



水上哲也建築設計事務所が設計した、千葉・野田市の「のだのこども園」です。施主運営の幼稚園に隣接した敷地に計画、既存園庭がもつ豊かな風景等を未来に引継ぐ為に、樹木等を残し内外の空間や新旧の園舎が一体になった環境の構築が目指されました。
千葉県野田市に建つ保育所型認定こども園。
隣地には43年前に開園した同一運営の幼稚園があり、園庭を介して繋がっている。敷地は国道16号線に近い、森を徐々に切り開き、無計画に都市化が進んだ郊外の風景の中にあり、一見すると固有性を見出しづらく肯定的には捉えがたい環境にある。
既存園は、園児の増加に伴い増築してきた色も形も異なる3つの外廊下形式の園舎が園庭を囲む。園庭は築山やカラフルな遊具、樹齢100年の樹木など様々な種類と年代のものが混在し、子供達の多様な活動を受け入れる園のシンボルである。
このような既存園も計画性を持たない敷地周辺と同じ成り立ちにも見えるが、子供たちが過ごす園庭を中心にした外部風景は大変魅力的で、大らかさと力強さが共存し、この地の本質を体現しているように感じた。本計画では幼稚園が培ってきた豊かな風景とコミュニティを引き継ぎ、未来に繋いでいくことが求められた。
新しい園舎は、既存園舎の持つ外廊下形式を踏襲し、既存の園庭や樹木をそのまま残し建築に取り込み、隣接する幼稚園に大きく開き接続する計画とした。内外の空間が一体になり、新しい園舎と既存園舎が一体になった環境をつくり出したいと考えた。















