SHARE 田中裕之建築設計事務所による”Temple Table”
photo©SHIMIZU KEN
田中裕之建築設計事務所がデザインした”Temple Table”です。
以下、建築家によるテキストです。
Temple Table
日本の伝統的な寺社建築では、長い年月をかけて改良され、アップデートされてきた建築的言語や伝統的技芸が非常にたくさんあります。
私たちはこれら遺産の恩恵を受けながら、さらにそれ以外の使い道、例えば家具としての使い道がないかと考えました。
ここでは、様々ある家具のうちデザインとして比較的自由度の高いテーブルを制作することにし、屋根を形づくるための組み手の言語や作法について取り組むことにしました。*1
具体的には、テーブルにおける脚部、天板を、組み手を支える柱、組み手が支える屋根とみたてて設計します。
単純な構成でありながら、これら言語的エッセンスを組み入れているため、線材によってできた各部材は無理なく、脚部(柱)、天板(屋根)となります。
註
*1:このテーブルはMISAKO&ROSENでの奥村雄樹展の展示什器(落語家の高座)をもとに再設計したものであり、部材寸法等の変更をしてつくっています。
http://www.yukiokumura.com/works/af/rakugo/mr1.html
■概要
用途:テーブル
制作年:2010年
設計:田中裕之建築設計事務所
担当 田中裕之、花塚紘紀
写真:清水謙