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小原綾子建築設計室による、大阪の「枚方の家」。子育てと勤労生活を終えた夫婦の為に計画。自然を愉しむ暮らしの要望に、敷地の手前と奥に庭を配置して“外に抜ける軸”を持ったひと繋がりの空間を考案。白の仕上げで外の移り変わる色を取り込む
小原綾子建築設計室による、大阪の「枚方の家」。子育てと勤労生活を終えた夫婦の為に計画。自然を愉しむ暮らしの要望に、敷地の手前と奥に庭を配置して“外に抜ける軸”を持ったひと繋がりの空間を考案。白の仕上げで外の移り変わる色を取り込む photo©市川靖史
小原綾子建築設計室による、大阪の「枚方の家」。子育てと勤労生活を終えた夫婦の為に計画。自然を愉しむ暮らしの要望に、敷地の手前と奥に庭を配置して“外に抜ける軸”を持ったひと繋がりの空間を考案。白の仕上げで外の移り変わる色を取り込む photo©市川靖史
小原綾子建築設計室による、大阪の「枚方の家」。子育てと勤労生活を終えた夫婦の為に計画。自然を愉しむ暮らしの要望に、敷地の手前と奥に庭を配置して“外に抜ける軸”を持ったひと繋がりの空間を考案。白の仕上げで外の移り変わる色を取り込む photo©大竹央祐

小原綾子建築設計室が設計した、大阪の「枚方の家」です。
子育てと勤労生活を終えた夫婦の為に計画されました。建築家は、自然を愉しむ暮らしの要望に、敷地の手前と奥に庭を配置して“外に抜ける軸”を持ったひと繋がりの空間を考案しました。また、白の仕上げで外の移り変わる色を取り込む事も意図されました。

計画地は大阪府枚方市の駅前から徒歩数分、郊外の住宅地であり商業地にも近く生活に便利な場所である。

建主は60代の夫婦で、子育てと職業生活を終えた後の住まいとして、明るく自然を愉しむための住居を求めた。
小さくても庭があり、土に近い場所で光や風、草木などを間近に感じながら暮らしたいという希望があった。

建築家によるテキストより

ふたりが暮らすのに十分な広さであれば、家の管理に手の行き届く簡素な家が好ましかった。上下移動のない1つの階で生活が完結することの他、外から人を迎え入れるゆとり、子どもや友人が宿泊できる場所が必要であった。また将来的な用途は限定せず、変化しながら長い間使い続けられることも必要と思われた。

建築家によるテキストより

敷地は東西に細長い形であり、南北は隣地が近接しており外に向かって開きづらい。そのため東西に二つの庭をもうけ、外に抜ける軸をつくることにした。

小さな住居であるが、大きく伸びやかな空間にしたいと考えた。部屋を細かく仕切らず、主となるひとつの空間をつくる。長手方向に並ぶ通し柱に等間隔に登り梁を渡すことで、上下階が断面的に分断されない広がりのある空間を確保することにした。柱や耐力壁の配置についても、全体がつながったひとつの空間として軸組を考えた。

建築家によるテキストより
篠崎弘之+谷拓也 / 篠崎弘之建築設計事務所による、東京・渋谷区の複合ビル「Building U75」。再開発が進む地域で用途は住居とテナント。将来の選択肢を担保した建替を目指し、フラットスラブと様々な幅の構造壁からなる構成を考案。街の不変な存在として“空”に注目して風景と呼応する建築を作る
篠崎弘之+谷拓也 / 篠崎弘之建築設計事務所による、東京・渋谷区の複合ビル「Building U75」。再開発が進む地域で用途は住居とテナント。将来の選択肢を担保した建替を目指し、フラットスラブと様々な幅の構造壁からなる構成を考案。街の不変な存在として“空”に注目して風景と呼応する建築を作る photo©長谷川健太
篠崎弘之+谷拓也 / 篠崎弘之建築設計事務所による、東京・渋谷区の複合ビル「Building U75」。再開発が進む地域で用途は住居とテナント。将来の選択肢を担保した建替を目指し、フラットスラブと様々な幅の構造壁からなる構成を考案。街の不変な存在として“空”に注目して風景と呼応する建築を作る photo©長谷川健太
篠崎弘之+谷拓也 / 篠崎弘之建築設計事務所による、東京・渋谷区の複合ビル「Building U75」。再開発が進む地域で用途は住居とテナント。将来の選択肢を担保した建替を目指し、フラットスラブと様々な幅の構造壁からなる構成を考案。街の不変な存在として“空”に注目して風景と呼応する建築を作る3階住居部分 photo©長谷川健太

篠崎弘之+谷拓也 / 篠崎弘之建築設計事務所が設計した、東京・渋谷区の複合ビル「Building U75」です。
再開発が進む地域で住居とテナントを用途として計画されました。建築家は、将来の選択肢を担保した建替を目指し、フラットスラブと様々な幅の構造壁からなる構成を考案しました。また、街の不変な存在として“空”に注目して風景と呼応する建築を作る事も意図されました。

敷地は大規模再開発が進む渋谷駅周辺の中で代官山に続く通りと再開発の進む桜ヶ丘との町境となる通りの交差する角地である。小さいながらもその変化していく環境に呼応しつつ雑踏の交差点に対峙できるような強さをもつ住居兼テナントの複合ビルである。

建築家によるテキストより

土地柄1棟テナントビルとして建て替えることも考えられるが、施主は長年住み続けた場所に愛着があり住み続けることに意味があると感じたため、あらゆる選択肢を残せるような更新ができることを考えた。そのため各階区画をとれるようにフラットなスラブに対して、完全に開口部を構造と切り離した厚みと幅の異なる高さ14mの構造壁が2つの交差する通りに馴染むように敷地境界に沿ってスプリットされて立ち上がる形式となっている。

建築家によるテキストより

内部は外壁によって自立しているため自由度が高く、ワンルームや雁行配置の居室郡など階ごとが交差点に対して必要な距離あるいは場所を設け、それに対して開口部が設定されるため無理をすることなく生活の場を設けることができる。

建築家によるテキストより
佐々木翔+佐々木千鶴 / INTERMEDIAによる、長崎・西海市の、地域拠点「HOGET」。空き家を改修し交流促進の場を作る計画。高低差で周囲から隔離された状況に対し、大階段を考案して建物と街を緩やかに接続。耐震補強を兼ねた新設開口部が空間を開き活動を顕在化
佐々木翔+佐々木千鶴 / INTERMEDIAによる、長崎・西海市の、地域拠点「HOGET」。空き家を改修し交流促進の場を作る計画。高低差で周囲から隔離された状況に対し、大階段を考案して建物と街を緩やかに接続。耐震補強を兼ねた新設開口部が空間を開き活動を顕在化 photo©YASHIRO PHOTO OFFICE
佐々木翔+佐々木千鶴 / INTERMEDIAによる、長崎・西海市の、地域拠点「HOGET」。空き家を改修し交流促進の場を作る計画。高低差で周囲から隔離された状況に対し、大階段を考案して建物と街を緩やかに接続。耐震補強を兼ねた新設開口部が空間を開き活動を顕在化 photo©YASHIRO PHOTO OFFICE
佐々木翔+佐々木千鶴 / INTERMEDIAによる、長崎・西海市の、地域拠点「HOGET」。空き家を改修し交流促進の場を作る計画。高低差で周囲から隔離された状況に対し、大階段を考案して建物と街を緩やかに接続。耐震補強を兼ねた新設開口部が空間を開き活動を顕在化 photo©YASHIRO PHOTO OFFICE
佐々木翔+佐々木千鶴 / INTERMEDIAによる、長崎・西海市の、地域拠点「HOGET」。空き家を改修し交流促進の場を作る計画。高低差で周囲から隔離された状況に対し、大階段を考案して建物と街を緩やかに接続。耐震補強を兼ねた新設開口部が空間を開き活動を顕在化 photo©YASHIRO PHOTO OFFICE

佐々木翔+佐々木千鶴 / INTERMEDIAが設計した、長崎・西海市の、地域拠点「HOGET」です。
空き家を改修し交流促進の場を作る計画です。建築家は、高低差で周囲から隔離された状況に対し、大階段を考案して建物と街を緩やかに接続しました。加えて、耐震補強を兼ねた新設開口部が空間を開き活動を顕在化させる事も意図しています。施設の公式サイトはこちら

長崎県西部にある西海市。ここには鉄道も高速道路も通っておらず県内の主要インフラ動線から外れており、県民でもあまり馴染みのないエリアとも言える。そんな地域の中で空き家を改修する依頼を受けた。

どのような場にしていくべきか根本的な議論から参加し、結果的にはイベントスペースを中心にカフェ、ファブラボ、オフィス、原っぱといった複合的な用途となった。
地域住民も他地域の人々も混在し、様々な目的で様々な人が行き交い、相互の活動に自然と触れ合うような場をつくろうとしている。

建築家によるテキストより

建築計画としては、まず敷地を訪れて印象的だったのは土地全体の威圧感であった。道路から2m以上レベルの高い基壇が敷地中央付近から立ち上がり、民家はその上に閉鎖的に建っていた。石垣や瓦の素材感も相まって物々しい雰囲気が漂っており、この場所での活動が周囲に波及しにくいのではないかと感じた。

建築家によるテキストより

そこで敷地中央の基壇をゆるやかに解体し大きな階段に変容させ、民家とまちを緩やかに連続させるようにした。民家の隣には程良い広さの広場があり、大階段によってこの広場も周囲と連続した関係を持ち始める。

民家はこの広場とまちに対して開口部を広く取りシンプルに開く形を取った。結果的に子どもたちがどこまでも無邪気に走り回るランドスケープが出来上がった。

建築家によるテキストより
塩塚隆生アトリエ+下村正樹建築設計事務所が、大分の「鶴川商店街周辺拠点施設」設計プロポで最優秀提案者に選定され、提案書も公開

塩塚隆生アトリエ下村正樹建築設計事務所が、大分の「鶴川商店街周辺拠点施設」設計プロポーザルで最優秀提案者に選定されています。また、提案書も公開されています。

この度は、当プロポーザルに9者の参加を得て実施することができました。自由応募であったことから東京から鹿児島まで広く提案者の参加をいただきました。
令和4年7月22日、提案者による対面説明と提案書及び関係書類をもとに設計実績など8項目の選定基準を設定し審査しました。対話においては特に以下の観点から評価を行い、契約候補者としての最優秀提案者と契約候補次点者としての優秀提案者を選定しました。

1.事業地区が古代から国東地域の政治、文化の中心拠点を形成し、近年まで商業業務中心であったこと、そして現在桜八幡社や興導寺などの歴史施設が立地することを深く読み込み構成した計画案であるか。

2.この事業が単年度の事業であり極めてタイトなスケジュールであることから設計、施工管理において発注者側の要求に応えられるか。

3.チャレンジショップが入居者の出店意欲を引き出し、来街者が魅力を感じ、賑わい、地域の活性化に寄与するか。そして入居者の入れ替わりなどに柔軟な対応が可能であるか。

4.テレワーク施設およびデジタル交流ギャラリーを設置する旧古城邸が医家としての風格を残しつつ、現代的な機能を実現して魅力向上できるか。そして入居意欲を引き出すことが可能であるか。また、邸内に残されている家具調度品等を有効に再利用して事業に深みを演出できるか。

5.里道を挟んだ二つの敷地を有機的に連続させ、相乗的な整備効果を実現できるか、そのために法的にも実現可能であるか。

野中あつみ+三谷裕樹 / ナノメートルアーキテクチャーによる、愛知・名古屋市の「在宅支援なごや南ホームクリニック」。訪問医療を行う医院の計画。待合室の利用されない時間の可能性を求め、虹の在り方を想起して“待つに留まらない”多様な活動を担う空間を志向。光で表情を変えるフィルムと雁行壁を構成して創造
野中あつみ+三谷裕樹 / ナノメートルアーキテクチャーによる、愛知・名古屋市の「在宅支援なごや南ホームクリニック」。訪問医療を行う医院の計画。待合室の利用されない時間の可能性を求め、虹の在り方を想起して“待つに留まらない”多様な活動を担う空間を志向。光で表情を変えるフィルムと雁行壁を構成して創造 photo©ToLoLo studio
野中あつみ+三谷裕樹 / ナノメートルアーキテクチャーによる、愛知・名古屋市の「在宅支援なごや南ホームクリニック」。訪問医療を行う医院の計画。待合室の利用されない時間の可能性を求め、虹の在り方を想起して“待つに留まらない”多様な活動を担う空間を志向。光で表情を変えるフィルムと雁行壁を構成して創造 photo©ToLoLo studio
野中あつみ+三谷裕樹 / ナノメートルアーキテクチャーによる、愛知・名古屋市の「在宅支援なごや南ホームクリニック」。訪問医療を行う医院の計画。待合室の利用されない時間の可能性を求め、虹の在り方を想起して“待つに留まらない”多様な活動を担う空間を志向。光で表情を変えるフィルムと雁行壁を構成して創造 photo©ToLoLo studio

野中あつみ+三谷裕樹 / ナノメートルアーキテクチャーが設計した、愛知・名古屋市の「在宅支援なごや南ホームクリニック」です。
訪問医療を行う医院の計画です。建築家は、待合室の利用されない時間の可能性を求め、虹の在り方を想起して“待つに留まらない”多様な活動を担う空間を志向しました。具体的には、光で表情を変えるフィルムと雁行壁を構成して創造しました。

名古屋市南区の訪問医療を中心としたクリニックの改修。
午前は主に高齢者の外来、午後は訪問診療で外出し誰も待たない待合室になる。

待つ機能が失くなった時その場所が目的の室に変わる、待合室のタイムシェアリングについて考えた。院長はレクチャー、看護師による健康相談、駐車場では餅つき、と高齢者のみならず、地域全体に根付く場所を目指し、待合室だけではない場所を思い描いていた。

建築家によるテキストより

虹はある地域では2色だったり、8色だったり捉え方が違う。実際に何色かの判断は難しいが、同じものでも変化するあり方が興味深い。
虹の捉え方のように待合という場を捉えてみたい。色の深みを繊細に感じ取ったり、色数を減らしてみたり、増やしてみたりできるように、待合室という室の枠を超え、待つに留まらないことを感じ取ってもらいたい。

建築家によるテキストより

診察領域と待合を区切るのは雁行壁。必要室や大きさの制限が多い中、広く活動ができるようになるべく大きな平面を確保したく、室を斜めに横断している。設備の都合から上部50センチ程を開けた。光で表情を変えるフィルムを空間の軸に据え、やんわりと入る外光でゆらめいている。

待合時には、ただぼーっと眺められる火のゆらめきや川の流れのような穏やかに待つ静寂の空間。活動時には鮮やかな色の変化が賑やかな使い方を多様に想像させてくれる

建築家によるテキストより
渡邉圭+山梨綾菜 / flat class architectsによる、群馬の「前橋の住宅」。 様々な世代が訪れる公園の前に計画。自由な振舞が併存する“公園のおおらかさ”の引込を求め、様々な高さの床の繋がりが生活の関係を作る構成を考案。開口の操作で“私”を守りつつ公園とも連続
渡邉圭+山梨綾菜 / flat class architectsによる、群馬の「前橋の住宅」。 様々な世代が訪れる公園の前に計画。自由な振舞が併存する“公園のおおらかさ”の引込を求め、様々な高さの床の繋がりが生活の関係を作る構成を考案。開口の操作で“私”を守りつつ公園とも連続 photo©小川重雄
渡邉圭+山梨綾菜 / flat class architectsによる、群馬の「前橋の住宅」。 様々な世代が訪れる公園の前に計画。自由な振舞が併存する“公園のおおらかさ”の引込を求め、様々な高さの床の繋がりが生活の関係を作る構成を考案。開口の操作で“私”を守りつつ公園とも連続 photo©小川重雄
渡邉圭+山梨綾菜 / flat class architectsによる、群馬の「前橋の住宅」。 様々な世代が訪れる公園の前に計画。自由な振舞が併存する“公園のおおらかさ”の引込を求め、様々な高さの床の繋がりが生活の関係を作る構成を考案。開口の操作で“私”を守りつつ公園とも連続 photo©小川重雄

渡邉圭+山梨綾菜 / flat class architectsが設計した、群馬の「前橋の住宅」です。
様々な世代が訪れる公園の前に計画されました。建築家は、自由な振舞が併存する“公園のおおらかさ”を求め、様々な高さの床の繋がりが生活の関係性を作る構成を考案しました。また、開口部の操作で“私”を守りつつ公園とも連続することが意図されました。

様々な世代が訪れる公園の前に計画。自由な振舞が併存する“公園のおおらかさ”の引込を求め、様々な高さの床の繋がりが生活の関係を作る構成を考案。開口の操作で“私”を守りつつ公園とも連続

大きな公園の前に建つ住宅です。

公園ではキャッチボールをしている少年たちもいれば、四葉のクローバーを探している母娘もいたり、犬の散歩中に休憩しているおじいさんもいたりします。このような各々の自由なふるまいを寛容に並存させる公園のおおらかさを生活に引き込んだような住宅のあり方を模索しました。

建築家によるテキストより

平面はシンプルな田の字プランを基本構成として、身体スケールから決められた床レベルでそれぞれの場所が立体的に絡まることで、生活の関係性を作っています。例えばお母さんがキッチンで家事をしているとリビングでくつろぐお父さんの様子が見え、その向こうには公園の木々が広がっています。

建築家によるテキストより

その奥には空へと抜ける開口が開き、家のどこにいても常に公園の木々が見えます。開口の高さを工夫することでプライバシーを確保しながら、公園の四季の景色に包まれながら生活をします。

建築家によるテキストより
MADによる、フランス・パリの集合住宅「UNIC」。持続可能な都市開発モデルとして計画。建物を特徴づける曲線的で起伏のあるテラスが、居住者に自然環境に触れる機会を提供。基壇部には様々な施設が入居し人々の交流を促す
MADによる、フランス・パリの集合住宅「UNIC」。持続可能な都市開発モデルとして計画。建物を特徴づける曲線的で起伏のあるテラスが、居住者に自然環境に触れる機会を提供。基壇部には様々な施設が入居し人々の交流を促す photo©Jared Chulski
MADによる、フランス・パリの集合住宅「UNIC」。持続可能な都市開発モデルとして計画。建物を特徴づける曲線的で起伏のあるテラスが、居住者に自然環境に触れる機会を提供。基壇部には様々な施設が入居し人々の交流を促す photo©Jared Chulski
MADによる、フランス・パリの集合住宅「UNIC」。持続可能な都市開発モデルとして計画。建物を特徴づける曲線的で起伏のあるテラスが、居住者に自然環境に触れる機会を提供。基壇部には様々な施設が入居し人々の交流を促す photo©Arch Exist

MADが設計した、フランス・パリの集合住宅「UNIC」です。
持続可能な都市開発モデルとして計画されました。建物を特徴づける曲線的で起伏のあるテラスが、居住者に自然環境に触れる機会を提供します。そして、基壇部には様々な施設が入居し人々の交流を促します。

こちらはリリーステキストの翻訳

MADアーキテクツの初のヨーロッパでの建築プロジェクト「UNIC」理想の暮らしを目指して

マ・ヤンソン率いるMADアーキテクツは、ヨーロッパで初めての建築プロジェクト「UNIC」を完成させました。このプロジェクトは、フランス・パリ17区のクリシー・バティニョール地区で新たに開発された13階建ての集合住宅です。2012年、国内外の建築家やデベロッパーに割り当てられた9つの区画のうちの1つにUNICの設計が決まり、MAD Architectsの創業者で代表のマ・ヤンソンは、パリだけでなくヨーロッパ全域で主要建築物を設計した最初の中国人建築家となりました。

持続可能な都市開発のモデルとして構想されたこの新しい複合施設は、約7,500人の住民に必要な住宅を提供しながら、二酸化炭素排出量を削減するというパリのコミットメントを表現しています。設計プロセスにおいて、MADアーキテクツと地元の建築事務所ビシェール・アーキテクツは、多くのコミュニティ参加型ワークショップにおいて、パリの政府関係者や建築家、都市計画家と何度も協議を重ね、UNICの実験デザインが、居住者や周辺住民のニーズとクリシー・バティニョールに期待される物質的持続性を共に満足させることを確認しました。UNICは、近隣の多くの建物と同様、パッシブハウス建築基準をクリアする必要があり、高性能の窓ガラス、パッシブ冷暖房設計戦略、そして全体的な温度調節をさらに助ける高密度素材の使用を要求されました。

その名の通り、曲線的なストラクチャーを持つこの建物は、街の北西部の多くの場所から見えるユニークなランドマークとなっています。UNICは、隣接する10ヘクタールのマーティン・ルーサー・キング・パークに隣接するハウズマン集合住宅とのコントラストを際立たせるデザインになっています。UNICの外部は、公園や周辺地域との対話の中でデザインされ、繰り返しのない起伏のあるテラスによって定義され、このテラスからは、光の都のダイナミックな眺めを楽しむことができます。また、南側のいくつかの住戸からは4km以上離れたエッフェル塔を眺めることができます。 また、テラスには厳選された樹木がプランターとして配置され、居住空間から街並みを眺めることができます。

井上亮+吉村明 / Inoue Yoshimura studioによる、東京・小金井市の住宅「大階段室の住居」。駅前の密集地に計画。採光が厳しい中での明るく開放的な住まいの要望に、限られた光を全体に届ける“すり鉢状”の吹抜けを考案。全体を“大きな階段室”になぞらえて緩やかに繋がり分節される空間を作る
井上亮+吉村明 / Inoue Yoshimura studioによる、東京・小金井市の住宅「大階段室の住居」。駅前の密集地に計画。採光が厳しい中での明るく開放的な住まいの要望に、限られた光を全体に届ける“すり鉢状”の吹抜けを考案。全体を“大きな階段室”になぞらえて緩やかに繋がり分節される空間を作る photo©渡邊聖爾
井上亮+吉村明 / Inoue Yoshimura studioによる、東京・小金井市の住宅「大階段室の住居」。駅前の密集地に計画。採光が厳しい中での明るく開放的な住まいの要望に、限られた光を全体に届ける“すり鉢状”の吹抜けを考案。全体を“大きな階段室”になぞらえて緩やかに繋がり分節される空間を作る photo©渡邊聖爾
井上亮+吉村明 / Inoue Yoshimura studioによる、東京・小金井市の住宅「大階段室の住居」。駅前の密集地に計画。採光が厳しい中での明るく開放的な住まいの要望に、限られた光を全体に届ける“すり鉢状”の吹抜けを考案。全体を“大きな階段室”になぞらえて緩やかに繋がり分節される空間を作る photo©渡邊聖爾

井上亮+吉村明 / Inoue Yoshimura studioが設計した、東京・小金井市の住宅「大階段室の住居」です。
駅前の密集地に計画されました。建築家は、採光が厳しい中での明るく開放的な住まいの要望に、限られた光を全体に届ける“すり鉢状”の吹抜けを考案しました。また、全体を“大きな階段室”になぞらえて緩やかに繋がり分節される空間を作る事も意図されました。

駅前の密集地に立つ3階建住居の新築計画である。
敷地は北側の道路以外3方を3階建てのアパートや住宅に囲まれる周囲の建物が建て迫った状況の立地で、採光面で非常に厳しい条件であった。若い夫婦と小さな子供3人の5人家族は、それでも明るい室内と3階建て特有の閉鎖感のない開放的な住まいを要望していた。

建築家によるテキストより

採光が期待できる部分は、北側の道路と天空、隣地とのわずかな隙間のみ。そのわずかな採光面に開くように、家の中央に1Fの玄関から最上部まで貫く吹抜を設け、その吹抜に沿うように階段を計画した。吹抜は上階へいくほどすり鉢状に広がり、上階で取り込んだ光を効率よく下階へと落とし込むように計画している。外観も、吹抜の形状に応じて上階へ行くほど道路へと迫り出している。

建築家によるテキストより

3階建住宅の場合は、階段が住まいの隅に追いやられ、残りの空間を広くする計画も多いが、ここでは階段自体を肥大化させ、この住居自体が大きな階段室であるかのような計画とした。上方から降り注ぐ光はおおらかな明るさとなって玄関まで届き、肥大化した階段空間が、リビングやダイニング、各諸室を分断された部屋ではなく、「おおきな階段の踊り場の一部」のように変容させる。

建築家によるテキストより
BIGによる、オランダ・アムステルダムの集合住宅「Sluishuis」。都市の水辺に計画。湾に面するブロックを持ち上げる操作で、光や眺望も中庭に取り入れる親水空間を構築。屋上は公共的空間として開放され、観光や住民の為の交流の場として機能
BIGによる、オランダ・アムステルダムの集合住宅「Sluishuis」。都市の水辺に計画。湾に面するブロックを持ち上げる操作で、光や眺望も中庭に取り入れる親水空間を構築。屋上は公共的空間として開放され、観光や住民の為の交流の場として機能 photo©Ossip Van Duivenbode
BIGによる、オランダ・アムステルダムの集合住宅「Sluishuis」。都市の水辺に計画。湾に面するブロックを持ち上げる操作で、光や眺望も中庭に取り入れる親水空間を構築。屋上は公共的空間として開放され、観光や住民の為の交流の場として機能 photo©Ossip Van Duivenbode
BIGによる、オランダ・アムステルダムの集合住宅「Sluishuis」。都市の水辺に計画。湾に面するブロックを持ち上げる操作で、光や眺望も中庭に取り入れる親水空間を構築。屋上は公共的空間として開放され、観光や住民の為の交流の場として機能 photo©Ossip Van Duivenbode
BIGによる、オランダ・アムステルダムの集合住宅「Sluishuis」。都市の水辺に計画。湾に面するブロックを持ち上げる操作で、光や眺望も中庭に取り入れる親水空間を構築。屋上は公共的空間として開放され、観光や住民の為の交流の場として機能 photo©Ossip Van Duivenbode

BIGが設計した、オランダ・アムステルダムの集合住宅「Sluishuis」です。
都市の水辺に計画されました。建築家は、湾に面するブロックを持ち上げる操作で、光や眺望も中庭に取り入れる親水空間を構築しました。また、屋上は公共的空間として開放され、観光や住民の為の交流の場として機能させる事も意図されました。

こちらはリリーステキストの翻訳

アムステルダムの端にある密集した都市と広大な風景の間に位置する新しい「Sluishuis」は、大規模なインフラと小規模な都市集落に近いと同時に、その複雑な環境によって形成されています。水上生活という概念を取り入れ、どの角度から見ても異なる表情を持つ、古典的な中庭のある建物は、2つの変化によって活性化されています。水に向かってブロックを持ち上げ、大きな開口部を設け、アイ湾の水を中庭に導き、アパートメントの内部にも日差しや眺望を取り込んでいます。また、隣接する市街地に向かっては、滝のように段差のあるテラスを設け、街並みから小規模な自然環境へとナチュラルに移行できるようにしました。

BIGの創業パートナーのビャルケ・インゲルスは言います。
「20世紀末にオランダで建築家としての形成期を過ごした私にとって、長い間愛し、賞賛してきた街の建築に貢献できることは、故郷に帰ってきたような気分です。私たちのSluishuisは、アイ湾に浮かぶアムステルダムのダウンタウンの街区として構想され、都市生活のあらゆる面を備えています。街に向かって、中庭の建物はひざまずき、訪れる人をその屋根に登らせ、アイ湾に面した新しい地区のパノラマビューを楽しむように誘います。水面に向かって、建物は川から立ち上がり、巨大なゲートを開いて船が入港し、港・ヤードに停泊します。港の中に建物があり、建物の中に港があるのです」

公共プログラムを備えたプロムナードが建物の周囲を回り水辺へと続き、ハウスボート、ヨットスクール、フローティングガーデンのある島々を形成しています。建物のテラスを登るパブリック・パサージュは、小さな屋上ストリートとして機能し、最終的にはビルの最上階にループして、アイ湾を見渡す展望台となります。このパサージュは、訪問者や近隣住民のための観光地となるだけでなく、住戸同士を結びつけ、居住者同士のユニークな立体的コミュニティを形成することができます。

チームによる、神奈川・川崎市の住戸改修「宮前平のマンション 改修工事」。築50年の集合住宅での計画。既存のnLDKをコロナ禍以降の在宅中心の生活に適応させるべく、最低限の工事で異なる領域を作り“適度な距離感”を構築。同時多発的な状況に応える空間を作る
チームによる、神奈川・川崎市の住戸改修「宮前平のマンション 改修工事」。築50年の集合住宅での計画。既存のnLDKをコロナ禍以降の在宅中心の生活に適応させるべく、最低限の工事で異なる領域を作り“適度な距離感”を構築。同時多発的な状況に応える空間を作る photo©チーム
チームによる、神奈川・川崎市の住戸改修「宮前平のマンション 改修工事」。築50年の集合住宅での計画。既存のnLDKをコロナ禍以降の在宅中心の生活に適応させるべく、最低限の工事で異なる領域を作り“適度な距離感”を構築。同時多発的な状況に応える空間を作る photo©チーム
チームによる、神奈川・川崎市の住戸改修「宮前平のマンション 改修工事」。築50年の集合住宅での計画。既存のnLDKをコロナ禍以降の在宅中心の生活に適応させるべく、最低限の工事で異なる領域を作り“適度な距離感”を構築。同時多発的な状況に応える空間を作る photo©チーム

チームが設計した、神奈川・川崎市の住戸改修「宮前平のマンション 改修工事」です。
築50年の集合住宅での計画です。建築家は、既存のnLDKをコロナ禍以降の在宅中心の生活に適応させるべく、最低限の工事で異なる領域を作り“適度な距離感”を構築しました。また、同時多発的な状況に応える空間も意図されました。

築50年のマンションが持つnLDKの平面計画を、コロナ禍中で変容する在宅中心の生活様式へ適応させることを試みたプロジェクトである。

建築家によるテキストより

解体不可の耐力間仕切り壁・近所迷惑対策による工事内容制限・ローコストといったお馴染みの条件の下、設備絡みの段差の設定・適材適所の仕上げ・劣化した既存仕上げ部分への保護塗装・可動なものとしてのテキスタイルの活用など最低限の工事で、異なる領域 −半屋外的感覚になれる土間・生活の中心は食と言える程大きなカウンターキッチン・たくさんのマイメンが集っても大丈夫な広い空間・寝るときくらいは温かみのある部屋− を設えた。

建築家によるテキストより

それらの領域は間仕切り壁を介して付かず離れず、家内同時多発的な在宅生活の中に適度な距離感を与えてくれることを期待する。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 飯田善彦建築工房が、設計スタッフ(経験者・既卒)と学生アルバイト(模型製作)を募集中
【ap job更新】 飯田善彦建築工房が、設計スタッフ(経験者・既卒)と学生アルバイト(模型製作)を募集中
【ap job更新】 飯田善彦建築工房が、設計スタッフ(経験者・既卒)と学生アルバイト(模型製作)を募集中半居/2009

飯田善彦建築工房の、設計スタッフ(経験者・既卒)と学生アルバイト(模型製作)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

飯田善彦建築工房では設計スタッフ・アルバイトを募集します。

飯田善彦建築工房では、現在13名(1級建築士8名)が在籍し、横浜、京都に事務所を置きながら住宅から大学施設まで様々な規模のプロジェクトを行っています。

大きな案件では、横浜市の公立小学校、福島県の幼保小中が一体となった教育施設、京都府にある大学施設の新築プロジェクト、その他新築・改修を問わず住宅やホテル、ギャラリー等、多種多様な建築が進行中です。さらに国内外のプロポーザルの応募にも積極的に取り組んでいます。

またこれまで私たちは建築の設計監理のみならず、デザイン監修やインテリア・家具デザイン、ワークショップ、自社で運営するブックカフェの営業、イベントの開催など多岐にわたる事業を展開しています。その理由は建築デザインという領域が、狭義の設計活動に留まらない社会と人をつなぐとても重要な役割を担っている、と考えているからです。

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■私たちの姿勢―そこでしかできない建築を考える―
私たちは、その場所のさまざまな記憶、歴史、気候、風土、地形、資源などを十分に読み込み、その目的を最もよく達成するためのプログラム、技術、構造、環境、素材、コストなどを十分に探ることで、つまり、目に見えないことから目に見えるものまで、創造力(想像力)の全てをかけて建築を生みだすこと、を目指したいと考えます。
様々な視点や専門的な領域から建築を考える、プロフェッショナルな集団を目指して日々仕事に取り組んでいます。
詳しくは自社HPにて→http://www.iida-arc.com/about/

■プロジェクトの進め方
大小様々な規模やプログラムのプロジェクトを状況に応じて、有機的なチーム編成で設計に取り組んでいます。
1人で2つ以上のプロジェクトを同時並行で担当する場合は、両方を進めるための時間のやりくりや他方のプロジェクトの経験がもう片方にもフィードバックされる等、工夫や学びが必要とされるため、緊張感を持って考えながら取り組む事になります。またプロポーザルに参加し事務所一丸となって取り組む事で、スタッフ同士の議論やプレゼンテーション技術、リサーチの方法から学びを得る機会も積極的に設けられます。

■キャリアについて
実務経験者が希望するキャリアを尊重し、幅広い経験ができるよう、一人一人が働きやすい職場を目指しています。現在在籍しているスタッフの中にも、様々な案件に携わりながら事務所の中心となって長く勤めている方や、今年産休から復帰し働き始めている女性のスタッフもいます。また独立を視野に入れている経験者も歓迎します。独立して活躍しているOB・OGとの繋がりも深く、コンペやプロジェクト単位で共同する機会も増えています。

■コロナ禍における働き方
月に1回抗原検査を実施しており、体調に不安がある場合などは自宅作業としたり、状況に応じてフレキシブルに対応できるようにしています。自宅での作業環境を支援する為のPC機器やIpad等の設備に関しても支給をしています。

代表・飯田善彦からのコメント
「私たちの仕事の大半はプロポーザルコンペで獲得したものです。全てが次の社会に繋がっている。まさしく未来をつくる仕事です。新しい建築に挑戦し、実現していく意欲を持った人にぜひチームに参加して欲しいと思います。」

Horibe Associatesによる、京都市の「上京のオフィス」。金属工事に携わる企業の為に計画。“景観政策”と施主の要望への応答を目指して、規則を読み解きながら相応しい寸法や面積を考慮し設計。構造の“張弦梁”に社の理念の伝達の意図も重ねる
Horibe Associatesによる、京都市の「上京のオフィス」。金属工事に携わる企業の為に計画。“景観政策”と施主の要望への応答を目指して、規則を読み解きながら相応しい寸法や面積を考慮し設計。構造の“張弦梁”に社の理念の伝達の意図も重ねる photo©三木夕渚
Horibe Associatesによる、京都市の「上京のオフィス」。金属工事に携わる企業の為に計画。“景観政策”と施主の要望への応答を目指して、規則を読み解きながら相応しい寸法や面積を考慮し設計。構造の“張弦梁”に社の理念の伝達の意図も重ねる photo©三木夕渚
Horibe Associatesによる、京都市の「上京のオフィス」。金属工事に携わる企業の為に計画。“景観政策”と施主の要望への応答を目指して、規則を読み解きながら相応しい寸法や面積を考慮し設計。構造の“張弦梁”に社の理念の伝達の意図も重ねる photo©三木夕渚

Horibe Associatesが設計した、京都市の「上京のオフィス」です。
金属工事に携わる企業の為に計画です。建築家は、“景観政策”と施主の要望への応答を目指して、規則を読み解きながら相応しい寸法や面積を考慮し設計します。また、構造の“張弦梁”に社の理念の伝達の意図も重ねました。

場所は京都、金属工事の設計施工を行う企業オフィスの計画です。


建築家によるテキストより

京都市では100年後の京都の将来を見据えた景観政策が展開され、
計画地においては明治時代から残る京町家も点在し、それら歴史的建造物との調和を目的に「旧市街地型美観地区」に指定されています。
その景観政策において建築形態に大きく影響を与えた3つの要素があります。


①屋根は特定勾配(3/10~4.5/10)とし軒の出は60cm以上とする(高さ10m超える場合は90cm)。

②道路面には各階60cm以上の軒を出すこと(高さ10m超える場合は90cm)。

③3階の壁面は下階より90cm以上後退させること。

建築家によるテキストより

軒の出を90cm以上とすると指定容積を有効に活用できないため高さを10m以下とする必要がありました。

敷地形状をオフセットし屋根を掛け、必要な軒の出(60cm)と3階道路側壁面のセットバック(90cm)より外皮を設定。
階高について1階はテナントを想定した天井高さの他、隣家の軒庇レベルを揃えることで街並みの連続性に配慮、約20名の執務空間の2階は一人あたり10m3程度の気積を確保するために必要な階高、3階は手摺高さと消防法によって定められた進入口寸法が確保できる高さ。それらが10m以下の特定勾配3寸の屋根ボリューム内に収まるよう配分しました。

建築家によるテキストより
小野晃央 / シグマ建設+ONOによる、埼玉の「熊谷のペンシルビル」。駅前大通りと裏通りに接道する敷地に計画。街との連続性を考慮し、通り抜けできる1階の構成と全面開放できる各階の開口を考案。夜間には見上げた天井面がファサードとして機能するよう意図
小野晃央 / シグマ建設+ONOによる、埼玉の「熊谷のペンシルビル」。駅前大通りと裏通りに接道する敷地に計画。街との連続性を考慮し、通り抜けできる1階の構成と全面開放できる各階の開口を考案。夜間には見上げた天井面がファサードとして機能するよう意図 photo©竹内吉彦
小野晃央 / シグマ建設+ONOによる、埼玉の「熊谷のペンシルビル」。駅前大通りと裏通りに接道する敷地に計画。街との連続性を考慮し、通り抜けできる1階の構成と全面開放できる各階の開口を考案。夜間には見上げた天井面がファサードとして機能するよう意図 photo©竹内吉彦
小野晃央 / シグマ建設+ONOによる、埼玉の「熊谷のペンシルビル」。駅前大通りと裏通りに接道する敷地に計画。街との連続性を考慮し、通り抜けできる1階の構成と全面開放できる各階の開口を考案。夜間には見上げた天井面がファサードとして機能するよう意図 photo©竹内吉彦

小野晃央 / シグマ建設+ONOが設計した、埼玉の「熊谷のペンシルビル」です。
駅前大通りと裏通りに接道する敷地に計画されました。建築家は、街との連続性を考慮し、通り抜けできる1階の構成と全面開放できる各階の開口を考案しました。また、夜間には見上げた天井面がファサードとして機能するよう意図しました。

熊谷駅前の16m道路と裏手住宅街の4m道路を繋ぐ
3.8m×14mの敷地に、鰻の寝床状の木造準耐火3階建てのペンシルビルを計画した。
オーナーは長年この周辺で古着屋を営み、最上階をオーナー用の店舗兼事務所として活用し、1、2階をテナントとする計画である。


建築家によるテキストより

住宅地に面した裏通りには、小さな店舗や住宅が建ち並び、
前面の駅前通りとは異なった静かながらも魅力的な通りとなっている。
現状空地となっている隣地は駅側から歩いて来た人が通り抜け動線として活用し、本計画でも表通りと裏通りを繋ぐように通り抜け可能な構成としている。
裏通り側の建具は3層全てが全面開放可能な引戸とし、各階が街に対し開放的に連続できる設えとなっている。

建築家によるテキストより

3階建てというスケール感は、大通り沿いの風景として特に夜間、最上階の天井面見上げの印象が強く残る。
そこで、屋根形状を寄棟とし、日中のシンプルな三角屋根の印象とは対照的に、夜間は屋根形状が天井面として現れるつくりとする事で、木質の天井面をファサードとして捉えた設計としている。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス [期間:2022/7/18-7/24]
最も注目を集めたトピックス [期間:2022/7/18-7/24]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2022/7/18-7/24)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 溝部礼士建築設計事務所による、東京・江戸川区の住宅「石黒邸」。親水緑道に面した敷地に計画。施主が望んだ“ブルータル”と場所への相応しさを求めて、道との関係を作る深いヴォイドを持つ建築を考案。木造750mmモデュールが生む特異な均衡も空間を特徴づける
  2. 永山祐子がデザインを手掛ける、2025年大阪・関西万博のパナソニックグループのパヴィリオン「ノモの国」が発表。設計のコンセプトは「風で“揺らぐ゙”軽やかで自由な建築」。完成予想の内外観パースも公開
  3. 川島範久建築設計事務所による、愛知の「豊田の立体最小限住宅」。地球環境危機時代のプロトタイプも目指し計画。周辺への応答と快適性や省エネ性を求め、街との距離を計る開口部と限られた費用でも実現する断熱と空調のシステムを考案。現しの仕様で居住者の仕組の理解も促進
  4. 大西麻貴が選定された、2023年のヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館の指名コンペの、各者の提案書と講評が公開。候補者には、大西麻貴・腰原幹雄・杉本博司・田根剛・西牧厚子・原田真宏 / 原田麻魚が名を連ねる
  5. 神本豊秋+再生建築研究所による、東京・千代田区の「旧岡田ビル再生計画」のレポート。都心の築約50年の事務所ビルを改修。法令抵触部の是正と空間性向上の両立を目指して、環境との緩衝帯となる5層の吹抜に加え様々なアイデアを実践。改修だからこそ生み出せる豊かさを持つ建築
  6. 山田誠一建築設計事務所による、静岡市の「西千代田町の家」。住宅地に建つ設計者の自邸。伝統を尊敬した上での更新と“これからの日本の家”を求め、厳密な寸法体系で部材と空間を統率し空間を構築。銀色の外壁は一部が開閉し街と家との多様な関係を作る
  7. 河部圭佑建築設計事務所による、愛知・大府市の改修「八寸勾配の見世」。運動の盛んなエリアに建つ飲食店とジム。地域性の象徴と装飾の可能性を求め、店の発信とは別の存在となる“走る人”を屋根面に描画。内外の意匠もイラストとの関係を際立たせる設計を意図
  8. イランイランによる、愛知・名古屋市の住宅「K house 4」。閑静な住宅街に計画。日々の移り変わる感覚を許容する空間を求めて、素材の選択や諸室の配置で対照的な要素が共存する設計を志向。五感で繊細に感じる住宅をつくる
  9. トラフ建築設計事務所のデザイン監修、東急電鉄と交建設計の設計監理による、東京の「東急池上線長原駅」。商店街の築50年駅舎の改修計画。街とに繋がる親しみある存在を目指し、県産木製ルーバーを用いて軒下空間から改札内への連続性を構築。壁等の基本色は利用者の安心感への寄与を考慮
  10. 桐山啓一 / Airhouseによる、神奈川・横浜市の「横浜の家」。三方を建物が囲む敷地に計画。プライバシー確保と開放性の両立を求めて、盛土掘削で隣地より接地面を下げて鋭角三角屋根で隙間を作り天窓採光する建築を考案。隣家の採光や街並への圧迫感軽減も意図
  11. 仙田満の環境デザイン研究所が、新石川県立図書館設計プロポで、設計候補者に選定
  12. 藤本壮介+東畑建築事務所+梓設計による、2025年大阪・関西万博の「大屋根(リング)」。外側高さ約20mで内径約615mの世界最大級の木造建築。会場の主動線として交通空間であると共に、雨風等を遮る快適な滞留空間としても機能。屋上には緑の丘が広がり瀬戸内海の景観を眺望
  13. スティーブン・シェンク+服部大祐 / Schenk Hattoriによる、ベルギーのインフォメーションセンター。大戦の過去を持つ自然保護区に計画。ランドマークでエリアの動線の明確化や展示と集いも担う建築の要望に、構造ユニットが微細にずれながら連続する構成を考案。奥行の変化が軒下に動線であり広場でもある空間を作る
  14. 水野芳康 / 水野建築事務所による、静岡・焼津市の子育て支援施設「ターントクルこども館」。駅前商店街の並びに建つ施設。地域の賑わい創出を目指して、人の流れを受け入れる配置の芝生広場や街との関係を作る雁行ファサードを考案。半屋外を各所に設けて内から外へ活気を連鎖させる
  15. 元木大輔 / DDAAによる、東京・千代田区の、期間限定のショールーム「WABARA LABORATORY TOKYO」。滋賀が拠点のバラ園の為に計画。バラの存在の“ドレスダウン”と新たな面の提示を目指して、工業製品を極力“無加工”で組み合わせた什器による空間を考案。コスト面や会期後の移動や再利用も考慮
  16. 北野慶 / KKAAと八木貴伸 / YTAAによる、奈良市の「学園前の家」。建て込むエリアの高低差のある敷地に計画。自然を身近に感じたいとの要望に、分棟形式で光・風・緑を感受できる“余白”を差し込む構成を考案。接道する棟を高床とし周囲との緩やかな繋がりも作る
  17. MVRDVによる、オランダ・ハーグの二棟の高層集合住宅。中央駅前にある高さ100mを超える建築。頭頂部のテラスが積み重なった“王冠”の様なデザインが、都市に対して特徴的な景観を提供。居住者用の交流アプリでも社会的結束を促進
  18. 新井里志+中富慶 / Kiiによる、東京・渋谷区のオフィス「LYONESSE PICTURES」。異業種と協業する映像制作会社の為に計画。既存の採光を活かしつつ交流を促進する空間を目指して、家具の色と透過素材のカーテンでのゾーニングを考案。人や物の繋がりを担保しつつ緩やかな境界を作る
  19. 東京建築士会主催の「住宅建築賞2022入賞作品展」をフォトレポート。受賞者は、畠山鉄生+吉野太基(金賞)、小林佐絵子+塩崎太伸、横井創馬+佐瀬和穂+大沢美幸、武田清明
  20. 片田友樹 / micelleによる、鹿児島の「KOTOBUKI cheese factory」。イベント空間も備えた施設。施主の中古コンテナ使用の要望に、建築の基本単位としてコンテナを扱い其々の隙間を操作する事で多様な空間を構築。再利用ならではの固有な表情を内装にも活かす

谷口建築設計研究所による、清掃工場「広島市環境局中工場(2004)」を紹介する国際交流基金が作成した動画

谷口建築設計研究所が設計した、清掃工場「広島市環境局中工場(2004年)」を紹介する国際交流基金が作成した動画です。世界各地を巡回している展示「構築環境:もうひとつの日本ガイド」の為に作成されたものとの事。

四季の変化に富む一方で、地震、噴火、津波、台風などの自然災害に頻繁に見舞われてきた日本。自然環境と対話し、格闘し、また地域性を継承することで創造された魅力的な建築物や構造物が全国各地に数多くあります。そうした各地の魅力的な、しかしこれまであまり注目されてこなかった建築物や構造物を、このビデオシリーズでは「建築」「土木」「ランドスケープ」を分け隔てなく考える「構築環境」の視点から改めて紹介いたします。名所旧跡を辿るのではない、もうひとつの日本建築ガイドです。

象設計集団+アトリエ・モビルによる、沖縄の「名護市庁舎(1981)」を紹介する国際交流基金が作成した動画

象設計集団+アトリエ・モビルが設計した、沖縄の「名護市庁舎(1981年竣工)」を紹介する国際交流基金が作成した動画です。
世界各地を巡回している展示「構築環境:もうひとつの日本ガイド」の為に作成されたものとの事。

四季の変化に富む一方で、地震、噴火、津波、台風などの自然災害に頻繁に見舞われてきた日本。自然環境と対話し、格闘し、また地域性を継承することで創造された魅力的な建築物や構造物が全国各地に数多くあります。そうした各地の魅力的な、しかしこれまであまり注目されてこなかった建築物や構造物を、このビデオシリーズでは「建築」「土木」「ランドスケープ」を分け隔てなく考える「構築環境」の視点から改めて紹介いたします。名所旧跡を辿るのではない、もうひとつの日本建築ガイドです。

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