二俣公一 / ケース・リアルによる、東京・日本橋の店舗「イソップ 日本橋高島屋S.C.店」です。
「橋」としての「日本橋」が出来たのは1603 年―。江戸時代に建設されて以降この場所は日本の交通網の「起点」とされ、その地理的な特徴を背景に、金融、文化、流通、情報などあらゆる都市機能の「中心地」として発展してきた。それと同時に、木造から石造、さらにはその橋の上に人工的なハイウェイを仰ぎ姿や風景を変えてきた日本橋は、常に様々なものを取り込みながら変化してきたこのエリアの象徴的な存在でもある。わたしたちはこのストアで、日本橋のそのような中心性や歴史的なグラデーションを感じられるような空間をつくりたいと考えた。それは明快な中心を起点にボリュームを構成する、とてもコンセプチュアルなストアである。各ボリュームに配された機能やプロダクトによって、イソップの世界観とこの都市の空気感とが重なり合うような場所を目指した。