SHARE 青山茂生+隅谷維子 / aoydesignによる東京の住宅「Small House(h8s)」
青山茂生+隅谷維子 / aoydesignが設計した東京の住宅「Small House(h8s)」です。
以下、建築家によるテキストです。
Small House(h8s)
東京の住宅街の三叉路に建つ、とても小さな住宅のプロジェクトです。
敷地面積は45㎡。
建物は4つの傾斜したボリュームで構成されていて、北面のフラットなファサードに、
それらのボリュームがとりつくような形状となっています。
一番高い屋根の下にはロフトがあり、真ん中の屋根の下は傾斜天井、
一番低い部分はバルコニーの手すり壁です。
小さなボリュームが合わさってつくるギザギザした形は、街並みに自然と溶け込み、
三叉路の先端という都市の中の特異な場所に、柔らかなエッジを与えています。
小さなボリュームによって切り取られた敷地の隙間には、将来的に緑を植える予定です。
このような住宅街では、大きな開口を設けても結局はカーテンなどで閉じられてしまうため、
街行く人や近隣と目が合わないように、街路樹や空だけが見えるように、絞り込んで配置しました。
熱負荷の高い南面は必要な部分だけとし、光の安定した北面にはハイサイドで明るさを確保。
東面は目隠し壁を設けた上で大きな窓とし、西面は通風窓を配置しました。
バルコニーの斜め壁のおかげで、LDKからは大きな街路樹の緑だけが見えます。
■建築概要
竣工: 2011年
場所: 東京都
構造規模:木造、2階
敷地面積: 45㎡
床面積: 52㎡
施工: 栄伸建設
写真: aoydesign