



OMA / 重松象平が設計した、福岡の複合オフィスビル「天神ビジネスセンター」が完成。OMAの日本初のオフィスビルで、交差する二つの通りに面する建物ヴォリュームの角をピクセル化して削ることで都市活動の融合を明確にし、入口広場に公共の活動を呼び込むことが意図されました。詳細なクレジットは末尾に掲載します。
こちらはリリーステキストの翻訳
OMA / 重松象平が設計した福岡・天神ビジネスセンターが完成
2021年10月11日(発表)-福岡市中央区-OMAが設計した約6万㎡の複合オフィスビル「天神ビジネスセンター」が完成し、OMAが手がけた日本初の地上オフィスビルとなりました。また、「天神ビッグバン」の最初の開発物件でもあり、アジアのビジネスハブ、スタートアップシティとしての天神地区の形成のスタートとなります。
福岡市は、日本で7番目に大きな都市であり、東アジアの主要都市の中心に位置することから、日本へのゲートウェイとして、また九州の経済の中心地としての地位を確立しています。この10年間で、住みやすさ、若年層の比率、スタートアップ企業の比率などで上位にランクインするなど、活気に満ちた都市です。
1991年には、磯崎新氏による福岡の「新しい都市生活(new urban lifestyle)」のためのマスタープランに、OMAは6人の建築家の1人として招かれ、住宅ブロック(ネクサス・ワールド・ハウジング)を設計しました。あれから30年、天神ビジネスセンターは、都市の再生と成長への新たな意欲を示しています。また、OMA、福岡市、福岡地所の新世代のコラボレーションでもあり、同世代の3人が偶然にも出会うことになりました。OMAのパートナーであり福岡出身の重松象平氏、福岡地所の新CEOである榎本一郎氏、そして高島宗一郎市長という同世代の3人が偶然にも一致したのです。
OMAのパートナーである重松象平は言います。
「私の故郷である福岡でビルを建設できたことは、驚くべき経験でした。この街のユニークな文化やアイデンティティは、コミュニティによって守られていますが、新しいアイデアや人々への開放性が触媒となって、変革の瞬間を迎えています。天神ビジネスセンターは、近隣の活動や都市生活を活用しながら、新しいベンチャー企業のエネルギーを活用するインキュベーターであり、プラットフォームでもあります。」
敷地は、2つの大きな軸が交差する場所に位置しています。敷地は、金融機関などが建ち並ぶ商業の中心地「明治通り」と、市役所前広場やガレリアにつながる有機的な歩行者専用通路であり、親しみやすいカフェが建ち並ぶ「因幡町通り」の2つの軸が交差する場所に位置しています。地下には、地下鉄の駅やショッピングセンターがあります。オフィスビルは往々にして地味な存在であり、公共の場とは無縁です。内向的なタイポロジーは、アトリウムやロビーを内包し、その最高の資産を覆い隠してしまいます。私たちのアプローチは、明治通りと因幡町通りの角にあるファサードを掘り下げることで、2つの異なる都市活動の融合を明確にすることでした。このジェスチャーは、オフィスの内部活動を明らかにすると同時に、新しいエントランスプラザに公共の活動を呼び込むという、2つの条件を同時に高めるものです。















