森清敏+川村奈津子 / MDSによる、東京の「立川ANNEX – 倉庫×家」。1階が写真スタジオ兼倉庫で2階が施主の別宅という建築で、90角斜材が母屋を支え双曲放物線面をつくる小屋組架構により、個性的で大らかな一室空間をつくりだす photo©藤井浩司
森清敏+川村奈津子 / MDSによる、東京の「立川ANNEX – 倉庫×家」。1階が写真スタジオ兼倉庫で2階が施主の別宅という建築で、90角斜材が母屋を支え双曲放物線面をつくる小屋組架構により、個性的で大らかな一室空間をつくりだす photo©藤井浩司
森清敏+川村奈津子 / MDSによる、東京の「立川ANNEX – 倉庫×家」。1階が写真スタジオ兼倉庫で2階が施主の別宅という建築で、90角斜材が母屋を支え双曲放物線面をつくる小屋組架構により、個性的で大らかな一室空間をつくりだす photo©藤井浩司
森清敏+川村奈津子 / MDSが設計した、東京の「立川ANNEX – 倉庫×家」です。1階が写真スタジオ兼倉庫で2階が施主の別宅という建築で、90角斜材が母屋を支え双曲放物線面をつくる小屋組架構により、個性的で大らかな一室空間をつくりだしています。また、末尾に設計者による書籍の情報も掲載します。
10年ほど前に私たちが設計したアパレルメーカーの本社およびオーナー住宅(以下、本棟)に隣接するアネックスである。
用途地域が複数にわたる敷地で、法規制はもとより、構造形式や高さのバリエーションが幾通りもあったが、隣りの高さ方向に縦に伸びるコンクリートの塊の本棟とは対照的に、敷地の奥の第一種低層住居専用地域内に広い間口を生かした仮設感覚の軽やかな木造建築をつくることとした。
木架構をあらわしとし、1階から2階に伸びる通し柱による下部架構と、90角の斜材が角度を変えながら母屋を支えHP面をつくる小屋組架構で構成している。この小屋組架構と下部架構の中間に位置する2階床架構が、それぞれ個性的かつ大らかなワンルーム空間をつくり出している。
1階は写真スタジオとしても利用される倉庫、2階はオーナーの別宅である。用途上、1階は開口部を抑え、暗い空間に控えめに光が差し込む。対象的に、住居として使用される2階は妻面を全面開口とした明るい空間である。特にファサードである西面を考慮し、頻繁に行き来するモノレールからの視線を遮ることと、西陽対策として高い遮熱断熱性能を備える中空層の厚い半透明のポリカーボネイトを使用した。結果、淡い光に満たされる影のない世界が生まれた。