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石上純也の設計で2021年夏にオープンする山口のレストラン「maison owl」の施工風景をまとめた高クオリティな動画

石上純也の設計で2021年夏にオープンする山口のレストラン「maison owl」の施工風景をまとめた高クオリティな動画が公式サイトに追加されています。この建築には、1日1組限定で泊まることもできるようになるのだそう。

House & Restaurant『maison owl』について

「洞窟×フレンチ×ワイン」

シェフの隠れ家にゲストを招き、素材を感じるフレンチを振る舞うレストランです。トリュフの香りが漂う洞窟は、食材やワインへの感受性が高まる魅惑的な空間です。「maison owl」のスタイルに合わせて、器やカトラリーもオリジナルで製作。1日1組限定で宿泊もできるHouse & Restaurantです。

リリーステキストより

■レストラン概要
施設名:maison owl
フリガナ:メゾン・アウル
開業:2021年夏予定(予約受付開始は5月頃の予定)
所在地:非公開(※)
アクセス 山口宇部空港から車で約15分
新幹線新山口駅から宇部新川駅まで直通バスかJR→タクシーで約10分
営業時間:ディナーのみ(完全予約制)
料金:コース2.4万円~(サービス料10%・消費税別)
定休日:不定休
URL:https://www.maison-owl.com/
Instagram:https://www.instagram.com/maison_owl/
Facebook:https://www.facebook.com/Maison-owl-102162008544624
※建築現場への立ち入りはご遠慮いただきたいため、現時点で所在地は非公開とさせていただきます。

リリーステキストより
ネリ&フーによる、中国・上海の、既存建物を改修した設計者のオフィスも入居する複合ビル「Number 31」
ネリ&フーによる、中国・上海の、既存建物を改修した設計者のオフィスも入居する複合ビル「Number 31」 photo©Hao Chen
ネリ&フーによる、中国・上海の、既存建物を改修した設計者のオフィスも入居する複合ビル「Number 31」 photo©FangFang Tian
ネリ&フーによる、中国・上海の、既存建物を改修した設計者のオフィスも入居する複合ビル「Number 31」 photo©Hao Chen

ネリ&フーが設計した、中国・上海の、既存の事務所・寮として使われた建物を改修した、設計者のオフィスも入居する複合ビル「Number 31」です。施設の3・4階にネリ&フーの事務所が入居しています。また1階には、ベーカリーや家具ブランドのショップ、2階には別のデザイン事務所のオフィス、コワーキングスペースとオープンキッチン施設や多目的イベントスペースが入居しています。

以下は、プロジェクト概要の抜粋・要約

ネリ&フーは常に適応性のある再利用プロジェクトを追求してきました。このプロジェクトは、都市の過剰な人工物を再利用し、ありふれたものを賞賛し、さらに高揚させるという、機会であると考え、すぐに惹かれていきました。既存の建物は、賑やかな静安寺エリアの中心部にあり、元工業用ビルの小さな複合施設の一部である、4階建ての何の変哲もないオフィスと寮でした。

この建築における最初のリノベーション戦略は、メインファサードの再構築でした。大きな構造的な変更をすることなく、そのプロポーションと読み方を完全にシフトさせることを意図しました。既存の建物の反復的で無意味な窓は部分的にガラスブロックで埋められました。新設の可動式窓は、統一された黒い金属のフレームと共に設置され、長い水平連続窓のように錯覚させます。
建物の上部全体がダークグレーのペンキ塗装を受ける一方で、1階は異なるマテリアル(釉薬をかけられた緑のタイル)が適用されました。

この適応性のある再利用のプロジェクトの2番目の作戦は、既存のコンクリートの柱および梁の構造をすべてそのまま保つこと。実際には小さい欠陥および不規則性にもかかわらずそれらを完全に露出させたままにすることによって、それらを褒めたたえることであった。
構造グリッドを維持しながら、スラブに選択的な切り込みを入れて二倍の高さのスペースと、3階と4階の間に新しい内部階段を導入しました。切ったり削ったりという驚くほど単純な作業が、平凡な建物構成の中に空間的な可能性のレイヤーを明らかにしてました。
既存の柱の中で、もしくは既存の柱の間で、複数の鋼鉄およびリブガラスの囲い加えられ、ホワイトボックスのヴォリュームは、サポートスペースを収容します。全体を通して、これらの新しい挿入物を古いものと並置し、建物の過去との接触を失うことがないようにする意図を表現しています。

藤本壮介による、ハンガリー・ブダペストの音楽施設「ハンガリー音楽の家(House of Hungarian Music)」の現場写真。2021年末の一般公開向け建設が進められる
藤本壮介による、ハンガリー・ブダペストの音楽施設「ハンガリー音楽の家(House of Hungarian Music)」の現場写真。2021年末の一般公開向け建設が進められる photo©Liget Budapest Project
藤本壮介による、ハンガリー・ブダペストの音楽施設「ハンガリー音楽の家(House of Hungarian Music)」の現場写真。2021年末の一般公開向け建設が進められる photo©Liget Budapest Project
藤本壮介による、ハンガリー・ブダペストの音楽施設「ハンガリー音楽の家(House of Hungarian Music)」の現場写真。2021年末の一般公開向け建設が進められる photo©Liget Budapest Project

藤本壮介による、ハンガリー・ブダペストの音楽施設「ハンガリー音楽の家(House of Hungarian Music)」の現場写真です。2021年末の一般公開向け建設が進められています。

以下、プレスリリーステキストの抜粋です

ハンガリーの首都ブダペストでは、ヨーロッパ最大の都市文化開発プログラム「リゲット・ブダペスト・プロジェクト」の一環として、日本の藤本壮介が設計した「ハンガリー音楽の家(House of Hungarian Music)」が建設されています。
この建物は、有機的な起伏のある屋根の構造が目を引きますが、その特徴は広いガラスの壁と穴の開いたキャノピーです。同時に、その優美さと透明な表面のおかげで、それを包む公園と調和し溶け込んでいます。

この新しい施設は、音楽の歴史に関するインタラクティブな展示会、コンサート、エキサイティングな音楽教育ワークショップなどの幅広いイベントを通じて、訪問者に無数の音楽体験をもたらす複合的な音楽伝授の世界初の施設として運営されます。2019年には、この建物はインターナショナル・プロパティ・アワードでヨーロッパのベスト・パブリック・ビルディングに選ばれ、2020年のミュージック・シティズ・アワードでは、不動産開発における音楽の世界的なベスト・ユースの称号を獲得しました。
建物は構造的に完成し、2021年末に一般公開される予定です。CNNと世界建築協会は、ザハ・ハディド、レム・コールハース、レンゾ・ピアノなどのスター建築家の作品と並んで、2021年に最も期待される建築物の1つに「ハンガリー音楽の家」を選びました。

リゲット・ブダペスト・プロジェクトは、現在ヨーロッパで最も重要な文化開発であり、ハンガリー最大規模の公園やランドスケープ建築プロジェクトと、ミレニアム以来の規模の施設の開発を組み合わせたものです。リゲット・ブダペスト・プロジェクトの一環である「ハンガリー音楽の家」は、ブダペストの最も重要な観光スポットの一つである英雄広場の近くに、かつてのオフィス街の跡地に建設されています。設計者の藤本壮介は、ユニークで刺激的で有機的な建物を作り上げました。彼のデザインは、国際コンペに応募された168のプロジェクトの中から、ハンガリー人と国際的な審査員によって選ばれました。

藤本壮介のヴィジョン
藤本は「ハンガリー音楽の家」の国際コンペに応募するにあたり、自然環境と建築環境の境界をなくし、自然と音の調和を図るプロジェクトを構想しました。デザインの特徴である浮かぶ屋根は、音の振動を視覚的に表現した「波」から着想を得ています。
開放感と透明感を意識して、建物の側壁をガラスにし、屋根を穴の開いた構造によって採光できる空間とし、木の葉のように建物の内部に光を取り入れるようにしました。彼はまた、ブダペストのリストアカデミーの有名な分離主義者の建物や、ハンガリーの音楽と音楽教育の国際的に有名な伝統からもインスピレーションを得ています。

「世界初の公共公園のひとつで仕事をするというのは、信じられないほど刺激的なことです。リゲット・ブダペスト・プロジェクト、そしてその中にあるハンガリー音楽の家は、まさに象徴的な開発プロジェクトであり、緑と建築環境の間に並外れた調和を生み出したことから、将来の都市開発者のお手本になるかもしれません。」
と藤本壮壮介はそのヴィジョンについて語っています。

多田正治アトリエ+ENDO SHOJIRO DESIGNによる、京都の築約120年の京町家を改修した「bar/studio 祇園舎」
多田正治アトリエ+ENDO SHOJIRO DESIGNによる、京都の築約120年の京町家を改修した「bar/studio 祇園舎」 photos©松村康平
多田正治アトリエ+ENDO SHOJIRO DESIGNによる、京都の築約120年の京町家を改修した「bar/studio 祇園舎」 photos©松村康平

多田正治アトリエENDO SHOJIRO DESIGNが設計した、京都市の築約120年の京町家の2階部分を改修した「bar/studio 祇園舎」です。店舗の公式サイトはこちら

築約120年の京町家の2階部分を改装し、バーとスタジオ機能を併せ持つ「bar/studio 祇園舎」をつくった。
僧侶でありメディアプロデューサーという2つの顔を持つオーナーが運営する。
夜は僧侶たちがバーテンダーとして立つバーで、昼は仏教に関する講話や日本の伝統音楽のライブパフォーマンスの収録や発信を行うスタジオとなる。

建築家によるテキストより

町家の通し柱を軸に配した2枚のバーカウンターが、空間にリズムと中心を与える。
緩やかにカーブする土壁が空間を包み込み、ディスプレイのための無垢ヒノキの塊が空間を引き締める。
床、壁、天井は、既存町家室内の上に直接、防音性能の高い材で仕上げている。

天井の一部は掘り上げ、バーとスタジオのための2種類の照明を始め撮影用のケーブルやスピーカーを設置するスペースを設けた。
バーのための心身に染み入るような空間と、スタジオのために随所に巡らせた諸設備が並存する建築である。

建築家によるテキストより
佐屋香織+藤木俊大+佐治卓 / ピークスタジオによる、神奈川・川崎市の「武蔵新城のコワーキングスペース」
佐屋香織+藤木俊大+佐治卓 / ピークスタジオによる、神奈川・川崎市の「武蔵新城のコワーキングスペース」 photo©高橋菜生
佐屋香織+藤木俊大+佐治卓 / ピークスタジオによる、神奈川・川崎市の「武蔵新城のコワーキングスペース」 photo©高橋菜生

佐屋香織+藤木俊大+佐治卓 / ピークスタジオが設計した、神奈川・川崎市の「武蔵新城のコワーキングスペース」です。施設の公式サイトはこちら

川崎市中原区武蔵新城にコワーキングスペースを計画した。
JR南武線武蔵新城駅の北側は、かつて、稲毛領の新しい庄として、二ヶ領用水から引き込まれた水により広く豊かな水田が広がっていた地域である。

建築家によるテキストより

このコワーキングスペースが入る場所は、人通りの多い商店街の中ほどにある鉄骨造4階建ての店舗+共同住宅の2階のフロアである。今春まで地域に愛された中華料理屋とバーの2店舗が営業していたが、新しい業態への更新を行うこととなった。

建築家によるテキストより

私達は、さほど広くはないこの場所で、街とのつながりを感じながら、「はたらくことと暮らすこと」を豊かに、そのために、居心地の良い場所や距離感をつくりだすことを考えた。
居心地の良い場所や距離感を作り出すためには、多様性と重層性が必要になる。多様な構成を持つ、異なる要素が重なることで、その中に選択的な隙間が生まれ、それぞれの居場所が発見できると考えるからだ。また、居心地の良さの距離は、視覚的な要素が大いにある。明るさの濃淡、仕切る壁の高さと厚み、植栽の営み、街の気配の取り込みについて、複層的な重なりを検討した。

建築家によるテキストより
発売早々に重版となった『内藤廣設計図面集』の増刷出来を前に、 内藤廣直筆サイン入り版の事前予約を1/25まで受付中。南洋堂・紀伊國屋書店・丸善ジュンク堂書店・蔦屋書店など16店舗が参加。
発売早々に重版となった『内藤廣設計図面集』の増刷出来を前に、 内藤廣直筆サイン入り版の事前予約を1/25まで受付中。南洋堂・紀伊國屋書店・丸善ジュンク堂書店・蔦屋書店など16店舗が参加。
発売早々に重版となった『内藤廣設計図面集』の増刷出来を前に、 内藤廣直筆サイン入り版の事前予約を1/25まで受付中。南洋堂・紀伊國屋書店・丸善ジュンク堂書店・蔦屋書店など16店舗が参加。 photo©南洋堂書店
発売早々に重版となった『内藤廣設計図面集』の増刷出来を前に、 内藤廣直筆サイン入り版の事前予約を1/25まで受付中。南洋堂・紀伊國屋書店・丸善ジュンク堂書店・蔦屋書店など16店舗が参加。

発売早々に重版となった『内藤廣設計図面集』の増刷出来を前に、内藤廣の直筆サイン入り版の事前予約を2021年1月25日まで、全国主要店舗で受け付けています。南洋堂・紀伊國屋書店・丸善ジュンク堂書店・蔦屋書店など16店舗が参加しています。本書籍の中身プレビューはこちらのページで閲覧可能です。サイン本は2021年2月初旬頃に各店舗へ順次届けられる予定で、数に限りがあるので、確実に入手されたい方は事前予約がお勧めとのこと。【ap・pr】

内藤廣の直筆サイン入り版の予約を受け付けている店舗は以下。
(電話等で直接店舗にお問い合わせください)

中川エリカの、TOTOギャラリー・間での建築展「JOY in Architecture」の会場写真
中川エリカの、TOTOギャラリー・間での建築展「JOY in Architecture」の会場写真 photo©architecturephoto
中川エリカの、TOTOギャラリー・間での建築展「JOY in Architecture」の会場写真 photo©architecturephoto
中川エリカの、TOTOギャラリー・間での建築展「JOY in Architecture」の会場写真 photo©architecturephoto

中川エリカの、TOTOギャラリー・間での建築展「JOY in Architecture」の会場写真です。展覧会の会期は2021年1月21日~3月21日。こちらのページからの事前予約制で開催されます。

以下に、本展をレポートします

本展ではギャラリー・間の3つのスペース(下階・中庭・上階)毎に異なるコンセプトでの展示が行われていてる。下階のGallery1では「設計の現場 2014年以降、設計の現場で活用されてきた模型・ドローイング群」が展示されている。中川によれば、これらの模型は展示用に制作されたものではなく、実際の建築設計の現場で使われたものを運び展示したのだという。

中川にとって模型はプレゼンテーションの為のものだけではなく、設計そのものに必須なツールだと言う。筆者との対話の中で語られたのは、設計に取り組む際に、図面を描く以前に、模型を作り始め、そこで検討したものを図面化するというプロセスであった。またそのマテリアルはプロジェクトごとに変わるのだという。そこでポイントになるべき事柄に合わせて模型の材料やスケールが決定するのだそうだ。
また、いわゆるヴォリューム模型がないことも印象的であった。中川によれば、外部と内部を分けるのではなく、同時に思考していくためにヴォリューム模型での検討はあまり行わないのだと言う。確かにそう聞いて桃山ハウスの模型を目にすると、ヴォリュームでありながらも柱等の要素が独立しつつ内外をつないでいる空間の特質は、このようなスタディから生まれているのだと納得感がある。

実際に、そのような背景を聞いたうえで、Gallery1に展示されている模型群を眺めてみると、その多様さに驚かされる。非常に作りこまれているが、精度高く作られているというよりも、模型を眺めていて思いついたアイデアをその場で反映できるようなラフさを持った模型のように見える。それは、展示物として見ていても、その背景にある設計の思考やプロセスを閲覧者に伝える余白を持った模型のように感じられた。

展示されている模型の中には、本展示の配置をスタディした模型も展示されており、自身が現在いる空間、展示がどのように構想されたのかを想像することもできる。

中庭、COURTYARDでは「冬の庭 風・光をコントロールする縄屋根と、スケール・材料を統一した模型群が作る居場所」と銘打った展示が展開されている。

縄屋根によって、開放性の高い中庭の空間が、内部化したようにも感じられる。また展示されている模型は、先のGallery1とは異なり、今回の展示の為に素材とスケールを統一し新たに作られたものだそう。中川事務所のスタッフとの対話の中で語られたのは、過去のプロジェクトを新たに模型化する作業の中で、それぞれのプロジェクトを読み込む必要があり、改めて自社のプロジェクトを理解する手掛かりにもなったとの事。

上階のGallery2では、中川エリカの今後の展望や思考を表明するような展示がなされている。
「都市スタディのオルタナティブ 南米チリの6都市で行った、野外什器を手掛かりに居場所を見い出す人々のリサーチと、その後の設計への展開」と説明されている。
具体的には、事務所全体で行ったチリでのリサーチトリップの成果と、そのリサーチをから得られたものをアウトプットしているという現在進行中の国内でのプロジェクト(クリニック)の模型が展示されている。リサーチと銘打ってはいるが、大きなスケールでの模型が制作展示されており、空間採集のようにも感じられる内容となっている。

本展のタイトルが「JOY in Architecture」となっているように、ここでみられる模型群からは確かに「喜び」が感じられる。我々がみているのは展示物としての模型だけれど、じっくりと眺めていると、これらが、中川らの手によって試行錯誤され、アイデアが発展していくプロセスや、その時の事務所内でのテンションの高いやり取りが、頭に浮かんでくるようだった。
多様なマテリアルで作られた模型から、建築を設計することの根源にある、つくる喜びを思い起こさせてくれる展覧会であり、是非実際に足を運んでほしいと思う。

リビタ+成瀬猪熊建築設計事務所+長谷工リフォームによる、東京・三鷹市の、既存社宅を改修した単身者シェアハウスとファミリー向け賃貸住宅「リエットガーデン三鷹」
リビタ+成瀬猪熊建築設計事務所+長谷工リフォームによる、東京・三鷹市の、既存社宅を改修した単身者シェアハウスとファミリー向け賃貸住宅「リエットガーデン三鷹」 photo©西川公朗
リビタ+成瀬猪熊建築設計事務所+長谷工リフォームによる、東京・三鷹市の、既存社宅を改修した単身者シェアハウスとファミリー向け賃貸住宅「リエットガーデン三鷹」 photo©西川公朗
リビタ+成瀬猪熊建築設計事務所+長谷工リフォームによる、東京・三鷹市の、既存社宅を改修した単身者シェアハウスとファミリー向け賃貸住宅「リエットガーデン三鷹」 photo©西川公朗

リビタ(基本設計・デザイン監修)+成瀬猪熊建築設計事務所(基本設計・デザイン監修)+長谷工リフォーム(実施設計・監理)による、東京・三鷹市の、既存社宅を改修した単身者シェアハウスとファミリー向け賃貸住宅「リエットガーデン三鷹」です。

この計画は、JR中央線の三鷹駅と武蔵境駅の間の住宅地に佇む、築40年余りの2棟の旧社宅を、単身者向けシェアハウス(112戸)とファミリー向け賃貸住宅(24戸)に改修したものだ。

私たちが此処に実現させようと試みたのは、武蔵野らしい穏やかで緑豊かな環境と、都会的なアクティブなコミュニティを両方味わえる、質の高い「ラーバンライフスタイル」を生み出す住まいである。

まず、元々の建物の佇まいを活かしながら、2棟の間に鬱蒼と茂っていた藪を切り開き、地域に開いたシェア畑と広場を計画した。そこに、ゆったりとしたスケールのテーブル・ベンチ・菜園用の足洗い場・植栽を配置することで、地域の人も気兼ねなく立ち寄ることができる、住宅地のオープンスペースとしての価値を持った、緩やかな環境を作り出した。

一方、建物内部は、開口部を拡げ、天井を現しにすることで、外部に繋がる大らかな共用部をつくり、ラフな仕上げを残したカジュアルな雰囲気の中、仕事をしたり、住人同士の交流が生まれる動的な空間を創り出した。

そこには、都会だけでも郊外だけでも手に入れられない、私たちが求める「住まいの質」が、地域との繋がりを保ちながら、立ち現れ始めている。

建築家によるテキストより
徳島の旧印刷工場を改修して活用するアイデアと空間提案を競う建築コンペ「awa 臨港プロジェクト」の2次審査が行われ、最優秀作品が決定

※最終候補各社の提案書も公開されましたので追記しました(21/1/20)

徳島の旧印刷工場を改修して活用するアイデアと空間提案を競う建築コンペ「awa 臨港プロジェクト」の2次審査が行われ、最優秀作品が決定されています。
最優秀作品は、ジオ‐グラフィック・デザイン・ラボ泉設計室構造計画研究所一級建築士事務所共同企業体による「『おきのすインドアパーク』全ての世代が徳島に住み続けたくなる、魅力的な余白」でした。

※以下は転載ではなく公開されているデータへの直接リンクです

以下に提案書6枚がPDFで公開されています。

最優秀作品

本コンペは『今は使われなくなった印刷工場をリノベーションして、「建築の力」で地方における生活を豊かにするためのきっかけづくりを目指す、徳島県主催のプロジェクト』として行われ、注目を集めていました(建築デザインと共にプログラムを提案する点も珍しかったと思います)。

以下は、最終候補者の提案書です。

優秀作品

入賞作品

入選作品

入選作品

前田建設・吉成建設・内藤廣建築設計が、鳴門市新庁舎整備事業 実施設計施工者選定プロポで優先交渉権者に

前田建設吉成建設内藤廣建築設計特定建設工事共同企業が、徳島県の鳴門市新庁舎整備事業 実施設計施工者選定プロポーザルで優先交渉権者に選定されています。デザインビルドとして行われたプロポーザルです。リンク先のPDFに提案の画像が7枚掲載されています。次点交渉者は、鹿島・大建・隈研吾・福井組 特定建設工事共同企業体でした。

【ap job更新】 “建築設計”と“地域のまちづくり”の両分野で注目を集める「坂東幸輔建築設計事務所」が、設計スタッフ・事務スタッフ・模型アルバイトを募集中
【ap job更新】 “建築設計”と“地域のまちづくり”の両分野で注目を集める「坂東幸輔建築設計事務所」が、設計スタッフ・事務スタッフ・模型アルバイトを募集中
【ap job更新】 “建築設計”と“地域のまちづくり”の両分野で注目を集める「坂東幸輔建築設計事務所」が、設計スタッフ・事務スタッフ・模型アルバイトを募集中AOBA-Japan International School光が丘キャンパス第1期工事 /インターナショナルスクール/東京都/2020

“建築設計”と“地域のまちづくり”の両分野で注目を集める「坂東幸輔建築設計事務所」の、設計スタッフ・事務スタッフ・模型アルバイト募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

坂東幸輔建築設計事務所では、設計スタッフ、事務スタッフ、模型アルバイトを募集します。

現在、設計スタッフ8名が在籍しており、インターナショナルスクール、古民家のリノベーション、廃校活用、新築の別荘や集合住宅などが進行中です。今回、設計スタッフ、事務スタッフ、模型アルバイトを募集します。

・・・・・・・・・・・・・・・

2010年から徳島県神山町で建築ユニットBUSとして、空き家再生やまちづくりの活動を行ってきました。「ブルーベアオフィス神山」(新建築2012年4月号)、「えんがわオフィス」(新建築2013年7月号)、「WEEK神山」(新建築2015年11月号)などの設計を通して、それらが神山町のサテライトオフィスを生み出すことに繋がり、まちづくりに多大に貢献したことで、BUSは2016年のヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館展示の出展作家の一組に選ばれ、審査員特別表彰を受けました。

現在は坂東幸輔建築設計事務所の代表としてまた京都市立芸術大学の准教授として、徳島だけでなく東京・京都・広島・愛知・山梨など全国の様々な場所で建築設計やまちづくり、建築教育の活動を行っています。

住吉正文+野本陽+森政巳 / ファロ・デザインによる、東京・福生市の住宅「武蔵野台の家」
住吉正文+野本陽+森政巳 / ファロ・デザインによる、東京・福生市の住宅「武蔵野台の家」 photo©小川重雄
住吉正文+野本陽+森政巳 / ファロ・デザインによる、東京・福生市の住宅「武蔵野台の家」 photo©小川重雄
住吉正文+野本陽+森政巳 / ファロ・デザインによる、東京・福生市の住宅「武蔵野台の家」 photo©小川重雄

住吉正文+野本陽+森政巳 / ファロ・デザインが設計した、東京・福生市の住宅「武蔵野台の家」です。

首都圏郊外の駅前商業エリアから少し外れた住宅の密集する近隣商業地域で、プライバシーを保護し採光を確保する3階建ての車庫付き住宅を設計した。
この住宅を近くの交差点から眺めるとその外観は縦に長く感じられるが、不思議な事に他からでは印象が異なる。この外観が持つ捉え所のない雰囲気は、建築を支える内部の骨格が不整形である事や、外皮に開口部が少なく内側を想像し辛い事に起因している。

建築家によるテキストより

骨格即ち鉄骨造の構造体が不整形である理由は、大きく二つある。
一つは、敷地形状が不整形である事。さほど広くない敷地の中で有効となる床面積を無駄なく確保するため、外壁を敷地境界線と平行に設け梁と柱を直角だけでなく不整形な鋭角や鈍角で接合させた。
もう一つは、採光条件が各階で異なる事。採光の取り辛い1階は自動車利用に適する広い土間とし、2階には個室を集約し、十分に採光確保できる3階は広いLDKとした。広さや位置が各階で異なる無柱空間を支えるため、柱の位置を上下階で重ねない不整形な配置とした。

建築家によるテキストより

準防火地域における防火性能や街並みとの相性を考慮し、この住宅の外皮を近隣の商業施設等で多く見られるALCパネルとした。
内部空間や近隣との関係に合わせALCパネルの幅を部分的に変え、上下階で目地の位置を不揃いとする事で、外皮を作る工業製品の規則性に僅かな揺らぎを持たせ不完全にした。外皮の揺らぎは、細胞組織や鉱物の結晶が規則的な配列の中に不完全な部分を作る事に似て、無理なく自然な振る舞いである。

建築家によるテキストより
TOTO通信の2021年新春号、特集「藤塚光政の写真術を読む」のオンライン版が公開

TOTO通信の2021年新春号、特集「藤塚光政の写真術を読む」のオンライン版が公開されています。インタビューに加え藤津賀が撮影した建築作品の写真と撮影時のエピソードを読むことができます。

以下は、各ページへのダイレクトリンク。

【ap job更新】 長坂常率いる「スキーマ建築計画」が、設計スタッフ・マネジメントスタッフを募集中
【ap job更新】 長坂常率いる「スキーマ建築計画」が、設計スタッフ・マネジメントスタッフを募集中
【ap job更新】 長坂常率いる「スキーマ建築計画」が、設計スタッフ・マネジメントスタッフを募集中

長坂常率いる「スキーマ建築計画」の、設計スタッフ・マネジメントスタッフ募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

設計スタッフ・マネジメントスタッフの募集

我々は建築、家具設計を通して長続きする楽しい社会づくりに少しでも貢献したいと思って活動しています。そこで、昨年の春、コロナ禍でありながら、北参道の路面の一棟建物に引っ越し、みんなで手を動かしセルフビルドで自分たちのアジトを作り、自らユーザーになって町に参加しようと思って活動を行なっています。そんな活動に参加したい人を募集しています。具体的には家具設計から、建築設計、そしてマネジメントに至るまで色々なキャラクターが集まって壮大なまちづくりを行なっていきます。

実際のプロジェクトとしては学校、美術館、ショップ、 レストラン、住宅、工場、ホテル、銭湯、サウナなど多種多様なプロジェクトに、家具からインテリア、建築、そしてまちづくりという幅広いスケールで取り組んでいます。そして、その活動の場を、アジア、アメリカ、ヨーロッパなど世界中、そして国内でも東京のみならず、北は北海道、南は福岡まで場所は様々です。

そんな多彩なプロジェクト一つ一つを通じ、日々新たな価値に出会い発見することこそがデザインの根源であり、それを一つ一つ形に翻訳しオリジナルなものづくり、まちづくりを行なっています。楽しんで一緒に未来のためにこの活動に参加してくださる方、ご応募をお待ちしています。最近、規模の大きな仕事が多く設計に関しては経験者の参加も強く希望しています。

矢野寿洋+青山えり子 / 矢野青山建築設計事務所による、東京・小金井市の「東小金井小児神経・脳神経内科クリニック」
矢野寿洋+青山えり子 / 矢野青山建築設計事務所による、東京・小金井市の「東小金井小児神経・脳神経内科クリニック」 photos©田沼大輔
矢野寿洋+青山えり子 / 矢野青山建築設計事務所による、東京・小金井市の「東小金井小児神経・脳神経内科クリニック」 photos©田沼大輔

矢野寿洋+青山えり子 / 矢野青山建築設計事務所が設計した、東京・小金井市の「東小金井小児神経・脳神経内科クリニック」です。

駅前のメディカルモールに入る、てんかんや小児神経疾患専門クリニックの内装である。

てんかんや障害を抱える患者の診療は小児期と成人期それぞれで専門性が高く、成人科医への移行がスムーズに進まない現状があることから、患者とその家族が大人になっても安心して通い続けることができる「生涯かかりつけ診療所」を目指して計画された。

建築家によるテキストより

隣地には将来駅前公園を整備する計画があり、既存のテナントはそこに向かって幅約8mの大開口が設けられていた。そこで隣地の公園を内部に引き込んだ“ソト”のように明るい待合スペースと、木質の落ち着いた雰囲気の中で患者と対話できる“ウチ”のような診察エリアに分けて全体を構成することにした。

建築家によるテキストより
濱田慎太建築事務所 / 濱田慎太+塚越祐介による、栃木の「足利市の住宅」
濱田慎太建築事務所 / 濱田慎太+塚越祐介による、栃木の「足利市の住宅」 photo©鈴木研一写真事務所
濱田慎太建築事務所 / 濱田慎太+塚越祐介による、栃木の「足利市の住宅」 photo©鈴木研一写真事務所
濱田慎太建築事務所 / 濱田慎太+塚越祐介による、栃木の「足利市の住宅」 photo©鈴木研一写真事務所

濱田慎太建築事務所 / 濱田慎太+塚越祐介が設計した、栃木の「足利市の住宅」です。

栃木県足利市の3世代8人家族のための住宅プロジェクトです。
敷地は関東近郊の農業が盛んな地域に位置し、東側には田園風景、南側には豊かな樹木をたたえる古墳、西側には住宅地、北側には果物の樹や竹林と多様な環境に囲まれた場所です。
クライアントの要望である自然豊かな周辺環境を謳歌できる事、1つ屋根の下で趣向や生活スタイルが異なる3世代8人の住まい手が豊かに過ごせる場所でありながらも今後変化していく家族形態に柔軟に対応するためにはどのような建築がふさわしいかを考えながら設計を進めました。

建築家によるテキストより

まず、南北に細長い敷地の中央に必要諸室を満たすコンパクトな正方形の建物を配し、南北に将来工事予定のプライベートなウチニワと農機具置場や駐車スペースを兼ねた外に開いたソトニワの2つのスペースをつくります。
次にキッチン・浴室・洗面脱衣・トイレ・空調・玄関等をまとめた設備・構造上のコアを建物の4方向に配置し、それらのコアの間を埋めるように同じ大きさの4つの個室を設け、コアと個室群で囲まれた中央の空間を家族が集まるリビング・ダイニングスペースとしました。
そこへ、雨風を凌ぎこの地域特有の夏の強い日差しを遮る軒の深いおおきな屋根をかけ、リビング・ダイニングに敷地南側の豊かな自然を取り込みつつも採光を確保するために南東に向けて屋根が大きく口を開いたような三角形の開口を設けました。

建築家によるテキストより

建物を囲う方向性を限定しない楕円形の外構は、それぞれのコアに対応してアプローチ・勝手口・物干しテラス等となるコンクリート仕上げと、各個室の周りには照り返しによる採光の確保・防犯と雨落ち対策を兼ねた砕石で設え、将来的な外構の拡張性にも配慮しました。

建築家によるテキストより

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