tokyo in 1957. After studying architecture in the United States, he established Shigeru Ban Architects in Tokyo in 1985. He currently has offices in Tokyo, Paris, and New York. Known for his innovative architecture using wood, paper, and bamboo, his designs, coupled with his commitment to environmental and ecological design, have received numerous awards and constant recognition from prominent institutions around the world.

In 1995, he founded the NGO VAN (Voluntary Architects Network). Asking himself what architects can do to benefit society, he has been working for nearly 30 years to provide assistance to war refugees and disaster-stricken areas around the world. He will talk about the beginnings, driving force, and wishes of Shigeru Ban, an architect who continues various activities.

藤原・室 建築設計事務所による、兵庫・神戸市の「岡本の家」。閑静な住宅街の三角形の敷地。“容積の確保”と“街並みとの調和”の両立を求め、二層分の外壁を分割して間に開口部を設けた“圧迫感を緩和”する建築を考案。視線と風が抜ける空間は“街との繋がり”も感じさせる
藤原・室 建築設計事務所による、兵庫・神戸市の「岡本の家」。閑静な住宅街の三角形の敷地。“容積の確保”と“街並みとの調和”の両立を求め、二層分の外壁を分割して間に開口部を設けた“圧迫感を緩和”する建築を考案。視線と風が抜ける空間は“街との繋がり”も感じさせる外観 photo©平桂弥
藤原・室 建築設計事務所による、兵庫・神戸市の「岡本の家」。閑静な住宅街の三角形の敷地。“容積の確保”と“街並みとの調和”の両立を求め、二層分の外壁を分割して間に開口部を設けた“圧迫感を緩和”する建築を考案。視線と風が抜ける空間は“街との繋がり”も感じさせる2階、リビング photo©平桂弥
藤原・室 建築設計事務所による、兵庫・神戸市の「岡本の家」。閑静な住宅街の三角形の敷地。“容積の確保”と“街並みとの調和”の両立を求め、二層分の外壁を分割して間に開口部を設けた“圧迫感を緩和”する建築を考案。視線と風が抜ける空間は“街との繋がり”も感じさせる2階、リビング photo©平桂弥

藤原・室 建築設計事務所が設計した、兵庫・神戸市の「岡本の家」です。
閑静な住宅街の三角形の敷地に計画されました。建築家は、“容積の確保”と“街並みとの調和”の両立を求め、二層分の外壁を分割して間に開口部を設けた“圧迫感を緩和”する建築を考案しました。また、視線と風が抜ける空間は“街との繋がり”も感じさせます。

傾斜地の住宅街の中腹にある、細長い三角形の敷地に建つ、夫婦2人子供2人の為の住宅です。

建築家によるテキストより

敷地いっぱいに壁面を設けることは、小さな敷地における一般的な設計手法ですが、都会の狭小地ではなく閑静な住宅街の細長敷地である本プロジェクトでは、街並みに溶け込む外観も重要でした。施主からは、敷地の有効利用を最優先するという強い要望がありましたが、最大ボリュームの壁面を設けると通りに対して圧迫感が生じると考えました。

建築家によるテキストより

そこで、壁面を分割し、つなぎの部分を開口部とすることで、施主の希望する2階までのボリュームを確保しながらも、開口部によって圧迫感を緩和するとともに、開口部の前の三角形の残地に植物を植えることにしました。このような手法により、施主の希望と街並みへの配慮を両立させた建築を提案することができました。

壁面のずれにより、内外が繋がることで、住まい全体に視線や風の抜け、街とのつながりを感じさせながら広がりを感じさせる住まいとなっています。

建築家によるテキストより
戦後日本を代表する建築家の一人“丹下健三”による「国立代々木競技場」を主題とした国際シンポジウムが開催。隈研吾らが登壇し“構造・設備・意匠の視点”から本建築を解説。海外からも有識者が参加し“国際的な視点”からも紐解く
戦後日本を代表する建築家の一人“丹下健三”による「国立代々木競技場」を主題とした国際シンポジウムが開催。隈研吾らが登壇し“構造・設備・意匠の視点”から本建築を解説。海外からも有識者が参加し“国際的な視点”からも紐解く
戦後日本を代表する建築家の一人“丹下健三”による「国立代々木競技場」を主題とした国際シンポジウムが開催。隈研吾らが登壇し“構造・設備・意匠の視点”から本建築を解説。海外からも有識者が参加し“国際的な視点”からも紐解く photo©鳥村鋼一

戦後日本を代表する建築家の一人“丹下健三”による「国立代々木競技場」を主題とした国際シンポジウムが開催されます。
シンポジウムのタイトルは「国立代々木競技場世界遺産登録推進国際シンポジウム」です。主催は、一般社団法人国立代々木競技場世界遺産登録推進協議会。隈研吾らが登壇し“構造・設備・意匠の視点”から本建築を解説します。また、海外からも有識者が参加し“国際的な視点”からも紐解く内容となっています。開催日時は2023年11月19日(日)13:00~17:00(12:30開場)。会場は、東京大学 安田講堂です。参加費無料。こちらから、要事前申込です(定員700名)。【ap・ad】

ダイナミックな外観と壮大な内部空間を有する戦後建築の金字塔、国立屋内総合競技場(現在の国立代々木競技場)は1964年10月開催の第18回オリンピック東京大会水泳・バスケットボール競技会場として渋谷の高台に建設されました。かつてこの場所は陸軍練兵場で、戦後ワシントン・ハイツとして米軍に接収されましたが、オリンピック開催を機に日本側に返還されたことで知られます。​

この競技場を設計したのが戦後日本を代表する建築家・丹下健三(1913-2005)です。丹下は広島平和記念公園、香川県庁舎、東京カテドラル聖マリア大聖堂、山梨文化会館、東京都庁舎など、数多くの建築・都市計画を手がけた建築家として知られます。​

丹下は国立代々木競技場で吊り屋根構造を大胆に駆使し、大小二つの体育館とそれを結ぶプロムナードを巧みに配置しました。その際に渋谷・原宿間の高低差を活用することで、渋谷と原宿から訪れる一般客を体育館に円滑に導き入れることに成功しています。また、丹下はこの競技場を設計するにあたって構造の坪井善勝、空調衛生設備の井上宇市と協働し、近未来的なデザインを実現しました。一方、第一体育館の重厚で緩やかな吊り屋根は、奈良時代の寺社建築の大伽藍を彷彿させ、日本の伝統建築との連続性を強く感じさせます。​

国立代々木競技場は幾度かの耐震改修工事を経て、竣工当時の姿を維持した結果、2021年に国の重要文化財に指定されました。また、2021年に第32回オリンピック・パラリンピック東京大会においてはハンドボール、パラリンピック車いすラグビー、バドミントン競技の会場として活用されたことは記憶に新しいところです。​

東京において、国立西洋美術館に次ぐ世界遺産登録を目指し、このたびは海外からの有識者を交えてシンポジウムを開催いたします。​

リリーステキストより

以下に、シンポジウムの詳細を掲載します。

二俣公一 / ケース・リアルによる、兵庫の店舗「イソップ 神戸BAL店」。歴史ある和洋折衷建築が残る都市での計画。街の“バランス感覚”を取込んだ空間を求め、“日本古来の素材”と“西洋的な構成”を融合する設計を志向。近隣産で伝統的な“淡路瓦”を主要素材に選び様々な箇所に使用
二俣公一 / ケース・リアルによる、兵庫の店舗「イソップ 神戸BAL店」。歴史ある和洋折衷建築が残る都市での計画。街の“バランス感覚”を取込んだ空間を求め、“日本古来の素材”と“西洋的な構成”を融合する設計を志向。近隣産で伝統的な“淡路瓦”を主要素材に選び様々な箇所に使用 photo©イソップ
二俣公一 / ケース・リアルによる、兵庫の店舗「イソップ 神戸BAL店」。歴史ある和洋折衷建築が残る都市での計画。街の“バランス感覚”を取込んだ空間を求め、“日本古来の素材”と“西洋的な構成”を融合する設計を志向。近隣産で伝統的な“淡路瓦”を主要素材に選び様々な箇所に使用 photo©イソップ
二俣公一 / ケース・リアルによる、兵庫の店舗「イソップ 神戸BAL店」。歴史ある和洋折衷建築が残る都市での計画。街の“バランス感覚”を取込んだ空間を求め、“日本古来の素材”と“西洋的な構成”を融合する設計を志向。近隣産で伝統的な“淡路瓦”を主要素材に選び様々な箇所に使用 photo©イソップ

二俣公一 / ケース・リアルが設計した、兵庫の店舗「イソップ 神戸BAL店」です。
歴史ある和洋折衷建築が残る都市での計画です。建築家は、街の“バランス感覚”を取込んだ空間を求め、“日本古来の素材”と“西洋的な構成”を融合する設計を志向しました。そして、近隣産で伝統的な“淡路瓦”を主要素材に選び様々な箇所に使用しました。店舗の公式ページはこちら

計画地のある神戸は、明治維新以降の開港や居留地の完成に伴って貿易が盛んになり、海外のさまざまな文化を取り入れながら発展してきた。
そして、現在の神戸の街でもその歴史を感じられる要素があちこちに点在しており、18世紀末から19世紀前半に建てられた西洋風の建築もその一つ。 中には日本独自の文化と融合されて、和洋折衷の独特の雰囲気を持つものもあり、私たちは今回のストアにおいて、この神戸の歴史とリンクするバランス感覚そのものを、空間の要素として取り込みたいと考えた。

建築家によるテキストより

メインの素材に用いるのは、計画地の北西に位置する淡路島の土を原料とした淡路瓦である。
淡路島特有の良質な粘土質によって作られる淡路瓦には約400年以上の歴史があり、型を用いて様々な形状に成形できるほか、その火入れの温度によって「いぶし銀」と呼ばれる黒とシルバーがミックスしたような独特の表情が表れる。

建築家によるテキストより

私たちは、これを壁面の巾木やエンドパーツとして、またイソップのプロダクトを縁取る門型のフレーミングなどに使用。マテリアルとしては淡路瓦という日本古来の素材を用いながらも、様式としては西洋的な構成を取り入れ、神戸独自の素材や造形のバランスとイソップの空間との融合を試みた。

建築家によるテキストより
2023年10月にアーキテクチャーフォトで注目を集めたトピックス
2023年10月にアーキテクチャーフォトで注目を集めたトピックス

アーキテクチャーフォトで、2023年10月に注目を集めたトピックスをランキング形式でご紹介します。


  1. 隈研吾建築都市設計事務所による、東京・江戸川区の「魔法の文学館」。童話作家の角野栄子の名を関した児童文学館。花びらが広がるような屋根“フラワールーフ”を外観の特徴とし、景観との調和や内外の連続性も意図。くぼしまりおによる内装は角野の著作の世界観をイメージ
  2. 安藤忠雄による講義の動画「The architecture and life of Tadao Ando」。GREAT MINDSの制作で2023年8月に公開されたもの(日本語)
  3. 佐藤可士和 / SAMURAIと竹中工務店による、神奈川の「GLP ALFALINK相模原」。総延床約67万㎡の物流拠点施設。存在意義の再定義と既存イメージの刷新を目指し、建物をブランディングの重要な“メディア”と捉えた設計を志向。情報や建築を開いて地域と企業に好循環を生む“共創”の場を作る
  4. 青木淳と西澤徹夫による「京都市京セラ美術館」に宿泊できるイベントが開催。中央ホールにキャンプ形式で泊まり、夜の美術館ツアーも付属
  5. 原広司による神奈川・多摩区の“粟津邸”で、Karimoku New Standardの展示「Encounters」が開催
  6. 永山祐子建築設計による、東京のオフィスビル「ESCON 九段北ビル」。コロナ禍に進んだ眺望の良い立地での計画。集合を喚起する固有の“魅力”を持つ存在を目指し、三面開口に加え角の柱を抜いた“迫りくる浮遊感”を持つ建築を考案。外壁の色を段階的に変えて見上げ時の印象も操作
  7. 2023年のグッドデザイン賞の大賞を、山﨑健太郎デザインワークショップによる「52間の縁側」が受賞
  8. ザハ・ハディド事務所による、ソウルの「第二世宗文化会館」コンペの最終候補提案。都市に埋め込まれた建築と公園が融合する施設。自然に包まれた内外の空間の“シークエンス”を特徴とし、公共広場や自然環境には国の伝統的庭園デザインの思想も反映。文化の中心となり活気のある集いの場を作る
  9. 五十嵐理人 / IGArchitectsと五十嵐友子による、東京の住宅「家の躯体」。生活と仕事の境界が曖昧な夫婦の為に計画。大らかで“何処でも仕事ができる”住居を求め、7枚の床がズレながら重なり多様な役割を担う立体的な一室空間の建築を考案。都心に住む現実と小敷地での可能性を形にする
  10. 伊東豊雄の、芝浦工業大学での展覧会「伊東豊雄の挑戦1971-1986」。世界的に評価される建築家の活動初期の作品に注目した展示。“全エネルギーを注いだ”と言う図面やスケッチを中心に紹介。当時の製本青焼図面を閲覧できるスペースも用意
  11. ザハ・ハディド事務所による、中国の「成都SF博物館」。国内有数のSF作家の輩出都市に建設。“星雲”を模した流動的なフォルムの屋根を持つ建築で、湖面に浮かぶ様な配置と周辺との一体的な設計も特徴。様々な展示・会議・イベントに対応する柔軟性も備える
  12. 乾・RING・フジワラボ・o+h・吉村設計共同体による、京都市の「京都市立芸術大学 崇仁キャンパス」の動画。竣工した建築に加えて建設の様子なども収録
  13. 石上純也建築設計事務所による、山口の「House & Restaurant」。旧知の友人の為の住宅兼店舗。“時間と共にその重みを増していく”空間の要望に、地面に穴を掘りコンクリートを流して土の中の躯体を掘り起こしガラスを嵌める建築を考案。不確定要素を許容し使い方の発見更新を繰り返して作る
  14. 小説家の柴崎友香と建築家の藤原徹平と中山英之が審査する、日本ペイント主催の国際学生コンペ「AYDA2023」が開催。テーマは「他人と私の柔らかい器」。最優秀賞は国際アワードセレモニーへの招待と賞金30万円が贈呈
  15. 吉祥寺の「武蔵野公会堂改修」設計プロポの、一次審査通過者が参加する公開プレゼンが開催。C+A、小堀哲夫、スターパイロッツ、日建設計、AS、青木茂が名を連ねる
  16. 湯浅良介による、神奈川・鎌倉市の住宅改修「波」。海を望む高台での計画。雰囲気の刷新を望む施主の“感性”を拠り所に、不揃いに貼るタイルや量感のあるカーテンで“形の印象を弱め”て“密度を上げる”改修を実施。与件から得た断片的な心象を表面に置く様に作る
  17. 原広司による、神奈川・多摩区の“粟津潔邸”(1972年竣工)を会場にした展覧会「吉國元展」が開催
  18. 小泉誠 / Koizumi Studioによる、大阪・三島郡の「sumitsubo house」。夫婦と猫の為の住宅。季節ごとに“遊牧民”の様に部屋を移動する生活の要望に、いくつかの居場所があるだけの“潔く住みこなす家”を志向。段差や開口の工夫で“曖昧に”仕切られた“回遊性”のある空間をつくる
  19. 山田誠一建築設計事務所による、静岡・沼津市の「本郷町の家」。郊外住宅地に計画。外から順に決める“地方の一般的な設計過程”の再考も意図し、環境を遮断した“理想的な空間”を作った後に外部と接続する設計を実践。逆説的な方法で周辺の消極的な印象を肯定的な特徴に変える
  20. OMA / 重松象平の建築デザインによる、東京・港区の「虎ノ門ヒルズステーションタワー」。基部と頂部に公共性を持つ機能も入る複合ビル。街の構造とシームレスに繋げて、東京における生活の特徴である“多層的で立体的な空間体験”も創出。森ビルと久米設計がエグゼクティブアーキテクトを務める
  21. 山之内淡 / AWGLによる、神奈川・鎌倉市の「A Cat Tree House」。“愛猫”を施主に見立て設計した自邸兼アトリエ。全体を“キャットツリー”とする方針を立て、二層吹抜のリビングを“猫の身体寸法”に合わせた階段で取囲む構成を考案。猫と人の其々の言葉が混ざり合う建築を作る
  22. BIGによる、ニューヨークの超高層ビル「ザ・スパイラル」。ハイラインパーク近くの高さ約300m越の建築。公園の緑との接続と垂直方向への拡張を意図し、緑化したテラスが階段状に連なる構成を考案。オフィスの一部として自然を統合した“現代的なワークプレイス”を作る
  23. 奈良祐希 / EARTHENによる、石川・金沢市の「Node Kanazawa」。カフェ等も内包する建築企業の新社屋。賑わいの創出等の地域社会への貢献も求め、周辺と繋がる“緑のミチ”と“街のミチ”が建築を貫通する構成を考案。“歴史や記憶”の現代へ継承も意図して地元の古建築等も参照
  24. 山﨑健太郎デザインワークショップによる、千葉・八千代市の「52間の縁側」。高齢者の為のデイサービス施設。問題を抱える人も“日常を送れる”環境を目指し、木架構の中に様々な“小さな居場所”のある建築を志向。一直線の床と構造体が作る“大きな構え”は地域の人々も迎え入れる
  25. 川本達也建築設計事務所による、愛知・名古屋市の店舗「Caprice」。公園の向かいに建つ美容室とヨガスタジオ。誰もが気軽に来られる場所の要望に対し、公園の在り方を参照して各々が自身の“距離感”で関われる建築を志向。其々が独立して建つ様な構成は地域との繋がりの促進も意図
  26. 塩入勇生+矢﨑亮大 / ARCHIDIVISIONによる、長野・大町市の住宅「TRIANGLE」。施主の実家の隣で幹線道路にも面する場所。環境との“程よい距離感”を求め、内外で繋がり“遊歩道”の様な動線となる“緩衝帯”としての“道”を敷地内に設ける構成を考案。窓の配置は周辺との適切な接続を意図
  27. トラフ建築設計事務所による、神奈川・横浜市の「KIGOCOCHI」。住戸の“木質リフォーム”の為のショールーム。“木と寄り添う暮らし”の提案として、木を“地”ではなく“図”として扱う設計を志向。様々な生活機能を内包する“木の塊”を考案して空間に“図”として存在させる
  28. 森下陽 AMP/アンプ建築設計事務所による、静岡・周智郡の「タープハウス」。往来のある地域の左官職人の為の住宅兼倉庫。外の視線からの保護と“開放性”の両立を求め、地表近くまでを覆う“大屋根”の下に内外の空間が広がる構成を考案。仕上げの“ショールーム”も意図して壁面を多く確保
  29. 阿曽芙実建築設計事務所による、徳島・神山町の「ホマレノモリ」。山奥の民家を改修した“山”と“町”を繋ぐ為の施設。両方の当事者間の交流の促進を求め、便利さではなく“根源的な時間体験”を共有する場を志向。解体した材を“資源”と捉え出来る限り“再利用”して空間を作る
  30. MVRDVによる、アルバニアの文化施設「The Pyramid of Tirana」。独裁者を称えた博物館を若者や市民の為の施設に改修。生き延びた人々の“記念碑”として、傾斜したファサードに階段を追加して誰もが上に登れる建築を考案。新たな機能はカラフルな箱に入れて構造体の内外に追加
  31. ニイノ建設と麻生征太郎建築設計による、東京・大田区の「大森町の集合住宅」。活気のある商店街の中での計画。賑わいを享受しつつも“落ち着ける”住環境”を目指し、四周に回した“コンクリートの帯”の高さを変えて内外の関係を調整する建築を考案。上階に行くほど段階的に開放度を上げる
  32. ツバメアーキテクツによる、さいたま市の「旗竿地に立つ保育園」。様々な規模の建物に囲まれた敷地。“環境の質”の向上を目指し、周辺のヴォリューム感の差に注目して中庭や各室等の配置を計画。各箇所の窓は“風と光の抜け”に加えて隣接する住宅等のプライバシーにも配慮
  33. 中村竜治・花房紗也香・安東陽子による「ほそくて、ふくらんだ柱の群れ」。異分野の作家3人が協働して制作。誰一人欠けても成立しない関係性を目指し、お互いを遠ざけない様に“エンタシス柱”での空間構成を考案。安東の制作のクッションが柱を固定し、花房の絵画は分割され柱に巻きつく
  34. 今津康夫 / ninkipen!による、長野・軽井沢の、週末住宅「翠荘」。樹々が茂る1000㎡超の敷地に計画。様々な“樹葉”に囲まれた日常を思い描き、主空間を上階に配置し四方に窓を設けて“風景が内部を通り抜ける”建築を構築。仕様が異なる其々の窓は環境の異なる関係も作る
  35. 山口誠デザインによる、東京・台東区の、オフィスビル「MONOSPINAL」。ゲーム制作会社の本社。従業員の“集中力”と“リラックス”のバランス確保を目指し、環境要素も向上をさせる“斜壁”を持つ建築を考案。小スケールの素材を集積をさせる仕上げで“あらたな風景”を作る
  36. 今井博康による、千葉・松戸市の住戸改修「凹の家」。夫婦と猫2匹の為に計画。人と猫の快適な暮らしを求め、間仕切り壁を床から“350mm”浮かせて部屋全体が“猫の為の広場”にもなる構成を考案。異なる特性を持つ存在が同じ空間に重なりフィットする状態を作る
  37. トミトアーキテクチャの提案が、新潟の「(仮称)小千谷市防災センター」設計競技で最優秀作品に選定。提案書と審査講評が公開
  38. 守谷僚泰+池田美月 / OBJECTAL ARCHITECTSによる、長野・小布施町の店舗兼住宅「S House」。景観条例も掛かる農地の多い地域。風景に属しつつ“象徴性”も備えた存在を目指し、各部屋へ片流れ屋根の付与を決めて“パズル”の様に組上げるプロセスで外観を構築。内部は部屋毎に異なる空間が展開する様に作る
  39. 関里佳人+鈴木仁 / SSSによる、千葉・富津市の、週末住宅「Villa Lix」。裏手に森のある別荘地に民泊利用の為に計画。外の視線から守られ“自然を体感”できる空間を求め、間仕切の役割も担う4つの中庭を通して自然と繋がる建築を考案。視線の抜ける構成は一室空間の様な広がりも生む
  40. MADによる、中国の「安吉文化芸術センター」。“竹”と“茶”で知られる地域での計画。“竹の葉”を散らした様な屋根の重なりを特徴とし、自然と建築をつなぐ“過渡的な空間”の設計を志向。建築とランドスケープが一体となるように作る

新居千秋都市建築設計による、千葉の「流山市立南流山地域図書館・児童センター」。約3000㎡の滞在型複合施設。様々な規制や厳しい与件の下でも、“身体性”を大切にした“五感”に訴えかける建築を志向。寸法と素材にこだわり設計と選定した家具を用いて限られた空間の中に様々な居場所を作る
新居千秋都市建築設計による、千葉の「流山市立南流山地域図書館・児童センター」。約3000㎡の滞在型複合施設。様々な規制や厳しい与件の下でも、“身体性”を大切にした“五感”に訴えかける建築を志向。寸法と素材にこだわり設計と選定した家具を用いて限られた空間の中に様々な居場所を作る南東側外観 photo©彦坂武徳
新居千秋都市建築設計による、千葉の「流山市立南流山地域図書館・児童センター」。約3000㎡の滞在型複合施設。様々な規制や厳しい与件の下でも、“身体性”を大切にした“五感”に訴えかける建築を志向。寸法と素材にこだわり設計と選定した家具を用いて限られた空間の中に様々な居場所を作る1階、ブラウジングスペース photo©彦坂武徳
新居千秋都市建築設計による、千葉の「流山市立南流山地域図書館・児童センター」。約3000㎡の滞在型複合施設。様々な規制や厳しい与件の下でも、“身体性”を大切にした“五感”に訴えかける建築を志向。寸法と素材にこだわり設計と選定した家具を用いて限られた空間の中に様々な居場所を作る3階、おはなしのへや photo©彦坂武徳
新居千秋都市建築設計による、千葉の「流山市立南流山地域図書館・児童センター」。約3000㎡の滞在型複合施設。様々な規制や厳しい与件の下でも、“身体性”を大切にした“五感”に訴えかける建築を志向。寸法と素材にこだわり設計と選定した家具を用いて限られた空間の中に様々な居場所を作る3階、体育室 photo©彦坂武徳

新居千秋都市建築設計 / 新居千秋+村瀬慶彦+上田晃平が設計した、千葉の「流山市立南流山地域図書館・児童センター」です。
約3000㎡の滞在型複合施設です。建築家は、様々な規制や厳しい与件の下でも、“身体性”を大切にした“五感”に訴えかける建築を志向しました。そして、寸法と素材にこだわり設計と選定した家具を用いて限られた空間の中に様々な居場所を作りました。施設の公式サイトはこちら

南流山地域図書館・児童センターは12.5万冊の図書館と児童センター、カフェを中心とした約3000㎡の滞在型複合施設です。
極小、極細、日影、斜線制限、ローコストの中で、無味無臭でジェネリックなものではない、1つ1つのRoom「部屋」の身体性=Somestheticを大切にし、五感(視覚・触覚・聴覚・嗅覚・味覚)にうったえかける建築をつくりました。

建築家によるテキストより

私たちは例えば「四角い」建築であっても、小さく細長かったり変形していたり条件の悪い敷地でも、なるべく外形を削って、建築ヴォリュームをコンパクトにします。コスト的にもメリットがあり、隣接する敷地に対して、両者の間に少しでも良い環境をつくり出すことができるからです。さらに、内外ともに身体寸法ギリギリに考えていきます。その結果生まれる、極めつきのローコスト建築のかたまりを、内部の色々な所から掘っていきます。

このような建築は、バランスを崩すと制約がそのまま形になった普通のものになってしまい、形=外観にしていくのが難しいです。彫刻と同じで、失敗すると元に戻すことができない緊張感もあります。それでも結果として、安易に真似のできない、その場所で求められていた、そこでしかできない人の居場所が生まれると思っています。

建築家によるテキストより

極小敷地であるため、例えば書架や椅子をメーカー製品としてしまうと、内部の空間が狭くなったり必要な内寸が確保出来なくなる為、利用者及び運営者の使い勝手に配慮しつつ、本施設に合った適切な寸法の家具を設計しました。備品についても細かな寸法まで確認し、実際の製品に触れ、重さを確かめたりしながら丁寧に選定し、機能性を担保しながら、それぞれの場所に適切に配置し特性を与えることで多様な居場所を創出しています。

建築家によるテキストより
安藤祐介建築空間研究所による、東京の「エクスドリーム不動産サテライトオフィス神田錦町」。新築テナントビル内に計画。地域の歴史と“若く前向きな”社風の表現を求め、伝統的な内装要素を“現代的な素材とディティール”で再解釈する設計を志向。エキスパンドメタルとリブパネルを主要素材とし空間を構築
安藤祐介建築空間研究所による、東京の「エクスドリーム不動産サテライトオフィス神田錦町」。新築テナントビル内に計画。地域の歴史と“若く前向きな”社風の表現を求め、伝統的な内装要素を“現代的な素材とディティール”で再解釈する設計を志向。エキスパンドメタルとリブパネルを主要素材とし空間を構築2階、ミーティングルーム photo©小島純司
安藤祐介建築空間研究所による、東京の「エクスドリーム不動産サテライトオフィス神田錦町」。新築テナントビル内に計画。地域の歴史と“若く前向きな”社風の表現を求め、伝統的な内装要素を“現代的な素材とディティール”で再解釈する設計を志向。エキスパンドメタルとリブパネルを主要素材とし空間を構築3階、オフィススペース photo©小島純司

安藤祐介建築空間研究所が設計した、東京・千代田区の「エクスドリーム不動産サテライトオフィス神田錦町」です。
新築テナントビル内に計画されました。建築家は、地域の歴史と“若く前向きな”社風の表現を求め、伝統的な内装要素を“現代的な素材とディティール”で再解釈する設計を志向しました。エキスパンドメタルとリブパネルを主要素材とし空間を構築しました。

神保町で不動産・ディベロッパー業を営む企業が新築した10階建てテナントビル内の2階と3階に、同社のサテライトオフィスを設計した。

神田錦町の歴史ある土地柄と、同社の若く前向きな社風をデザインに取り込むことを考え、クラシックな内装の要素を現代的なマテリアルとディティールで再解釈することを試みた。

建築家によるテキストより

エキスパンドメタルとリブパネルをキーマテリアルとし、椅子を除くほぼすべての什器を造作で計画することとした。
古典建築の折り上げ天井意匠から着想を得た吊り装飾やシャンデリア、ペンダントライトをスチールフラットバーやエキスパンドメタル等を用いデザインし、格式高さと軽やかさを両立させることを目指した。EVホールの腰壁や収納の扉、什器の土台はリブパネルで覆うことで部屋をまたいでも空間に統一感を持たせている。

建築家によるテキストより

照明計画では、エキスパンドメタルの様々な表情を引き出すことを意図した。執務室の個人ブースでは、壁面からの間接光をアールの付いたエキスパンドメタル越しに室内へ取り込んでいる。デスク天板の奥には作業スペースを狭めないよう斜めに立て掛けたエキスパンドメタル越しに間接照明をとり、手元を柔らかく照らすようにした。また会議室では壁面の腰高収納にアップライトを仕込み、列柱廊をイメージしたエキスパンドメタルのついたてに陰影をつけている。

建築家によるテキストより
MADによる、中国・上海の複合施設「The Ark」。70年代竣工の倉庫を複合施設に改修。新旧の構築物が並置される状況を求め、既存の壁の間に“金属製のヴォリューム”が浮遊する構成を考案。都市の記憶を未来に繋げると共に人々の為の新たな交流空間を創り出す
MADによる、中国・上海の複合施設「The Ark」。70年代竣工の倉庫を複合施設に改修。新旧の構築物が並置される状況を求め、既存の壁の間に“金属製のヴォリューム”が浮遊する構成を考案。都市の記憶を未来に繋げると共に人々の為の新たな交流空間を創り出す image courtesy of MAD Architects
MADによる、中国・上海の複合施設「The Ark」。70年代竣工の倉庫を複合施設に改修。新旧の構築物が並置される状況を求め、既存の壁の間に“金属製のヴォリューム”が浮遊する構成を考案。都市の記憶を未来に繋げると共に人々の為の新たな交流空間を創り出す image courtesy of MAD Architects
MADによる、中国・上海の複合施設「The Ark」。70年代竣工の倉庫を複合施設に改修。新旧の構築物が並置される状況を求め、既存の壁の間に“金属製のヴォリューム”が浮遊する構成を考案。都市の記憶を未来に繋げると共に人々の為の新たな交流空間を創り出す image courtesy of MAD Architects

MADによる、中国・上海の「The Ark | Shanghai Cement Factory Warehouse Renovation」です。
70年代竣工の倉庫を複合施設に改修する計画です。建築家は、新旧の構築物が並置される状況を求め、既存の壁の間に“金属製のヴォリューム”が浮遊する構成を考案しました。そして、都市の記憶を未来に繋げると共に人々の為の新たな交流空間を創り出しています。本建築は2026年までの完成を予定しているとの事。


こちらはリリーステキストの翻訳です

The Ark|MADアーキテクツが上海セメント工場倉庫のリノベーションデザインを公開

MADアーキテクツは、上海張江セメント工場倉庫のリノベーションのデザインを公開しました。

改修の対象となったのは、上海張江セメント工場の南側にある「Wanmicang」倉庫です。MADのリノベーションは、新旧の建造物を並置することで、時間と物理的な次元の3次元的な階層を構想しています。上昇する箱舟のような、変貌を遂げた建物は、公園を文化、創造性、商業、シェアオフィスを統合した多機能の公共ウォーターフロント・スペースに変えることで、朽ち果てた工業用地に新たな命を吹き込むでしょう。

上海張江セメント工場は、かつて上海の3大セメント工場のひとつでした。1971年に建設され、2013年に生産を終了するまでの50年間、上海の都市建設の発展を見守ってきました。この倉庫はかつて、加工のためにセメント工場に原料を送る船が最初に立ち寄る場所であり、現存するセメント工場最大の建物でもあります。その川沿いのファサードは、まるで広大な絵巻物のようで、上海の人々の何世代にもわたる都市の記憶となっています。

近年、国内外の先駆的な建築家たちが、「1万メートルサイロ」、「セメントサイロ」、「窯尾塔」などの歴史的な産業建築物を継続的な再利用を通じて保存するために公園群の設計を依頼されています。歴史的な工業用建物をリニューアルして再利用し、研究開発、文化とスポーツサービス、創造的な商業支援のための施設を開発することで、セメント工場はさまざまな種類のビジネスとダイナミックな建築空間を備えた複合キャンパスに生まれ変わります。

MADアーキテクツの創立パートナーのマー・ヤンソンは言います。
「産業遺産が保存され、活用されるのは、それが歴史的な記憶を携えているからというだけでなく、より重要なのは、それが未来に歴史を感じさせるからです。だから、私たちはここで工業的な美学を賛美し強化する必要はなく、むしろ現代と未来の精神に焦点を当てるべきなのです」

この改修は、古い屋根を箱舟のような金属製の「浮かぶ」ヴォリュームに置き換えることで、倉庫の元の工業建築的な外観を保存します。古いコンクリートの荒々しさと新しい金属の滑らかさのコントラストは、老朽化した工場建物に新たな命を与え、元々の工業スペースは多機能な都市のリビングルームへと生まれ変わります。オリジナルの工業用建物の長い斑模様のファサードは補修・補強され、新しい空間の記憶と魂の一部となります。張江副都心に面する西側の壁は撤去され、全面吊り下げ式のガラスカーテンウォールに変更されます。これは元の壁から後退して設置され、外側に24時間利用可能な都市公共空間を創出します。

坂本拓也 / ATELIER WRITEによる、京都・下京区の店舗「HUNTING WORLD × DESCENTE.LAB」。老舗百貨店内の期間限定の店。ブランドの代名詞の“バッグ”から着想を得て、荷物を保護する“エアー緩衝材”を主要素材とした什器を考案。45°振ったラックの配置は滞留の促進と区画の内外の繋がりを意図
坂本拓也 / ATELIER WRITEによる、京都・下京区の店舗「HUNTING WORLD × DESCENTE.LAB」。老舗百貨店内の期間限定の店。ブランドの代名詞の“バッグ”から着想を得て、荷物を保護する“エアー緩衝材”を主要素材とした什器を考案。45°振ったラックの配置は滞留の促進と区画の内外の繋がりを意図 photo©坂本拓也 / ATELIER WRITE
坂本拓也 / ATELIER WRITEによる、京都・下京区の店舗「HUNTING WORLD × DESCENTE.LAB」。老舗百貨店内の期間限定の店。ブランドの代名詞の“バッグ”から着想を得て、荷物を保護する“エアー緩衝材”を主要素材とした什器を考案。45°振ったラックの配置は滞留の促進と区画の内外の繋がりを意図 photo©坂本拓也 / ATELIER WRITE
坂本拓也 / ATELIER WRITEによる、京都・下京区の店舗「HUNTING WORLD × DESCENTE.LAB」。老舗百貨店内の期間限定の店。ブランドの代名詞の“バッグ”から着想を得て、荷物を保護する“エアー緩衝材”を主要素材とした什器を考案。45°振ったラックの配置は滞留の促進と区画の内外の繋がりを意図 photo©坂本拓也 / ATELIER WRITE

坂本拓也 / ATELIER WRITEによる、京都・下京区の店舗「HUNTING WORLD CRAFTED BY DESCENTE.LAB POP UP STORE @FUJII DAIMARU」です。
老舗百貨店内の期間限定の店です。建築家は、ブランドの代名詞の“バッグ”から着想を得て、荷物を保護する“エアー緩衝材”を主要素材とした什器を考案しました。また、45°振ったラックの配置は滞留の促進と区画の内外の繋がりを意図しています。営業期間は2023年10月22日~11月5日です。店舗の公式ページはこちら

HUNTING WORLDとDESCENTEによる新ブランドHUNTING WORLD CRAFTED BY DESCENTE.LABのポップアップ店舗の計画。
計画地は京都の老舗百貨店藤井大丸のエントランス。人通りの滞留を促すため、区画との境界を意識させないようラックを45°に振って配置した。

建築家によるテキストより

キーマテリアルにはHUNTING WORLDブランドの代名詞である過酷な環境下でも荷物を守るバッグから着想を得て、荷物を保護するエアー緩衝材を選定。エアー緩衝材と単管パイプの径がほぼ一致することから、単管クランプでエアー緩衝材を掴み取り付けている。そして、自然や絶滅危惧種の保護を意味する仔象のブランドロゴを凹凸に合わせて施した。

建築家によるテキストより

また、オペレーションを効率化しお客さんの待ち時間を短縮するためストックルームを区画内に設置。衝立は安全鋼板(工事用バリケード)とし、コーナー材を用いずに角を円形部分でつなげることで全体的に角のないおさまりに統一している。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 プロジェクト規模拡大に伴う組織改革を進める「小大建築設計事務所」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2024年新卒)を募集中
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【ap job更新】 プロジェクト規模拡大に伴う組織改革を進める「小大建築設計事務所」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2024年新卒)を募集中星野リゾート 界 秋保 写真:星野リゾート

プロジェクト規模拡大に伴う組織改革を進める「小大建築設計事務所」の、設計スタッフ(経験者・既卒・2024年新卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

小大中途スタッフ募集(1次募集締切 2024年1月31日まで)
就職説明会 2023年11月19日(日)開催

【募集背景】
弊社は設立9年目となりました。
これまで、日本では大型温泉旅館案件・公共スポーツ施設案件、中国では個性豊かなインテリアの仕事や地域色豊かな環境での宿泊施設を多数竣工させ、実績を重ね成長を続けてきました。
2023年に世界的な企業(事業者様)の新規事業の指名コンペで選定して頂いたことにより、更なる業務範囲や設計規模が拡大している状況です。
弊社の急速な成長に伴いアトリエの枠組みを超えた組織変革(給与条件・労務環境)を行うことで、優れた設計士を中途スタッフとして迎え入れる環境を整えました。
現在25名の設計士が在籍しており、今回の募集で30名以上のチームを目指し、設計事務所としての総合力の強化を目指しています。

【就職説明会】
gallery一畳十間で就職説明会を行います。
代表からの設計の考え方の説明と、弊社の設計スタッフが入社からこれまでの日々をスライドを使って赤裸々にお話いたします。
来年度新卒入社希望、中途入社希望、来年度新卒入社希望、の方には、入社後のイメージをより具体的に掴んで頂ける機会になると思いますので、ご興味のある学生の方、中途入社をお考えの社会人の方、ぜひこの機会にお越しください。
スタッフトーク後には、会場でもあるgallery一畳十間にて事務所ツアーや相談会も用意しています。カジュアルな雰囲気の中で、弊社スタッフとの交流を通じて小大や一畳十間の雰囲気や働き方を掴んで頂けたら幸いです。

TOTOギャラリー・間の、2024年の展覧会情報が公開。能作文徳+常山未央、魚谷繁礼、大西麻貴+百田有希の展示を企画

TOTOギャラリー・間の、2024年の展覧会情報が公開されています。能作文徳常山未央魚谷繁礼大西麻貴+百田有希の展示が企画されています。

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