SHARE 五十嵐淳による台湾の建築展での仮設建築「scale forest」
五十嵐淳による台湾の建築展「Cloud of Unknowing A City with Seven Streets」での仮設建築「scale forest」です。
台北現代美術館で開催された展覧会への「縮尺」について考えた出展作品。
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以下、建築家によるテキストです。
「scale forest」
台北現代美術館で開催された展覧会への「縮尺」について考えた出展作品。
「時」という概念は人類が自ら設定したものであるが、
地球または宇宙にとって、とても重要であり、かつ原初的な存在である。
この絶対的な存在である「時」と同じように、
重要な存在であると考えられるのが「縮尺」である。
この「縮尺」もまた人類が自ら設定したものであるが、
「時」と同様に原初的な存在である。
建築はこの「時」と「縮尺」との関係性、そのものであるといえる。
今回の展示は、この「縮尺」について考えた仮設建築である。
まず身体に不自由な状態の仮設建築を、
「街」または「集落」のように配置する。
そして肌触りの良い床と、
心地良い居場所をつくる。
不自由な状態は、
人を自然と心地良い床や居場所へ導き、
人々はそこで佇む。
そして身体は無意識に「縮尺」を感じる。
「縮尺」は人の身体に最も多様な影響を与えている。
しかし普段の生活において無関心または無意識な存在である。
この無意識に存在している「縮尺」を、
無意識に感じること。
これが今回の仮設建築の意図である。
■建築概要
“scale forest “
設計:五十嵐淳
所在地:台湾台北市台北市立美術館
主用途:「Cloud of Unknowing A City with Seven Streets展」仮設建築