SHARE noiz architects・城一裕・Why-ixdによる、台北の大学校舎の外壁に恒久設置されているインスタレーション「FLIPMATA」
noiz architects・城一裕・Why-ixdによる、台北の大学校舎の外壁に恒久設置されているインスタレーション「FLIPMATA」です。
台北の大学校舎の外壁に恒久設置されるインスタレーションで,ノイズ,城一裕(サウンドアーティスト),Why-ixd(デバイスエンジニアリング)のコラボレーションプロジェクトである.
建築的構造物,そしてパターン・音など一見全く違う現象は,デジタル技術を通じて類似する構造やアルゴリズムで記述できる.その情報構造をプラットフォームとして,音と物理的構造物の動きを意図的に置換する.環境や状況に自律的・動的に反応して建築と街がコミュニケーションを図るという,新しい建築パラダイムの段階的な実証実験である.
以下、作品に関するテキストです。
FLIPMATA
台北の大学校舎の外壁に恒久設置されるインスタレーションで,ノイズ,城一裕(サウンドアーティスト),Why-ixd(デバイスエンジニアリング)のコラボレーションプロジェクトである.
建築的構造物,そしてパターン・音など一見全く違う現象は,デジタル技術を通じて類似する構造やアルゴリズムで記述できる.その情報構造をプラットフォームとして,音と物理的構造物の動きを意図的に置換する.環境や状況に自律的・動的に反応して建築と街がコミュニケーションを図るという,新しい建築パラダイムの段階的な実証実験である.
街路の音をMAX/MSPからGrasshopper,Processingを経て二次元マトリックスに変換する.400枚強のステンレスパネルを個別に空気圧で開閉することでコンウェイのライフゲームの動きに変換し,光や風などの環境要素と交感する.同時に自律的に生成されたパターンが再び音響に置換され,志向性スピーカーから新しい音として街に再投射される.
ランダムに発生する状況に対して、多数の要素が連動して状態を変化させ、単純なルールをローカルに適用することの集積することにより、グローバルな系を常時新しく有機的にかつ効率的に改変していく自己組織化システムを構築する。その自己組織化システムをモノと情報のリアルタイムなやり取りで実装することは、今後の建築や都市における環境や交通、流通など、全状態を予想・記述することが不可能な体系を、現実的なデバイスやプログラムのキャパシティの組合せ内で実効的に扱う上で必須の知の体系となっていく。そのクロスジャンルな知の体系の一つのミニ実装実験としての扱い。
■作品概要
タイトル:FLIPMATA (with Kazuhiro Jo + Why-ixd)
所在地:台北商業技術學院
台北市中正區濟南路一段321號
用途:パブリックアートインスタレーション
竣工:2012年4月
寸法:560cm x315cm x1015cm
構造:鉄骨造
設計:豊田啓介(パートナー)、堀川淳一郎, 李俊瑋, 陳慧萱, 李昕, 蔡欽宇/noiz
コラボレーター:城一裕、Whyixd
撮影:Kyle Yu
映像編集:Boilfilm Studio