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アーティストのトム・サックスによる展覧会「トム・サックス:店舗体験」が、伊勢丹新宿店本館で開催。空間や小売の体験すべてをフルデザインし様々な作品を展示・販売
アーティストのトム・サックスによる展覧会「トム・サックス:店舗体験」が、伊勢丹新宿店本館で開催。空間や小売の体験すべてをフルデザインし様々な作品を展示・販売 ©Tom Sachs
アーティストのトム・サックスによる展覧会「トム・サックス:店舗体験」が、伊勢丹新宿店本館で開催。空間や小売の体験すべてをフルデザインし様々な作品を展示・販売Shop Chair 価格¥380,000(税別) ©Tom Sachs
アーティストのトム・サックスによる展覧会「トム・サックス:店舗体験」が、伊勢丹新宿店本館で開催。空間や小売の体験すべてをフルデザインし様々な作品を展示・販売Tom Sachs x Isetan(Japan Exclusive) 価格¥6,900(税抜) ©Tom Sachs

アーティストのトム・サックスによる展覧会「トム・サックス:店舗体験」が、伊勢丹新宿店本館で開催されています。空間や小売の体験すべてをフルデザインし様々な作品を展示・販売するとの事。会期は2020年11月30日まで。ここではその作品の一部を紹介します。

トム・サックスと伊勢丹が今回この展覧会を開催するに至った経緯について

伊勢丹では、本館2階にある伊勢丹の新しいスペース「ISETAN THE SPACE」でトム・サックスの展覧会の企画に興味を持っていたところ、伊勢丹スタッフの友人の紹介によりトムに直接コンタクトした事がきっかけとなりました。その後伊勢丹チームがニューヨークを訪れた際、ロックアウェイ・ビーチにあるトムのビーチハウスに招待され、 伊勢丹チームとトムは、サーフィンという共通の趣味を楽しみ、交流を深めていきました。

伊勢丹は、現代アートをもっと生活に取り入れたライフスタイルを提案していきたいと考えていました。これまでハイエンドの高級ブランドとコラボレーションし、現代的なアイコンを精巧なクリエーションに落とし込んだ作品が国内外で人気の高いトム・サックスに「何か一緒にできないか」と話を持ちかけたところ、快諾の返事を得ることができ、この展覧会の開催が決まりました。

リリーステキストより

トム・サックスからのコメント

”Good business is the best art of all“
ーアンディ・ウォーホール

トム・サックス スタジオのプライオリティは彫刻にあります。ここであなたが目にするモノは、made by hand in USAです:チェア、テーブル、ランプ、キャップ、ノート、シャツなどは日用品です。しかし、それらはまた“アート”でもあるのです。慎ましやかなオブジェクトたちは、スタジオのエネルギーがもたらす大胆さと、細部へのこだわりを表現しています。

これらはすべて“彫刻”であります!

“Retail experience”とは、スタジオの物理的発現の入手をあらゆる人と分かち合う機会のことです。
「Tom Sachs:Retail Experience トム・サックス:店舗体験」では、通常はアートギャラリーや美術館にあるアートワークを“あなたの家”に置くことが可能になります。我々は日本への愛情から伊勢丹新宿店を選択しました。 我々の価値観である、ハードワーク、クラフトマンシップ、献身、敬意、そして“愛”は、日本においては満たされさらに上回っていきます。

この機会を皆さまにご提案できる事を大変光栄に思います。

リリーステキストより
定方三将 / 上町研究所による、奈良・生駒郡の「法隆寺の住宅」
定方三将 / 上町研究所による、奈良・生駒郡の「法隆寺の住宅」 photo©平野和司
定方三将 / 上町研究所による、奈良・生駒郡の「法隆寺の住宅」 photo©平野和司
定方三将 / 上町研究所による、奈良・生駒郡の「法隆寺の住宅」 photo©平野和司

定方三将 / 上町研究所が設計した、奈良・生駒郡の「法隆寺の住宅」です。

敷地は、法隆寺東院からほど近い、古い木造住宅の残る地域にある。 施主は、この地域の古き良き伝統に寄り添いつつ、新しさを感じる家を希望していた。

建物は、母屋と離れの平屋2棟からなり、屋根は切妻の単純な形状としている。 建物の軸線は中宮寺鳩和殿に揃えて、ダイニングの南窓から正対して鳩和殿の屋根を見せている。

伝統的な瓦屋根を印象付ける複雑な棟は雨仕舞い上の弱点でもある。この弱点を克服するために溝型鋼を使用して棟を納めているが、重い印象になりがちな瓦屋根を現代的なたたずまいに落とし込むための工夫でもある。

建築家によるテキストより
遠藤克彦建築研究所が、長崎の佐々町庁舎設計プロポーザルで受注候補者に選定、提案書も公開。次点者は隈研吾建築都市設計事務所
遠藤克彦建築研究所が、長崎の佐々町庁舎設計プロポーザルで受注候補者に選定、提案書も公開。次点者は隈研吾建築都市設計事務所長崎県佐々町新庁舎 外観イメージ。 提供:遠藤克彦建築研究所

遠藤克彦建築研究所が、長崎の佐々町庁舎設計プロポーザルで受注候補者に選定されていて提案書が公開されています。また次点受注候補者は、隈研吾建築都市設計事務所でした。上記リンク先は佐々町がアップロードしたPDFファイルです。

令和2年9月11日(金曜日)に開催しました、佐々町庁舎建設工事基本設計・実施設計業務委託事業者選定委員会の二次審査の結果を踏まえ、
次のとおり、代表企業枠の受注候補者及び次点受注候補者を選定しました。
今後、受注候補者が町内企業枠の候補者を選考し結成された設計共同企業体(JV)と契約を締結する予定です。

選定内容
受注候補者:株式会社 遠藤克彦建築研究所
次点受注候補者:株式会社 隈研吾建築都市設計事務所

以下に、その他の遠藤による提案のパース(完成予想図)も掲載します。

園田慎二 / SSAによる、群馬・中之条町の「山荘の建具」
園田慎二 / SSAによる、群馬・中之条町の「山荘の建具」 photo©SSA
園田慎二 / SSAによる、群馬・中之条町の「山荘の建具」 photo©SSA
園田慎二 / SSAによる、群馬・中之条町の「山荘の建具」 image©SSA
園田慎二 / SSAによる、群馬・中之条町の「山荘の建具」 image©SSA

園田慎二 / SSAが設計した、群馬・中之条町の「山荘の建具」です。

窓枠は、その傾斜に合わせるように、ほんの少しかしげる。方立や上枠の断面は斜めに削られ、その削られた面は光を受け、残った面は陰となる。斜めに見える方立の側面は、外光を受けて明るくなり、その先に見える景色に馴染む。一方で、鋭角な角をもった下枠は、陰となることで景色との境界に強いコントラストを生む。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 “人の暮らす風景”とはどうあるべきかを考え実践するランドスケープデザイン事務所「STGK inc.」が、デザイナーを募集中(建築等の実務経験で応募可)
【ap job更新】 “人の暮らす風景”とはどうあるべきかを考え実践するランドスケープデザイン事務所「STGK inc.」が、デザイナーを募集中(建築等の実務経験で応募可)
【ap job更新】 “人の暮らす風景”とはどうあるべきかを考え実践するランドスケープデザイン事務所「STGK inc.」が、デザイナーを募集中(建築等の実務経験で応募可)

“人の暮らす風景”とはどうあるべきかを考え実践するランドスケープデザイン事務所「STGK inc.」の、デザイナー募集(建築等の実務経験で応募可)のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

私たちSTGK incは、「人の暮らす風景」とはどうあるべきかを考えデザイン、実践するランドスケープデザイン事務所です。

私たちの活動は物語の始まりの一節を紡ぎ出す事だと考えています。それは、その場所と向かい合う事から始まります。 向かい合う場所は様々で、時として都市の中のパブリックスペースだったり、大自然の中の小さな場所だったり、使われなくなった施設だったり、あるいは一枚の紙の上だったりします。

私たちはその場所と向かい合いながら、その場所が持つ様々な要素ー例えば光や空気。人の営みやそこにある自然。美しいものや醜いもの。その場所が持つ過去の記憶。それらを丁寧に拾い集めてその場所に物語を紡ぎます。

そんなことを一緒に考え、つくってくれる仲間を募集します。

■募集職種
デザイナー
外部空間のデザイン、設計を中心にグラフィックやアートワークの作成、インテリアなどデザイン全般が業務対象です。

■応募資格・待遇
<実務経験3年以上>ランドスケープデザインの経験でなくても、建築、インテリアの経験があれば可とします。プロジェクトごとの契約やフリーランスの兼業も歓迎します。

竹中工務店の設計で三井不動産が、東京・日本橋に、国内最大・最高層の木造賃貸オフィスビルの計画を開始。竣工は2025年を予定
竹中工務店の設計で三井不動産が、東京・日本橋に、国内最大・最高層の木造賃貸オフィスビルの計画を開始。竣工は2025年を予定完成予想パース。

竹中工務店の設計で三井不動産が、東京・日本橋に、国内最大・最高層の木造賃貸オフィスビルの計画を開始しています。リンク先は三井不動産のプレスリリースサイトです。

三井不動産株式会社(代表取締役社長:菰田正信、以下 三井不動産)と株式会社竹中工務店(代表取締役社長:佐々木正人、以下 竹中工務店)は、東京都中央区日本橋本町一丁目において、木造高層建築物として国内最大・最高層となる賃貸オフィスビル(想定規模:地上17階建、高さ 約70m、延床面積 約26,000m2)の新築計画の検討に着手しました。今後、詳細の検討を進め、2023年着工・2025年竣工を目指しています。

本計画は、主要な構造部材に耐火集成材(竹中工務店が開発した「燃エンウッド」)など、最先端の耐火・木造技術を導入する予定です。また、木材は三井不動産グループが保有する森林のものをはじめ、国産材を積極的に使用していくことで、建築資材の自給自足および森林資源と地域経済の持続可能な好循環を実現させ、環境に優しくCO2排出の削減にも寄与するプロジェクトを目指してまいります。

リリーステキストより

以下では、パースを拡大して閲覧できます。

子浦 中 / シオ建築設計事務所による、茨城の、ZOZOTOWNを運営するZOZO社の物流拠点の休憩ラウンジ「7 Gates Lounge」
子浦 中 / シオ建築設計事務所による、茨城の、ZOZOTOWNを運営するZOZO社の物流拠点の休憩ラウンジ「7 Gates Lounge」Yellow Lounge からGray Lounge を見る。5 つのアーチと3 つのフレームが重なる。一番奥の壁にはGray Lounge の灰色の壁が見える。 photo©淺川敏
子浦 中 / シオ建築設計事務所による、茨城の、ZOZOTOWNを運営するZOZO社の物流拠点の休憩ラウンジ「7 Gates Lounge」Red Lounge。Tunnel Cave を見る。丸テーブル、垂壁、腰壁、赤色が重なり合う。 photo©淺川敏
子浦 中 / シオ建築設計事務所による、茨城の、ZOZOTOWNを運営するZOZO社の物流拠点の休憩ラウンジ「7 Gates Lounge」Gray Lounge からYellow Lounge を見る。奥に行くにつれてアーチと石壁が低くなり、ラウンジに更なる奥行感を出している。 photo©淺川敏

子浦 中 / シオ建築設計事務所が設計した、茨城の、ZOZOTOWNを運営するZOZO社の物流拠点の休憩ラウンジ「7 Gates Lounge」です。

ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営する株式会社ZOZOの物流拠点の増床計画である。
発注者からは使いやすさ、拡張性、フレキシビリティを求められた。それらを担保するために大きなワンルームのラウンジを7つの部屋に区切り、壁に沿ってソファ席を作ることにした。ソファ席は、拡張性に優れている上に、レイアウトが乱れにくく整理整頓しやすいという利点がある。

建築家によるテキストより
武田幸司 / Ginga architectsによる、宮城・仙台市の「HCM 八幡の二世帯住宅」
武田幸司 / Ginga architectsによる、宮城・仙台市の「HCM 八幡の二世帯住宅」 photo©小関克朗
武田幸司 / Ginga architectsによる、宮城・仙台市の「HCM 八幡の二世帯住宅」 photo©小関克朗
武田幸司 / Ginga architectsによる、宮城・仙台市の「HCM 八幡の二世帯住宅」 photo©小関克朗

武田幸司 / Ginga architectsが設計した、宮城・仙台市の「HCM 八幡の二世帯住宅」です。

仙台市中心部、細い私道に接する立込んだ狭小敷地に建つ3層構造の2世帯住宅である。

私道に接し、間口が狭く、周りを2階建住宅に囲まれた、仙台市都市部で典型的な密集住宅地である。住宅が接近し、一般的な2階建住宅では十分な採光や通風が見込めないことが予想された。2階屋根レベルまで上がることで、仙台の花火や青葉山の稜線が見渡せる眺望が開けることが解っていたので、3層に屋上テラスがある建物であることと、2世帯同居の車椅子のご両親のバリアフリーへの配慮が求められた。

建築家によるテキストより

狭小地のため、一階に駐車場と両親の空間を配置すると、必然的に2階に団欒のLDKが計画され、車椅子での移動にはEVが必要になった。そこで、2階建て+塔屋の3層構造とし、中心に巨木の幹のようなEVコアを設けて、巨木を中心に様々な場所が点在する螺旋状の空間とし、EVでも屋上テラスまで上がれる住宅とした。断面的には、下階と上階のそれぞれの世帯の距離感を取るためにも、中間階にみんなの団欒のLDK空間を緩衝帯として配置している。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 著名建築家の施工も手掛ける「株式会社ダブルボックス」が、製作家具部門の設計監理営業の正社員を募集中
【ap job更新】 著名建築家の施工も手掛ける「株式会社ダブルボックス」が、製作家具部門の設計監理営業の正社員を募集中
【ap job更新】 著名建築家の施工も手掛ける「株式会社ダブルボックス」が、製作家具部門の設計監理営業の正社員を募集中設計:株式会社SNARK/写真:Ippei Shinzawa photographer

著名建築家の施工も手掛ける「株式会社ダブルボックス」の、製作家具部門の設計監理営業の正社員募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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『オーダー家具の設計・作図・営業などトータルマネジメントをしてくれるアクティブな方を募集』

【募集の目的】
当社は東京都を中心に建築の仕事を受けておりますが、主に設計・デザインの入った仕事のご依頼を頂いております。それに付随した造作家具の仕事も多く頂いており、現在は長野県岡谷市に、家具工場を所有しております。(子会社:(株)コルボワット)
 こちらの工場は設備も充実しており、様々なニーズにお応えできるのですが、現状まだ存在を知る方が少なく、こちらの工場での家具製作の受注に尽力して頂ける方を募集する次第です。

【ダブルボックスの建築と家具】
依頼する人・構想する人・設計する人、ひとつの案件に関わるすべての人のイメージを現実のモノに造り上げていく。それが、私たち施工会社であるダブルボックスの仕事です。
様々な案件をお受けしていますが、手あたり次第、受けている訳ではなく、設計・デザインの入ったもののみをお受けしております。

【最近の主な施工案件】
・善福寺の家/AOYAGI DESIGN [掲載誌:GA HOUSE 170、住宅特集No.413]
・2階建ての家/増田信吾+大坪克亘設計事務所[掲載誌:住宅特集No.406]
・街の家/増田信吾+大坪克亘設計事務所[掲載誌:住宅特集No.390]

【ap job更新】 河内建築設計事務所が、新規スタッフを募集中
【ap job更新】 河内建築設計事務所が、新規スタッフを募集中
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河内建築設計事務所の、新規スタッフ募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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【スタッフ募集のお知らせ】
河内建築設計事務所では新規スタッフを1名募集することになりました。
小さな事務所ですが、担当者として時間をかけてプロジェクトに関わり経験を積む事ができる環境です。
熱意を持って一緒にに建築に取り組んでいける方の応募をお待ちしています。

野中あつみ+三谷裕樹 / ナノメートルアーキテクチャーによる、三重の住宅「志摩の家」
野中あつみ+三谷裕樹 / ナノメートルアーキテクチャーによる、三重の住宅「志摩の家」 photo©ToLoLo studio
野中あつみ+三谷裕樹 / ナノメートルアーキテクチャーによる、三重の住宅「志摩の家」 photo©ToLoLo studio
野中あつみ+三谷裕樹 / ナノメートルアーキテクチャーによる、三重の住宅「志摩の家」 photo©ToLoLo studio

野中あつみ+三谷裕樹 / ナノメートルアーキテクチャーが設計した、三重の住宅「志摩の家」です。

三重県志摩市のリアス式海岸に囲まれた国立公園内、手付かずの自然が広がる森の入口に敷地はある。
施主は若い夫婦で家族は4人に増える予定だ。自称志摩の観光大使のご主人がたくさんの人を招き、自然の空気を感じながら志摩を楽しみ好きになってもらう場所が求められた。

2014年から志摩の医師と継続的に続けている「志摩ドクタープロジェクト」がある。
その発端は、病院に来るインターン学生の寄宿舎を作りたいというものだった。当時インターン学生はホテルに泊まるしか方法がなく、ホテルと病院を往復していた。志摩をよく知ることなく、就職先として志摩を選択し辛い状況にあった。そこで寄宿舎があればとの院長の思いで提案したのが始まりだった。
それから6年。公営でこそないが、想いは紡がれ、個人の力で住宅でありながら寄宿舎のような、観光センターのような、民宿のような場所が出来上がった。

施主の要望から紡ぎ出された希望の欠片達は、建築にはまだならない理想の出来事とそれに必要な家具があれば成り立つようなものだった。そこでこの森の中で造作をばらまいた。あえて造作と言ったのは、施主任せの家具ではなく、共に考え計画的に作り出したものだからである。

建築家によるテキストより
日本ペイント×architecturephotoコラボレーション企画 “色彩にまつわる設計手法” / 第2回 藤原徹平・後編 「色と建築」
日本ペイント×architecturephotoコラボレーション企画 “色彩にまつわる設計手法” / 第2回 藤原徹平・後編 「色と建築」

本記事は学生国際コンペ「AYDA2020」を主催する「日本ペイント」と建築ウェブメディア「architecturephoto」のコラボレーションによる特別連載企画です。4人の建築家・デザイナー・色彩計画家による、「色」についてのエッセイを読者の皆様にお届けします。第2回目は建築家の藤原徹平氏に色彩をめぐる思考について綴っていただきました。

 
色と建築

text:藤原徹平

 

以下の写真はクリックで拡大します

日本ペイント×architecturephotoコラボレーション企画 “色彩にまつわる設計手法” / 第2回 藤原徹平・後編 「色と建築」Cuadra San Cristóbal(Luis Barragán,1968) photo courtesy of Kentaro Yamazaki

大学に入って建築を学び始めた頃、いつも何も聞かず思い付きで出張土産を買ってくる父が、色鉛筆セットを買ってきてくれたことがある。60色くらいそろった本格的なもので、それまで大学生協で買った12色セットを使っていたから、とても嬉しかった。しかしカラフルな色鉛筆セットを手にしたものの、私が学生時代に設計した建築はコンクリートとか木材とかガラスとかビニールとか、素材がむき出しになったものばかりで、建築に色をつけたことは一度もなかった。

19世紀半ば頃に始まるモダニズム建築には、それ以前の建築の在り方に比べいくつか際立った特徴がある。その1つが色彩に関するもので「白を基調とし、場合により黒や灰色を用い、あるいは材料の生地をそのまま表わす」と簡潔に定義することができる(※1)。つまりモダニズム建築とは、もっぱら白く塗るか、黒く塗るか、グレーに塗るかであり、でなければ素材のままという建築だ。学生時代に、素材を荒々しくむき出しにすることで、モダニズム建築の堅苦しさに抵抗していたつもりだったものが、俯瞰してみればそれもまさにモダニズム建築の一種だったということになる。

色について考えていくとき、考えれば考えるほど、色のことが捉えられなくなる。よく考えてみると、これは面白いことだ。生物的な仕組みからいえば、人は光の波を錐体で感じ、脳で色を認識するが、その最終的な段階に至るまでの間にも、複数の複雑で随時的な情報変換のプロセスがある。決して入力と結果というような単純な処理ではない。そのプロセスに少しの変化があることによっても、色の認識はうつろいでゆく。感じることへの集中により生じる色のうつろいを、茶室などで経験した人もいるかもしれない。

色を感じるということは、光の波の性質を通じ人が世界を微細に感じ分けているということだが、それはあくまで人が色という認識でとらえた世界の姿であり、真の世界はおそらく別の姿をしているはずだ。しかし人はそれをとらえることはできない。人は自身の感覚器官でとらえたものからしか世界を認識できないし、あらゆる物理法則も人が感じて認識できるものが思考の基盤になっている。その意味では、色彩学は物理学を生んだ母なる存在といえる。

ダヴィッド・カッツ(David Katz:1884-1953)という心理学者が人の色の感じ方を研究し、9つのモードに整理したが、その1つに「面色(film color)」というものがある。「面色(film color)」とは、主に青空のように、定位性や表面のテクスチャをはっきり知覚することができない色の見え方である。人は空によって自分たちの世界が包まれているように感じ分けているが、他の生物がそのように感じ分けているかは、まったくわからない。しかし人は空によって世界が包まれているという感じ分けができたことで、昼と夜の不思議さに気づき、その結果、天体運動の法則や他の天体の存在、宇宙の存在について認識するに至った。もしも「面色(film color)」の感じ分けを人ができなかったとしたら、こうした世界認識そのものが不可能だったのかもしれない。

【ap job更新】山路哲生建築設計事務所が、設計スタッフ(経験者・新卒既卒・業務委託・パートタイム)を募集中
【ap job更新】山路哲生建築設計事務所が、設計スタッフ(経験者・新卒既卒・業務委託・パートタイム)を募集中
【ap job更新】山路哲生建築設計事務所が、設計スタッフ(経験者・新卒既卒・業務委託・パートタイム)を募集中

山路哲生建築設計事務所の、設計スタッフ(経験者・新卒既卒・業務委託・パートタイム)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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山路哲生建築設計事務所では設計スタッフを募集しています。

山路哲生建築設計事務所について

隈研吾建築都市設計事務所を経て2015年に設立した山路哲生が主宰する建築設計事務所です。昨年11月に開業された渋谷駅スクランブルスクエアや、中国を中心とした海外の大規模な開発に携わってきた一方、住宅やホテルの内装・家具、また小さな屋台の設計など幅広いスケールで設計をしております。2019年には住宅「恵比寿の家」(住宅特集2018年10月号)が日本建築士会連合会賞で奨励賞を頂き、徐々に活動の広がりをみせる現在過渡期にあります。東京を中心とした活動から、地方、海外へと活動範囲が広がるこの機会に、一緒に計画に参加してくれる仲間を募集しています。

都市部では今注目されるベンチャー企業やディベロッパーとの協業が弊社のひとつの特徴となっています。現在建設中の銀座のオフィスビルでは解体以前から既存の建物を街に開放するアートイベントを開催し、その一連の活動において今年度のこれからの建築士賞を受賞しています。
今まさに大きく変わろうとしている産業構造の中で、建築によって実現されるものも建築が担う枠組みも変わり続けています。建築を軸にまちづくりから家具デザインまで携わることで業種間における不要な障壁を乗り越え、きめ細やかな社会をつくることを目標としています。達成すべき目的の為に同業、異業種関わらず、様々な業種の方とチームをつくり協働しています。

建築士としての経験・技術の習得ができるとともに、幅広い職種の方々と協働することができます。現在代表含めて5名(設計士4名、事務会計1名)の小規模な事務所ですので、実力に応じて早期にプロジェクトリーダーとして担当頂きます。各人の責任も大きいですが与えられる裁量も大きくなります。小規模だからこそ各人の個性を存分に発揮し、その挑戦と成長を共に楽しんでくれる気質・性格の方をお待ちしております。代表の山路は大学講師を兼務しており、人材育成や研究・開発にも力を注いでいます。
またオフィスを数事務所でシェアしているため日常的に10~20名程の設計スタッフが在席しています。普段から他事務所との交流が図れるので、風通しが良く、同年代のスタッフ同士で互いに切磋琢磨できる職場環境にあります。

現在進行中の設計プロジェクト
住宅、オフィスビル、ホテル、商業施設、医療施設、公共施設、地方都市まちづくり、家具、事業コンサルなど

OMAが完成させた、フランス・トゥールーズの、展示場とコンベンションセンター「MEETT Toulouse Exhibition and Convention Centre」
OMAが完成させた、フランス・トゥールーズの、展示場とコンベンションセンター「MEETT Toulouse Exhibition and Convention Centre」 photo©Marco Cappelletti, Courtesy of OMA
OMAが完成させた、フランス・トゥールーズの、展示場とコンベンションセンター「MEETT Toulouse Exhibition and Convention Centre」 photo©Marco Cappelletti, Courtesy of OMA
OMAが完成させた、フランス・トゥールーズの、展示場とコンベンションセンター「MEETT Toulouse Exhibition and Convention Centre」 photo©Marco Cappelletti, Courtesy of OMA

OMA / クリス・ヴァン・ドゥイン(Chris Van Duijn)が設計した、フランス・トゥールーズの、展示場とコンベンションセンター「MEETT Toulouse Exhibition and Convention Centre」です。

トゥールーズの北側のイノベーションゾーンに位置する新しいエキシビション&コンベンションセンター「MEETT」は、建築だけではなく、インフラ、都市主義、景観、公共空間などの要素も含んでいます。この155,000m2の展示会・コンベンションセンターは、都市と田園地帯の間に位置しており、南側の都市化された区画と北側の農業地帯を結んでいるのだそう。

この施設は3つの平行な区画に分割された水平でコンパクトなプロジェクトとして構想されています。北にはモジュール式の展示ホールの列、南にはコンベンションセンターと多機能イベントホール、そして中央には3,000台分のサイロ駐車場を特徴とするレセプションエリアがあります。駐車場を地下に追放したり、周囲の景観とは関係のない敷地の周辺部に押し込んだりするのではなく、駐車場を中心に配置し、アメニティやホールへのアクセスが集中するように配置しています。

内外の空間を組み合わせ、路面電車、道路、空港、周辺の田園地帯などのインフラとの接続を確立することで、一般的に内向的なタイプの展示会場を外向的なタイプの展示会場へと変化させたのだとか。

北側の区画にある展示棟は、700m近い長さの空間を一つの空間として楽しむことができ、そのスケールの大きさが印象的です。中央の区画には、1階の32,700㎡のレセプションエリアが、展示ホール、エクステリアエキスポ、コンベンションセンターへの来場者を迎え入れます。MEETTの南側の区画は、多機能なイベントホールとコンベンションセンターを1つの建物にまとめたもので、建物全体を2階建ての追加展示スペースとして利用することも可能とのこと。

レム・コールハースのインタビュー動画。北京都市建築ビエンナーレ2020のパイロット展の為に収録されたもの 藤本壮介へのインタビュー動画。北京都市建築ビエンナーレ2020のパイロット展の為に収録されたもの

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