SHARE 木村浩一 / フォルム・木村浩一建築研究所による、滋賀・草津の住宅「情景を生み出す家」
all photos©浅田美浩
木村浩一 / フォルム・木村浩一建築研究所が設計した、滋賀・草津の住宅「情景を生み出す家」です。
敷地は、大通りの喧噪から少し距離をおいた区画住宅地の中にある。
クライアントは、自宅を兼ねたプライベートなヨガクラスを開催できる心地よく暮らせる家を望んだ。
この要望に応えるために、外部空間と内部空間との繋がり方を見いだし、視覚的・感覚的にも外部へと広がる住空間を実現させた。
シンメトリーにデザインされた建物のエントランス扉を開けると、目の前にリビングを取り囲んだ中庭空間が広がる。
ヨガクラスとしても利用されるリビングは、2面に開口部を配しており、開口部の引き戸を開け放つことで中庭空間との一体的利用が可能になっている。
リビングから連続するテラスは、ヨガレッスンにも利用され、五感を刺激する水盤からの反射光や爽やかな風は、心と身体を解き放ってくれる。
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以下、建築家によるテキストです。
敷地は、大通りの喧噪から少し距離をおいた区画住宅地の中にある。
クライアントは、自宅を兼ねたプライベートなヨガクラスを開催できる心地よく暮らせる家を望んだ。
この要望に応えるために、外部空間と内部空間との繋がり方を見いだし、視覚的・感覚的にも外部へと広がる住空間を実現させた。
シンメトリーにデザインされた建物のエントランス扉を開けると、目の前にリビングを取り囲んだ中庭空間が広がる。
ヨガクラスとしても利用されるリビングは、2面に開口部を配しており、開口部の引き戸を開け放つことで中庭空間との一体的利用が可能になっている。
リビングから連続するテラスは、ヨガレッスンにも利用され、五感を刺激する水盤からの反射光や爽やかな風は、心と身体を解き放ってくれる。
テラスと繋がる塀には、この住まいの焦点となりシンボルとなりえる塔状の工作物が設けてある。彫刻的なフォルムに嵌め込まれたフロストガラスは、室内に射し込む光を柔らかな光へと変容させ、夜には間接照明として中庭空間を演出する。中庭を囲む塀は、周囲からの視線を遮るだけではなく建物と一体化することで、インナーテラスとして活用される半屋外空間をつくりだす。内部に造作されたモルタル仕上げのカウンター、ベンチは、外部生活空間を広げ、リビングからの演出効果を高めるエレメントにもなっている。
2階には、ダイニングを中心に諸室を配置して、天井高さの変化によって空間を分節している。彩色された天井のトップライトから入る自然光が、静かな高揚感をもたらす。ダイニングには、壁と深い軒で囲われた大きな窓を設け、中庭から立ち上がるシンボルが風景のアイポイントになるように計画した。それによって視覚的な連続性が生み出され、上下階で分断した生活シーンを繋いでいる。
この家は、外部空間との多様な繋がりによって、心地よい暮らしの情景を生み出している。
■建築概要
所在地:滋賀県草津市
施工年:2017年6月
設計:木村浩一/フォルム・木村浩一建築研究所
構造:木造軸組
規模:地上2階
敷地面積:175.68㎡
延床面積:112.27㎡
建築面積:63.26㎡
1階:52.32㎡
2階:59.95㎡