SHARE 佐野文彦 / Fumihiko Sano Studioによる、東京・丸の内の飲食店「すき焼き十二天」
佐野文彦 / Fumihiko Sano Studioが設計した、東京・丸の内の飲食店「すき焼き十二天」です。店舗の公式サイトはこちら。
東京の玄関口、東京駅のすぐ近くに立つ商業施設の中のすき焼き専門店のデザイン。
A5ランク十二等級の和牛にこだわり提供することから、仏教用語である十二天という名を冠している。店舗のファサードを考えた際に、キッチンの防火区画のレイアウト上、どうしても空間の奥行が浅くなってしまう事から、店先に数寄屋風の北山杉丸太で組んだ軒先を作り、その下にショーケースを置くことで、まるで肉屋さながらにこだわりの肉を通りかかる人に見てもらい、奥へといざなうようデザインを作った。
肉へのこだわりを空間にも取り入れるべく、テーブルやカウンターは桧、棚、腰板は杉、柱や桁は北山丸太、ニッチの地板はウェンジ、柱は赤松皮付丸太、看板は樹250年を超える三分杉を使うなど、触れるような個所の素材は全て無垢材で作られている。
天井は消防法や空間としての奥行、モダンな素材使いによる影などの遊びを表現するため、廊下部分は矢羽根のような造形のステンレスメッシュを使用して方向性を感じられるものとし、個室には亀甲編みの銅網天井を二重に設置して、奥の天井への奥行や、窓から見える空が銅網を通して空間の一部となるように設えた。
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以下、建築家によるテキストです。
東京の玄関口、東京駅のすぐ近くに立つ商業施設の中のすき焼き専門店のデザイン。
A5ランク十二等級の和牛にこだわり提供することから、仏教用語である十二天という名を冠している。
店舗のファサードを考えた際に、キッチンの防火区画のレイアウト上、どうしても空間の奥行が浅くなってしまう事から、店先に数寄屋風の北山杉丸太で組んだ軒先を作り、その下にショーケースを置くことで、まるで肉屋さながらにこだわりの肉を通りかかる人に見てもらい、奥へといざなうようデザインを作った。
奥へ進むと丸の内という場所柄個室を中心にプランし、接待や会食での利用をしやすいよう計画している。
肉へのこだわりを空間にも取り入れるべく、テーブルやカウンターは桧、棚、腰板は杉、柱や桁は北山丸太、ニッチの地板はウェンジ、柱は赤松皮付丸太、看板は樹250年を超える三分杉を使うなど、触れるような個所の素材は全て無垢材で作られている。
天井は消防法や空間としての奥行、モダンな素材使いによる影などの遊びを表現するため、廊下部分は矢羽根のような造形のステンレスメッシュを使用して方向性を感じられるものとし、個室には亀甲編みの銅網天井を二重に設置して、奥の天井への奥行や、窓から見える空が銅網を通して空間の一部となるように設えた。
この空間や素材が時間が経過するにつれて変化していき、店同様に最初とは違った価値がつくられていくのを楽しみにしている。
■建築概要
プロジェクト名: すき焼き十二天
住所:東京都千代田区丸の内2-6-1 ブリックスクエア3階
用途:飲食店
設計:Fumihiko Sano Studio
施工:株式会社きち
床面積:136.2㎡
竣工:2020年3月
撮影:志摩大輔
種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) |
---|---|---|
内装・床 | 床 | コンクリートドライウオッシュ |
内装・壁 | 壁1 | 左官・土壁 |
内装・壁 | 壁2 | |
内装・壁 | 壁3 | 杉無垢板 |
内装・天井 | テーブル席・通路・個室 | 銅網 |
内装・その他 | エントランス屋根 | 杉板こけら葺き |
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