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MADの設計で建設が進められる、中国・嘉興市の駅舎「Jiaxing Train Station」。2021年7月の完成を予定
MADの設計で建設が進められる、中国・嘉興市の駅舎「Jiaxing Train Station」。2021年7月の完成を予定 image courtesy of MAD
MADの設計で建設が進められる、中国・嘉興市の駅舎「Jiaxing Train Station」。2021年7月の完成を予定 image courtesy of MAD
MADの設計で建設が進められる、中国・嘉興市の駅舎「Jiaxing Train Station」。2021年7月の完成を予定 image courtesy of MAD

MADの設計で建設が進められる、中国・嘉興市の駅舎「Jiaxing Train Station」です。2021年7月に完成する予定とのこと。

以下はプロジェクト概要の要約です。

MADアーキテクツは、中国・嘉興市の「森の中の駅」のデザインを発表しました。2019年末に着工しており、2021年7月1日までに完成する予定です。

この駅は、上海、杭州、蘇州に近い中国南東部の都市、嘉興の中心部に位置しています。いくつかの主要産業の重要な都市である嘉興は、「絹の故郷」「よく肥えた土地」と呼ばれています。1921年に中国共産党の第1回党大会が嘉興で開催され、党の創立につながりました。

プロジェクトの概要は35.4ヘクタールのエリアをカバーし、嘉興駅、北と南の広場、隣接する人民公園の改修を含みます。改修前の既存の駅のキャパシティーは上限に達していました。そして、周辺の交通システムの乱れやインフラの不備により、駅周辺は衰退の一途をたどっていました。

嘉興の歴史的・文化的文脈からインスピレーションを得た、MADの提案では、歴史的な駅舎を1:1で再構築し、地下に新しい駅舎を作ります。新駅は明るく、効率的で、人間のスケールに合わせて設計されており、自然光が溢れ、フレンドリーで快適な環境を作り出しています。主要な交通・商業機能は地下に配置され、1階の空間を自然に返すことができます。嘉興市民と旅行者の共有空間であるこの緑の新都心は「森の中の駅」へと変貌を遂げます。

「中国の鉄道駅は、その大きさを競い合っている。壮大な宮殿のように都市の中で高く立っているそれらは、大きな幹線道路、堂々とした高架橋、およびしばしば空の広場に囲まれている。このような壮大なモニュメント建築を追求する方法ではなく、都市の駅は、快適なスケールにより、交通機能と都市機能を効率的かつ人道的に融合させ独自の美しい環境を創造することは可能なのだろうか。駅は単なる旅行者の立ち寄り場所ではなく、人々が楽しめる都市の公共空間となることは可能なのだろうか。」(マ・ヤンソン)

【ap job更新】 株式会社 設計組織アモルフが、設計スタッフを募集中
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株式会社 設計組織アモルフの、設計スタッフ募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

建築が好きで、意欲に溢れ、元気な設計スタッフを募集します。
1つのプロジェクトをじっくりと企画、設計から監理まで一貫して担当してもらいます。

山田伸彦建築設計事務所の建築設計、スタジオテラのランドスケープデザインによる、東京・町田市の「町田薬師池公園四季彩の杜西圓ウェルカムゲート」
山田伸彦建築設計事務所の建築設計、スタジオテラのランドスケープデザインによる、東京・町田市の「町田薬師池公園四季彩の杜西圓ウェルカムゲート」 photo©吉田誠 / 吉田写真事務所
山田伸彦建築設計事務所の建築設計、スタジオテラのランドスケープデザインによる、東京・町田市の「町田薬師池公園四季彩の杜西圓ウェルカムゲート」 photo©吉田誠 / 吉田写真事務所
山田伸彦建築設計事務所の建築設計、スタジオテラのランドスケープデザインによる、東京・町田市の「町田薬師池公園四季彩の杜西圓ウェルカムゲート」 photo©見学友宙 / TOMOOKI KENGAKU
山田伸彦建築設計事務所の建築設計、スタジオテラのランドスケープデザインによる、東京・町田市の「町田薬師池公園四季彩の杜西圓ウェルカムゲート」 photo©見学友宙 / TOMOOKI KENGAKU

山田伸彦建築設計事務所の建築設計、スタジオテラのランドスケープデザインによる、東京・町田市の「町田薬師池公園四季彩の杜西圓ウェルカムゲート」です。また、ブランディングデザイナーとして、萩野正和 / Connelが参画しています。施設の公式サイトはこちら
本ページでは、建築に注目した写真、ランドスケープに注目した写真、の二つの視点から作品を紹介します。

事業者は町田市、指定管理者が運営する公設民営の施設。

当施設が存する薬師池公園四季彩の杜エリアには、草花や小動物に各々で特化したコンテンツを有した公園が多数立地しており、市内外から毎年70万人ものたくさんの人々が季節折々の風景を嗜みに来訪している。複数の公園等で成る薬師池公園四季彩の杜エリアの核となる複合施設を整備し、認知度とエリア内の回遊性を向上させる事が目的であった。
エリアを1つの公園と見なすブランディングにより、施設の役割づけから計画している。

建築家によるテキストより

丘陵地特有の斜面地に対して、分棟配置とすることで、大掛かりな造成を避け、建物と道を敷地に馴染ませ、回遊性を生み、それぞれの場所に合った体験の提供を目指した。

建築計画では、分棟とすることで集落感のような一体感を感じ、建物越しの緑や建物が重なって見えることで日本的な空間特性の奥性を感じたり、回遊する楽しみを提供できると考えた。
建築単体では、1棟で完結せず、何棟かあることの相対的な建築の関係性を大事に考え、また時間軸で考えた時にも同じ公園内にも展開できるように再現(ブランド表現)しやすい切妻の黒い杉板の外壁とした。

建築家によるテキストより
“建築と今” / no.0006「長坂常」

「建築と今」は、2003年のはじまりから、常に建築の「今」に注目し続けてきたメディアarchitecturephoto®が考案したプロジェクトです。様々な分野の建築関係者の皆さんに、3つの「今」考えていることを伺いご紹介していきます。それは同時代を生きる我々にとって貴重な学びになるのは勿論、アーカイブされていく内容は歴史となりその時代性や社会性をも映す貴重な資料にもなるはずです。

“建築と今” / no.0006「長坂常」

長坂常(ながさか じょう)
スキーマ建築計画代表。1998年東京藝術大学卒業後にスタジオを立ち上げ、現在は北参道にオフィスを構える。家具から建築、そして町づくりまでスケールも様々、そしてジャンルも幅広く、住宅からカフェ、ショップ、ホテル、銭湯などなどを手掛ける。どのサイズにおいても1/1を意識し、素材から探求し設計を行い、国内外で活動の場を広げる。日常にあるもの、既存の環境のなかから新しい視点や価値観を見出し「引き算」「誤用」「知の更新」「見えない開発」「半建築」など独特な考え方を提示し、独自の建築家像を打ち立てる。
代表作Sayama Flat /HANARE / FLATTABLE/ ColoRing / BLUEBOTTLE COFFEE /桑原商店/お米や/ DESCENTE BLANC / HAY /東京都現代美術館サイン什器・家具など
URL:http://schemata.jp/


今、手掛けている「仕事」を通して考えていることを教えてください。

「見えない開発」

韓国チェジュ島のタプトンという昔栄え、今はだいぶ下火になっていたエリアに D&DEPARTMENTやFreitag、creamなどARARIO museumを中心とした施設の、一棟一棟を改修している時のこと。

このまとまったエリアの計画は、いわゆる開発にあたるのだろうが、印象として“ズレ”を感じ、そのずれを埋める言葉を模索した時に思いついた言葉が、この「見えない開発」でした。

いわゆる六本木などの開発は、新旧の明快な境界が出ますが、このチェジュでの開発は外観ではさほど変化がなく、中に入らないと変化に気づきにくい。
そして境界が曖昧な分、どこまで続いているのかわかりにくく、不鮮明でその見えない境界の先に期待が生まれる。
その期待の目が街を育てると思っています。

引き続きそのエリアの開発に関わらせてもらっていますが、計画前には歩いている人もまばらだったあの街が、どう変わるのか楽しみです。
春には一部完成し、営業を開始しながらもコロナの影響で見に行くことができていないので、早く行きたいと思っています。

そして、それに近い計画が札幌でも始まろうとしています。見えない開発_札幌編。

【ap job更新】 教育福祉施設等の設計で国内外から注目を集める「相坂研介設計アトリエ」が、設計スタッフ(実務経験者)を追加募集
【ap job更新】 教育福祉施設等の設計で国内外から注目を集める「相坂研介設計アトリエ」が、設計スタッフ(実務経験者)を追加募集
【ap job更新】 教育福祉施設等の設計で国内外から注目を集める「相坂研介設計アトリエ」が、設計スタッフ(実務経験者)を追加募集てぞーろ保育園(巨大な遊具建築)

教育福祉施設等の設計で国内外から注目を集める「相坂研介設計アトリエ」の、設計スタッフ(実務経験者)を追加募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

相坂研介設計アトリエは、都心の皇居脇(半蔵門駅0分/麹町駅3分)にある設計事務所です。代表の相坂は東京大学卒業、安藤忠雄に師事後独立し、事務所を開設。大学で講師をしつつ、行政を支援して参加しやすい公共コンペを提案するなど建築士の職能普及に努める活動を評価され、「これからの建築士賞」も受賞しました。

我々は保育園や商業ビル、集合住宅や個人住宅、家具や玩具までデザインする一方、公共コンペにも定期的に参加しており、住宅から施設まで、企画・設計から現場監理まで、実践的な経験を積むことが可能です。

特に教育福祉関係では複数の保育園に加え、音楽学校を設計したり、知育玩具も開発しており、「あまねの杜保育園」は、「こども環境学会賞」「JIA環境建築賞」「Architecture Asia Award」など国内外多数の受賞に加え、NHKみんなのうた「パプリカ」のMV(https://youtu.be/ba0UDkwU4I0)にも使われました。
<NHK公式>https://www.nhk.or.jp/minna/songs/MIN201912_05/

このたび新規受注と事務所拡張に合わせ、詳細図が描け現場を仕切れる実務経験者を募集します。2フロアに分かれてゆったり作業できる環境を整えたため、時差通勤も含め、蜜を避けつつ設計監理に専念できます。

就職イメージとして、例えばアトリエでのご経験に、新築ビルや中規模建築の経験を追加したり、逆に組織での実績に民間物件や住宅の経験を加えたりと、独立前のセカンドキャリアに最適な環境ですので、経験・資格保持者を特に求めています。このほか、復職希望の女性建築士の方の働き方などにもご相談に応じられます。

石上純也建築設計事務所による、神奈川・厚木市の「神奈川工科大学KAIT広場」
石上純也建築設計事務所による、神奈川・厚木市の「神奈川工科大学KAIT広場」 photo©JUNYA.ISHIGAMI+ASSOCIATES
石上純也建築設計事務所による、神奈川・厚木市の「神奈川工科大学KAIT広場」 photo©JUNYA.ISHIGAMI+ASSOCIATES
石上純也建築設計事務所による、神奈川・厚木市の「神奈川工科大学KAIT広場」 photo©JUNYA.ISHIGAMI+ASSOCIATES
石上純也建築設計事務所による、神奈川・厚木市の「神奈川工科大学KAIT広場」 photo©JUNYA.ISHIGAMI+ASSOCIATES

石上純也建築設計事務所が設計した、神奈川・厚木市の「神奈川工科大学KAIT広場」です。記事後半には動画も掲載しています。
現在は一般公開はされておらず、2021年4月から一般公開予定とのこと。

神奈川工科大学にKAIT工房が2008年冬に完成し,同じ年の秋,東側に隣接する校庭の一角でこの計画が始まった.プログラムは多目的な半屋外の広場だ.多目的性とは何か,半屋外性とは何か.それらが最初の問いであった.

建築家によるテキストより

いわゆる均質な空間ではない.大学には多目的な用途の場所は既に多くあり,そのような機能上の多目的性ではなく,ここでは過ごし方の多様性が求められた.学生たちが,のんびりと過ごすための居場所が学内には少なかったからだ.用途の曖昧さが多く含まれ,それが魅力になる多目的性が必要であった.たとえば,床に座って談話やランチを楽しんだり,寝転びながら考えごとをしたり,昼寝をしたり,雨天時に運動部がストレッチをしたり,イベント時に車や機械を展示したり,学祭の時にお店などが並び市場のようになったりなど.「どのように使うか」よりも「どのように過ごすか」ということに重心がある,そういう場所である.

建築家によるテキストより

構造のスケールも技術も材料も土木的である.巨大な鉄筋コンクリート地中梁基礎には杭が83本,アースアンカーが54本計画され,床の斜面の高低差は5mほど,構造も吊橋を360度回転させたような成り立ちである.最大スパンは90mほどで,鉄板の熱収縮で天井高が30cmほど変化する.季節によって空の高さが変わるかのようだ.メガストラクチャー的構造スケールである.しかしながら,同時に身体的スケールが共存するように考えた.天井高は2.2〜2.8mほどで住宅のスケールとし,屋根鉄板の厚さも12mmで家具スケールとした.屋根鉄板の外周3mの範囲には圧縮リングとしてのリブを計画し,壁への張力の負担を軽減し,壁の厚さを250mmとし一般的な建築のスケールを維持している.床面には車道の舗装に使う透水性アスファルトを敷き詰め,高圧洗浄で油分を完全に取り去り塗装を施す.雨水は瞬時に吸収され床の下を流れ,床面はドライな状態が保たれる.人間の肌に接しても不快でないような状態にしている.

建築家によるテキストより
SANAAが設計を手掛けた静岡市の歴史文化施設が着工。画像が2枚公開 ザハ・ハディド・アーキテクツとリー&オレンジが計画を進める、香港科学技術大学の学生寮「Student Residence Development」。2023年の完成を予定
ザハ・ハディド・アーキテクツとリー&オレンジが計画を進める、香港科学技術大学の学生寮「Student Residence Development」。2023年の完成を予定
ザハ・ハディド・アーキテクツとリー&オレンジが計画を進める、香港科学技術大学の学生寮「Student Residence Development」。2023年の完成を予定
ザハ・ハディド・アーキテクツとリー&オレンジが計画を進める、香港科学技術大学の学生寮「Student Residence Development」。2023年の完成を予定

ザハ・ハディド・アーキテクツリー&オレンジ(Leigh & Orange)が計画を進める、香港科学技術大学の学生寮「Student Residence Development」です。2023年の完成を予定しています。

以下は、プロジェクト概要の要約です。

1991年に設立された香港科学技術大学(HKUST)は、アジアをはじめ世界各国で常にトップクラスの研究機関となっています。また、香港科学技術大学は、世界で最も急速に成長している大学の一つでもあります。2019-2020年度に入学する16,000人の学生の半数以上が海外からの留学生であることから、クリアウォーターベイキャンパス内の新しい居住施設の需要が急務となっています。

2023年の完成を予定している同大学の新しい学生寮は、ザハ・ハディド・アーキテクツがリー&オレンジと共同で設計したもので、1,500人以上の学生が入居する予定です。50年のライフサイクルのための持続可能な建設慣行と運営戦略と高度なデジタルデザイン技術を組み合わせたデザインは、今日の重要なグローバルな問題を解決するために技術と革新を利用するという大学の使命に導かれています。

香港科学技術大学のキャンパスの南東に位置し、新しい建物は、ベースからトップまでの約25mのレベル差にまたがる傾斜地に位置しています。屋根のラインは、より強いキャンパス文化を奨励するために、純粋なカリキュラムの仕事以外の学生間の自発的な相互作用のエリアを作成するという大学の報告書に応えるために、社会的に活発な循環のサラブレッドに戦略的に開発されました。また、このルーフラインの開発により、北キャンパスのアカデミック棟と南キャンパスの居住棟を結ぶ新しい大通りが誕生し、日常的に丘陵地を周回して居住棟に行く必要がなくなりました。

建物の形態は、デジタルツールを使用して、敷地のセットバック、地形のレベル、既存の土の釘、サイトラインなどの多くの敷地パラメータを同時に考慮し、敷地を最適化した構成になるように開発されました。内部空間もデジタルエンコードされ、機能的な最適化と昼光への近接性を考慮したレイアウトテストを可能にしました。

1500以上のベッドスペースを持つ住宅ホールは、丘の斜面に沿って蛇行する六角形の構成で構成され、斜面の上にテラスを介して4つの中庭を作成しています。すべての部屋が緑地に面しており、効果的に建物には背面からの視線がないように設計されています。宿泊施設は約35,500㎡あり、共有生活スペース、共有学習スペースおよび共有プレイスペースを含んでいます。

建設戦略は、効率的な調達と現場での設置を可能にするために並行して計画されています。モジュラー構造を使用する香港政府のイニシアチブに続いて、ファサードとトイレポッドのコンポーネントは、現場で組み立てられたユニットを現場で設置するように計画されています。

KINO architectsによる、東京・文京区の保育園「大空と大地のなーさりぃ 茗荷谷園」
KINO architectsによる、東京・文京区の保育園「大空と大地のなーさりぃ 茗荷谷園」 photo©中村絵
KINO architectsによる、東京・文京区の保育園「大空と大地のなーさりぃ 茗荷谷園」 photo©中村絵
KINO architectsによる、東京・文京区の保育園「大空と大地のなーさりぃ 茗荷谷園」 photo©中村絵

KINO architectsが設計した、東京・文京区の保育園「大空と大地のなーさりぃ 茗荷谷園」です。

茗荷谷駅周辺は「教育の森公園」、大学、小学校、スポーツセンターと幅広い世代に利用される施設が整っています。この緑豊かな文教地区の北端に位置する児童公園「窪町公園」と、交通量の多い不忍通りに挟まれた敷地に、本保育園は建っています。

都心では、保育園不足解消のため公園が園庭を担うケースが見られますが、本園はこの地域の拠点となり他園児にも園庭を貸し出すことを計画当初から望まれていました。それに応えるべく、窪町公園へのアプローチを増やし、園庭には他園児が使えるプールスペースを用意しました。

建築家によるテキストより
チッパーフィールドが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンの、ミース設計の「新ナショナルギャラリー」
チッパーフィールドが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンの、ミース設計の「新ナショナルギャラリー」 photo©BBR / Thomas Bruns
チッパーフィールドが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンの、ミース設計の「新ナショナルギャラリー」 photo©BBR / Thomas Bruns

デイビッド・チッパーフィールドが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンの、ミース・ファン・デル・ローエ設計の「新ナショナルギャラリー」のほぼ完成した状態の写真です。新ナショナルギャラリーは1968年に完成した建築です。

以下は、写真と同時に公開されたリリーステキストの要約です。

上部展示空間の修復だけでも1,600㎡のガラスを新設し、15,000㎡の塗装を施し、鉄骨構造の溶接部を500カ所を改修しました。LEDで補った既存のシーリングライト800個、天井格子196個、ポーランド産の床に使用された御影石の天然石2,500㎡は、保存命令に基づき構造体修復後に再設置されました。

テラスと彫刻の庭では、オリジナルの植栽が、サイカチと銀色カエデを挿入して復元されました。同時に、建物の初期設置や試運転、歩道を含めた都市環境の整備にも着手しています。

既報の通り、新ナショナルギャラリーの鍵の引き渡しは、新型コロナウイルス感染症の都合で2021年4月まで延期されました。リニューアルオープンは8月を予定しています。

佐野文彦 / Fumihiko Sano Studioによる、東京・丸の内の飲食店「すき焼き十二天」
佐野文彦 / Fumihiko Sano Studioによる、東京・丸の内の飲食店「すき焼き十二天」 photo©志摩大輔
佐野文彦 / Fumihiko Sano Studioによる、東京・丸の内の飲食店「すき焼き十二天」 photo©志摩大輔
佐野文彦 / Fumihiko Sano Studioによる、東京・丸の内の飲食店「すき焼き十二天」 photo©志摩大輔

佐野文彦 / Fumihiko Sano Studioが設計した、東京・丸の内の飲食店「すき焼き十二天」です。店舗の公式サイトはこちら

東京の玄関口、東京駅のすぐ近くに立つ商業施設の中のすき焼き専門店のデザイン。
A5ランク十二等級の和牛にこだわり提供することから、仏教用語である十二天という名を冠している。

店舗のファサードを考えた際に、キッチンの防火区画のレイアウト上、どうしても空間の奥行が浅くなってしまう事から、店先に数寄屋風の北山杉丸太で組んだ軒先を作り、その下にショーケースを置くことで、まるで肉屋さながらにこだわりの肉を通りかかる人に見てもらい、奥へといざなうようデザインを作った。

建築家によるテキストより

肉へのこだわりを空間にも取り入れるべく、テーブルやカウンターは桧、棚、腰板は杉、柱や桁は北山丸太、ニッチの地板はウェンジ、柱は赤松皮付丸太、看板は樹250年を超える三分杉を使うなど、触れるような個所の素材は全て無垢材で作られている。

天井は消防法や空間としての奥行、モダンな素材使いによる影などの遊びを表現するため、廊下部分は矢羽根のような造形のステンレスメッシュを使用して方向性を感じられるものとし、個室には亀甲編みの銅網天井を二重に設置して、奥の天井への奥行や、窓から見える空が銅網を通して空間の一部となるように設えた。

建築家によるテキストより
佐野文彦 / Fumihiko Sano Studioによる、東京・渋谷区の「ビズリーチ 渋谷新南口オフィス」
佐野文彦 / Fumihiko Sano Studioによる、東京・渋谷区の「ビズリーチ 渋谷新南口オフィス」 photo©高橋菜生
佐野文彦 / Fumihiko Sano Studioによる、東京・渋谷区の「ビズリーチ 渋谷新南口オフィス」 photo©高橋菜生
佐野文彦 / Fumihiko Sano Studioによる、東京・渋谷区の「ビズリーチ 渋谷新南口オフィス」 photo©高橋菜生

佐野文彦 / Fumihiko Sano Studioが設計した、東京・渋谷区の「ビズリーチ 渋谷新南口オフィス」です。クライアント企業の公式サイトはこちら

日本のITベンチャーが集まる渋谷のビルの中のオフィスデザイン。

クライアントからのリクエストは今まで見たことのないオフィスだった。

流行や他の企業の真似ではないものを、という話を聞き、素材をメインのコンセプトに据えて設計した。ITエンジニアが普段オフィスで触れているのは天板も壁紙もマウスもキーボードもペンもみなプラスチック系の素材ではないか。
様々な素材に触れ、香りを感じ、時間が経つとともに変化していく事に気付く。そんな庭にいるようなオフィスを目指し設計した。

建築家によるテキストより

104席のテーブルと8つの会議室の全ての机の天板を吉野ヒノキの無垢板とし、庵治石の受付台とベンチ、傘立て。400年前の太閤石の井戸を移設して作った植木鉢や、版築でできた植木鉢と、そこに生える150年以上手入れされ続けてきた五葉松や椿、槇などの巨大な盆栽のような樹木。杉皮貼りの通路。特注のホワイトボードはケヤキの若木を支柱にしており、曲がり具合は全て違っている。春日大社に自生していた杉をぶつ切りにしたmtgテーブルに、香取神宮に生えていた杉を床間の板に用いて春日大社の縁起もなぞっている。

このオフィスを構成しているものは、ほとんどが唯一無二のストーリーを持ったものだ。

建築家によるテキストより
坂東幸輔建築設計事務所のウェブサイトがリニューアルされています トーマス・へザウィックとMADのマー・ヤンソンによる、オンライン対談の動画。Architects, not Architectureが主催したもので、建築ではなく自身について語られる

トーマス・へザウィックMADのマー・ヤンソンによる、オンライン対談の動画。Architects, not Architectureが主催したもので、建築ではなく自身について語られます。2020年12月3日に行われたものです。

最も注目を集めたトピックス [期間:2020/12/28-2021/1/3]
最も注目を集めたトピックス [期間:2020/12/28-2021/1/3]

※今回、トップページのランキングが不調の為、大元のアクセス解析より情報を取得しています。

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2020/12/28-2021/1/3)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 2020年にアーキテクチャーフォトで注目された記事トップ100
  2. 2020年にアーキテクチャーフォトで注目された作品トップ10
  3. 五十嵐理人 / IGArchitectsによる、広島市の店舗「宇品のカフェ」
  4. 服部大祐による連載エッセイ“Territory of Imagination” 第1回「感覚に訴えかける建築をめざして」
  5. 中村拓志 & NAP建築設計事務所による、西日本の住宅「Half Cave House」
  6. 竹中工務店による、愛媛・松山市の「三浦工業本社ショールーム」
  7. 【追記あり】ルイス・カーンが1974年に完成させた「インド経営大学」の寮部分の14棟が壊されることの決定を受け、英AR誌が保存要望の為の署名をオンラインで開始
  8. スノヘッタが完成させた、フランス・パリの、新聞社ル・モンドの新社屋「Le Monde Group Headquarters」の写真と図面
  9. 長坂常 / スキーマ建築計画による、京都左京区南禅寺草川町の「ブルーボトルコーヒー京都カフェ」
  10. 竹中工務店の設計・施工による、兵庫・神戸市の「竹中工務店深江竹友寮」
  11. 藤井亮介建築研究所による、沖縄・中頭郡のアパレルショップ「Chocolate Jesus」
  12. 宇野友明による、愛知・日進市の住宅「竹ノ山の家3」
  13. 西澤俊理 / NISHIZAWAARCHITECTSによる、ベトナムの多世帯住宅「チャウドックの家」
  14. 菊竹清訓が1966年に完成させ、今年解体された「旧都城市民会館」の記録映像。監督は石山修武を父に持つ石山友美が務める
  15. 佐野健太建築設計事務所による、東京・新宿区の宿泊施設「Hotel D」
  16. kurosawa kawara-tenによる、千葉・市原市の住宅「House for N」
  17. ステファノ・ボエリが設計した、イタリアの、Covid-19 予防接種ステーションの画像。2021年1月以降イタリア全土に約1500棟設置される
  18. 鍋島貴+寺岡万征 / wipeによる、東京・杉並区の集合住宅「Skyterrace」
  19. 日建設計 / 谷口景一朗+茅原愛弓+康未来による、東京・港区の「荒川ビル」
  20. 今津康夫 / ninkipen!による、京都の既存集合住宅の住戸改修「✜」

2020年にアーキテクチャーフォトで注目された作品トップ10
2020年にアーキテクチャーフォトで注目された作品トップ10

2020年にアーキテクチャーフォトで注目された作品トップ10をご紹介します。

アーキテクチャーフォトで特集記事として紹介させていただいた実作品を対象としています(2020年に紹介された作品だけでなく過去に紹介された作品も対象になります)。集計方法としては、各記事の閲覧ユニークユーザー数を基準としています(ページビューではないので各人が複数回閲覧した場合でも、その数値は1となります)
また、最も注目された作品を「ap賞(アーキテクチャーフォト賞)」の受賞作品としてトロフィーを贈呈10位までの作品に賞状を贈呈させていただきます。


過去の「ap賞(アーキテクチャーフォト賞)」大賞作品
(2020年よりトップ10までの表彰に変更し、最も閲覧された作品は「ap賞 大賞」とさせていただきます)


2020年の結果は以下よりご確認ください
本年も皆様のご連絡・ご投稿をお待ちしております。


  1. 【ap賞 大賞】五十嵐理人 / IGArchitectsによる、広島市の店舗「宇品のカフェ」
  2. 【ap賞 入賞】竹中工務店による、愛媛・松山市の「三浦工業本社ショールーム」
  3. 【ap賞 入賞】長坂常 / スキーマ建築計画による、京都左京区南禅寺草川町の「ブルーボトルコーヒー京都カフェ」
  4. 【ap賞 入賞】中村拓志 & NAP建築設計事務所による、西日本の住宅「Half Cave House」
  5. 【ap賞 入賞】東日本旅客鉄道+JR東日本建築設計による、神奈川の横浜駅西口駅ビル「JR横浜タワー」
  6. 【ap賞 入賞】竹中工務店の設計・施工による、兵庫・神戸市の「竹中工務店深江竹友寮」
  7. 【ap賞 入賞】鍋島貴+寺岡万征 / wipeによる、東京・杉並区の集合住宅「Skyterrace」
  8. 【ap賞 入賞】西澤俊理 / NISHIZAWAARCHITECTSによる、ベトナムの多世帯住宅「チャウドックの家」
  9. 【ap賞 入賞】日建設計 / 谷口景一朗+茅原愛弓+康未来による、東京・港区の「荒川ビル」
  10. 【ap賞 入賞】中尾彰宏+齋藤慶和 / STUDIO MOVEによる、福岡・糸島市の駐車場「#ジハングン」

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