SHARE 吉田裕一建築設計事務所による、東京都のマンション1室のリノベーション「学芸大学・ROOM・S」
all photos©長谷川健太
吉田裕一建築設計事務所が設計した、東京都のマンション1室のリノベーション「学芸大学・ROOM・S」です。
既存のプランをベースにして丁寧にトレースしながら、必要な箇所を更新していくというささやかなマンション1室のリノベーションです。残すところと更新するところを取捨選択していくと、結果的に4世代分の仕上が同一空間内に存在する計画となり、新しいものが既存と接する箇所や既存を撤去した跡が生まれることとなりました。そこを周囲と同材で補修して時間をねつ造してしまうのではなく、この部屋がこれまで重ねて来た履歴を受け入れながら、新しい時間へとつないでいく方法として、新しいものと既存が接する箇所に真鍮という時間とともに変化する素材を挿入することにしました。真鍮が時間とともに変化することで、古いものと新しいものの取り合いを建築的にも、時間的にもやさしくつないでくれます。
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■建築概要
所在地:東京都
延べ床面積:64.55㎡
設計期間:2015年1月〜4月
施工期間:2015年4月〜6月
プロデュース:スマサガ不動産
設計:吉田裕一建築設計事務所
(担当:吉田裕一、小池佑樹)
施工:バター
写真:長谷川健太