坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える 畑側の外観 photo©Takuya Seki
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える 道路側の外観 photo©Takuya Seki
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える 農機具置場 photo©Takuya Seki
坂田裕貴 / a.d.p が設計した、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」です。
生産緑地に計画された農作業の為の建物です。建築家は、野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ建築を志向しました。そして、畑と呼応する平側や街に開く妻側など多様な性格を与える事が意図されました。
建売住宅群と隣接する東京都23区内の住宅地にある生産緑地に建つ小屋。
施主は都市部の農家として暮らしや飲食店との循環システムをつくり、畑で取れたオーガニック野菜を直売、近隣への提供。さらに廃棄を収集し自ら堆肥化し畑へ戻すという活動をしており、メディア掲載やSNSなど積極的に発信を行っている。そこで、畑・街・思想やメディアといった多面的な振る舞いをもつ小屋を計画した。
畑側の木ルーバー面は畑のアイデンティティーとしても意味を持つ。小径材の反復が同じ野菜が整然と並ぶ畑の風景に馴染みながら、木製でありながら品のよい佇まいを小屋に纏わせることで、畑の背景として凛と建つ。その反面、ルーバー面は扉を開いたとたん耐力壁を巻き込んで屏風のように軽やかな存在となる。
隣地への控えた主張や畑側のアイデンティティとしての主張、軽やかな振舞い。
がらんと開け放した農具器具置き場、そこに陽の光や隣家の影、法規、直売の店舗然とした振舞い。さまざまな局面と相対しそれぞれに分人化することで、所有者の思想を体現した小屋となる。また、その姿は相対するそれぞれの世界へ参加する、アバターのようでもある。
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坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える 畑側の外観 photo©Takuya Seki
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える 畑側の外観 photo©Takuya Seki
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える 畑側の外観 photo©Takuya Seki
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える 畑側の外観 photo©Takuya Seki
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える 畑側の外観 photo©Takuya Seki
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える 畑側の外観 photo©Takuya Seki
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える 畑側の外観 photo©Takuya Seki
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える 畑から見る。 photo©Takuya Seki
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える 道路から見る。 photo©Takuya Seki
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える 道路側の外観 photo©Takuya Seki
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える 道路側の外観 photo©Takuya Seki
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える 作業場 photo©Takuya Seki
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える 農機具置場 photo©Takuya Seki
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える 農機具置場から木ルーバー面を見る。 photo©Takuya Seki
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える 農機具置場から畑を見る。 photo©Takuya Seki
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える 木架構の詳細。 photo©Takuya Seki
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える 農機具置場側の外観 photo©Takuya Seki
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える 畑から見る。 photo©Takuya Seki
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える 畑側の外観 photo©Takuya Seki
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える 畑側の外観、夜景 photo©Takuya Seki
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える 畑側の外観、夜景 photo©Takuya Seki
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える 配置図 image©a.d.p
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える 敷地図 image©a.d.p
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える 平面図 image©a.d.p
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える 断面詳細図 image©a.d.p
坂田裕貴 / a.d.pによる、東京・板橋区の、小屋「Backyard in field」。生産緑地に計画された農作業の為の建物。野菜の直売等に加え発信までも行う施主の為に、思想を体現する“多面的な振る舞い”を持つ存在を志向。畑と呼応する平側や街に開く妻側など建築に多様な性格を与える ダイアグラム image©a.d.p
以下、建築家によるテキストです。
畑のBackyard ─ 農作業、農機具小屋
建売住宅群と隣接する東京都23区内の住宅地にある生産緑地に建つ小屋。
施主は都市部の農家として暮らしや飲食店との循環システムをつくり、畑で取れたオーガニック野菜を直売、近隣への提供。さらに廃棄を収集し自ら堆肥化し畑へ戻すという活動をしており、メディア掲載やSNSなど積極的に発信を行っている。そこで、畑・街・思想やメディアといった多面的な振る舞いをもつ小屋を計画した。
プログラムへの振る舞い
まずは作付け面に影を作らないことである。作付面積を最大に確保するため、隣家の影の中に隠れるように計画している。
「隣家の軒から作付け面の端を結ぶ線」を独自の斜線制限と設定し、小屋の配置や断面形状を計画した。さらに活動の場と、静止の場がある。
活動の場所は片流れ屋根の下に半透明のテントをかけることで雨はしのぎ、安定した明るさを確保し直売や野菜の仕分け作業の場となる。
静止の場所は前述の斜線にかからないように屋根を折り、影を作る。その下に農機具を収納しながら、夏場休むための場にもなる。
開かれた屋根はオフグリット化も視野に入れた振る舞いでもあり、直売やイベントを行う際に街の人々へ開いている意思表示ともなっている。長手方向平行に並ぶ壁面は、農具など物を受け止めるための壁面と、通風や彩光をとるルーバー面が機能別に振舞いをガラリと変えている。
境界としての振る舞い
隣地側壁面の隣地側はグレーのサイディングで仕上げた。
準防火地域への対応や安価であることも理由であるが、街並みに対して主張を控える振る舞いとなっている。
また畑側の木ルーバー面は畑のアイデンティティーとしても意味を持つ。小径材の反復が同じ野菜が整然と並ぶ畑の風景に馴染みながら、木製でありながら品のよい佇まいを小屋に纏わせることで、畑の背景として凛と建つ。その反面、ルーバー面は扉を開いたとたん耐力壁を巻き込んで屏風のように軽やかな存在となる。
寄棟の厚みを持った屋根は視覚的に独立し、雨を凌ぐために屋根のみが存在しているかのような軽やかな存在となり、小屋が畑の裏方から表舞台へ参加したような印象をもつ。
現代の分人主義的都市部の小屋
隣地への控えた主張や畑側のアイデンティティとしての主張、軽やかな振舞い。
がらんと開け放した農具器具置き場、そこに陽の光や隣家の影、法規、直売の店舗然とした振舞い。さまざまな局面と相対しそれぞれに分人化することで、所有者の思想を体現した小屋となる。また、その姿は相対するそれぞれの世界へ参加する、アバターのようでもある。
■建築概要
題名:Backyard in field
所在地:東京都板橋区
主用途:農作業、農機具小屋
設計:a.d.p
担当:坂田裕貴、寛野雅人
構造設計:mono
担当:森永信行
階数:地上1階
敷地面積:3228.27m2
建築面積:52.17m2
延床面積:52.17m2
構造:木造
設計:2022年1月
工事:2022年6月
竣工:2022年11月
写真:Takuya Seki
建材情報 種別 使用箇所 商品名(メーカー名) 外構・床 床 土間コンクリート金コテ仕上
外装・壁 外壁 サイディングの上塗装仕上げ(ニチハ )
木ルーバー
外装・屋根 屋根 ガルバリウム波板(日鉄鋼板 )
内装・床 作業場床 土間コンクリート金コテ仕上
内装・壁 作業場壁 針葉樹合板
内装・天井 作業場天井 針葉樹合板
内装・床 農機具置場床 土
内装・壁 農機具置場壁 針葉樹合板
高透光テント (テイジンフロンティア )
内装・天井 農機具置場天井 針葉樹合板
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