塚田裕之建築設計事務所による、大阪・北区の飲食店「超速鮮魚寿司 羽田市場」。
獲れたての鮮魚を提供する仕組みを持つ寿司店の計画です。建築家は、“らしさ”のある店を目指し、“羽”の文字から生成したパターンを用いた特徴的な壁面を備えた空間を構築しました。また、内外に図案を連続させて“市場”の様な入り易さも意図されました。店舗の公式ページはこちら。
首都圏を中心に海鮮系飲食店を展開する羽田市場株式会社による関西初出店となる「超速鮮魚寿司 羽田市場」の内装計画。
羽田市場は日本各地の漁師・契約産地から飛行機や新幹線で鮮魚を市場に通さずダイレクトに輸送する「超速鮮魚」という獲れたての鮮魚の提供を行っている。そのような特徴的な流通システムをもつ、羽田市場らしい寿司屋とはどうあるべきかを考えた。
計画では壁面の構成の仕方に着目し、ファサード、垂れ壁の高さを変えて空間を構成し、既存のガラス面から大阪駅を臨む開放的なシーンやカウンター席を室の中心としたプランニングとし板前を間近に感じられる客席空間とした。
そして羽田市場らしい空間とするため「羽」という文字からパターンをつくりファサードや垂れ壁において光壁とすることでパターンを浮かびあがらせ明るさや軽やかさを生み印象的な壁面を生み出すと伴に、店舗の内外から連続的に光壁を計画することで市場のような気軽に入りやすい印象をつくることを目指した。
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以下、建築家によるテキストです。
光壁のつくりだす明るさと軽やかさ
首都圏を中心に海鮮系飲食店を展開する羽田市場株式会社による関西初出店となる「超速鮮魚寿司 羽田市場」の内装計画。
羽田市場は日本各地の漁師・契約産地から飛行機や新幹線で鮮魚を市場に通さずダイレクトに輸送する「超速鮮魚」という獲れたての鮮魚の提供を行っている。そのような特徴的な流通システムをもつ、羽田市場らしい寿司屋とはどうあるべきかを考えた。
計画では壁面の構成の仕方に着目し、ファサード、垂れ壁の高さを変えて空間を構成し、既存のガラス面から大阪駅を臨む開放的なシーンやカウンター席を室の中心としたプランニングとし板前を間近に感じられる客席空間とした。
そして羽田市場らしい空間とするため「羽」という文字からパターンをつくりファサードや垂れ壁において光壁とすることでパターンを浮かびあがらせ明るさや軽やかさを生み印象的な壁面を生み出すと伴に、店舗の内外から連続的に光壁を計画することで市場のような気軽に入りやすい印象をつくることを目指した。
この光壁はスティールの骨組みとパターンをレーザーカットした鉄板、普段は軽量天井材として用いられるカールトン(ガラス繊維とパルプを混ぜ合わせたシート基材)を組み合わせた不燃性・加工性・軽量性を考慮したディテールとしている。
■建築概要
名称:超速鮮魚寿司 羽田市場
所在地:大阪府大阪市北区梅田1-13-13 阪神梅田本店 9階
用途:飲食店
設計・監理:塚田裕之建築設計事務所
デザイン協力:Design Office Considerate、TAFTAH ARCHITECTS
規模:158.7㎡
竣工年月:2022年7月
写真:山田圭司郎