



西久保毅人 / ニコ設計室が設計した、東京・世田谷区の「未来食堂 / 縁舞台の家」です。
商店街の角地の敷地に計画されました。建築家は、将来的に飲食店を開きたいとの要望に、地上階に家族の食卓も兼用する“街との繋がりを楽しめる”空間を備えた住宅を考案しました。また、“今”を少し棚上げして施主の“未来”と並走する建築を作る事も意図されました。
この住宅は世田谷区の松蔭神社通り商店街の角地に計画した店舗併用住宅である。
東京は徒歩圏内で生活可能なエリアが多いのが特徴であるが、それを支えているのが街の動脈のような商店街である。建主は現在は共働きだが退職後の将来、自宅1階で街との繋がりを楽しめる飲食店を開きたい、と気に入った商店街を探しこの土地を購入した。とはいえ敷地はわずか50㎡である。そこで1階を家族の食卓を兼用した「未来食堂」という設定とし、2、3階にコンパクトなキッチンを持つ居住スペースを計画した。
この住宅に併設された未来食堂は「今」ではなく「未来」に食堂になる予定だ。この設定がこのプロジェクトにとってとても大切だったのではないだろうかと完成後考えている。 入居後の最初の数年間は夫婦ともに会社勤め予定である。
建主が不在の平日は、この軒下空間だけを日替わり小商スペースとしてレンタルする事でも需要がありそうだ。週末は本格的な開業への練習として週末カフェとして街に開く。時には出張シェフに営業してもらって未来の自分達の姿を写してもいい。準備が整った数年後には街に開いた飲食店として開業予定ではあるが、次のパンデミックや災害の時には地域に貢献できる拠点のスペースにも提供可能である。















