SHARE 赤塚健+井上岳+棗田久美子 / BORDによる、東京・江東区の「東雲幼稚園」
赤塚健+井上岳+棗田久美子 / BORDが設計した、東京・江東区の「東雲幼稚園」です。
四角く区切られた部屋によって機能を限定しつつ、自由な空間をどのようにつくれるだろうか。
東雲幼稚園では、区切られた部屋の連なりによって機能を限定しつつ、それらの接点となる開口によって空間に奥行を持たせた。園児の一日の多様な活動を支えるように、ただ大きな1室を設けるのではなく、エントランスや外構も一つの部屋と捉え、区切ることでお互いに独立しつつ、連なった空間をつくる。それぞれの部屋は異なる光、気積、素材を持ちながら、同時に開口によって隣室と繋がる。園児は外部や内部、明るかったり暗かったり、騒がしかったり静かだったりする部屋の連なりの中、好きな場所を選び一日を過ごす。
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以下、建築家によるテキストです。
四角く区切られた部屋によって機能を限定しつつ、自由な空間をどのようにつくれるだろうか。
東雲幼稚園では、区切られた部屋の連なりによって機能を限定しつつ、それらの接点となる開口によって空間に奥行を持たせた。園児の一日の多様な活動を支えるように、ただ大きな一室を設けるのではなく、エントランスや外構も一つの部屋と捉え、区切ることでお互いに独立しつつ、連なった空間をつくる。それぞれの部屋は異なる光、気積、素材を持ちながら、同時に開口によって隣室と繋がる。園児は外部や内部、明るかったり暗かったり、騒がしかったり静かだったりする部屋の連なりの中、好きな場所を選び一日を過ごす。少しひんやりしたタイルのエントランスで挨拶をし靴を履き替え、大きな窓からの日差しが暖かい青いカーペットの部屋で色鉛筆を握る。そういったひとつひとつの体験を結び、それらを巡るようにして幼稚園での一日を過ごす。
東雲の町には高層マンション群と低層工場群が混在し、首都高や晴海通りなどスケールの大きな町並みが続く。子どもたちとかけ離れたスケールの町で、区切られた部屋の連なりによって園児それぞれにとっての場所を形づくり、そっと寄り添うような幼稚園となることを目指した。
■建築概要
名称:東雲幼稚園
所在地:東京都江東区東雲
計画面積:255.82㎡
用途:保育所
竣工:2018年3月
設計:BORD
テキスタイル:庄司はるか
グラフィック:大西萌
施工:株式会社アツミ
外構:大林環境技術研究所
写真:高木康広