今津康夫 / ninkipen!による、京都市の住宅「北大路Δ」。“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画。敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案。残地に施した植栽でも街に彩りを与える外観、北側の交差点より見る。 photo©河田弘樹
今津康夫 / ninkipen!による、京都市の住宅「北大路Δ」。“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画。敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案。残地に施した植栽でも街に彩りを与える2階、階段側からダイニング、キッチン、リビングを見る。 photo©河田弘樹
今津康夫 / ninkipen!による、京都市の住宅「北大路Δ」。“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画。敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案。残地に施した植栽でも街に彩りを与える2階、左:キッチン、手前:ダイニング、奥:リビング photo©河田弘樹
今津康夫 / ninkipen!が設計した、京都市の住宅「北大路Δ」です。
“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画です。建築家は、敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案しました。また、残地に施した植栽でも街に彩りを与えています。
賀茂川と高野川が合流する三角州「鴨川デルタ」は四季折々に情緒豊かな表情を見せ、川を渡る飛び石は京都有数の水景の一つとして知られている。
そこから賀茂川沿いに少し上った北大路に3人家族の暮らす住まいを描いた。
川堤と住宅地を結ぶ三叉路に切り取られた三角形の狭小敷地は、家が建つことを拒むように残されながらも街の入口として極めて重要な役割を担っていた。
まず初めに敷地をトレースしてできる三角形のフットプリントの2隅を直角三角形に切り落として五角形に整え、賀茂川に面する1辺には窓を穿ち桜並木を借景とした。
足下の切り離された残地には様々な樹木と宿根草を植えて街角に彩りを与え、歪な五角柱となって立ち上がったヴォリュームは、単純な切妻屋根を掛けるだけで見る角度によって異なる表情を見せる。
多面体に内包された2階リビングは時間に合わせてグラデーショナルな白の濃淡に変化し、周囲からのプライバシーをチューニングする障子と型板ガラスからは季節ごとに瞬刻の光のギフトを届けてくれる。
勇気を持ってこの場所を選んだ家族は、都市と自然の幸福をどちらも享受しながら、小さな家に住むと同時に街に棲んでいるのだと思う。
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今津康夫 / ninkipen!による、京都市の住宅「北大路Δ」。“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画。敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案。残地に施した植栽でも街に彩りを与える鳥瞰、西側より見下ろす。 photo©河田弘樹

今津康夫 / ninkipen!による、京都市の住宅「北大路Δ」。“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画。敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案。残地に施した植栽でも街に彩りを与える俯瞰、敷地上空より見下ろす。 photo©河田弘樹

今津康夫 / ninkipen!による、京都市の住宅「北大路Δ」。“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画。敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案。残地に施した植栽でも街に彩りを与える外観、北側の交差点より見る。 photo©河田弘樹

今津康夫 / ninkipen!による、京都市の住宅「北大路Δ」。“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画。敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案。残地に施した植栽でも街に彩りを与える外観、北西側の道路より見る。 photo©河田弘樹

今津康夫 / ninkipen!による、京都市の住宅「北大路Δ」。“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画。敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案。残地に施した植栽でも街に彩りを与える外観、開口部の詳細 photo©河田弘樹

今津康夫 / ninkipen!による、京都市の住宅「北大路Δ」。“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画。敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案。残地に施した植栽でも街に彩りを与える外観、北西側の道路よりポーチを見る。 photo©河田弘樹

今津康夫 / ninkipen!による、京都市の住宅「北大路Δ」。“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画。敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案。残地に施した植栽でも街に彩りを与える1階、玄関側から2階への階段を見る。 photo©河田弘樹

今津康夫 / ninkipen!による、京都市の住宅「北大路Δ」。“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画。敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案。残地に施した植栽でも街に彩りを与える2階、階段側からダイニング、キッチン、リビングを見る。 photo©河田弘樹

今津康夫 / ninkipen!による、京都市の住宅「北大路Δ」。“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画。敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案。残地に施した植栽でも街に彩りを与える2階、ダイニングからウォークインクローゼット側を見る。 photo©河田弘樹

今津康夫 / ninkipen!による、京都市の住宅「北大路Δ」。“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画。敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案。残地に施した植栽でも街に彩りを与える2階、ロフトへの梯子 photo©河田弘樹

今津康夫 / ninkipen!による、京都市の住宅「北大路Δ」。“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画。敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案。残地に施した植栽でも街に彩りを与える2階、左:キッチン、手前:ダイニング、奥:リビング photo©河田弘樹

今津康夫 / ninkipen!による、京都市の住宅「北大路Δ」。“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画。敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案。残地に施した植栽でも街に彩りを与える2階、ダイニングからリビングを見る。 photo©河田弘樹

今津康夫 / ninkipen!による、京都市の住宅「北大路Δ」。“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画。敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案。残地に施した植栽でも街に彩りを与える2階、リビング photo©河田弘樹

今津康夫 / ninkipen!による、京都市の住宅「北大路Δ」。“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画。敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案。残地に施した植栽でも街に彩りを与える2階、リビング、開口部の詳細 photo©河田弘樹

今津康夫 / ninkipen!による、京都市の住宅「北大路Δ」。“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画。敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案。残地に施した植栽でも街に彩りを与える2階、リビングから1階への階段側を見る。 photo©河田弘樹

今津康夫 / ninkipen!による、京都市の住宅「北大路Δ」。“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画。敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案。残地に施した植栽でも街に彩りを与える1階、洗面と玄関 photo©河田弘樹

今津康夫 / ninkipen!による、京都市の住宅「北大路Δ」。“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画。敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案。残地に施した植栽でも街に彩りを与える1階、玄関からルーム1とルーム2側を見る。 photo©河田弘樹

今津康夫 / ninkipen!による、京都市の住宅「北大路Δ」。“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画。敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案。残地に施した植栽でも街に彩りを与える1階、左:ルーム1、右:ルーム2 photo©河田弘樹

今津康夫 / ninkipen!による、京都市の住宅「北大路Δ」。“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画。敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案。残地に施した植栽でも街に彩りを与える1階、ルーム1 photo©河田弘樹

今津康夫 / ninkipen!による、京都市の住宅「北大路Δ」。“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画。敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案。残地に施した植栽でも街に彩りを与える2階、トイレ、開口部周りの詳細 photo©河田弘樹

今津康夫 / ninkipen!による、京都市の住宅「北大路Δ」。“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画。敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案。残地に施した植栽でも街に彩りを与える2階、キッチンの詳細 photo©河田弘樹

今津康夫 / ninkipen!による、京都市の住宅「北大路Δ」。“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画。敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案。残地に施した植栽でも街に彩りを与える2階、リビング、開口部の詳細 photo©河田弘樹

今津康夫 / ninkipen!による、京都市の住宅「北大路Δ」。“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画。敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案。残地に施した植栽でも街に彩りを与える1階平面図 image©ninkipen!

今津康夫 / ninkipen!による、京都市の住宅「北大路Δ」。“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画。敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案。残地に施した植栽でも街に彩りを与える2階平面図 image©ninkipen!

今津康夫 / ninkipen!による、京都市の住宅「北大路Δ」。“街の入口”とも言える“三角形の狭小地”での計画。敷地をなぞった三角形の二隅を切り落とし“五角柱”として立ち上げた、角度によって“異なる表情”を見せる建築を考案。残地に施した植栽でも街に彩りを与えるロフト平面図 image©ninkipen!
以下、建築家によるテキストです。
賀茂川と高野川が合流する三角州「鴨川デルタ」は四季折々に情緒豊かな表情を見せ、川を渡る飛び石は京都有数の水景の一つとして知られている。
そこから賀茂川沿いに少し上った北大路に3人家族の暮らす住まいを描いた。
川堤と住宅地を結ぶ三叉路に切り取られた三角形の狭小敷地は、家が建つことを拒むように残されながらも街の入口として極めて重要な役割を担っていた。
まず初めに敷地をトレースしてできる三角形のフットプリントの2隅を直角三角形に切り落として五角形に整え、賀茂川に面する1辺には窓を穿ち桜並木を借景とした。
足下の切り離された残地には様々な樹木と宿根草を植えて街角に彩りを与え、歪な五角柱となって立ち上がったヴォリュームは、単純な切妻屋根を掛けるだけで見る角度によって異なる表情を見せる。
多面体に内包された2階リビングは時間に合わせてグラデーショナルな白の濃淡に変化し、周囲からのプライバシーをチューニングする障子と型板ガラスからは季節ごとに瞬刻の光のギフトを届けてくれる。
勇気を持ってこの場所を選んだ家族は、都市と自然の幸福をどちらも享受しながら、小さな家に住むと同時に街に棲んでいるのだと思う。
■建築概要
名称:IL POVERO DIAVOLO TOKYO
場所:京都府京都市北区
用途:住宅
設計:ninkipen! 担当/今津康夫
構造:ワークショップ 担当/安江一平
造園:緑空間制作所 担当/高橋弦太
施工:中野工務店
延床面積:76.52㎡
竣工:2025年11月
写真:河田弘樹
建材情報| 種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) | | 外装・屋根 | 屋根 | ガルバリウム鋼板縦ハゼ葺き
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| 外装・壁 | 外壁 | モルタル掻き落とし
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| 内装・床 | LDK、room1、room2 床 | オーク複合フローリング
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| 内装・壁 | LDK、room1、room2 壁 | 漆喰
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| 内装・天井 | LDK、room1、room2 天井 | 漆喰
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