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河津恭平による、兵庫・丹波市の住宅改修「実家」。設計者が生れた家を改修し引き継ぐ計画で、断熱で広い居間空間への変更を行い南北通風と天井開口で環境調整が可能なよう考慮、柱に極力触れない事で既存間取りの面影を残し次なる改修にも繋げる
河津恭平による、兵庫・丹波市の住宅改修「実家」。設計者が生れた家を改修し引き継ぐ計画で、断熱で広い居間空間への変更を行い南北通風と天井開口で環境調整が可能なよう考慮、柱に極力触れない事で既存間取りの面影を残し次なる改修にも繋げる photo©繁田諭
河津恭平による、兵庫・丹波市の住宅改修「実家」。設計者が生れた家を改修し引き継ぐ計画で、断熱で広い居間空間への変更を行い南北通風と天井開口で環境調整が可能なよう考慮、柱に極力触れない事で既存間取りの面影を残し次なる改修にも繋げる photo©繁田諭
河津恭平による、兵庫・丹波市の住宅改修「実家」。設計者が生れた家を改修し引き継ぐ計画で、断熱で広い居間空間への変更を行い南北通風と天井開口で環境調整が可能なよう考慮、柱に極力触れない事で既存間取りの面影を残し次なる改修にも繋げる photo©繁田諭

河津恭平が設計した、兵庫・丹波市の住宅改修「実家」です。設計者が生れた家を改修し引き継ぐ計画で、断熱で広い居間空間への変更を行い南北通風と天井開口で環境調整が可能なよう考慮、柱に極力触れない事で既存間取りの面影を残し次なる改修にも繋げる事が意図されました。

築32年になる私の実家の改修である。

私の祖父が施主として建てたもので、私は祖父との思い出はないが、祖父の存在をこの家があることで実感できているし、祖母との思い出もこの家を背景として残っている。今度、兄の家族が母屋で生活することになり改修することとなった。次で三代目に引き継がれることになる。

建築家によるテキストより

断熱材が一般的でなかった新築当時は建具によって細かく部屋を分けることで、冬は部屋を限定して暖を取っていたが、現在は断熱をすることで広い居間空間がつくれること、また私の経験上、夏は南北の気温差で風が抜けることを知っていたので南北に貫くリビング・ダイニングをつくった。

私が地元に戻って生活するなかで、天井を張っていない古民家が夏場涼しいことを体験したことから、リビングの天井を開けて、夏は暖気が上にいくように、冬は断熱材で天井を塞ぎ幕を張って暖気が上に逃げないようにした。

建築家によるテキストより

違和感がなくなるまで時間をかけた今回の設計は、設計の段階で触覚的に受容することであって、これからつくる今は存在しない空間を限りなく日常に近づける作業だったと思う。

今回は施主が家族であったこと、また私の都合もあって、設計に時間をかけることができた。今後も鑑賞よりも使用することに重きを置く場合は、設計に時間をかけたいし、それができる環境整備が必要となる。

竣工したとき、たくさんの人に見に来てもらって思ったが、建築することは祝祭で、それくらい時間をかける価値のあるものだとも思う。

建築家によるテキストより
2022年のプリツカー賞を、フランシス・ケレが受賞。アフリカのブルキナファソ出身で、故郷での学校建築や議会も手掛ける建築家。その代表作と業績を紹介
2022年のプリツカー賞を、フランシス・ケレが受賞。アフリカのブルキナファソ出身で、故郷での学校建築や議会も手掛ける建築家。その代表作と業績を紹介Diébédo Francis Kéré photo courtesy of Lars Borges
2022年のプリツカー賞を、フランシス・ケレが受賞。アフリカのブルキナファソ出身で、故郷での学校建築や議会も手掛ける建築家。その代表作と業績を紹介Gando Primary School photo courtesy of Erik-Jan Ouwerkerk
2022年のプリツカー賞を、フランシス・ケレが受賞。アフリカのブルキナファソ出身で、故郷での学校建築や議会も手掛ける建築家。その代表作と業績を紹介Centre for Health and Social Welfare photo courtesy of Francis Kéré
2022年のプリツカー賞を、フランシス・ケレが受賞。アフリカのブルキナファソ出身で、故郷での学校建築や議会も手掛ける建築家。その代表作と業績を紹介Burkina Faso National Assembly rendering courtesy of Kéré Architecture

2022年のプリツカー賞を、フランシス・ケレが受賞しました。アフリカのブルキナファソ出身の建築家で、ベルリンで建築を学び、ブルキナファソ・ケニア・モザンビーク等で、学校や医療施設等を手掛けています。リリーステキストに加え、審査講評のコメント、ケレの経歴、その建築を紹介する動画も掲載します。過去の受賞者のリストはこちらのページで閲覧することができます。

以下にリリーステキストの翻訳と主要作品を掲載します

ディエベド・フランシス・ケレ、2022年プリツカー建築賞を受賞

建築家、教育者、社会活動家であるディエベド・フランシス・ケレ氏が、2022年度のプリツカー建築賞受賞者に選ばれたと、建築界の最高の栄誉とされるこの賞を主催するハイアット財団会長のトム・プリツカーが発表しました。

「私は、パラダイムを変え、人々に夢を与え、リスクを負わせることを望んでいます。金持ちだからといって、材料を無駄にする必要はありません。貧乏だからといって、質の高いものをつくろうとしないのではないのです」とケレは言います。「誰にでも品質があり、誰にでも贅沢があり、誰にでも快適がある。私たちは互いにつながっており、気候や民主主義、欠乏における懸念は、私たち全員にとっての懸念なのです」

ブルキナファソのガンドで生まれ、ドイツのベルリンを拠点に活動する建築家、フランシス・ケレは、建築というプロセスを通じてコミュニティに力を与え、変容させる存在です。社会正義と社会貢献へのコミットメント、そして自然の風土とつながり、それに応えるために地元の素材を賢く使うことを通して、彼は建築やインフラが存在しない、制約と逆境に満ちた限界的な国々で活動しているのです。現代的な学校施設、医療施設、専門家住宅、市民建物、公共スペースなどを、しばしば資源が脆弱で親睦が不可欠な土地に建設し、彼の作品の表現は建物自体の価値を超えています。

「フランシス・ケレは、地球とそこに住む人々にとって持続可能な建築を、極端に乏しい土地で開拓しているのです。彼は建築家であると同時に奉仕者であり、時に忘れ去られがちなこの地域の無数の市民の生活と経験を向上させているのです」とプリツカーはコメントしています。「美しさ、謙虚さ、大胆さ、発明を示す建築物を通して、そして彼の建築と身振りの誠実さによって、ケレはこの賞の使命を静々と守っているのです」

真泉洋介 / プラスマイズミアーキテクトによる、東京・目黒区の「自由が丘の集合住宅」。敷地のある街の特徴を微地形に見出し参照する事を構想、共用部の階段が上下重なる事無く展開し坂の街並のように住戸が連続、床のレベル差が採光や空間の広がりを生む事も意図
真泉洋介 / プラスマイズミアーキテクトによる、東京・目黒区の「自由が丘の集合住宅」。敷地のある街の特徴を微地形に見出し参照する事を構想、共用部の階段が上下重なる事無く展開し坂の街並のように住戸が連続、床のレベル差が採光や空間の広がりを生む事も意図北側外観。 photo©アド・グラフィック 飯田眞秀
真泉洋介 / プラスマイズミアーキテクトによる、東京・目黒区の「自由が丘の集合住宅」。敷地のある街の特徴を微地形に見出し参照する事を構想、共用部の階段が上下重なる事無く展開し坂の街並のように住戸が連続、床のレベル差が採光や空間の広がりを生む事も意図階段室。 photo©アド・グラフィック 飯田眞秀
真泉洋介 / プラスマイズミアーキテクトによる、東京・目黒区の「自由が丘の集合住宅」。敷地のある街の特徴を微地形に見出し参照する事を構想、共用部の階段が上下重なる事無く展開し坂の街並のように住戸が連続、床のレベル差が採光や空間の広がりを生む事も意図ダイニング(ROOM-E)。 photo©アド・グラフィック 飯田眞秀

真泉洋介 / プラスマイズミアーキテクトが設計する、東京・目黒区の「自由が丘の集合住宅」です。敷地のある街の特徴を微地形に見出し参照する事を構想、共用部の階段が上下重なる事無く展開し坂の街並のように住戸が連続、床のレベル差が採光や空間の広がりを生む事が意図されました。

自由が丘での設計をスタートする際、街を歩き、丘ではないことを知った。
九品仏川の緑道を底辺とし、奥沢と八雲に挟まれた谷地の街で、坂に沿って街が続く。この街の微地形のように、小さな高低差の連続となるような、共用部や住戸を目指した。

建築家によるテキストより

敷地の四周を住戸で囲い、トップライトのある吹抜けの共用部を設けた。
そこに階段が上下重なることなく、展開していく。階段に沿って、坂の街並みのように住戸が連なる。

建築家によるテキストより

地下のあるメゾネット住戸内の一階の床をスキップさせた。
レベルのズレによって、地下になるべく光を取り入れ、空気を地上と繋げることを目指した。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 建築設計に加え、地域活性化や企画からの提案も手掛ける「株式会社 高池葉子建築設計事務所」が、設計スタッフ(経験者・新卒既卒)を募集中
【ap job更新】 建築設計に加え、地域活性化や企画からの提案も手掛ける「株式会社 高池葉子建築設計事務所」が、設計スタッフ(経験者・新卒既卒)を募集中
【ap job更新】 建築設計に加え、地域活性化や企画からの提案も手掛ける「株式会社 高池葉子建築設計事務所」が、設計スタッフ(経験者・新卒既卒)を募集中コムレジ赤羽 カフェテリア ©Kai Nakamura

建築設計に加え、地域活性化や企画からの提案も手掛ける「株式会社 高池葉子建築設計事務所」の、設計スタッフ(経験者・新卒既卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

みなさんこんにちは!

私は2008年に慶應義塾大学大学院(妹島和世研究室)を卒業し、伊東豊雄建築設計事務所で7年間働いた後、自身の建築設計事務所を設立しました。当初の建築コンセプトは、「前進し続ける建築」です。

岩手県釜石市で古民家再生を最初に手がけ、2番目に設計した「目黒八雲の長屋」では、「第46回東京建築賞」新人賞を受賞しました。

最近完成した住宅では、家族が生き生きと暮らせる家を目指し、帯状耐力壁による立体的なワンルームの住宅「床と光の家」をつくりました。

さらに、今後めざすものとしては、
「まち全体を活性化するにはどうしたらいいか?」「この土地をどんな風に活かしたらいいか?」といったご相談を受け、企画から提案するプロジェクトも多くあります。 建築のみならず、まちづくり・地域活性化の生の経験ができます。

事務所見学や不明な点はお気軽にお問い合わせください!  

これまでの作品や進行中の案件、各種受賞歴については、ホームページをご覧下さい。
http://yokotakaike.com
 
■進行中のプロジェクト
新宿御苑中央休憩所ワーキングスペース(東京都)*、公衆浴場(中部地方)、森の書庫(千葉県)、陸前高田市ピーカンナッツ産業振興施設(陸前高田市・2022年夏オープン)*、ぎふメディアコスモス シビックプライドプレイス(岐阜市・2022年3月オープン)*

*のプロジェクトは公共建築です。定期的に公共建築プロポーザルにも挑戦しています。

高池事務所では、現在所属しているメンバーが多種多様な経歴であり、メンバーそれぞれの才能と特色を活かすことを、目指しています。そのため、作品発表時に、担当者と連名にすることがあります。

長坂常 / スキーマ建築計画による、韓国・済州島の店舗「KOLON SPORT SOTSOT REBIRTH」。この地域で取り組む“見えない開発”の一環として計画、魅力的な“雑居ビル”を目指して既存の区画を整理し開口部も新設、内装では入居店舗の理念を引継ぎ“海洋ゴミ”を使用し什器を制作
長坂常 / スキーマ建築計画による、韓国・済州島の店舗「KOLON SPORT SOTSOT REBIRTH」。この地域で取り組む“見えない開発”の一環として計画、魅力的な“雑居ビル”を目指して既存の区画を整理し開口部も新設、内装では入居店舗の理念を引継ぎ“海洋ゴミ”を使用し什器を制作 photo©イジュヨン
長坂常 / スキーマ建築計画による、韓国・済州島の店舗「KOLON SPORT SOTSOT REBIRTH」。この地域で取り組む“見えない開発”の一環として計画、魅力的な“雑居ビル”を目指して既存の区画を整理し開口部も新設、内装では入居店舗の理念を引継ぎ“海洋ゴミ”を使用し什器を制作 photo©イジュヨン
長坂常 / スキーマ建築計画による、韓国・済州島の店舗「KOLON SPORT SOTSOT REBIRTH」。この地域で取り組む“見えない開発”の一環として計画、魅力的な“雑居ビル”を目指して既存の区画を整理し開口部も新設、内装では入居店舗の理念を引継ぎ“海洋ゴミ”を使用し什器を制作 photo©イジュヨン

長坂常 / スキーマ建築計画が設計した、韓国・済州島の店舗「KOLON SPORT SOTSOT REBIRTH」です。この地域で取り組む“見えない開発”の一環として計画、魅力的な“雑居ビル”を目指して既存の区画を整理し開口部も新設、内装では入居店舗の理念を引継ぎ“海洋ゴミ”を使用し什器を制作しました。店舗の公式サイトはこちら

長坂が「見えない開発」と呼び進めている済州島塔洞での街全体の開発プロジェクトのひとつとして完成したものです(※「見えない開発」については下部のテキストを参照)。アーキテクチャーフォトでは、長坂のこれまでの済州島塔洞でのプロジェクト「creamm」、「Portable」、「FREITAG JEJU by MMMG」、「D&DEPARTMENT JEJU by ARARIO」も特集記事として紹介しています。

TAPDONG「見えない開発」の続編である。

creammが竣工し約1年半経つがまた少し開発領域が広がった。
今回はARARIO MUSEUMの南の通りを一本挟んだところにあるテナントビルである。
そこはどこにでもあるような3階RCラーメンの建物で等スパンで別れ、4テナントが軒を並べるテナントビルで、東側から2スパン目の1〜2階の改修を行った。

建築家によるテキストより

既存の建物が元々そのスパンごとに区画され、いわゆる商店街のように外壁の1階と2階の間に看板がつき営業していたが、それでは中に入ってみないとわからない「見えない開発」的な魅力が得られないと考え、まず、そのステレオタイプな看板を取り外し、区画ごとの境界を外から感じられないように魅力ある雑居ビルを目指した。

建築家によるテキストより

その躯体の整理を行いつつ、その一画の1〜2階にKOLON SPROTのコンセプトストアを計画した。
そこは「持続可能性」をコンセプトとしたブランドでSOTSOT REBIRTHといい。
リサイクル素材を使って作られたワンオフの商品を扱うアパレルストアであることから、我々はそのコンセプトを引き継ぎ什器をJEJU島海岸付近で集めた海洋ゴミを使って作った。スケルトンも既存のインフィルを剥がしできるだけそのまま利用するよう計画した。

建築家によるテキストより
佐々木達郎建築設計事務所による、 長野の宿泊施設「星野リゾート BEB5軽井沢」。自然豊かで四季折々の風景を楽しめる敷地で、建築の量塊を森林と一体化するよう抑え素材選択でも景観に配慮、中庭を囲む共用空間では宿泊者が其々の居場所を見つけ滞在を楽しめる機能を用意
佐々木達郎建築設計事務所による、 長野の宿泊施設「星野リゾート BEB5軽井沢」。自然豊かで四季折々の風景を楽しめる敷地で、建築の量塊を森林と一体化するよう抑え素材選択でも景観に配慮、中庭を囲む共用空間では宿泊者が其々の居場所を見つけ滞在を楽しめる機能を用意 photo©Nacasa & Partners
佐々木達郎建築設計事務所による、 長野の宿泊施設「星野リゾート BEB5軽井沢」。自然豊かで四季折々の風景を楽しめる敷地で、建築の量塊を森林と一体化するよう抑え素材選択でも景観に配慮、中庭を囲む共用空間では宿泊者が其々の居場所を見つけ滞在を楽しめる機能を用意 photo©Nacasa & Partners
佐々木達郎建築設計事務所による、 長野の宿泊施設「星野リゾート BEB5軽井沢」。自然豊かで四季折々の風景を楽しめる敷地で、建築の量塊を森林と一体化するよう抑え素材選択でも景観に配慮、中庭を囲む共用空間では宿泊者が其々の居場所を見つけ滞在を楽しめる機能を用意 photo©Nacasa & Partners

佐々木達郎建築設計事務所が設計した、 長野の宿泊施設「星野リゾート BEB5軽井沢」です。自然豊かで四季折々の風景を楽しめる敷地で、建築の量塊を森林と一体化するよう抑え素材選択でも景観に配慮、中庭を囲む共用空間では宿泊者が其々の居場所を見つけ滞在を楽しめる機能が用意されました。施設の公式サイトはこちら

この建築は、旅を身近に楽しむためにつくられた74室の客室をもつホテルである。

敷地は、長野県軽井沢町の唐松や紅葉が自然豊かな林に囲まれ、1年を通して四季折々に変化する風景を楽しむことが可能な場所であった。そこで、この土地固有の豊かな自然を建築の魅力として取り込こむことを考えた。建物のボリュームは、周辺の森林と一体化し、建築が風景として消えていくように抑え、無彩色や木材の自然な色彩を中心としたマテリアルで景観に配慮した。

建築家によるテキストより

ハの字型に開いた中庭型の配置を採用し、パースペクティブに広がる大きなデッキテラスを設けている。そのテラスをぐるりと囲い込んだ1階の共用空間は、中庭の自然が連続する「林」に見立てた空間とし、ゲストが自由に居場所を見つけ、おもいおもいに滞在を楽しめる機能を散りばめた。

建築家によるテキストより

構造形式は、環境への配慮から、イ準耐火建築物(1時間)の木造2階建てとして計画している。

自然と隣接する中庭に面した窓廻りの柱には、220mm角の米マツ集成材を使用し、45mmの燃え代を確保した。それ以外の柱、床は、石膏ボードで被覆し、コストバランスを図っている。また、特殊な構造として、西と東の2つの棟の接合部分にEXP.Jを設けず、鉄骨庇を水平梁として使うことで補強し、吹抜け壁面の耐風梁としても利用した。

一方で、この規模のホテルでの木造の採用事例が少なく、コスト面、性能面については検証を繰り返した。小さな単位の客室が連続するホテル建築の特性上、小断面の流通材を利用し易い事や、杭や地盤改良を含めた総合的な比較から、コスト面においても木造にメリットがあることがわかり採用にいたっている。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 住宅から公共施設まで様々な用途と規模の建築を手掛ける「橋本尚樹建築設計事務所」が、設計スタッフ(経験者・新卒既卒)を募集中
【ap job更新】 住宅から公共施設まで様々な用途と規模の建築を手掛ける「橋本尚樹建築設計事務所」が、設計スタッフ(経験者・新卒既卒)を募集中
【ap job更新】 住宅から公共施設まで様々な用途と規模の建築を手掛ける「橋本尚樹建築設計事務所」が、設計スタッフ(経験者・新卒既卒)を募集中玉造幼稚園 / photo masao nishikawa

住宅から公共施設まで様々な用途と規模の建築を手掛ける「橋本尚樹建築設計事務所」の、設計スタッフ(経験者・新卒既卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

橋本尚樹建築設計事務所で設計スタッフを2名程度募集します。

私たちは、2018年の事務所開設以来、住宅からオフィス、工場などの民間施設にはじまり、幼稚園や庁舎などの公共施設に至るまで、様々なプログラムと規模のプロジェクトを手がけてきました。

現在は設計スタッフ4名、マネージングスタッフ1名で、複数の公共事業を含むプロジェクトを同時進行しています。新規スタッフの方には、現時点での能力に限らず、何より仕事に対して誠実で、真摯に建築と向き合う志のある方を求めます。

まだまだ発展途上の集団です。私たちと一緒に事務所をつくっていこうという思いのある方を歓迎します。

[略歴] 橋本尚樹 
2008 – 2010
Ateliers Jean Nouvel
(Seguin Island project Paris France, Ferry terminal project_SINGARPORE, etc)
2012 – 2018
内藤廣建築設計事務所(担当: 静岡県草薙体育館, 富山県美術館, 高山駅周辺整備, 京都鳩居堂本店, 聞香処)
2019 –
株式会社 橋本尚樹建築設計事務所 設立
2020 –
京都先端科学大学 客員准教授

[受賞歴] 橋本尚樹建築設計事務所
2022 久御山町全世代・全員活躍まちづくりセンタープロポーザル 最優秀賞 
2020山梨県丹波山村新庁舎プロポーザル 最優秀賞  

湯谷紘介 / 湯谷建築設計による、三重・度会郡の「玉城の家2」。風雨が特徴で仏壇設置や葬祭時の集合への対応の要望に、雨仕舞を考慮する地域建築文化を引継ぐ大屋根の外観を計画、内部では開口・天井・円弧壁の操作により公私が段階的に変わる大空間をつくる
湯谷紘介 / 湯谷建築設計による、三重・度会郡の「玉城の家2」。風雨が特徴で仏壇設置や葬祭時の集合への対応の要望に、雨仕舞を考慮する地域建築文化を引継ぐ大屋根の外観を計画、内部では開口・天井・円弧壁の操作により公私が段階的に変わる大空間をつくる photo©ToLoLo Studio
湯谷紘介 / 湯谷建築設計による、三重・度会郡の「玉城の家2」。風雨が特徴で仏壇設置や葬祭時の集合への対応の要望に、雨仕舞を考慮する地域建築文化を引継ぐ大屋根の外観を計画、内部では開口・天井・円弧壁の操作により公私が段階的に変わる大空間をつくる photo©ToLoLo Studio
湯谷紘介 / 湯谷建築設計による、三重・度会郡の「玉城の家2」。風雨が特徴で仏壇設置や葬祭時の集合への対応の要望に、雨仕舞を考慮する地域建築文化を引継ぐ大屋根の外観を計画、内部では開口・天井・円弧壁の操作により公私が段階的に変わる大空間をつくる photo©ToLoLo Studio

湯谷紘介 / 湯谷建築設計が設計した、三重・度会郡の「玉城の家2」です。風雨が特徴で仏壇設置や葬祭時の集合への対応の要望に、雨仕舞を考慮する地域建築文化を引継ぐ大屋根の外観を計画、内部では開口・天井・円弧壁の操作により公私が段階的に変わる大空間をつくりました。

三重県伊勢市の隣町である度会郡玉城町ののどかな集落に建つ住宅である。

本家としての母屋の建て替え計画であるため、仏壇の設置と、葬祭時に集落の人々が30人ほど集まることができる一室空間が求められた。また宅地内で親世帯住居に隣接し、子育てや農作業を助け合うことも想定された。

建築家によるテキストより

伊勢志摩地方は「下から雨が降る」と言われるほど風を伴う雨が多く降る地域であり、雨仕舞を考慮した形態で固有の建築文化が継承されている。軒やけらばの出の深い切妻の大屋根とすることで、その地域の文化と慣習を引き継ぐ現代的な民家の佇まいとした。

建築家によるテキストより

集落の住人との交流も見込むこの住宅において玄関や南面の大きな開口は、“地域と家族の公共”に開かれている。玄関から室内へ入ると、手の届く高さの天井、南に面する小上がりの大開口出窓、円弧壁が、内と外の環境や親世帯の母屋との多様なレイヤを繋げている。また、円弧壁は奥に進むにつれて緩やかに“公”から“私”へといざなう役目も担う。

建築家によるテキストより
三菱地所設計による学生コンペ「+ミライプロジェクト」の最終審査結果を発表。受賞者の提案書と審査講評も掲載
三菱地所設計による学生コンペ「+ミライプロジェクト」の最終審査結果を発表。受賞者の提案書と審査講評も掲載メインビジュアル
三菱地所設計による学生コンペ「+ミライプロジェクト」の最終審査結果を発表。受賞者の提案書と審査講評も掲載審査風景
三菱地所設計による学生コンペ「+ミライプロジェクト」の最終審査結果を発表。受賞者の提案書と審査講評も掲載発表風景

三菱地所設計 設立20周年特別企画の学生コンペ「+ミライプロジェクト」の最終審査結果を発表します。受賞者の提案書と審査講評も掲載します。建築家の宮城島崇人、福屋粧子、藤本壮介、大西麻貴、彌田徹、前田圭介、末光弘和、建築史家・編集者の伏見唯(コーディネーターを兼任)が審査しました。【ap・ad】

2021年、三菱地所設計の設立20周年記念特別企画として開催された「+ミライプロジェクト」は、
『コンペのフレームを超えたコンペ』として、①全国を6つのエリアに分けて提案を募集、②エリア別の一次審査を経て「エリア最優秀チーム」を選出、③「エリア最優秀チーム」は審査員によるクリティークを経て提案をブラッシュアップ、④最終発表・審査会でブラッシュアップ案を発表、というフローで、約3か月間をかけて行われました。

2021年11月3日、最後を飾る最終発表・審査会「ファイナルプレゼン」を三菱地所設計本店(東京都千代田区)にて開催。各エリア最優秀チームにより、提出時からより一層磨き上げられた作品が発表され、審査員による質疑を経て、「全国最優秀賞」(副賞:賞金100万円)、「三菱地所設計賞」(副賞:賞金20万円)が選出されました。皆さんの力作を紹介いたします!

[テーマ]目抜き通り そして、そこにたつ建物
多くの街には、その街の中心となる「目抜き通り」が存在します。
街において目抜き通りは人びとの日々の活動の中心となり、我々がその街で生活していくうえでなくてはならない通りです。(中略)
みなさんの街における「目抜き通り」はこれからどのようになってゆくでしょうか。
みなさんの過ごす街の歴史や文化、地域の特性を紐解き、『目抜き通りと、そこにたつ建物』について考えてみてください。
通りと一つひとつの建物の関係を考えることで、すでにある目抜き通りをもっと魅力的にすることも、新たな目抜き通りを生み出すこともできるはずです。
みなさんの提案もまた歴史の一部となり、その街を形作ってゆきます。
建築設計のみならず、アーバンデザイン、ストラクチャー、環境、インフラエンジニアリング、デジタルテクノロジー、アートなどさまざまな視点に立ち、提案してください。 みなさんの自由な発想、提案をお待ちしております。(テーマ文より一部抜粋)

各受賞者の提案書と審査講評は以下に掲載します。


【全国最優秀賞+関東エリア最優秀賞】
『街の仕掛け人 ―土溶け建築と循環する道―』
チーム「下町清掃員」  
堤昂太+木下惇+荻野汐香(日本大学大学院生産工学研究科)

以下の写真はクリックで拡大します

三菱地所設計による学生コンペ「+ミライプロジェクト」の最終審査結果を発表。受賞者の提案書と審査講評も掲載
元木大輔 / DDAA LABによる展覧会「Hackability of the Stool」が、京都市京セラ美術館で開催。定番的スツールを改変する様々なアイデアを提示
元木大輔 / DDAA LABによる展覧会「Hackability of the Stool」が、京都市京セラ美術館で開催。定番的スツールを改変する様々なアイデアを提示

元木大輔 / DDAA LABによる展覧会「Hackability of the Stool」が、京都市京セラ美術館で開催されます。定番的スツールを改変する様々なアイデアを提示します。会期は2022年3月15日~20日。入場無料です。

「元木 大輔 / DDAA LAB Hackability of the Stool」展は、中国・杭州につづき、2022年3月15日(火)~3月20日(日)の6日間、京都市京セラ美術館に於いて開催されます。今回の京都展で展示されるスツールは全てアルテックのStool 60を使用して作成されています。

リリーステキストより

Hackability of the Stoolのコンセプト

Stool 60は、アルテックより発売されている、20世紀を代表する名作スツールです。デザインはシンプルで美しく、曲げ木の技術を使った製造技術を引き合い出すまでもなく、流通やパッケージに至るまで細部までデザインしつくされたモダニズムの考え方を代表するプロダクトです。そればかりか、大量に生産されているリプロダクト品にいたっては、生産コスト、メンテナンスコスト、クレーム対応や輸送の合理性などを徹底的に考えることで、なんと1脚1000円程度で販売されており、同じ量の木材を買うより安い値段で手に入れることができます。

Stool 60は、誰もが見たことがあるマスターピースがゆえに「典型的なスタッキングスツール」というステレオタイプな形をしています。そして、Stool 60に代表されるモダニズムのデザインは、最大公約数的にできているけれど万能ではありません。シンプルであるということは、逆説的にあらゆるものを削ぎ落としている、と言い換えることもできます。

「Hackability of the Stool」 (スツールの改変可能性)は、最大公約数なデザインの過程で削ぎ落とされてしまった、多様で、ニッチで、ささやかな機能を付加していくプロジェクトです。モダニズムや大量生産品の良いところはキープしたまま、大量生産品を下敷きに、多品種小ロットで、少しだけ便利で、多様なプロダクトをできるだけ簡単に作るためのリサーチとアイデア集です。

以下に、中国展の様子や作品写真を掲載します。

カンミレと宮下巧大による、福岡市の​「ゼロマチクリニック天神」。駅直結施設内の狭小区画でアプリ連携によるミニマム医療施設を目指し計画、デジタル技術で同時滞在人数の制御と受付プロセスの省略を実現、限られた面積内にゆとりある空間を生み出す
カンミレと宮下巧大による、福岡市の​「ゼロマチクリニック天神」。駅直結施設内の狭小区画でアプリ連携によるミニマム医療施設を目指し計画、デジタル技術で同時滞在人数の制御と受付プロセスの省略を実現、限られた面積内にゆとりある空間を生み出す photo©岡田和幸
カンミレと宮下巧大による、福岡市の​「ゼロマチクリニック天神」。駅直結施設内の狭小区画でアプリ連携によるミニマム医療施設を目指し計画、デジタル技術で同時滞在人数の制御と受付プロセスの省略を実現、限られた面積内にゆとりある空間を生み出す photo©岡田和幸
カンミレと宮下巧大による、福岡市の​「ゼロマチクリニック天神」。駅直結施設内の狭小区画でアプリ連携によるミニマム医療施設を目指し計画、デジタル技術で同時滞在人数の制御と受付プロセスの省略を実現、限られた面積内にゆとりある空間を生み出す photo©岡田和幸

カンミレ宮下巧大が設計した、福岡市の​「ゼロマチクリニック天神」です。駅直結施設内の狭小区画でアプリ連携によるミニマム医療施設を目指し計画、デジタル技術で同時滞在人数の制御と受付プロセスの省略を実現、限られた面積内にゆとりある空間を生み出します。施設の公式ページはこちら

駅直結の商業施設内、奥行約2m延床約30㎡の狭小区画において、アプリとの連携によるミニマムな医療体験・医療空間の実現を目指した。

アプリの予約・診療システムにより、待合スペースに同時滞在する患者さんの人数を1~3人と想定して面積を抑えると同時に、保険証の提示や問診表の記入などを省略できることから、従来のクリニックにある受付カウンターをなくし、小さいながらもゆとりのある待合スペースを計画した。

建築家によるテキストより

このような商業施設内で狭小なクリニックを成立させる課題のひとつが、待合室・診察室・処置室の各室の仕切り方だ。プライバシー配慮のために間仕切り壁を設け、法に則って必要な設備を各室に新設すると、設備のイニシャルコストが大きくなり、全体のコストバランスがとれなくなる。加えて、今回の場合は、区画の天井懐内に設備を新設する余地がなかった。そこで、サウンドマスキングシステムを採用し、視線を遮れる程度の高さの家具やカーテンで各室を緩やかに仕切る計画とした。これにより、設備の増設が最小限となり、かつ視線が抜けることで圧迫感が軽減された。

建築家によるテキストより

このプロジェクトでは、アプリシステムと連携した実空間のあり方を、エンジニアチームや医療スタッフと共に試行錯誤した。まとまった面積の区画を借りるハードルが高い駅直結の商業施設内等に、通勤や通学の移動中に気軽に立ち寄ることができる、アプリと連携した小さなクリニックを展開するためのプロトタイプとして、今後実際に運用する中でのフィードバックを元に改良を重ねていく土台となるような計画を目指した。

建築家によるテキストより
チームラボアーキテクツによる、東京・江東区の店舗「Vegan Ramen UZU Tokyo」。“withコロナ社会”での飲食店舗の新しい在り方を模索し計画、キッチンを中心とし作品を配した屋内外の其々の空間で飲食が行えるよう設計、多様な人々が同じ空間に共存し楽しめる場所を目指す
チームラボアーキテクツによる、東京・江東区の店舗「Vegan Ramen UZU Tokyo」。“withコロナ社会”での飲食店舗の新しい在り方を模索し計画、キッチンを中心とし作品を配した屋内外の其々の空間で飲食が行えるよう設計、多様な人々が同じ空間に共存し楽しめる場所を目指すひとつなぎのベンチ photo©チームラボ
チームラボアーキテクツによる、東京・江東区の店舗「Vegan Ramen UZU Tokyo」。“withコロナ社会”での飲食店舗の新しい在り方を模索し計画、キッチンを中心とし作品を配した屋内外の其々の空間で飲食が行えるよう設計、多様な人々が同じ空間に共存し楽しめる場所を目指す「空と火のためのロングテーブル」と「空から噴き落ちる、地上に憑依する炎」 photo©チームラボ
チームラボアーキテクツによる、東京・江東区の店舗「Vegan Ramen UZU Tokyo」。“withコロナ社会”での飲食店舗の新しい在り方を模索し計画、キッチンを中心とし作品を配した屋内外の其々の空間で飲食が行えるよう設計、多様な人々が同じ空間に共存し楽しめる場所を目指す虚像反転無分別 photo©チームラボ

チームラボアーキテクツが設計した、東京・江東区の店舗「Vegan Ramen UZU Tokyo」です。“withコロナ社会”での飲食店舗の新しい在り方を模索し計画、キッチンを中心とし作品を配した屋内外の其々の空間で飲食が行えるよう設計、多様な人々が同じ空間に共存し楽しめる場所が目指されました。店舗の公式サイトはこちら

「withコロナ社会」に提案する食空間。

豊洲にあるチームラボプラネッツの敷地内にオープンしたヴィーガンラーメン店「Vegan Ramen UZU Tokyo」は、キッチンを中心に、屋外空間と屋内空間が一体となっている。

建築家によるテキストより

新型コロナウイルスの影響を受け、人々の飲食形態も変化しつつある。食事の宅配サービスを利用する人が増え、レストラン以外の自分の好きな場所で、レストランで提供される食事を楽しむことが日常化し、屋外での食事の機会も増えている。それに伴い、レストランという業態自体の、新しいありかたを模索したいと考えた。

建築家によるテキストより

「Vegan Ramen UZU Tokyo」では、キッチンで提供された食事を、小さな建物内のギャラリー、または、屋外にある2つの作品空間のどちらでも飲食できるように計画した。キッチンに併設された建物内のギャラリーでは、テーブルや椅子などの物理的な境界面から自由になった作品《虚像反転無分別》の空間とし、作品空間に没入しながら食事が可能である。

また、屋外空間には、キッチン前に、天板が鏡面の《空と火のためのロングテーブル》を配置。テーブルには、パブリックアート《空から噴き落ちる、地上に憑依する炎》と空が映り、作品、自然と一体となりながらラーメンを食べることができる。

隣接して配置された《ひとつなぎのベンチ》は、三次元上に一筆書きで描かれたようにつながっているため、高低差を生かしてテーブル兼ベンチとして食事を可能にしている。同時に、地域の人が散歩の途中に休憩したり、子供たちが遊具として遊んだり、使用する人々によって、機能が自由に変化する。

建築家によるテキストより
黒川智之建築設計事務所による、神奈川・横浜市の「三ツ池の蔵」。小高い丘上の周辺に恵まれた敷地に計画、家形の構えを四方に向けた建築を考案した上で樹木に対応した外形の変形や諸機能に応える為の量塊を欠き取りを実行、象徴性と環境調和の同居を目指す
黒川智之建築設計事務所による、神奈川・横浜市の「三ツ池の蔵」。小高い丘上の周辺に恵まれた敷地に計画、家形の構えを四方に向けた建築を考案した上で樹木に対応した外形の変形や諸機能に応える為の量塊を欠き取りを実行、象徴性と環境調和の同居を目指す photo©太田拓実
黒川智之建築設計事務所による、神奈川・横浜市の「三ツ池の蔵」。小高い丘上の周辺に恵まれた敷地に計画、家形の構えを四方に向けた建築を考案した上で樹木に対応した外形の変形や諸機能に応える為の量塊を欠き取りを実行、象徴性と環境調和の同居を目指す photo©太田拓実
黒川智之建築設計事務所による、神奈川・横浜市の「三ツ池の蔵」。小高い丘上の周辺に恵まれた敷地に計画、家形の構えを四方に向けた建築を考案した上で樹木に対応した外形の変形や諸機能に応える為の量塊を欠き取りを実行、象徴性と環境調和の同居を目指す photo©太田拓実

黒川智之建築設計事務所が設計した、神奈川・横浜市の「三ツ池の蔵」です。小高い丘上の周辺に恵まれた敷地に計画、家形の構えを四方に向けた建築を考案した上で樹木に対応した外形の変形や諸機能に応える為の量塊を欠き取りを実行、象徴性と環境調和の同居が目指されました。

横浜市にある三ツ池公園のほど近く。
小高い丘の上に建ち、周囲を望むそれはまるでヴィラのような佇まいを持つ。

大きな敷地の一部に建つ老朽化したガレージ兼蔵であった住宅の離れを、ゲストハウスとしての機能を付加した形で建て替える計画であった。

建築家によるテキストより

敷地は、北に前面道路・東に母屋・南に大きく開けた庭・西に森と、どの方角に対しても正面を向けても良いような恵まれた環境に囲まれていることから、家形の蔵構えを四方に向けた、妻/平の区別のない建築としている。この4つの家形の立面をせり上げ、屋根を方形屋根が変形したような形状とすることで、全体を統合することを考えた。

建築家によるテキストより

こうして形成された建築に対し、アプローチを母屋からの方向に正対させつつ施主が大切にする木を囲うように外形をくの字に歪ませる操作を、また、見晴らし用のテラス・庭いじりの際の東屋的な場所・アプローチの軒下空間をつくり出すためにボリュームを欠き取る操作を加えている。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス [期間:2022/3/7-3/13]
最も注目を集めたトピックス [期間:2022/3/7-3/13]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2022/3/7-3/13)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 中西昭太建築事務所による、石川の住宅「金沢の家」。雨が多い北陸で“帰りたくなる家”との要望に、北陸伝統建築を参照しつつ室内から光風音に触れ生活できる建築を目指し設計、図式でなく小さな思考を重ねた形態が季節毎の魅力を生む
  2. A.C.E. / 波多野崇による、京都・城陽市の「御旅所の家」。神社の祭礼時に使われる“御旅所”の隣接地に計画、施主の求める“普遍性”に応える為に地域の風景・素材・スケールを再解釈して設計に反映、街の在り方を引継ぐ事で要望の具現化を目指す
  3. 小山光+KEY OPERATIONの設計監修による、横浜市の「桜木町の集合住宅」。高層単身者用分譲として計画、“惰性で採用”される外壁タイル等の集住特有意匠の再定義を目指して独自の仕上げ開発等を実践、量塊ゆえ景観への影響の大きな集住を多義的な視点を意識した上で更新
  4. ピーター・ズントーによる家具コレクション。半世紀に渡り手掛けた建築の為にデザインされた家具を再構成し、椅子やテーブル等7型がラインナップ、日本の家具ブランド“Time & Style”が製品化
  5. 桐圭佑 / KIRI ARCHITECTSによる、北海道・室蘭市の「福田歯科医院の増築」。設計者が以前手掛けた医院の増築で、患者と従業員の双方が快適な環境を目指し其々の空間を外壁に沿った床で繋いで回遊性を設計、人の循環が光や空気の動きを生み建築に奥行きをもたらす
  6. 定方三将 / 上町研究所による、兵庫の「宝塚の住宅lll」。傾斜地で鬱蒼と緑が茂る土地に魅力を感じた施主の為に計画、眺望よりも敷地の木々との繋がりを求め主空間を1階に配置、近隣と隔絶感も相まり“森の奥の別荘地”のような感覚を生み出す
  7. 島根・隠岐の島町の「西郷港周辺地区デザインコンペ」で、SUGAWARADAISUKE-上條・福島JVの提案が最優秀作品に。提案書と講評も公開
  8. 青木律典 / デザインライフ設計室による、東京・多摩市の住宅「高基礎の家」。隣地と高低差のある旗竿地に計画、閉塞感回避の為の眺望採光を基礎の高さ設定で実現しそれを内部空間でも活用、機能的な諸室配置を行いつつも多様な光を取り込む事で新たな振舞を引き出す
  9. ネリ&フーによる、中国・深センの「南投市ゲストハウス」。既存建物を改修した宿泊施設で都市の中に古さが残る街の特徴に注目、路地裏や日常を取り込む為に構造体に切込みを入れ垂直な中庭を計画、空間や意味を創造し都市の流動に溶け込ませる
  10. 加藤直樹 / N.A.Oによる、神奈川・秦野市の、施工費約720万円で完成させた、将来的な他用途への転用も考慮した住宅「HOUSE-KT(加藤小屋)」
  11. 玉井洋一による連載コラム “建築 みる・よむ・とく” 第5回「“偽”ペット・アーキテクチャー」
  12. 大阪の喜連団地の6住戸を対象とした改修コンペ「公社喜連団地住戸改善事業 事業提案競技」が、大阪府住宅供給公社の主催で開催
  13. 川西康之 / イチバンセンによる、新潟・上越市の「IM TAXI LOUNGE」。タクシー待合所で観光案内機能も持つ建築で、地場の木材活用を目指して構造・仕上げ・サッシ等の全てに県産材を利用、構造形式の開発による開放的な空間は地域交流の場としても機能
  14. 中野晋治建築研究室による、福岡・福津市の住宅「川沿いの家」。海に近く川と道に挟まれた敷地に計画、周辺環境を調整できる柔軟な建築を目指し大型開き戸を考案、開閉により視線や通風等を制御でき住み手がその時々に必要な状態をつくる
  15. 村山徹と杉山幸一郎による連載エッセイ ”今、なに考えて建築つくってる?” 第1回「コストとレギュレーション」
  16. 長坂常 / スキーマ建築計画がHyundaiの為にデザインしたモバイルハウス「旅する住まい」をレポート。自動車の蓄電池から都市生活を持ちだすアイデアを構想、木と布を素材とし出来るだけ軽くつくり、気楽に出かけられる事も意図
  17. 岡佑亮 / チドリスタジオによる、石川・金沢市の、自邸兼事務所「北陸住居 No.1」。地域と向き合いバナキュラーと作品の間の在り方を模索、建築に伝統的中庭“セド”を現代化した空間を設け公と私を緩やかに接続、歴史を基とした北陸らしさの実践を通し建築の普遍的可能性も追求
  18. ザハ・ハディド・アーキテクツによる、中国・成都市の建築展「Future Cities」の会場写真。現在6大陸で60のプロジェクトを進めるファームの個展で、デジタル設計手法と持続可能な建設手法の融合を進める特徴や、多分野にわたるアプローチからの建築への探究心を紹介
  19. アラップとチッパーフィールド事務所による、イタリア・ミラノのアリーナ「Arena in Santa Giulia」。スポーツやイベントに対応する施設で、基壇上に3つのリングが浮かぶ意匠を特徴とし昼はアルミ素材が煌めき夜はLEDの帯により発光、2025年に完成し冬季オリンピック会場としても使用
  20. STUDIO MOVEによる、東京・港区の「エルムクリニック 表参道院」。ブランド店舗が並ぶエリアの特徴的な建物内に作られた美容医院、街を行き交う人々を誘う公園の様な場になる事を目指し、施設への敷居を下げ気軽さを持つ空間とすべく受付の在り方を拡張する設計を行う

メキシコの建築家 フリーダ・エスコベドが、ニューヨークの、メトロポリタン美術館の新棟の設計者に

メキシコの建築家 フリーダ・エスコベドが、ニューヨークの、メトロポリタン美術館の新棟の設計者に選ばれています。リンク先はニューヨークタイムズです。フリーダは現在42歳の女性建築家で、2018年にはサーペンタインパヴィリオンの設計も手掛けました。こちらに日本語で読めるインタビューがあります。

以下は、フリーダが手掛けた2018年のサーペンタインパヴィリオンの様子とインタビューを収録した動画です。

岸和郎と平田晃久の対談「京都で建築と向き合う」が公開。京都で過ごした自身の学生時代のエピソードや、建築学生に向けてのメッセージが語られる

建築家で教育者の岸和郎平田晃久の対談「京都で建築と向き合う」が、京都大学の建築メディアtraverseに掲載されています。京都で過ごした自身の学生時代のエピソードや、建築学生に向けてのメッセージが語られています。

長年京都のさまざまな大学で設計教育に携わり、古都・京都で活躍する建築家としての顔ももつ岸和郎。現在の京都大学設計演習を牽引しつつ、建築家としても第一線で活躍する平田晃久。二人がともに学生時代を京都大学で学び、学生の前に立つ立場となった今、京都の地で建築と向き合うことについて考える。

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