SHARE 青木律典 / デザインライフ設計室による、神奈川・川崎市の「鶴川の連窓住宅」
青木律典 / デザインライフ設計室が設計した、神奈川・川崎市の「鶴川の連窓住宅」です。
敷地は崖地の一番底辺に位置しているため背後に崖を背負い、周辺は様々な大きさの住宅が崖地に張りつくように建ち並んでいます。正面は道路越しに緑が見える環境にあるものの、車や人通りが多く無防備に開放することには抵抗があり、外部との距離の取り方に注意を払いました。また、多忙なクライアントからは夜ゆっくりとくつろげる住まいにしたいという要望があり、これに応えるために落ち着きのある空間と開放的な空間の対比が感じられる住まいにしようと考えました。
以下の写真はクリックで拡大します
以下、建築家によるテキストです。
この計画は小さくて良いので夫婦二人で暮らす家を建てたいというクライアントと一緒に土地を探すことからはじまりました。
敷地は崖地の一番底辺に位置しているため背後に崖を背負い、周辺は様々な大きさの住宅が崖地に張りつくように建ち並んでいます。正面は道路越しに緑が見える環境にあるものの、車や人通りが多く無防備に開放することには抵抗があり、外部との距離の取り方に注意を払いました。また、多忙なクライアントからは夜ゆっくりとくつろげる住まいにしたいという要望があり、これに応えるために落ち着きのある空間と開放的な空間の対比が感じられる住まいにしようと考えました。
崖の底辺に位置しているという状況と重ね合わせて、敷地の一番奥に寝室を設け、寝室のある1階は極力窓をなくし、床・壁・天井をラワン材で仕上げることで谷の底にいるような落ち着いた雰囲気の空間としました。同じようにワラン材でつくられた階段室を抜けると柱のないワンルーム空間に、南面の高窓から光が降り注ぐ開放的な2階が出現します。北側には建物の奥行方向に渡り、吹抜けを設けることで南面からの光かりと北面に設けた連続窓の明かりを1階まで導くように工夫しています。
小さな住宅だからこそ開放感が感じられるような設えをすることと合わせて、住宅の内部にシークエンスをつくり出すことで外部から連続するような内部空間となり、この空間がどこまでも続いていくような奥行きを生み出すことを意図しました。
■建築概要
名称:鶴川の連窓住宅
用途:専用住宅
家族構成:夫婦
敷地面積:86.12㎡(26.05坪)
延床面積:69.97㎡(21.17坪)
1階床面積:40.99㎡(12.40坪)
2階床面積:28.98㎡( 8.77坪)
用途地域:第一種低層住居専用地域 / 第一種高度地区
防火地域:法22条地域
構造規模:木造軸組工法 地上2階建て
設計期間:9.0ケ月
工事期間:8.0ケ月
竣 工 年:2019年11月
設計監理:デザインライフ設計室 | 青木律典 須佐雄輝
構造設計:ハシゴタカ建築設計事務所 | 髙見沢孝志
施工会社:幹建設 | 内田善文 土屋隆
不動産:創造系不動産 | 須永則明
写真:中村 晃(Akira Nakamura)