藤森照信によるトークイベント「土浦邸の魅力と歩み」の動画です。復元と移築が行われた“土浦亀城邸”の、歴史上の位置づけや建築的魅力について語る内容となっています。2024年12月に行われたもの。アーキテクチャーフォトでは、復原と移築がされた「土浦亀城邸」を特集記事で紹介しています。また、こちらのページから見学予約の申込を受け付けています(※毎月1日10時より当月分の発売を開始)。
最新記事
妹島和世+西沢立衛 / SANAAによる、東京・渋谷区の店舗「無印良品 代官山」です。
商品そのものが“クローズアップ”され“インテリア”となるスペースを志向した計画です。建築家は、衣料の店では、天井に配した“リング”に洋服を吊るす空間を考案しました。また、生活雑貨の店では、三方の壁面を天井までの商品棚とする空間を考案しました。店舗の場所はこちら(Google Map)。
リニューアルしたMUJI Laboの旗艦店でもある無印良品の店舗。通りに面する衣料の店と、すこし奥まった生活雑貨の店の2つからなる。
商品そのものがクローズアップされ、それがインテリアとなるスペースを考えたいと思った。
2店とも大きな開口部を持ち、通りから内部がよく見えるので、店内ではもちろんのこと、外の通りからも商品、そして、店内を移動しながら商品を楽しむ人々がきれいに浮かび上がる。
衣料の店では、衣服は天井に配されたリングから吊られて空中に浮かんでおり、いろいろな方向から見られることができるようになっている。リングがグリット状に配されているため、いろいろな展開が可能である。衣服の間を自由に人々は回遊する。
生活雑貨の店舗は、通りに面するガラス面以外の3面全体を商品のための棚とし、床から天井まで商品が並び、こちらもある意味で、商品そのものがインテリアを作り上げている。商品の世界観に囲まれた真ん中の場所は、商品のいくつかが取り出されてディスプレーされ、それぞれの人が時間を使って商品に近づける場所となっている。
SHARE 谷口吉生さんが亡くなりました
建築家の谷口吉生さんが亡くなりました。産経新聞のサイトが伝えています。ご冥福をお祈りいたします。
沖津雄司 / YUJI OKITSUによる、東京・渋谷区の「Christmas tree of Light」です。
表参道ヒルズの吹抜空間に設置されたクリスマスツリーです。建築家は、周辺に建つ著名建築に共通する形状から着想し、約4万枚のレンズを用いて“螺旋”を描くデザインを考案しました。そして、数多のレンズが時々の光景を“多重に”映し出します。
クリスマスツリーの公開イベントの公式ページはこちら。会期は2024年12月25日まで。会場の場所はこちら(Google Map)。
表参道ヒルズのクリスマスイベント「OMOTESANDO HILLS CHRISTMAS 2024」にデザインしたクリスマスツリー。
レンズが織りなす「光のクリスマスツリー」と題し、4万枚のレンズで高さ8.4mの螺旋状の光のオブジェがクリスマスツリーを成しています。
ファッション、アート、デザイン、建築、と様々なカルチャーの舞台であり、最新のトレンドの発信地である表参道。日本のカルチャー史において常に最新の話題とトレンドを生み出してきた表参道は、日本の新しいクリエイションを世界へ発信する代表的な街でもあります。その街の中心にある代表的な商業建築、表参道ヒルズに相応しいと考えたクリスマスツリーをデザインしました。
ツリーを形作る素材に直径5.5cm、厚さ0.3mm、重さ0.9gのフレネルレンズを使用し、ファッションカルチャーを引用に、リボン状に組み方の秩序と配列をデザインした、幾重のレンズが螺旋を描きます。複眼的な視覚効果を生み出すレンズは、表参道を行き交う人々のあらゆる多様性を表現。
螺旋とリングが交差する二重構造は、表参道界隈にある建築の特徴的な形態のひとつを重視し、安藤忠雄氏の設計による「表参道ヒルズ」の最も特徴的である6層の吹き抜け空間を囲うスロープ、青山通りにある槇文彦氏の設計による「SPIRAL」、丹下健三氏の設計による「代々木体育館(第二)」に使われた螺旋の形状を着想に、表参道を起点としたクロスカルチャーを表しています。
幾重のレンズが光とその時々の光景を多重に映し出し、交差する光のリボンとなって唯一無二のオブジェを織り成します。
へザウィック・スタジオのデザインによる、中国・西安の「Xi’an CBBD」です。
店舗・事務所・広場等を内包する約15万㎡の土地に作られた商業地区です。デザイナーは、都市に活気と多様性を与える存在を求め、垂直な庭園でもある“ツリー”を中心に据える構成を考案しました。そして、地域の歴史を参照して特注タイルで仕上げました。
本プロジェクトに関わった、コラボレーター等の詳細なクレジットは記事の末尾に掲載しています。
こちらはリリーステキストの翻訳です(文責:アーキテクチャ―フォト)
未来の遺産の作り方。
ヘザウィック・スタジオの最新地区が西安にオープン
ヘザウィック・スタジオがデザインした新しい地区が西安にオープンしました。この地区は、中国の都市の伝統工芸と陶磁器の遺産を称えるものです。
西安センターカルチャービジネス地区(CCBD)は、同市の歴史的中心部の南、天壇遺跡と目立つ陝西テレビ塔の間に位置しています。この地区は、小売店舗の基壇部と歩行者専用道路、テラスや広場、オフィス、アパート、宿泊施設、緑地、垂直公園を融合させています。
セラミックスは、155,000m²の広さを持つこの地域の中心であり、古代の首都で有名な兵馬俑にちなんで、職人の手によるタイルがファサード、柱、湾曲した梁を覆っています。デザインチームは地元のメーカーと密接に協力し、独特な釉薬を施した10万枚以上のタイルを制作しました。柱の1:1のモックアップの建設を含む2,000以上の実験を経て、その結果、ファサードは建物の外観に興味と複雑さをもたらし、訪問者はタイルを眺めるだけでなく、触れてみるよう誘われます。
ヘザウィック・スタジオの創設者でありデザインディレクターのトーマス・ヘザウィックは次のように述べています。
「ここ西安では、我々は街に素晴らしい新しい公共スペースを提供できる商業地区の創出に興奮しました。単に異なる建物を建て、その間に舗装を施し植栽を施すのではなく、思いがけない立体的な都市景観を多くのレベルで作り出す機会がありました。そこでは、その都市の市民たちが散策したり、出会ったりすることができます。
人々が場所をヒューマンスケールで体験することへの関心を追求する中で、このプロジェクトを人々が歩き回る際にできるだけ魅力的なものにするために、多くの特別な建設的なディテールを取り入れる機会にも恵まれました。
このプロジェクト全体の目標は、西安の歴史に楽しく現代的な方法で応えること、そして人々を結びつけることでした」
積極的に構造を提案する社風があり、教育制度も充実させている「株式会社IN-STRUCT」の、構造設計スタッフ(2025年新卒・既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください。
募集:構造デザイナー(新卒または中途採用)
建築プロジェクトの初期段階から意匠設計者と打ち合わせ、構造を提案していただきます。
担当したプロジェクトは基本計画から現場まで一貫して経験することができます。教育制度も充実しており、先輩スタッフや社内のアドバイザーから指導を受け、ひとつずつスキルアップしていきます。【はたらく魅力】
積極的に構造を提案していく社風から、依頼者と直接会話する機会も多く、また現場との距離も近いため、ものづくりの喜びを強く感じることができます。特に構造により形態が決定されるプロジェクトでは、意匠面にも深く関わることができ、学びや創意工夫の場が多くあります。勉強会や外部発表会の機会もあり、設計の技術力だけでなくプレゼンスキルも身に付きます。
谷口景一朗 / スタジオノラが設計した、大阪市の「東住吉の古民家改修」です。
築百年超の家屋を改修した三世代の為の住居です。建築家は、未来に繋がる“建物の長寿命化”を目指し、根本的な耐震断熱性能の向上に加えて既存の機能や素材を尊重する計画を考案しました。また、空間が持つ“重層的な時間の重み”の継承も意識されました。
家族だけでなく地域の人を含めた多くの人が共有して使っていた古民家は、座敷を中心として建具を開閉することでつなぐことができる連続した和室が特徴的である。築130年の東住吉の古民家も大黒柱を中心として田の字に和室がつながるプランとなっている。
古民家の改修の多くは、現代の一世帯分の家の機能であるリビングダイニング、キッチン、水回り、個室をあてはめていくと元の面積が大きすぎることから減築されることが多い。
しかし、このプロジェクトでは母と次女世帯の住む実家への同居をのぞんだ長女世帯のために、80年間人が立ち入っていない廃墟同然の2階の空間を、1家族分の居住空間として生き返らせるということを行っている。
改修後は3世代が分散しながら同居し、いとこ同士が共に成長する、新たな共有の場となっている。
1階の田の字につながる和室は元のハレの空間として保存、復元しながら耐震性を高めるということを行った。
改修前も1階はお正月には多くの親族が集まり、またお葬式を自宅で行ったこともあり、みんなが集まる非日常的な場、ハレの空間として存在していた。しかし、建物の経年的な歪みによって建具が閉まらなくなり、田の字につながるはずの和室の回遊性は失われていた。
そこで、改修前と「雰囲気を変えない」ということを念頭に置きながら、居ながら改修ができるように補強を計画していった。4連中央引き分けの建具で、中央の2枚が開口部になると連続する和室が見通せ、南側と北側の庭の緑が抜けるという景色がこの空間の持っている特長である。その景色が変わらないように耐力壁を分散して配置している。田の字のプランがつながるという回遊性を取り戻したことで、集まった子供たちはぐるぐると走り回っている。
今回の改修では次の50年は小工事で済むように根本的な耐震・断熱改修を行なっている。古民家のもつ意匠性を生かすと同時に、性能の面での現代的なアップグレードを行うことで、世代を超えて本当の意味での建物の長寿命化につなげることを意図している。
また、この家が建った時代性に合わせた普遍的なマテリアルを使用することでこれまでの130年からこの先の50年へと時間がつながり、同様に手直しを繰り返しながら住み継いでいくことができることを意識している。そのため、マテリアルについて次の4つの項目に着目し、マテリアルの循環が促進されることを目指した。
①既存の機能をそのままに使う。
②敷地内の古材を違う形で活用する。
③解体された別の古民家の建具を再利用する。
④敷地内からでてきた古材を工務店に提供するなど敷地内から廃棄物を減らす。
川久保智康建築設計事務所が設計した、埼玉・熊谷市の「第二なでしここども園」です。
周囲に“山並みを感じる”敷地での計画です。建築家は、子供たちの記憶に残る景色の創出を求め、木架構を用いた“山々の稜線”と呼応する屋根形状の建築を考案しました。また、地域の暑さへの対策として日射や通風の考慮に加えて断熱性能も確保しています。
すべての保育室は開放的な屋外と近い関係になるように配慮し、周囲から見守られて安全な中庭、強い日差しや雨を防ぐ屋根付きの広場(ピロティー・回廊)、周囲の田園風景と相まって走りまわれる開放的なデッキなどを設置しています。子供たちは建物内外の好きな場所を選んで過ごすことができます。
関東平野から見る山々の記憶をデザインする敷地からは南西方向より時計回りに、富士山、秩父連山(甲武信ヶ岳・両神山・城峯山・東御荷鉾山)、浅間山、北に赤城山、日光男体山、そして東に筑波山、関東平野の真ん中からはぐるりと山並みを感じることができます。
これはこの地域の子供たちに覚えておいてほしい貴重な景色。連なる梁とそれらによる面の傾斜で山々の稜線を屋根の形に写し取り、シンクロさせて園舎の記憶となります。幼少期の微かな思い出の一端を紡ぐ仕掛けになったらと願っています。
埼玉県熊谷市は日本一暑いまちとしても有名です。子供たちをその暑さから守ることは、この計画において大きなテーマでした。園舎の断熱性能は断熱等級4を確保し、強い日射を受ける2階の保育室にはサッシの外側に屋外用ブラインドを設置して調光・遮光できます。また、屋外では日影をつくるピロティー・回廊・庇を設けて日射対策や通風を考慮するとともに、蒸発の際に気化熱を吸収するミストや霧の発生装置により涼しさを補完しています。
さまざまな活動を支えるため、基壇部を鉄筋コンクリート造として、地上から2階へと子供達が走りまわるタフさを求め、その上部構造には軽快で柔らかな印象の木造を採用しました。耐火建築物が要求されることから、当然ながら木造部も耐火仕様となります。柱、梁、壁は1 時間の燃焼に耐える厚いプラスターボードにより被覆されるため、残念ながらこの複雑な架構は姿として現すことはできませんが、木造を採用したことで、より自由な屋根形状が可能となりました。
トラフ建築設計事務所と園田慎二建築設計事務所による、台湾の「ONIBUS COFFEE 台中店」です。
多様性と融合を尊重する哲学を持つ店の計画です。建築家は、ショップの想いと通じつつ環境循環を象徴する存在を求め、コーヒーづくりに欠かせない“土”と共存する場を志向しました。そして、地場の赤土で仕上げた“塊”を中心に据える空間を考案しました。店舗の場所はこちら(Google Map)。
スペシャルティコーヒーを提供するコーヒーショップONIBUS COFFEEの台湾2号店となる台中店を手掛けた。
商業・文化施設が多くある華やかなエリアの緑道沿いが敷地となった。
コーヒーづくりに欠かせない土は、鉱物の他、様々な微生物を含有し、それらの相互関係で成り立っている。多様性と融合を尊重するONIBUS COFFEEの哲学に通じつつ、環境循環というサスティナブルな象徴として、土と共存する店舗を計画した。
台湾地場の赤土の仕上げを3次曲面の壁や天井に施した大きな塊を中心に、その周囲に人々の居場所をつくり出すレイアウトとした。土を掘り込んだようなバリスタカウンターは、上部が客席側にはね出すことで、その下に人々が集い、コーヒーを介したスタッフとのコミュニケーションの場となる。
また、カウンターは島状に分割して配置することで、スタッフそれぞれに居場所をつくり、客とのコミュニケーションを円滑にしている。客席は、土の塊を囲うように配置し、高い天井のオフホワイトの空間とすることで、明るく開放的で、心地の良い居場所をつくりだした。客席中央や大きな窓の前には、特徴的な白い筒状のペンダントライトを配置し、柔らかい光のオブジェの下に、くつろぐことができるテーブル席を設けている。
“場所と対話する建築”を掲げ、宿泊施設と住宅等を手掛ける「佐々木達郎建築設計事務所」の、設計スタッフ(2025年新卒・既卒・経験者)と 広報事務 募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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佐々木達郎建築設計事務所では、設計スタッフを募集します。
【代表メッセージ】
現在、ホテル、旅館等の宿泊施設の設計、その他オフィス、住宅、店舗等、様々なプロジェクトが進行しています。
それぞれのプロジェクトでは、「場所と対話する建築」をテーマに掲げ、企画やコンセプトに反映させ提案をしていきます。また、弊社では、建築やインテリアデザインのみではなく、家具や備品に至るまでデザインをし、多くの専門家とも協働しながら一つの空間を作り上げていきます。
私達のものづくりに対する思いに共感し、ここでの仕事を自分ごとにできる人、また、責任感を持って活躍してくれる仲間を募集しております。
【業務について】
現在は住宅やホテル等の設計依頼が多く、敷地がもつ「場所の魅力」を探し出し、企画やコンセプトから提案し、建築、インテリア、家具やもの等を通じて空間の提案を行っています。
鈴木隆介一級建築士事務所が設計した、愛知・豊明市の「grand-ma」です。
同居を始める祖母の部屋の増築です。建築家は、想像される生活を応じた“空間の在り方”を求め、30°角度を振った“動き回らなくても多くの物事との関係”を紡げる空間を考案しました。また、回遊性も意図し既存との間に“ブリッジ”も架けました。
一坪にも満たない、小さな部屋の増築。
既存の家には夫婦とふたりの子ども、妻側の母の5人が暮らしていた。他県で一人暮らしをする祖母が、視力の低下によって生活が不自由になったため、家族は祖母を迎えて6人で暮らすことにした。
祖母が使う予定の寝室は現況で六畳。機能的には事足りる大きさだが、家族からの要望は「祖母を部屋のなかに閉じ込めた状態にせず、かといって、常に家族と一緒の空間で過ごし気を使う状態にもならないために寝室を少し大きくしたい」であった。
計画の初期段階で、施主家族と設計者である私で岐阜県にある祖母の家を訪れてみんなでお話をした(計画建物は愛知県)。
家族や祖母との会話や祖母実家の様子から、視力の影響からひとつの場所で座って過ごす時間が多いこと、空間の光は均質な明暗のコントラストが弱い状態が好ましいこと、趣味の庭いじり、飾られた小物、旅行に持っていく亡き夫(祖父)の写真、友人のように仲の良い家族との関係性など、様々な生活の様子を想像した。
ひとりの体に合わせてシルエットを決める仕立て服のように、想像した生活の様子を具現化した祖母のための形・空間のあり方を模索した。
長方形平面の増築部を既存に対して30°回転させ、増築部北側に外への動線、南側に居場所スペースの合理的な確保と着座時に祖母の体が外部を挟んでリビングと正対する家族との緩やかな関係性を持たせた。
出窓を床からの高さ40cmで居場所を囲むようにL型に設け、容易に手の届く範囲にできるだけ多くの必要品や実家の小物、写真を置けるようにし、庭地面方向への視界も確保した。
屋根は北と南で二段に分け、南側屋根の北辺を既存外壁から1mオフセットさせ既存との隙間を設け、既存で北側採光が望めない状況下で、南面からの自然光が白い既存外壁面に当たった反射光を取り込み光の均質化を試みた。平面の30°回転は反射光を増築内に取り込むためでもある。
増築の形を決め、最後に増築と既存テラスの間をつなぐブリッジを架けて、既存→庭→増築→既存とつながる回遊動線を計画した。
植物に関わる幅広い事業を展開する「EN LANDSCAPE DESIGN」の、ランドスケープデザイン・マーケティング・施工に携わるスタッフ(2025年新卒・既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください。
EN LANDSCAPE DESIGNは、ランドスケープの設計・施工やオフィス・店舗の室内緑化を手掛けるインテリアスケープデザインなど、みどりを使った空間デザインを主軸とし、観葉植物専門店「HITOHACHI」の運営、コミュニティファーム「土EN FARM」の運営、海外向け植栽ブランド「BONDO」の展開など、植物に関わる幅広い事業を展開しています。
空間デザイン部門では、主に設計事務所のパートナーとして植栽デザインを担当し、植物を中心とした魅力的な空間を創り出す役割を果たしています。
プロジェクトは個人邸宅から商業施設、ホテル、別荘、さらには海外案件まで、多岐にわたる分野で進行中です。
現在以下の4部門の人材を募集しております。
・ランドスケープデザイナー
・インテリアスケープデザイナー
・マーケティングスタッフ
・施工・メンテナンススタッフ
長沼和宏+澤田淳 / AIDAHOが設計した、大阪市の「日本健康増進財団 大阪健診センター」です。
20世紀前半築の“レトロビル”が残る地域での計画です。建築家は、地域の固有性と結びつく存在を目指し、周辺の古いビル群に多く見られる“アーチ形状”を取入れる空間を考案しました。また、懐かしさの導入は健康診断への抵抗の軽減も意図しています。
世界的な動向と共通していることですが、現在の日本は超高齢化社会となっており、それに伴って国の負担する医療費は年々増加傾向にあり、解決するべき大きな社会問題のひとつとなっています。
それにより、厚生労働省は定期的に健康診断を受けることを推奨しており、多くの人が日常の中で自然に健康診断を受けるような環境づくりが求められています。
今回私達がデザインした健診センターの所在地は、かつて大阪が日本の経済の中心となり、「大大阪」と呼ばれた時代を象徴し、かつてのその面影を多く残したエリアです。
この街には多くのレトロビルと呼ばれて愛されている建築が存在しています。
このレトロビルとは、1920年代~1930年代にかけて、当時の日本の近代化の流れや、関東大震災等を経てそれまで木造が中心だった日本建築の燃えやすいという欠点を見直す不燃化などの流れも影響して生み出されたものだと言えます。関東大震災が起きたことも相まって、東京から人口が流入し、また、経済を担う会社も多く集まったことで、当時世界的に見ても最先端だったアールヌーボー、アールデコ等の西洋のデザインを取り入れたオフィスビルや図書館や公会堂等の公共施設が次々と建てられました。それらの建築の中のいくつかは、この大大阪時代と呼ばれた黄金期の面影を残す、このエリアのアイデンティティの一部として地域の人々にとって重要な存在となっています。
アールヌーボー、アールデコの影響が感じられる建物に共通して見られる特徴として、柱と梁等、構造部材を基に展開するアーチ形状があります。私達は、地域のアイコンとも言えるこのアーチ形状を空間デザインの中に取り入れることで、地域のアイデンティティとの結びつきを感じられるような場所を作りたいと考えました。
また、この曲線は、実際の建物の構造部材である柱と梁を隠すとともに、それらを結ぶように作られており、構造体をデザインの基軸とし、それらを印象的なアーチ形状を表す依代とすることで、視界や動線の邪魔になりがちなものをポジティブなものに変換しようという試みでもあります。
MVRDVのファサードデザインによる、ドイツ・シュトゥットガルトの、ティファニーの店舗です。
商業施設の一角での計画です。建築家は、“客を惹きつける”と同時に“周囲に溶け込むような”存在を目指し、色調が段階的に変化する“陶器製ダイヤモンド”のスクリーンを考案しました。また、ブランドの遺産を参照して色や形と質感を決めています。
こちらはリリーステキストの翻訳です
MVRDVは、シュトゥットガルトのティファニー店舗の為に虹色に輝く手作りのセラミックダイヤモンドのファサードをデザインしました。
ティファニーはシュトゥットガルトのドロテーン・カルティエに店舗を再オープンし、MVRDVによるデザインの新しいファサードが特徴となっています。オランダの建築事務所MVRDVがデザインした一連のティファニー店舗のファサードの最新作では、MVRDVのデザイナーが、ティファニーの素材における革新の歴史にインスピレーションを得て、ダイヤモンドの形をした手作りのセラミック製要素を用いたファサードを制作しました。これらのダイヤモンドは、ガラスの店舗正面に目に見えない方法で取り付けられ、「浮いている」ような効果を生み出しています。それには虹色の光沢が施されており、1894年にルイス・コンフォート・ティファニーが特許を取得したファブリルガラスを思わせる仕上がりとなっています。
ティファニーのファサードデザインのアプローチを確立する際、MVRDVのデザイナーたちは、ティファニーの歴史あるブランドから着想を得た一連の原則を策定しました。それらの原則は、幻想的で精巧に作り込まれ、目を引く建築デザインに翻訳することができるものでした。素材の実験への意欲から、ティファニーのジュエリーの触覚的な質感やダイヤモンドカットの洗練された幾何学に裏打ちされた強い立体感まで、これらの原則はシュトゥットガルト店のデザインを導く指針となりました。
ファサードには、2,829個のセラミックダイヤモンドが用いられており、特注のスチール製固定具でガラス店舗正面に直接取り付けられています。ガラス面の外側と内側の両方に設置されており、来場者はダイヤモンドが浮遊する夢のような環境に包み込まれているような印象を受けます。これらのダイヤモンドの密度は、必要に応じて透明性と不透明性を調整できるようになっています。ウィンドウディスプレイの周りや建物の角では、ダイヤモンドが「溶け込み」、店内と店外の視界を確保しています。
各ダイヤモンドは「スリップキャスティング」という方法を用いて手作業で鋳造され、その後、ティファニーを象徴するロビンズエッグブルーから純白へと続くグラデーションを形成する9色のいずれかで釉薬がかけられています。この色のグラデーションは、ティファニーが買い物客の注意を引きつけるのを助けると同時に、店舗がドロテーン・カルティエの中立的な色調の中で自然に溶け込むことを可能にしています。
アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2024/12/9-12/15)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。
- 高池葉子建築設計事務所による、千葉・いすみ市の「森の書庫と離れ」。設計者が父親の為に手掛けた“1万冊を収める書庫”等の計画。沢山の書籍を収容する為に、ジグザグの壁を“巻貝”のように配置する構成を考案。先進企業と地域大工の技術を掛け合わせた“最先端ローカル”も意図
- 中山拓也建築事務所による、東京・港区の店舗「木漏日のカウンター」。飲食店の一部にカウンター席を作る計画。内装ではなく“建築を考える”ように取組み、全体を“手仕事の判”で覆って新旧が緩やかに繋がる空間を構築。約1m×5mの天板は9mm厚鉄板をT字型に溶接して支える
- 藤本壮介建築設計事務所が受注候補者に選ばれた「(仮称)国際センター駅北地区複合施設」設計プロポーザルの参加59組の技術提案書が公開。伊東豊雄・坂茂・石上純也・平田晃久の提案も含まれる
- 鹿内健+鹿内真沙子 / Sデザインファームによる、千葉の、設計者の自邸「増減の家」。コロナ禍以降の“豊かさとは?”を主題に計画。限られた条件での実現性も考慮し、“増による豊かさ”と“減による豊かさ”を両立させる建築を志向。高気密高断熱の内部空間に“外リビング”を付加する構成を考案
- 内藤廣と深澤直人の対談動画「建築界の現状」。2024年10月に収録されたもの
- 田根剛がランドスケープデザイン等を手掛ける、東京・渋谷区の、玉川上水旧水路緑道再整備事業。江戸時代からの歴史を繋ぐ緑道を再整備する計画。“未来のための世代を超えた場所”を求め、地域住民とのワークショップを経て“参加・活動型の緑道公園”を志向。完成イメージ等を伝える“情報発信施設”も開設
- ODS / 鬼木孝一郎による、愛知の「ポケモンセンターナゴヤ」。地域のシンボル的な公園に隣接した商業ビルでの計画。散策の延長で歩き回りたくなる場を目指し、天井の操作等で“小さな店の集合体”の様に感じられる空間を考案。平面形や什器にも公園を想起させる仕掛を込める
- 青木淳による、“中立点”をテーマとして行われた講演会の動画。日本建設業連合会の主催で2024年10月に行われたもの
- 藤本壮介建築設計事務所とアイエイ研究所の設計で完成した、北海道・東神楽町の「大雪葬斎場」の様子を伝えるニュース動画。2024年12月に放送されたもの
- 初谷遼建築設計事務所による、福岡の住宅「Yana」。四人家族の為の住まい。“誰かと一緒に楽しむ”生活の具現化を目指し、大きなリビングの中に幾つものリビングがある様な“自己相似的”な空間を構想。素材や色を変化させて様々な居心地の多用途に使える場を用意
- 瀧尻賢 / Atelier Satoshi Takijiri Architectsによる、京都・宇治市の店舗「OUTSTANDING」。伝統的な長屋を改修したコーヒースタンド。地域が持つ“水の歴史”に着目し、鮮やかな青と透明の素材を用いて“水を抽象化”した空間を構築。耐震補強の役割も担う金属柱のランダムな配置は“日本的な間”を意識
- 河部圭佑建築設計事務所による、愛知・名古屋市の「みなとの連結住戸」。二住戸をセットとして捉えて行った改修のひとつ。一住戸の枠組みに囚われない設計を行い、キッチンや浴槽が中心となる“全体が水回り”と言える空間を実現。状況に応じて場を獲得していく“流動的空間”も意図
- axonometricとNKS2 architectsの建築設計による、福岡市の「NOT A HOTEL FUKUOKA」。別荘としても利用可能な“分譲型ホテル”。“現代の多様な暮らし方”へ応答を意図し、異なるコンセプトで作られた客室を積み重ねる“立体的な街”の様な建築を考案。周辺環境との関係も考慮して量塊の細分化も行う
- ATELIER MOZHによる、中国・上海市の「Tianzifang courtyard renovation」。路地が魅力である観光地のコートヤードを再生する計画。既存階段に登った際の記憶から着想し、地上と屋上を繋いで“上から見下ろせる”空間構成を考案。舗装と屋根を結び付ける素材として“赤煉瓦”を用いる
- ATELIER MOZHによる、中国・上海市の「Havas Events Shanghai Office」。天井高の低い事務所を新たな施主の為に改修。交流を円滑化する存在を求め、天井の一部に“孔”を開ける操作で“開放的な労働空間”を創出。孔が生み出した天井高の差はオフィス内の用途の緩やかな分節も担う
- 長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・江東区の店舗「ブルーボトルコーヒー 豊洲パークカフェ」。海辺の高層ビルが連なる地域の公園に計画。公園を分断しない建築の在り方を求め、内外が緩やかに繋がり“敷地全体がカフェに感じられる”空間を志向。小屋の集積からなり外周部に中間領域の軒下を配する構成を考案
- ザハ・ハディド・アーキテクツによる、サウジアラビア・リヤドの、地下鉄駅舎。国内初の公共交通機関で世界最長の無人運転鉄道の拠点駅。太陽熱の侵入を低減する多孔質なファサードは、地域の風土的建築の環境保護を現代的に再解釈したもの。砂漠の風が砂に描く模様を参照したデザインとする
- 石上純也建築設計事務所による、山口の「House & Restaurant」。旧知の友人の為の住宅兼店舗。“時間と共にその重みを増していく”空間の要望に、地面に穴を掘りコンクリートを流して土の中の躯体を掘り起こしガラスを嵌める建築を考案。不確定要素を許容し使い方の発見更新を繰り返して作る
- 北村直也建築設計事務所による、岐阜・多治見市の茶室「かまわ菴」。窯業の盛んな地域の複合施設内での計画。茶道の更なる普及の契機となる存在を目指し、現代の状況に応じて“茶室建築の決まりを再解釈”する設計を志向。電気陶芸窯職人の施主の技術も用いて“現代的な材料”で作る
- 鎌倉市の新庁舎等基本設計プロポーザルで、日建設計が最優秀者に選定。コンセプトは「ひとつながりの未来の庁舎『鎌倉ONE』」。提案のイメージも公開
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