SHARE 藤田雄介 / Camp Design inc.による、東京の「太子堂の住宅」
all photos©長谷川健太
藤田雄介 / Camp Design inc.が設計した、東京の「太子堂の住宅」です。
鉄骨造3階建ての、2・3階を2世帯住宅に改修した3階部分の計画である。元々、この階には子供部屋3室と和室などがあり、廊下や部屋同士のつながりから回遊性のある間取りだった。施主は小さな子供2人のいる4人家族だが、近所に住む兄弟家族も含めると15人程の大家族で、住宅でありながら保育園のように子供達が大勢あつまる環境だった。そんな住み方に感銘を受け、新たな住まいでも子供達が駆け回り、家族にも街にも開け放たれたような場所にしようと考えた。
構成としては、外壁沿いを動線にして回遊性をつくり、内側にレベル差をつけた場を設け、上部にはスチールの鴨居が張り巡らせている。これは建具を入れるだけでなく、布や植物を吊るしたり、小上がり上の微かな囲いとなるなど、仕切り方の手掛かりを用意している。この他、製作した建具や引手、戸戸で販売している木のつまみを用いて、手触りのある境界の設計を行っている。
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■建築概要
延床面積:88.8㎡
設計期間:2016年6月?2016年11月
施工期間:2016年12月?2017年3月
設計:藤田雄介・小森陽子 / Camp Design inc.
施工:Cuestudio / バレッグス
写真:長谷川健太