
SHARE 百貨店のファサードや空間的側面に注目した建築展「百貨店展─夢と憧れの建築史」のフォトレポート。浅子佳英と菊地尊也が監修を手掛け、ビルディングタイプの変遷を年表や模型を通して辿る。日本橋高島屋内のギャラリーで開催
- 日程
- 2022年9月7日(水)–2023年2月12日(日)



百貨店のファサードや空間的側面に注目した建築展「百貨店展─夢と憧れの建築史」をフォトレポートします。
建築家・編集者の浅子佳英と建築研究者の菊地尊也が監修を手掛け、ビルディングタイプの変遷を年表や模型を通して辿る内容です。会場は、東京の日本橋高島屋内の「高島屋史料館TOKYO 4階展示室」。会期は2022年9月7日~2023年2月12日まで(休館日は月・火曜日、年末年始)。入場無料です。展覧会の公式サイトはこちら。
こちらは、アーキテクチャーフォトによるレポート
東京・日本橋の高島屋史料館TOKYOで、「百貨店建築」をテーマにした展覧会が行われている。
主に日本の「百貨店建築」をファサードやその空間の変遷に注目しながら、年表や模型を通して辿り、現代の商業空間に繋がる意味の再考を促す展覧会だ。展示内容に関しては、建築家で編集者の浅子佳英と建築研究者の菊地尊也が監修し、PRINT AND BUILDに所属する建築家の小泉立が協力している。また、グラフィックデザインは、UMA/design farmの原田祐馬と岸木麻理子が担当した。
本展の特徴のひとつは、一般的に展示作品を補足する役割を担う「年表」を主役にしているという所である。展示室奥の角の空間を利用して二面の壁を跨ぐ巨大な年表をつくり上げた。そこでは、近代的な百貨店とデパートメントストアが誕生した20世紀初頭からショッピングモールなど大型商業施設が多数登場する現代までを網羅する内容が密度高くまとめられている。
また、年表の傍らには、「最先端建築」「百貨店とショッピングセンター」「屋上庭園・公園」「ターミナルデパート」という、百貨店建築を読み解くための、4つの視点をまとめたパネルも展示されている、これらは、展示されている年表や模型を鑑賞する際のヒントにもなるだろう。
また、会場内には、年表中にも登場する「大丸心斎橋店」(設計:ヴォーリズ建築設計事務所 1922年竣工)、「白木屋日本橋店」(設計:石本喜久治 1928年竣工)、「松屋浅草店」(設計:久野節 1931年竣工)の三つの建築が、展示台機能を組み込んだ建築模型として制作され展示されている。
近年、外壁復元工事が行われている「大丸心斎橋店」の模型では、ファサードにおける素材の切り替えを、写真・竣工当時の手書き図面・復元時のCAD図面といった異なる記述形式をコラージュすることで表現している。他の建築展で模型が展示される等、ファンの多い建築だという「白木屋日本橋店」は、百貨店建築としては珍しいアーチ状のオープンスペースや開閉式の窓の様子を立体的な模型で再現している。また、屋上庭園が特徴的な「松屋浅草店」は、フィギュアにより屋上の様子が表現され、往年の姿を記録した映画のシーンと共に展示されている。