アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2024/6/24-6/30)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。
- nendoによる、長野・軽井沢町の「塀の家」。道路沿いの細長い三角形状の敷地。外部の視線を遮りながら周辺環境を楽しめる建築を目指し、“フィルター”の役割を担う“ブロック塀”のデザインから開始。5列の塀を建て隙間を“埋める”様に居室を配置する
- モロークスノキ建築設計が設計者として手掛ける、パリの「ポンピドゥー・センター」の改修計画。ピアノ+ロジャースが1977年に完成させた文化施設を改修する計画。既存の価値観とコンセプトを尊重しつつ、変化した時代と調和する建築を志向。2030年の完成を予定
- 鎌松亮 / note architectsによる、東京・江東区の住戸改修「深川住宅」。都心の集合住宅内での計画。“家族の気配が感じられる”生活を目指し、床仕上げの切替等で“半透明な境界”を作り領域を分ける空間を考案。自然との触合いも意図して“意識を外に向かせる”ようにカウンターを配置
- 重松象平 / OMAの空間デザインによる、六本木ミュージアムでの「ミス ディオール展覧会 ある女性の物語」。香水“ミス ディオール”を主題とした展示。多様な要素や世界観を反映する為に、時代を超えた一貫性を持ちつつ各テーマの理解を促す設計を志向。非日常的な空間でモチーフとなった製品の世界へと誘う
- 廣部剛司建築研究所による、静岡・伊東市の週末住宅「PHASE DANCE」。木々に覆われた鬱蒼とした敷地。存在感のある“大樹”の発見を契機とし、一本の樹木を“少し遠慮”しながら“建築で取り囲む”平面構成を考案。連続的に変化する木造の架構で内部空間に繋がりと全体性を生み出す
- 石上純也建築設計事務所による、山口の「House & Restaurant」。旧知の友人の為の住宅兼店舗。“時間と共にその重みを増していく”空間の要望に、地面に穴を掘りコンクリートを流して土の中の躯体を掘り起こしガラスを嵌める建築を考案。不確定要素を許容し使い方の発見更新を繰り返して作る
- 多田正治アトリエによる、大阪・三島郡の「妙本寺 納骨堂 / 合祀墓」。本堂の納骨堂に納められないお骨の受け皿となる施設。“開かれた墓や埋葬の在り方”の具現化を求め、菩薩像の足元に雲の様な“白い直方体”が浮かぶ建築を考案。基壇部は祈りの領域であると共に合祀の空間も内包
- 遠野未来建築事務所による、長野市の「OYAKI FARM BY IROHADO」。遺跡のある街に建つ郷土料理の工場と店舗。数万年の時間軸の中で“自然と一体となる生命力のある”建築を求め、地域素材と伝統技術を“編み上げる”作り方を実践。設計と施工の協同も主題とし完成までの過程を重視
- 辻琢磨建築企画事務所による「青と赤の流動」。“動き”を建築として捉える思考でつくられた作品。場所・時期・主催が異なる3つの展示を、既存の“青と赤に塗装された資材”を転用して構成。写真家の伊丹豪との協働で“動きとしての建築”の記録方法も模索
- GROUPによる、建築展「島をつくる」。都心のビルの22階にあるアートスペースでの展覧会。窓から廃棄物処理の“埋立地 / 島”が見える空間に、“島をつくる”建築を移設。会場内で廃材をコンポストして土をつくり“新しい島”の創造を試みる
- ひとともり と 小田真平事務所による、奈良・生駒市の店舗「Many Cacaos, Many Minds」。焙煎から製造も行うチョコレート店。工程の“可視化”と売手と買手が“混ざり合う”場を求め、各用途をカウンターで仕切るだけの一体的な空間を考案。カウンターは商品の要素から着想し様々な素材を組合わせて作る
- 松本光索 / KOSAKUによる、京都市の、スポーツ施設「強く 楽しく いきる 場所」。ビルのワンフロアをブラジリアン柔術のジムにする計画。“大らかな交流の場”でもある空間を目指し、“全長12mのベンチ”を備えた練習場を中心とする構成を考案。開閉式の靴箱などで出入口の省スペース化も実現
- 坂茂建築設計による、愛知の「豊田市博物館」。谷口吉生が設計した美術館に隣接する敷地での計画。一体的な敷地利用を意図し、連続する“ランドスケープ”とレベル差を解消する“えんにち空間”等で相互関係を構築
- 森田悠紀建築設計事務所による、東京の「春日の家」。見晴らしの良い坂道沿いの敷地。“この場所ならでは”の存在を求め、街特有の空間体験に通じる上階に登った先に“眺望が開ける”建築を考案。“必要な線を適切に存在させる”設計で地域の親密さとの繋がりも作る
- 小泉誠 / Koizumi Studioによる、東京・東村山市の「いとう家の住宅」。住宅の建ち並ぶ路地にある敷地。“暮らしながら働く”住まいとして、働く居場所を点在させて緩やかに繋げた“家族の気配も感じられる”建築を考案。周囲の建ち方を尊重しつつ下屋を追加して“独特な”家の形も作る
- 元木大輔 / DDAAとUDSによる、東京・渋谷区の「Mikkeller Kiosk Bar / ABOUT LIFE COFFEE BREWERS」。ビアバーとカフェがひとつの区画をシェアする店舗。“普段からそこにあった様な”在り方を目指し、綺麗すぎない“少しのノイズとクラフト感”のある空間を志向。従業員と共にDIYで制作した家具類で場を構築する
- 大阪・関西万博の、若手建築家が設計を手掛ける全20施設のパース画像とコンセプト(前編)。前編では、休憩所・ギャラリー・展示施設・ポップアップステージの10施設を紹介
- 齋藤和哉建築設計事務所による、東京・世田谷区の「駒繋のハウス」。四周を家々に囲まれた敷地での計画。快適な住環境の獲得を主題とし、全体を包む“囲い”で視線を遮りつつ“光と風”を導入する構成を考案。生活の様々な状況に応じる為に建具の開閉で空間の性質が変わるように作る
- 大阪・関西万博の、若手建築家が設計を手掛ける全20施設のパース画像とコンセプト(後編)。後編では、サテライトスタジオ・トイレの10施設を紹介
- 大野友資 / DOMINO ARCHITECTSによる、東京・江東区の店舗「Heim Jens」。コンテンポラリードレスのレーベルの為の店。“家の様な店”との要望に、“室礼”を主題とし“遊びごたえがあって暖かな骨と皮”の提供を志向。被覆で囲まれた場に並ぶ品々が連鎖して“趣味”が生まれる空間を作る