
「ap編集長の建築探索」は、23年の歴史ある建築ウェブメディア「アーキテクチャーフォト」の編集長である後藤連平が、訪問した建築を紹介する連載シリーズです。論考のようなかっちりとした形式ではなく、現地で感じた雰囲気や空気感が伝わるような“ライブ感”のある文体で綴ります。読者の皆様も自身が建築を体験するように読んでいただければ幸いです。
若手建築家9組「第2回 発掘展」
渋谷で行われている若手建築家のグループ展「発掘展」を拝見した。
(会期は2026/4/30まで)
出展者は、林恭正、中島成隆、一色暁生、小林佑輔、野村亮介、立石遼太郎、福田俊、渡邉明弘、五十嵐理人の9名の建築家。
この連載コーナーを読んでくださっている読者の方々は、何らかのSNSで、彼らの活動を目にしたことがあるのではないだろうか。
この展示は、主催者である、渡邉さん、五十嵐さん、アラウンドアーキテクチャーの佐竹さんが、SNSなどでその活動を知った建築家にDM等でオファーを出して実現したのだという。
先週は、神楽坂で、坂牛卓さんとその教え子の建築家たちによる「卓袱会建築展」が行われていたりと自主企画の展覧会が続いているなと思っていた。(残念ながらこちらはタイミングが合わず伺うことができなかった)
そんなこともあり、このような自主企画で行われる建築展とはどのようなものなのだろうかと、現地を伺う前から考えていた。
「発掘展」は、渋谷にあるコミュニティセンターの中のスペースを会場としていて、場のセレクトも面白い。駅からも近く、また様々な人々が別の目的でも訪問する場所であり、建築業界だけに向けた展示ではない趣旨も伝わってくる。
展示物は、パネルと模型という建築展としてはオーソドックスなつくり。各自其々の個性を活かしたパネルが展示されているけれど、中身には、フォーマットがあり、そこに各自の経歴や好きな建築家などの情報も含まれており、各建築家の背景を想像するのも楽しい。
会場を巡りながら、この出展メンバーに何か共通点はあるのだろうかと考えていた。こうやって集まってひとつの展示が成立している背景には、共通する建築に対する考えやスタンスがあるのではないかと。


