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前田紀貞アトリエによる"AG+"

architecture , feature

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前田紀貞アトリエが設計した神奈川県藤沢市の住宅"AG+"です。

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以下、建築家によるテキストです。

********

余りもの
(ロフト建築)

クライアントからの強い要望である「出来る限り多くの床面積」は、延床面積計算に算入されることのない「天井高1.4mのロフト空間(=子供部屋)」を主人として扱う、という方法によって具体化される。

これは、通常“余りもの”として扱われがちなロフト空間に、面積的意味だけでなく空間的能力をも与えてみたい、という思惑である。

“余りもの”は、“1階・2階の中間”に、強引に“割り込みさせられた”かのような顔つきで宙づりになっているのだが、このやり方こそが、Ag+の空気の質を見慣れぬものにするエンジンとして働く。

“余りもの”は、1階でも2階でもないその中間の“割り込みの位置”の外周に開口部を約束し、そこから採光・通風・外部を導き入れるのだが、それと同時に、“アルミ鏡面仕上げの天井”が、風景の実像・虚像を映し合うことで、ロフト空間の「奥行感」と「輪郭感」を消し去るよう作動し始める。
ロフトの明確な領域の測定が困難になること。

鏡面仕上げによる虚実の映し合いは、モノとしての存在感が消し去られるその分だけ、逆に、周囲にコトとしての空気のエネルギーの揺れを起こす契機になってゆく。
1階足元スリットから入り込む水盤と2階床吹き抜けから注ぎ込む光の情景は、“余りもの”の仕事がより順調になるよう力を貸してくれることになる。


真四角な箱の中の“余りもの”としてのロフトは、【縦空間の床の間】の如き黒子として、そこで遊ぶ子供達とそれ以外の場所とのコミュニケーションを、着実にコントロールしてゆくような 隠された装置として働いているのだ。

■建築概要
場所:神奈川県藤沢市
用途:専用住宅
構造:木造2階建て
敷地面積:117.86㎡
建築面積:46.99㎡
延床面積(法床面積):93.98㎡
ロフト面積:13.86㎡
最高高さ:7.2m
竣工:2008年12月


2009年2月23日 | permalink | |



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