SHARE 吉村理建築設計事務所による、三重の住宅「桔梗の家」
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吉村理建築設計事務所が設計した、三重の住宅「桔梗の家」です。
敷地は町全体が緩やかに南へ傾斜する見晴らしの良い素晴らしい住宅地の一角に位置します。新しい試みとして、周辺と敷地とを塀や柵で区切る事を止め高低差を境界とした上で、緩やかな斜路により周辺と敷地内とをあいまいに繋いでいます。
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以下、建築家によるテキストです。
桔梗の家
敷地は町全体が緩やかに南へ傾斜する見晴らしの良い素晴らしい住宅地の一角に位置します。新しい試みとして、周辺と敷地とを塀や柵で区切る事を止め高低差を境界とした上で、緩やかな斜路により周辺と敷地内とをあいまいに繋いでいます。周辺から敷地内に入り込んだ斜路はそのまま中2階のデッキテラスに接続するスロープへとつながり、道路の高低差を利用した重層的な床レベルや内外を複雑に行き来する回遊動線とあいまって、建物の中だけではなく、豊かな周辺環境全体の中に住んでいるような開放感があります。
同時に書斎や寝室、和室といった落ち着きのある、とどまる場所を内包したコの字型のボリュームを東西に配し、開放性のカウンターウエイトとして機能させています。
また接着剤や合板を一切利用せずに、大きな気積の在来木造住宅を実現するため、厚板の斜め張りや、貫壁など伝統工法を参照しながら、無垢材だけで構造上の解決を試みています。
■建築概要
所在地:三重県
設計・監理:吉村理建築設計事務所
施工:株式会社松彦建設工業
プロデュース:ひととき.net(阪口製材所)
写真:川元斉
構造 木造2階
延床面積 176.29m2