

阿曽芙実建築設計事務所が改修を手掛けた、奈良の「子ども映画食堂」です。
敷地は古都奈良の中部の小さな町にあります。かつては活気にあふれた商都でしたが、人口流出や人口減少により空き家が増え、行き場のない貧困層の増加と高齢化が進んでいます。特に子どもの貧困はかなり深刻な状況ですが、人々の「つながり」が希薄になったため、この町の貧困はとても見えにくく、誰にも気づかれず、頼ろうにも頼れる人が周りにいないという苦しみを貧困層は抱えています。
大和高田市永和町にある空き家通りに「子ども映画食堂」をつくります。車も通れない細い路地に佇む町屋を改修し、飲食店をやりたいという人を対象にスペースを間貸しします。プロジェクトの目的は、かつてこの町にあったような人と人との緩やかな「つながり」を結び直すことです。