メキシコの女性建築家 タチアナ・ビルバオのインタビュー動画「Architecture and Nature」です。制作はルイジアナ美術館。動画内で作品や事務所の写真も紹介されています。
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高田博章建築設計が設計した、東京・港区の「白金の保育園 / 見上げるもの見守るもの」です。
東京都では待機児童問題は深刻で、保育園の増設が急務となっていることは周知の通りです。新規開設は、民間による認可保育園などに頼るのが現状ですが、児童福祉施設として各種法令や、条例に適合することや、周辺環境など、条件を満たす物件が乏しく、まだまだ解消には至っていません。
更に、昨今では園児の声が騒音問題になることや、送迎時の保護者のマナーなどが、近隣トラブルとなるケースもあります。こうした保育園を取り巻く社会問題が、多岐に渡っています。保育園の新設が望まれていた東京都港区白金。その商店街に面した集合住宅の1階に、東京都内で最小級の認可保育園を設計しました。
児童福祉法や条例により、ほふく室、保育室等の面積基準として、机や椅子、吊り戸棚などを除く、常時保育室内に配置される家具類は、有効面積に含めることができないと規定されています。
そのため、限られた床面積を最大限に活用するために、受付カウンターとパーティションを兼ねた造作キャビネットや、安全対策を講じた吊り戸棚を数多く設えることで、安心して遊戯できる保育面積を確保しました。

京智健・伊藤立平・前田茂樹によるトークセッション「木造建築の新しいかたち」が大阪で開催されます。開催日は2019年10月26日、会場は「大阪駅・中央口前 うめきたシップホール」。リンク先での事前申し込みが必要です。
京は隈研吾建築都市設計事務所出身、伊藤は日建設計・SPACESPACE出身、前田はドミニク・ペロー建築設計事務所出身の建築家です。詳細は各者のウェブサイトでどうぞ。【ap・ad】
今、木造建築を取り囲む環境が大きく変容しています。
技術革新により、今まで鉄筋コンクリート造や鉄骨造で建てられてきた中高層・大規模建築物や、箱型に留まらない自由なデザインが木造で実現可能に。人と環境にやさしい「木造都市」づくりがいよいよ本格化しています。
当イベントでは建築家の先生とのトークセッションを始め、最新木造事例のパネル展示等を行います。
この機会にぜひご参加ください。
日 時:2019年10月26日(土) 13:00~17:00 (12:30開場)
会 場:大阪駅・中央口前 うめきたシップホール
入場料:U-35 展覧会入場料(1,000円)が必要です。
定 員:約30名(事前申込制)
ギャラリー間の2020年の展示ラインナップが公開。既に情報公開されていた増田信吾+大坪克亘展に続き、SANAA展、アンサンブル・スタジオ展、中川エリカ展が開催されるとの事です。各展覧会の会期はリンク先でどうぞ。
T-Square Design Associatesが設計した、兵庫・芦屋市の住宅「風棲家」の動画です。建築家のサイトには写真が6枚掲載されています。
以下は建築家によるコンセプトテキストです。
計画地は3方が道路に面しており、自ずと周辺環境との関わり方を考えさせられる。そこで、敷地外周部を緑地帯とし、誰もが楽しめる緑地道へと変え、街の魅力を向上させた。建築と一体的に計画することで、建築と街との密接な関係性を作っている。そして、これを可能にしているのが、緑地帯と室内を曖昧に繋ぐ中間領域である。この中間領域は2重の建具により仕切られ、それらを開け閉めすることで自然環境をコントロールし、エアコンのない生活を実現させている。このように季節に応じて室内環境が日々変化する建築はまるで生き物のようであり、「もの」とは対極にある存在となる。「もの」と化した建築に「生命」は感じられず、味わいも出ない。ただ古びるだけである。昔、建築は古美なければならないと教わった。綺麗な建築よりも美しい建築を作る。これは「綺麗なもの」で溢れかえる芦屋の住環境に対するシニカルなメッセージでもある。
SHARE 畝森泰行建築設計事務所による「東京の住宅」の動画
畝森泰行建築設計事務所が設計した「東京の住宅」の動画です。建築家のサイトには架構の写真が1枚掲載されています。

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2019/10/14-10/20)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。
- 安藤忠雄が手掛けた建築を自身で撮影した写真による展覧会「安藤忠雄 ― 光を求めて」が開催
- イギリスの大手一般新聞ガーディアンが選んだ、21世紀最高の建築25作品が公開
- 鈴木了二+吉村昭範による、香川の「物質試行59 官舎プロジェクト」(鈴木と中尾寛によるトーク情報も掲載)
- 金山大+小泉宙生 / SWINGによる、大阪の、訪問看護ステーション「ポプラ」
- 島田陽 / タトアーキテクツの建築展が、神戸の、安藤忠雄設計のリランズゲート内・ギャラリー島田で開催
- nendoが、カップヌードルの専用フォークをデザイン。コンセプト動画も公開。
- トラフによる、東京・芝の、広告代理店のオフィス「大広オフィス」の写真
- 横浜にある3つの小学校に関する建替えプロポーザル結果と提案書が公開
- 山口貴司建築設計事務所による、東京・中央区の「銀座の画廊兼蕎麦屋」
- ヘルツォーグ&ド・ムーロンの設計で2018年に完成した、ロシアの「スコルコボ研究所」の内外を撮影した動画
- テオ・ハルトナー+伊藤和志 / ヘアトナー・イトウ・アーキテクテンによる、ドイツ・バイエルンの幼稚園
- 南木隆助の空間設計・展示ディレクション・映像脚本による「とらや 和菓子の原理展」
- 倉俣史朗による椅子「How High the Moon」が復刻、展示会で公開
- 田中亮平+許光範 / G ARCHITECTS STUDIOと山翠舎による、東京・大田区の「糀谷の和食屋さん」
- 王立英国建築家協会による、イギリス内の年間最も優秀な建築を決めるアワード・スターリング賞2019を、ミハイル・リッチズ+キャシー・ホウレーによる集合住宅「Goldsmith Street」が受賞
- アトリエ・ワンの塚本由晴と貝島桃代が、丹下健三の「国立代々木競技場」と、隈研吾らの「新国立競技場」を案内している動画
- ピーター・ズントーによる、イギリス・デヴォンの休暇用住宅「The Secular Retreat」の動画
- TAB / 河合啓吾による、岐阜・郡上市の住宅「SLBH4」(10/19・20に内覧会開催)
- 古澤大輔 / リライト_D+日本大学理工学部古澤研究室による、東京・杉並区の住宅「 古澤邸」の高クオリティな動画
- SN Design Architects / 佐野剛史による、静岡・浜松市の「えんのき保育園」
アトリエ・ワンの塚本由晴と貝島桃代が、丹下健三の「国立代々木競技場」と、大成建設・梓設計・隈研吾建築都市設計事務所共同企業体の「新国立競技場」を案内している動画です。日本語での解説と英語字幕付き。

田中亮平+許光範 / G ARCHITECTS STUDIOと山翠舎が設計した、東京・大田区の「糀谷の和食屋さん」です。
糀谷商店街に脇に建つ和食店。このお店の目玉料理は熟成魚を扱った料理だという。英訳すると「エイジングフィッシュ」となるとのこと。今回はそれをヒントに目玉料理になぞらえ、エイジングさせた銅を主役に設計することにした。
店内はカウンター席のみのシンプルな構成で、既存壁面を黒く塗りつぶした店内の突き当りに銅の壁を配置。銅の壁は屋根や樋の補修用として利用される0.035mm厚の銅箔テープを利用した。極端に薄いテープの継ぎ目を自然に見せる為、予め皺をつくったテープを張り巡らせた後に、調合した薬剤を吹きかけて緑青を発錆させている。

南木隆助の空間設計・展示ディレクション・映像脚本による「とらや 和菓子の原理展」です。
東急プラザ銀座6階にて2019年10月27日まで開催中(詳細は本記事下部を参照ください)。
銀座で年に一度、街ぐるみで茶会を様々な場所で行う「銀茶会」に合わせて、また東京各地でデザインの催しとなるDesignartTokyoのオフィシャルイベントとして、とらやの四季の和菓子を取り上げ、その成り立ちや作り方などを分解し、和菓子の原理までを伝えることをコンセプトとした展示を行うことになった。
展示に合わせ、和菓子と原理を同じくした空間をデザインすることを考えた。

安藤忠雄が手掛けた建築を自身で撮影した写真による展覧会「安藤忠雄 ― 光を求めて」が、GINZA SIX 6F銀座 蔦屋書店、内開催されます。会期は2019年10月23日~11月4日(「10月23日10:00~16:00は招待者限定レセプションのため、一般のお客様はご入場いただけません」との事)。
今回のポートフォリオ集『ANDO BOX VI』は、安藤忠雄氏が手掛けた建築を自身で撮影した写真を、⾼精細のプラチナプリントで制作しています。今回選ばれた15枚の写真は、安藤氏が求める「建築の光」を自らの目で写しとったもので、単なる建築写真や特定の建築作品の表層的な断片にとどまらず、安藤建築の普遍性を伝える写真群と言えます。
本展では、この15枚の写真に加え、同ポートフォリオに含まれている安藤氏の描いたオリジナルドローイング3点と、直島にある地中美術館のコンセプト模型を展示します。さらにはオープニングレセプションにて安藤氏が展示壁画に直接スケッチを描き、展示が完成するという特別な仕立てになっています。
この機会に、安藤忠雄氏のポートフォリオ最新作をお楽しみください。
NPO法人建築思考プラットホームが、倉俣史朗などの著名デザイナーの関係者にデザインアーカイブの実態を聞いたインタビューが、公開されています。建築思考プラットホームのメンバーには太田佳代子・関康子・白井宏昌・小林恵吾が名を連ねています。
デザイナーや建築家、その親族や関係者に対し、デザインアーカイブの実態調査(ヒヤリング)を行い、テキストデータ化しWEBに公開、また報告書を作成し配布する。
以下が調査対象となってる人物のリストです。

金山大+小泉宙生 / SWINGが設計した、大阪の、訪問看護ステーション「ポプラ」です。
アルコール中毒の治療を専門としたクリニックより、訪問看護のためのオフィスを作りたいとお問合せを頂いた。
訪問看護の業務からオフィスへ戻ったスタッフがその疲れから解放される空間となるよう、木の住まいのような落ち着ける・癒される環境にしたいというご要望で、過去の我々のそういった実例をご覧になってのご依頼だった。
SHARE チャールズ・ジェンクス氏が亡くなりました
チャールズ・ジェンクス氏が亡くなりました。ガーディアンが伝えています。80歳でした。
チャールズ・ジェンクスのwikipediaページはこちら。著作はamazonでも多数扱われています。
トラフのウェブサイトに、東京・芝の、広告代理店のオフィス「大広オフィス」の写真が25枚掲載されています。
広告代理店 大広の東京本社の内装計画。都内2か所にあったオフィスを、地上8階建てのビル1棟に統合させて、社員各々が当事者意識を持って働けるオフィスが求められた。
多層階のため各フロアが分断されることを積極的に受け入れて、その性格を変えることで、選択性を持たせ、横断的に使えるオフィス空間を提案した。フロアごとに、ゾーニングやテーマカラー、素材、エレベータホールのアートワークを設定し、また一部を除き全面的にフリーアドレスを導入することで、働き方やその日の状況に応じて居場所を選ぶことができる。
諸室をコア側に寄せてオープンスペースを大きくとり、全体が自分の居場所となるようなフロアや活発な議論を行うパブリックゾーンと執務ゾーンを層状にレイアウトしたフロア、 諸室やユーティリティを島状にレイアウトし、オープンスペースの中に裏表をつくり出したフロア、 素材の地色だけで仕上げたインダストリアルな環境で、ラボのような機能を持つフロアなど、 多層階に渡るオフィスでありながら活発な活動と、より積極的なチームワークを促進できるようにした。
どのフロアからもアクセスしやすい中間階には、食事やオープンなミーティング、イベントに対応するラウンジや、ライブラリー、外部協力者のためのコワーキングエリアのあるパブリックな機能を配置した。ライブラリーは、書籍の閲覧だけでなく、集中作業のためのワークスペースともなる。コワーキングエリアは、床と家具が一体となった形状とし様々な使い方を誘発する。受付エリアでは、待合ベンチも兼ねた近似色のグラデーションによる湾曲した壁面が、大広の目指す多様性を暗示しつつ来客を出迎える。また、内装造作は質の高い家具のような仕上がりを目指して、家具メーカーのカリモクに製作を依頼した。画一的でない多様な働き方そのものが風景として表出するオフィスを目指した。

テオ・ハルトナー+伊藤和志 / ヘアトナー・イトウ・アーキテクテンが設計した、ドイツ・バイエルンの幼稚園です。
私たちはこのプロジェクトにおいて、なるべく建築素材そのものを感じてもらえる、昔からある建築工法、仕上げをつかうといった、その土地に昔からある建築工法を現在の工法に取り入れるということをコンセプトにデザイン、設計しました。
鉄筋コンクリート造の躯体の周りには日本の縁側とバイエルンのバルコニーからヒントを得たベランダ回廊のような木造のファサードを設計し、日除け、雨よけ、そして火災時の避難通路、三つの役割を同時にもたせました。これによって、子供達は夏の日差しが強い日でも日除けシャッターを下ろすことなく過ごせます。ファサードにはレアヒェという、カラマツの一種を選びました。レアヒェは、バイエルンの農家の小屋などで昔からファサードの材料としてよく使われる木材です。時が経つにつれて自然に色が変わっていくプロセスが建築に深みを与えてくれるでしょう。