SHARE 本橋良介アトリエによる、東京都目黒区のマンション住戸の改修「マンションK 改修」
all photos©田沼大輔
本橋良介アトリエによる、東京都目黒区のマンション住戸の改修「マンションK 改修」です。
1990年代に建てられたマンション住戸の改修。
既存のプランニングはいわゆる分譲マンション的で、一定サイズの寝室群、居間などの諸室がなるべく数多く、全体の面積に応じて詰め込まれたものだった。今回の施主一家は夫婦と子2人の典型的な核家族ではあったが、ライフスタイルや子どもの年齢を鑑みて、どちらかと言えば個々のプライベートなスペースを確保することよりもお互いに目が届くことが重要であったので、なるべく不要な壁は撤去しておおらかに空間を繋げている。
特に改築前は慣習的な幅員のただの廊下だった場所が、トイレや収納を撤去することで間室とも言えるスケールの場となり、主室と室を繋ぐ機能を表象する 「廊下」の意味を曖昧なものにしている。このように「廊下」を「間室」化し室として並列させた結果として、全体が連続する室の総体として空間の流動性が生まれている。