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2020.12.21Mon
2020.12.19Sat
2020.12.22Tue
麻生征太郎建築設計による、東京・目黒区の集合住宅「成西園」
photo©阿野太一

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architecture|feature
建材(外装・屋根)加藤久樹デザイン事務所TATO DESIGN阿波三松園辰環境プランナー我伊野構造設計室建材(外装・建具)建材(外構・床)建材(内装・キッチン)建材(外装・壁)建材(内装・天井)建材(内装・壁)建材(外装・床)建材(内装・床)目黒区阿野太一麻生征太郎集合住宅東京
麻生征太郎建築設計による、東京・目黒区の集合住宅「成西園」 photo©阿野太一
麻生征太郎建築設計による、東京・目黒区の集合住宅「成西園」 photo©阿野太一
麻生征太郎建築設計による、東京・目黒区の集合住宅「成西園」 photo©阿野太一

麻生征太郎建築設計が設計した、東京・目黒区の集合住宅「成西園」です。

東京都心部に建つ、中庭を持つ集合住宅。
「施主が求める事業性」と、「都市の自然と住む豊かさ」の両立を目指した計画である。

建築家によるテキストより

一かたまりの住居と大きな庭。施主との対話の中で、庭を大きく残すことを決定し、それを実現する形を探った。

できあがった建築は、地下1階・地上3階建ての住居棟と、平屋の駐輪場棟、大小2つのRC造の建物からなる。これまで住んでいた木造住宅にならい、敷地西側から北側道路に沿って、鈍角に開いたL字状に住居棟を、東側に駐輪場棟を配置し、敷地中央に大きく庭を残した。

奥行き6000mmのL 字形状の平面をできるだけ単純に区切り、各住戸を計画していった。どの住戸にも庭側に向かって大きな開口部とバルコニーを持たせた。庭に大きなシマトネリコを4本、建物のすぐそば、触れられる距離に植えたことで、階数に関わらず、庭と住戸の距離がぐっと近づき、同時に住戸間の視線の交差を和らげた。

建築家によるテキストより

用途地域は第一種低層住居専用地域。東西に長いボリュームを北側に配置することは高さを取りたい場合(日影斜線上)不利になるが、ボリュームを地面に少し埋めることで必要な天井高さをを確保した。賃貸部分は同じ平面形状でも庭との関係に違いが生まれ、1階は窓辺に座ると土が触れられ、2階は樹木の葉に触れられ、3階は抜けのある空を見ることができる断面となった。

建築家によるテキストより

以下の写真はクリックで拡大します

麻生征太郎建築設計による、東京・目黒区の集合住宅「成西園」 photo©阿野太一
麻生征太郎建築設計による、東京・目黒区の集合住宅「成西園」 photo©阿野太一
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麻生征太郎建築設計による、東京・目黒区の集合住宅「成西園」 photo©阿野太一
麻生征太郎建築設計による、東京・目黒区の集合住宅「成西園」 photo©阿野太一
麻生征太郎建築設計による、東京・目黒区の集合住宅「成西園」 photo©阿野太一
麻生征太郎建築設計による、東京・目黒区の集合住宅「成西園」 photo©阿野太一
麻生征太郎建築設計による、東京・目黒区の集合住宅「成西園」 photo©阿野太一
麻生征太郎建築設計による、東京・目黒区の集合住宅「成西園」 photo©阿野太一
麻生征太郎建築設計による、東京・目黒区の集合住宅「成西園」 photo©阿野太一
麻生征太郎建築設計による、東京・目黒区の集合住宅「成西園」 photo©阿野太一
麻生征太郎建築設計による、東京・目黒区の集合住宅「成西園」 photo©阿野太一
麻生征太郎建築設計による、東京・目黒区の集合住宅「成西園」 photo©阿野太一
麻生征太郎建築設計による、東京・目黒区の集合住宅「成西園」 image©麻生征太郎建築設計

以下、建築家によるテキストです。


東京都心部に建つ、中庭を持つ集合住宅。
「施主が求める事業性」と、「都市の自然と住む豊かさ」の両立を目指した計画である。

敷地は、車や人の往来が多い繁華街から少し距離をおいた、落ちついた住宅地の中にある。2〜3階建の戸建住宅、小中規模の共同住宅が周囲に建ち並んでいる。施主はここで広い庭を持つ木造2階建の日本家屋に住んでいたが、「土地の相続」という課題に対して、賃貸住戸を併用した住居をつくり、経営することで資産継承していくことを選択した。

庭には、大小様々な樹木が密集して生えており、外から敷地内が窺い知れないほどであった。それら樹木は、集合住宅の庭として機能させるには少し重く、少し暗く感じられた。建物の検討と同時に、造園家を交え、残す樹木、間引く樹木を選別し、新たに加える植栽のイメージについても検討を重ねた。

事業計画、市場調査から建設可能な床面積、適当な賃貸住戸面積・数を割り出すと、大きく庭を残せることがわかった。

一かたまりの住居と大きな庭。施主との対話の中で、庭を大きく残すことを決定し、それを実現する形を探った。

できあがった建築は、地下1階・地上3階建ての住居棟と、平屋の駐輪場棟、大小2つのRC造の建物からなる。これまで住んでいた木造住宅にならい、敷地西側から北側道路に沿って、鈍角に開いたL字状に住居棟を、東側に駐輪場棟を配置し、敷地中央に大きく庭を残した。

奥行き6000mmのL 字形状の平面をできるだけ単純に区切り、各住戸を計画していった。どの住戸にも庭側に向かって大きな開口部とバルコニーを持たせた。庭に大きなシマトネリコを4本、建物のすぐそば、触れられる距離に植えたことで、階数に関わらず、庭と住戸の距離がぐっと近づき、同時に住戸間の視線の交差を和らげた。

用途地域は第一種低層住居専用地域。東西に長いボリュームを北側に配置することは高さを取りたい場合(日影斜線上)不利になるが、ボリュームを地面に少し埋めることで必要な天井高さをを確保した。賃貸部分は同じ平面形状でも庭との関係に違いが生まれ、1階は窓辺に座ると土が触れられ、2階は樹木の葉に触れられ、3階は抜けのある空を見ることができる断面となった。

住居内部には木漏れ日が差し、風が抜け、窓前には緑が広がる。内外がつながる気持ちの良い空間となった。庭には草が生え、樹木は季節ごとの表情を見せる。鳥や虫が飛んでくると周囲の環境と一体となったような印象を受けた。

門から各住戸へは中庭を通るので、そこで住民同士が挨拶を交わすだろうし、ベンチを置けば、住民共有のもうひとつのリビングルームのようになるかもしれない。

事業収支や利回りを最優先しなかったことで得られた都市の中の自然。
その豊かさを存分に味わうことができる、集まって住む環境が実現できたのではないだろうか。

■建築概要

作品名:成西園
計画地:東京都目黒区
計画種別:新築
用途:長屋兼共同住宅(賃貸併用住宅)
設計:麻生征太郎建築設計(麻生征太郎)
構造:我伊野構造設計室(我伊野威之)
設備:環境プランナー(福永俊春)
施工:辰(尾内健太郎)
照明:加藤久樹デザイン事務所(加藤久樹)
造園設計・施工:阿波三松園(三浦嘉之)
不動産アドバイス:TATO DESIGN(大山啓)
敷地面積:542.25㎡
建築面積:216.57㎡(建蔽率39.94% / 許容60+10%)
延床面積:642.46 ㎡
法延床面積:547.21㎡(容積率100.91% / 許容200%)
構造規模:鉄筋コンクリート造地下1階地上3階
設計期間:2017年2月~2019年5月
施工期間:2019年6月~2020年4月
撮影:阿野太一

建材情報
種別使用箇所商品名(メーカー名)
外装・床床

モルタル金鏝抑え+防塵塗装

外装・壁外壁

普通型枠打放+撥水剤:ランデックスコートWS疎水剤(大日技研工業)
左官補修+アクリル樹脂塗装:水性ビルデック(大日本塗料)

外装・屋根屋根

ガルバリウム鋼板波板張り

外装・建具開口部

アルミサッシ:MTG-70(三協立山)

外装・建具ガレージシャッター

オーバースライディングドア:フラットピット(文化シャッター)

内装・床賃貸住居床

フローリング:アッシュ06マットコートロング145(IOC)
複層ビニル床シート:パーマリュームEMニュートラル(TAJIMA)

内装・床オーナー住居床

フローリング:アッシュ20マットコートロング(IOC)

内装・床オーナー住居の浴室・脱衣室床

磁器質タイル:ストリークSTR-R30(名古屋モザイク)
磁器質タイル:ストリークSTR-R50(名古屋モザイク)

内装・床オーナー住居の和室

畳:清流01銀白色(大建工業)

内装・壁壁

PBt12.5+EP

内装・壁オーナー住居浴室壁

ヒノキ突板羽目板w150貼り
アクリル樹脂塗装:水性ビルデック(大日本塗料)

内装・天井天井

PBt12.5+EP

内装・天井オーナー住居浴室天井

ヒノキ突板羽目板w150貼り
アクリル樹脂塗装:水性ビルデック(大日本塗料)

内装・キッチン賃貸部キッチン

システムキッチン:プレーンKミディアム(サンワカンパニー)

内装・キッチンオーダーキッチン

(アンプインテリアデザイン制作)

外構・床外部通路

コンクリート洗い出し

※企業様による建材情報についてのご意見や「PR」のご相談はこちらから
※この情報は弊サイトや設計者が建材の性能等を保証するものではありません

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2020.12.21 Mon 14:49
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    中山英之が、北九州市に巡回している自身の建築展「, and then」を解説している動画

    SHARE 中山英之が、北九州市に巡回している自身の建築展「, and then」を解説している動画

    architecture|exhibition|video
    中山英之講演録建築展

    中山英之が、北九州市のTOTOミュージアムに巡回している自身の建築展「, and then」を解説している動画です。こちらでは会場写真も閲覧可能です。会期は2021年3月7日まで。展覧会の公式ページはこちら。

    独自の繊細な作風で注目を集めている、中山氏の建築の魅力がどこから生まれてくるのか、建築模型や図面では伝えきれない研ぎ澄まされた感覚や思考、さらに作品がもつ魅力や質、完成後の時間の流れを映像で表現します。
    本展覧会では会場全体が小さなシネマコンプレックス(シネコン)となり、中山氏ではない6人の監督が展覧会のために撮り下ろした短編映画6作品を上映します。ロビーに見立てたそれぞれの「島」には、映画のメイキングや、撮影された建築を紹介するためのドローイング、模型なども置かれる予定です。
    建築は完成後、住まい手によってどのように使われ、どのような日常が繰り広げられているのか。中山氏は、建築家自身も知ることのできない「建築のそれから/, and then」が重要だと考えています。室内だけでなく、取り巻く周囲の環境も含めて、どのような時間が流れているのかを、これらの短編映画を通じて紹介します。
    客観的な視点で自身の建築と向きあうユニークな視点に裏打ちされた、中山氏の「思想」と「実験」を提示します。

    jp.toto.com/gallerma
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    中山英之講演録建築展
    2020.12.21 Mon 17:39
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    中村俊哉+藤井愛 / ship architectureによる、茨城・つくばみらい市の住宅「野の家」
    photo©長谷川健太

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    architecture|feature
    建材(内装・天井)ship architecture小川共立建設ヤロシュ祥子建材(外装・建具)建材(内装・家具)建材(外装・壁)建材(外装・屋根)建材(内装・照明)建材(内装・建具)建材(内装・壁)建材(内装・床)藤井愛中村俊哉坪井宏嗣茨城長谷川健太住宅
    中村俊哉+藤井愛 / ship architectureによる、茨城・つくばみらい市の住宅「野の家」 photo©長谷川健太
    中村俊哉+藤井愛 / ship architectureによる、茨城・つくばみらい市の住宅「野の家」
    中村俊哉+藤井愛 / ship architectureによる、茨城・つくばみらい市の住宅「野の家」 photo©長谷川健太

    中村俊哉+藤井愛 / ship architectureが設計した、茨城・つくばみらい市の住宅「野の家」です。

    敷地は10年ほど前に新しく鉄道が開通し、それまで荒野だったところを新しく区画整理し住宅地として整備したまちの一角です。

    初めて設計の相談を受けたときはまだ住宅もまばらで多くは野原のままでしたが、設計を進めるあいだにも、辺りにはどんどん住宅が建ちあがり、野原であった誰のものでもないような場所がつぎつぎとフェンスで囲った「敷地」となって私物化していく様を目の当たりにしました。

    一般的な郊外新興住宅地の風景が広がってゆく中で、「野」がもつ非所有性や開放性の価値もまた際立つように感じられました。
    野と住宅地という矛盾するコンテクストが重なる中で、二者択一ではなく、どちらも引き受けるような住宅を目指しました。

    建築家によるテキストより

    この場所で住宅を設計するにあたり、まず2つの指針をたてました。

    「木造2階建てのまち並みに参加すること」
    「野のもつ開放性・非所有性を感じられること」

    矛盾する風景を肯定的に捉え、その中で新たな関係性を見出すことを目指しました。

    敷地は地区計画により最低敷地面積が設定されているエリア内にあり、80坪もあるため、建物以外の余白をどう設計するかも同時に考える必要がありました。また道路をはさんだ敷地の東西両隣には野原の公園があり、敷地もシロツメクサやツクシなどの季節の草花が生い茂って野原とひとつづきになっている特徴がありました。

    そこで両隣の野との連続感を損なわないように、間口を絞った東西方向に長いボリューム(3,640×13,650mm)を隣家間の中央に配置しました。間口を抑えることで東西の野への視覚的な抜けを良くすることと、内部空間のほとんどが窓辺になり、より野を感じやすい寸法となることを意図しています。

    建築家によるテキストより
    • 残り18枚の写真と建築家によるテキスト
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    建材(内装・天井)ship architecture小川共立建設ヤロシュ祥子建材(外装・建具)建材(内装・家具)建材(外装・壁)建材(外装・屋根)建材(内装・照明)建材(内装・建具)建材(内装・壁)建材(内装・床)藤井愛中村俊哉坪井宏嗣茨城長谷川健太住宅
    2020.12.21 Mon 16:12
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    【追記あり】「中銀カプセルタワービル」の建物と土地が97億円で売りに出ています。黒川紀章が設計し1972年に完成した建築で、メタボリズムの代表作品のひとつ

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    architecture|culture
    保存関連黒川紀章
    「中銀カプセルタワービル」の建物と土地が97億円で売りに出ています
    www.reema.jp

    (20/11/23追記。現在、リンク先の情報が削除されているようです。その経緯は不明ですが、弊サイトでは、リンク先サイトに質問を送りまして、回答を待っているところです。)

    「中銀カプセルタワービル」の建物と土地が97億円で売りに出ています。黒川紀章が設計し1972年に完成した建築で、メタボリズムの代表作品のひとつとして世界的に知られています。こちらに建築の概要が。

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    2020.12.21 Mon 09:30
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    藤本壮介建築設計事務所による、東京・港区の店舗「SUSgallery青山本店」
    photo©ナカサアンドパートナーズ

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    architecture|feature
    東京店舗表参道藤本壮介青山ナカサ&パートナーズ港区
    藤本壮介建築設計事務所による、東京・港区の店舗「SUSgallery青山本店」 photo©ナカサアンドパートナーズ
    藤本壮介建築設計事務所による、東京・港区の店舗「SUSgallery青山本店」 photo©ナカサアンドパートナーズ
    藤本壮介建築設計事務所による、東京・港区の店舗「SUSgallery青山本店」 photo©ナカサアンドパートナーズ

    藤本壮介建築設計事務所が設計した、東京・港区の店舗「SUSgallery青山本店」です。店舗の公式サイトはこちら。場所はこちら(Google Map)。

    藤本壮介による設計コンセプト

    「SUSの技術や工場の雰囲気、背景等も見せられる場所があると嬉しい」 というご要望をいただきました。

    それらを製品と共に見せられる店舗を考え、壁全体を柵で構成し、柵を利用して博物館のように様々な展示を可能にする案にたどり着きました。

    棚や床、カウンターなどの什器は、質感の良い素材を選定しながらも、製品の背景となるようにモノトーンで統一しています。

    天井を鏡面にして鉛直方向に奥行きをつくり、そこに沢山の色彩豊かで美しい製品を映し出すことで、SUSgalleryを全身で感じられるような体験をつくりだしています。

    建築家によるコメントより
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    東京店舗表参道藤本壮介青山ナカサ&パートナーズ港区
    2020.12.21 Mon 09:05
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    最も注目を集めたトピックス [期間:2020/12/14-12/20]

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    architecture|feature
    最も注目を集めたトピックス
    最も注目を集めたトピックス [期間:2020/12/14-12/20]

    アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2020/12/14-12/20)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


    1. 西沢立衛運転のビンテージアルファロメオで東京を放浪しながら話を聞いている約90分のドキュメンタリー「TOKYO RIDE」が期間限定で無料公開中。コールハース設計の住宅の家政婦に注目した映像作品で知られる映像作家ベカ&ルモワンヌの最新作
    2. 青柳創+青柳綾夏 / アオヤギデザインによる、東京の、設計者の自邸「善福寺の家」
    3. 久保秀朗+都島有美 / 久保都島建築設計事務所による、神奈川・横浜市の住宅「菊名の家」
    4. 藤原・室 建築設計事務所による、兵庫の住宅「光ヴォイドのある家」
    5. 塚越智之+宮下淳平 / 塚越宮下設計による、群馬・桐生市の住宅「大屋根の小さな家」
    6. MADの設計で近く完成する、中国東北部の雪山に囲まれた会議場「Yabuli Entrepreneurs’ Congress Center」。山の麓に立つテントをイメージした建築
    7. 井野勇志 / アトリエカムイによる、長野・軽井沢町の別荘「銀の家」
    8. 伊原慶 / TA+Aによる、東京・板橋区のシェアハウス「東京合宿所」
    9. トラフ建築設計事務所による、カリモクと共同で開発したノベルティ用アイテム「Ki Ki Ki」
    10. チッパーフィールドが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンの、ミース設計の「新ナショナルギャラリー」が完成して写真が公開
    11. 山田守建築事務所による、東京・千代田区の「日本武道館」。1964年に山田守が完成させた建築を増築・改修
    12. 長沼幸充 / 長沼アーキテクツの建築設計、吉田昌弘 / KAMITOPENの内装設計による、東京・台東区の店舗「釜浅商店」
    13. 青柳創+青柳綾夏 / アオヤギデザインによる、埼玉の住宅「入間の家」
    14. NAPの中村拓志が、NHKの番組「SWITCHインタビュー 達人達(たち)」に出演。俳優の高橋一生と対談
    15. トラフ建築設計事務所の会場構成による「眠り展:アートと生きること ゴヤ、ルーベンスから塩田千春まで」
    16. ザハ・ハディド・アーキテクツによる、中国・深セン市のホワンガン港のマスタープラン。マイクロエレクトロニクス、材料開発、人工知能、ロボット、医療科学などの産業における科学研究と協力の拠点
    17. noizによる、新潟市の、教育機関内のIoT活用研究やロボティクス演習の為の空間「KAISHI LAB」
    18. 長坂常 / スキーマ建築計画による、北海道・札幌市の、ショッピングモール内の店舗「DESCENTE BLANC 札幌」
    19. 岸名大輔 / BAUMによる、福井・鯖江市の、既存倉庫を改修した店舗「土直漆器」
    20. OMAのNY事務所を率いる重松象平へのインタビュー記事「都市は建築化し、建築は都市化する」

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    • 青柳綾夏 / アオヤギデザイン+青柳創による、和歌山市の住宅「伊太祁曽の家」
    • 隈研吾の意匠原案による、岐阜・美濃市の教育施設「morinos 岐阜県立森林文化アカデミー 森林総合教育センター」の写真
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