architecture archive

佐藤研吾による建築展「群空洞と囲い」が、ときの忘れもので開催。現場に滞在しての建築施工や什器製作等のアプローチで知られる建築家の彫刻やドローイングの作品を展示
佐藤研吾による建築展「群空洞と囲い」が、ときの忘れもので開催。現場に滞在しての建築施工や什器製作等のアプローチで知られる建築家の彫刻やドローイングの作品を展示 photo©comuramai
佐藤研吾による建築展「群空洞と囲い」が、ときの忘れもので開催。現場に滞在しての建築施工や什器製作等のアプローチで知られる建築家の彫刻やドローイングの作品を展示 photo©comuramai
佐藤研吾による建築展「群空洞と囲い」が、ときの忘れもので開催。現場に滞在しての建築施工や什器製作等のアプローチで知られる建築家の彫刻やドローイングの作品を展示 photo©comuramai

佐藤研吾による建築展「群空洞と囲い」が、東京・本駒込のギャラリー“ときの忘れもの”で開催されます。現場に滞在しての建築施工や什器製作等のアプローチで知られる建築家の彫刻やドローイングの作品を展示します。開催期間は2022年3月25日~4月3日。展覧会の公式ページはこちら佐藤の建築作品はアーキテクチャーフォトでも度々特集記事として紹介しています。

群空洞と囲い

空海による教風が確立された密教を純密と呼ぶのに対して、それ以前の有象無象の密教を雑部密教、雑密と呼ぶことがある。雑密は、地場の神信仰と結合し、体系化されずに断片的かつ同時多発的に生まれ出た、私度の僧による信仰であった。

雑密の内で制作された一木彫の仏像には、当時の腐敗した仏教界、社会全体に怒りの念を表明する、屹立とした荒々しさがあった。おそらくは木彫でないと表現できないような、ドップリと大らかに構えた量感ある異様な造型感覚が注入されていた。

歴史の中では古代から中世への転形と言える束の間の造型であったのかもしれないが、正統に対する異端、中心に対する外縁が担わざるを得ない先鋭性がそこにはあった。造型の極北として、外縁から生まれ出た必然として、雑密仏は再考される必要がある。

そんな、夢想に近い、1000年前の制作への思考を、私は東北地方の片田舎で巡らせている。地域圏は違うが、自分自身が在地社会に身を置いたことで、雑密仏に込められたような外縁としての造型感覚を突き詰めて考えることができるかもしれないと考えた。それは、移動が制限されていた昨今のコンディションによってさらに強く思うに至った。

東北では比較的容易にクリの丸太が手に入る。寒冷地の利であるとも言える。そしてクリの丸太に空洞を彫り抜く。空洞を彫るのは、これが同時に建築の縮減模型の役割も果たすからだ。そして、彫った空洞に鉄をまとわり付かせ、自立させる。自立した空洞は、家具、あるいは何かを囲い込むための道具として、ヒトの生活圏のどこかに位置付けられる。鉄とクリの取り合いは重要な関心事である。なぜならばこの空洞は、ある種の開口部にまつわる実験でもあるからだ。入口と出口。空洞はその形式故に必ずある方向性が定められる。そして方向を持った複数の空洞が、古寺に集結する雑密仏の如く群居し、揺蕩う煙のように微かに連続する風景を企てる。
(佐藤研吾 2021年12月)

以下に、展示される佐藤の作品の一部をプレビューします。

川口淳志 / DESIGN & CREATIVE ASSOCIATESによる、ベトナムの店舗「SOSO coffee」。日本らしさを求める施主の為に“精神性”に注目し計画、珈琲文化のある国での差別化も意図し“おおらかな空間”を求め楕円形カウンターを中心配置、天井の無数の穴からの光で空間に柔らかさを加える
川口淳志 / DESIGN & CREATIVE ASSOCIATESによる、ベトナムの店舗「SOSO coffee」。日本らしさを求める施主の為に“精神性”に注目し計画、珈琲文化のある国での差別化も意図し“おおらかな空間”を求め楕円形カウンターを中心配置、天井の無数の穴からの光で空間に柔らかさを加える photo©大木宏之
川口淳志 / DESIGN & CREATIVE ASSOCIATESによる、ベトナムの店舗「SOSO coffee」。日本らしさを求める施主の為に“精神性”に注目し計画、珈琲文化のある国での差別化も意図し“おおらかな空間”を求め楕円形カウンターを中心配置、天井の無数の穴からの光で空間に柔らかさを加える photo©大木宏之
川口淳志 / DESIGN & CREATIVE ASSOCIATESによる、ベトナムの店舗「SOSO coffee」。日本らしさを求める施主の為に“精神性”に注目し計画、珈琲文化のある国での差別化も意図し“おおらかな空間”を求め楕円形カウンターを中心配置、天井の無数の穴からの光で空間に柔らかさを加える photo©大木宏之

川口淳志 / DESIGN & CREATIVE ASSOCIATESが設計した、ベトナム・ホーチミンの店舗「SOSO coffee」です。日本らしさを求める施主の為に“精神性”に注目し計画、珈琲文化のある国での差別化も意図し“おおらかな空間”を求め楕円形カウンターを中心配置、天井の無数の穴からの光で空間に柔らかさを加えました。店舗の場所はこちら

「SOSO coffee」はベトナム ホーチミン市内にある新築マンションの1階に計画されたカフェである。
日本をこよなく愛するベトナム人オーナーからの依頼で今回のプロジェクトが始まった。

建築家によるテキストより

要求されたことと言えば内装にも日本らしさがほしいということとエレガントな空間にしたいということくらいで、あとはおまかせであった。ただ日本らしいと言ってもいわゆる「和風」ではなく、どちらかといえば日本人の精神性やそれに基づく空間表現の美しさに焦点を当てることがクライアントの要望であると理解した。店名のSOSOは日本語の「楚々」に由来しており、その言葉の意味のように清らかで美しく繊細な日本の空間を想像して組立てていくこととした。

建築家によるテキストより

店舗スペースはトイレや階段部分を除くと40㎡ほどのコンパクトなスペースである。
席数を有効に確保しようとすれば、カウンターを壁際に寄せ、残りを客席にするのが定石ではあるが、効率性だけを重視して詰め込んだプランではなく、近くを流れるサイゴン川のようにゆったりとおおらかな空間のほうがここにはふさわしいと考えた。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 観光を支える宿泊施設の分野の建築に取り組む「有限会社イソダ設計」が、設計職の正社員(新卒既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 観光を支える宿泊施設の分野の建築に取り組む「有限会社イソダ設計」が、設計職の正社員(新卒既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 観光を支える宿泊施設の分野の建築に取り組む「有限会社イソダ設計」が、設計職の正社員(新卒既卒・経験者)を募集中

観光を支える宿泊施設の分野の建築に取り組む「有限会社イソダ設計」の、設計職の正社員(新卒既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

『イソダ設計』では、業務拡張のため、設計スタッフを募集しています。

ホテル・旅館を中心に、カフェや飲食店など、宿泊施設や商業施設の設計活動を行っています。建築はもちろん、旅行や温泉に興味があり、社風に共感頂ける方を、お待ちしています。

ABOUT
私たちの事業内容
私たちは、これまでホテル・旅館といった宿泊施設の分野を中心に取り組んできました。魅力的な設計・デザインを実践するために、自然環境、眺望、風景などを読み込み、企画段階から市場性、収益性、事業経営などをスキームに合わせクライアントの要望や課題に最大限に応え提案します。

MISSION
私たちが目指すこと
私たちは、デザイン性の高い空間・付加価値・テーマに合わせて独自の仕掛けや楽しみ方を提案していきます。滞在そのものが旅の目的になるような、最高に心地良い空間づくりを目指しています。設計を通して関わるすべての人に感動や喜びを届けることが、私たちの仕事です。

PERSONALITY
求める人物像
コミュニケーション能力が高く、周囲と連携・協力して仕事に取り組める方
モノづくりに対する情熱と謙虚に向上しようとする意欲のある方
『ワクワク・ユーモア・アイデア』明るく楽しんで仕事に取り組むことのできる方

神谷勇机+石川翔一 / 1-1 Architectsによる、愛知・安城市の住宅「House ST」。駅前再開発で分譲された敷地に計画、都市スケールの環境に建つ住宅を街固有の文脈と捉えて道路側から徐々に縮小する断面を考案、都市と住宅の両スケールを繋ぎ多様な居場所を作り出す
神谷勇机+石川翔一 / 1-1 Architectsによる、愛知・安城市の住宅「House ST」。駅前再開発で分譲された敷地に計画、都市スケールの環境に建つ住宅を街固有の文脈と捉えて道路側から徐々に縮小する断面を考案、都市と住宅の両スケールを繋ぎ多様な居場所を作り出す photo©1-1 Architects
神谷勇机+石川翔一 / 1-1 Architectsによる、愛知・安城市の住宅「House ST」。駅前再開発で分譲された敷地に計画、都市スケールの環境に建つ住宅を街固有の文脈と捉えて道路側から徐々に縮小する断面を考案、都市と住宅の両スケールを繋ぎ多様な居場所を作り出す photo©1-1 Architects
神谷勇机+石川翔一 / 1-1 Architectsによる、愛知・安城市の住宅「House ST」。駅前再開発で分譲された敷地に計画、都市スケールの環境に建つ住宅を街固有の文脈と捉えて道路側から徐々に縮小する断面を考案、都市と住宅の両スケールを繋ぎ多様な居場所を作り出す photo©1-1 Architects
神谷勇机+石川翔一 / 1-1 Architectsによる、愛知・安城市の住宅「House ST」。駅前再開発で分譲された敷地に計画、都市スケールの環境に建つ住宅を街固有の文脈と捉えて道路側から徐々に縮小する断面を考案、都市と住宅の両スケールを繋ぎ多様な居場所を作り出す photo©1-1 Architects

神谷勇机+石川翔一 / 1-1 Architectsが設計した、愛知・安城市の住宅「House ST」です。駅前再開発で分譲された敷地に計画、都市スケールの環境に建つ住宅を街固有の文脈と捉えて道路側から徐々に縮小する断面を考案、都市と住宅の両スケールを繋ぎ多様な居場所を作り出しました。

対象敷地は、地方都市の駅前再開発によって新しく生まれた保留地であり、商業地域の中にありながら、住宅地として分譲された。そのため、駅から徒歩1分の立地であり、周辺には真新しい幅の広い道路と商業地域特有の大きく区画割りされた未開発の土地が広がっている。

初めて敷地に立った時、幅員11mの前面道路やその正面に広がる高架上の駅が、おおよそ住宅のスケールとは似つかない印象だった。そこから本計画では、都市における土木的で大きなスケールと住宅における暮らしのスケールの対立をこのまちのコンテクストと捉え、それぞれに対してふさわしい設えにすることで、都市と住宅をつなぐ暮らし方を提案する。

※保留地・・・土地区画整理事業において費用を捻出する等の目的のために、施行区域内の一部の宅地を事業施行者が取得し、販売することができる土地

建築家によるテキストより

具体的には、建物を前面道路ぎりぎりに配置し、住宅1階の断面を道路側から徐々にスケールダウンするように計画する。

道路際は、天井高6m強の吹き抜けと大開口により、住宅内部にまで都市の大きなスケールを取り込む。
そこから奥に向かって、階段状に天井高さが低くなることで徐々に包まれるような空間に縮小していき、高さ1.4mのピロティで外部の小さな庭につながる。

異なる天井高さを持つ1階の内部空間を柱のないひとつながりの空間にすることで、道路際の大開口から見える高架の風景と奥の低い開口から見える小さな庭の風景が、暮らしの中でシームレスに絶えず変化する。

建築家によるテキストより

この住宅では、駅前再開発地区における都市と住宅の異なるスケールをつなげる暮らしを提案した。
それぞれに対する設えとシームレスにつながる空間の設計により、住まい手が、立ったり、座ったり、寝転んだりといった些細な暮らしの中での行動で、開放的に都市と繋がったり、包まれた自分たちだけの空間でゆったりと過ごしたりと多様な居場所を発見できる。都市に溶け込むでもなく、抗うでもない暮らし方と風景をつくれたらと考えた。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 静岡市を拠点に、住宅や店舗から再開発事業等まで手掛ける「株式会社 創造舎」が、設計スタッフと3DCGデザイナーを募集中
【ap job更新】 静岡市を拠点に、住宅や店舗から再開発事業等まで手掛ける「株式会社 創造舎」が、設計スタッフと3DCGデザイナーを募集中
【ap job更新】 静岡市を拠点に、住宅や店舗から再開発事業等まで手掛ける「株式会社 創造舎」が、設計スタッフと3DCGデザイナーを募集中

静岡市を拠点に、住宅や店舗から再開発事業等まで手掛ける「株式会社 創造舎」の、設計スタッフと3DCGデザイナー募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

弊社は静岡市を拠点としている設計事務所で住宅や医院、店舗の木造建築の設計から施工まで一貫して行っております。

近年では、「OMACHI創造計画」という再開発事業を民間主導のプロジェクトとして地域活性のまちづくりのプロデュースまで幅広い事業を展開しております。
国内では珍しい取り組みの為、様々なメディアから多数の取材を受けています。

今年で設立15周年を迎える事となり新たな取り組みも視野に入れ、さらなる成長を求め事業拡大のため建築設計と3DCGパースデザイナーを募集致します。

社員十数人と少人数の会社であるため、風通しが良く、メンバーの意見が通りやすい事が特徴です。
若手が多くメンバーは30代が中心になります。中途入社が多いため、転職してきた方もすぐになじめる環境だと思います。
自由度高く縛られずに働きたい方にはピッタリな環境だと思います。

遠方から移住される方は会社所有の物件を家賃半額補助にて支援致します。
デザインが好きで失敗を恐れず意欲的に新たな事に挑戦したい方ご応募お待ちしてます。
Uターン・Iターンの方大歓迎です。

タカラスペースデザイン / 堀川塁による、東京・立川市の美容室「TUNE」。間口が狭く奥行ある“美容室に不利”なテナントにて、条件解決と施主の求めるプライベート感を生む為に擬似柱で各席間の距離を確保、台形アーチでも個室感を強め“洞窟”のような空間を作る
タカラスペースデザイン / 堀川塁による、東京・立川市の美容室「TUNE」。間口が狭く奥行ある“美容室に不利”なテナントにて、条件解決と施主の求めるプライベート感を生む為に擬似柱で各席間の距離を確保、台形アーチでも個室感を強め“洞窟”のような空間を作る photo©宮本啓介
タカラスペースデザイン / 堀川塁による、東京・立川市の美容室「TUNE」。間口が狭く奥行ある“美容室に不利”なテナントにて、条件解決と施主の求めるプライベート感を生む為に擬似柱で各席間の距離を確保、台形アーチでも個室感を強め“洞窟”のような空間を作る photo©宮本啓介
タカラスペースデザイン / 堀川塁による、東京・立川市の美容室「TUNE」。間口が狭く奥行ある“美容室に不利”なテナントにて、条件解決と施主の求めるプライベート感を生む為に擬似柱で各席間の距離を確保、台形アーチでも個室感を強め“洞窟”のような空間を作る photo©宮本啓介

タカラスペースデザイン / 堀川塁が設計した、東京・立川市の美容室「TUNE」です。間口が狭く奥行ある“美容室に不利”なテナントにて、条件解決と施主の求めるプライベート感を生む為に擬似柱で各席間の距離を確保、台形アーチでも個室感を強め“洞窟”のような空間を作りました。店舗の関連サイトはこちら

立川駅近くのテナントビル2階にある美容室である。
テナントは間口が狭く奥行きがある、うなぎの寝床のような形状である。作業スペースや、スタッフの動線からも、美容室にとっては不利なテナントであった。

建築家によるテキストより

施主はカウンセリングを重視し、お客様1人1人に対して、時間をかけて親身に接客を行いたいという希望をしており、プライベート感を確保すると同時に安心感や、リラックスできる空間を確保するような提案が求められた。

建築家によるテキストより

通常プライベート感を確保する方法として、各セット面(髪を切るための美容椅子とミラー)を半個室や、個室にすることが一般的だが、店内が狭く見えてしまうことに加え、圧迫感を与えてしまう。つまり個室空間は、プライベート性は保たれるが、安心感は与えない。
テナント形状の不利な条件を解決すること、新たなプライベート感をつくりだす方法を考えることが、施主の希望を叶えることだと考えた。

セット面に座ったときのプライベート感とは、鏡に対して、自分と施術者の2人だけの世界にすることである。そこで、うなぎの寝床上のテナントを利用して、セット椅子を横並びに配置し、1席1席の距離を取ることで、隣の席の気配を薄め、既存の柱を利用して各席の間に等ピッチで、擬似柱を設けることにより、隣り合う席の人が、ミラーに映り込むことを遮断する。また、合わせ鏡になることを避け、間口が狭いからこそ成り立つミラー越しに美容師以外の人が見えることがないように計画した。

建築家によるテキストより
Same Picture Companyによる、神奈川・横浜市の店舗「G8D STAND」。“内側からの美容と健康”をテーマとするジュース店で、ひと時の憩いの場を目指して筒状の白漆喰空間に無垢杉材を積上げたカウンターを設置、五感でリラックスできる空間をつくる
Same Picture Companyによる、神奈川・横浜市の店舗「G8D STAND」。“内側からの美容と健康”をテーマとするジュース店で、ひと時の憩いの場を目指して筒状の白漆喰空間に無垢杉材を積上げたカウンターを設置、五感でリラックスできる空間をつくる photo©青木勝洋
Same Picture Companyによる、神奈川・横浜市の店舗「G8D STAND」。“内側からの美容と健康”をテーマとするジュース店で、ひと時の憩いの場を目指して筒状の白漆喰空間に無垢杉材を積上げたカウンターを設置、五感でリラックスできる空間をつくる photo©青木勝洋
Same Picture Companyによる、神奈川・横浜市の店舗「G8D STAND」。“内側からの美容と健康”をテーマとするジュース店で、ひと時の憩いの場を目指して筒状の白漆喰空間に無垢杉材を積上げたカウンターを設置、五感でリラックスできる空間をつくる photo©青木勝洋

木平岳彦+近藤奈々子+高橋直彦 / Same Picture Companyが設計した、神奈川・横浜市の店舗「G8D STAND -JUICE & RELAX-」です。“内側からの美容と健康”をテーマとするジュース店で、ひと時の憩いの場を目指して筒状の白漆喰空間に無垢杉材を積上げたカウンターを設置、五感でリラックスできる空間をつくりました。店舗の公式サイトはこちら

「内側からの美容と健康」をテーマに、横浜中華街、山下公園近くの小さなビルにCBD storeを併設したジューススタンドがオープンしました。オーガニックなフルーツや野菜、CBDオイルを組み合わせたフレッシュジュース、生搾りのコールドプレスジュースはオーダーを受けてから作られます。

建築家によるテキストより

店内はコンパクトながらひと時を憩える日常使いのお店となるよう、奥に広がる筒のような白漆喰仕上げの空間に無垢の杉材を積上げたカウンターを置き、五感でリラックスできる空間としました。

建築家によるテキストより

今回のカウンターは重みや厚みを表現するために、敢えて小口を見せる「芋」の手法をデザインとして私達は吉村と木村に提案しました。木村曰く、この小口を見せる感覚を払拭することが難しかったそうですが、作品を作っていく中で新しい発見があり、多くのことを学び、気づかされたそうです。丸みの出し方は、社寺の柱を円柱にする加工と同じように、4角から8角、16角、32角、、、と、どんどん丸くしながらつくり上げました。仕上げのオイルステインは自然由来のものを使い、お施主様自らが心を込めて塗り込み完成させました。

建築家によるテキストより
三輪直樹 / FUDOによる、神奈川・鎌倉市の、設計者の自邸「Yamanone no ie」。地域特有の谷地形“谷戸”の台形旗竿地に計画、地形から削り出た様な在り方と山の連なりに寄り添う構成を志向し各要素を設計、内外が織り交ざる多様な居場所を持つ空間を作り出す
三輪直樹 / FUDOによる、神奈川・鎌倉市の、設計者の自邸「Yamanone no ie」。地域特有の谷地形“谷戸”の台形旗竿地に計画、地形から削り出た様な在り方と山の連なりに寄り添う構成を志向し各要素を設計、内外が織り交ざる多様な居場所を持つ空間を作り出す photo©笹の倉舎 笹倉洋平
三輪直樹 / FUDOによる、神奈川・鎌倉市の、設計者の自邸「Yamanone no ie」。地域特有の谷地形“谷戸”の台形旗竿地に計画、地形から削り出た様な在り方と山の連なりに寄り添う構成を志向し各要素を設計、内外が織り交ざる多様な居場所を持つ空間を作り出す photo©笹の倉舎 笹倉洋平
三輪直樹 / FUDOによる、神奈川・鎌倉市の、設計者の自邸「Yamanone no ie」。地域特有の谷地形“谷戸”の台形旗竿地に計画、地形から削り出た様な在り方と山の連なりに寄り添う構成を志向し各要素を設計、内外が織り交ざる多様な居場所を持つ空間を作り出す photo©笹の倉舎 笹倉洋平

三輪直樹 / FUDOが設計した、神奈川・鎌倉市の設計者の自邸「Yamanone no ie」です。地域特有の谷地形“谷戸”の台形旗竿地に計画、地形から削り出た様な在り方と山の連なりに寄り添う構成を志向し各要素を設計、内外が織り交ざる多様な居場所を持つ空間を作り出しています。

鎌倉の谷戸に建つ本物件。山の根に位置し、周囲を山に囲まれた敷地である。
急坂を登るとそこには10件もない集落のような様相。行き止まりが該当敷地にあたるが、近付けどもなかなかその姿は見えてこない。

建築家によるテキストより

敷地形状は台形の旗竿地であり、間口が狭く奥に広がった形をしている。特異な敷地条件から具に周辺を観察しつつコンテクストを読み取り、その地形から削り出したような家を建築した。とりわけ敷地の持つポテンシャルを最大限に引き出すことに力を割いた。

建築家によるテキストより

ピロティ、中庭、バルコニーと塊から削り出されたヴォイドが、空気や光、水の通り道となり、家に彩りを与えてくれる。その彩りを活かすためには谷戸としての山の連なりに寄り添うように空間構成をすることが必要だと感じた。そこで、ひとつながりでありながら離散的空間となるよう、空間構成や窓の配置を丁寧に行った。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス [期間:2022/3/14-3/20]
最も注目を集めたトピックス [期間:2022/3/14-3/20]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2022/3/14-3/20)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 鴻野吉宏 / futuretank architectsによる、愛媛・今治市の「大島の住宅」。移住した施主の為に瀬戸内海を臨む敷地に計画、環境との一体化を意識し水平垂直の開口を設け空間と眺望の関係を設計、人の動きや活動の変化に応じ風景を切り取り多様な関係性を生み出す
  2. 2025年大阪・関西万博会場内の、休憩所とトイレ等20施設の設計コンペが開催。平田晃久・藤本壮介・吉村靖孝が審査員を務める
  3. 2022年のプリツカー賞を、フランシス・ケレが受賞。アフリカのブルキナファソ出身で、故郷での学校建築や議会も手掛ける建築家。その代表作と業績を紹介
  4. 河津恭平による、兵庫・丹波市の住宅改修「実家」。設計者が生れた家を改修し引き継ぐ計画で、断熱で広い居間空間への変更を行い南北通風と天井開口で環境調整が可能なよう考慮、柱に極力触れない事で既存間取りの面影を残し次なる改修にも繋げる
  5. 玉上貴人 / タカトタマガミデザインによる、静岡・焼津市の住宅「T-HOUSE」。交差点に面し周囲が建て込む敷地に平屋建てとの要望で、隣地の視線を考慮し建物を奥に配置した上で平面角を隅切りしプライバシーと広い庭を実現、屋根形状でも採光や気積を最適化すべく設計
  6. 真泉洋介 / プラスマイズミアーキテクトによる、東京・目黒区の「自由が丘の集合住宅」。敷地のある街の特徴を微地形に見出し参照する事を構想、共用部の階段が上下重なる事無く展開し坂の街並のように住戸が連続、床のレベル差が採光や空間の広がりを生む事も意図
  7. A.C.E. / 波多野崇による、京都・城陽市の「御旅所の家」。神社の祭礼時に使われる“御旅所”の隣接地に計画、施主の求める“普遍性”に応える為に地域の風景・素材・スケールを再解釈して設計に反映、街の在り方を引継ぐ事で要望の具現化を目指す
  8. フランク・ゲーリーが自身の建築に対する批判に中指を立てて反論
  9. 湯谷紘介 / 湯谷建築設計による、三重・度会郡の「玉城の家2」。風雨が特徴で仏壇設置や葬祭時の集合への対応の要望に、雨仕舞を考慮する地域建築文化を引継ぐ大屋根の外観を計画、内部では開口・天井・円弧壁の操作により公私が段階的に変わる大空間をつくる
  10. カンミレと橋本圭央と白石圭による、東京・足立区の住宅改修「西新井のいえ」。設計者の両親の終の住処として計画、旧居での生活を観察する過程で庭の役割を認識し“時間地理学”を援用して計画に反映、お互いの領域が緩やかに繋がる“時間―空間としての庭”を再構成
  11. 三菱地所設計による学生コンペ「+ミライプロジェクト」の最終審査結果を発表。受賞者の提案書と審査講評も掲載
  12. スイスを拠点とする建築設計事務所 E2Aの展覧会「スイス建築の方法論」の会場写真
  13. カンミレと宮下巧大による、福岡市の​「ゼロマチクリニック天神」。駅直結施設内の狭小区画でアプリ連携によるミニマム医療施設を目指し計画、デジタル技術で同時滞在人数の制御と受付プロセスの省略を実現、限られた面積内にゆとりある空間を生み出す
  14. 黒川智之建築設計事務所による、神奈川・横浜市の「三ツ池の蔵」。小高い丘上の周辺に恵まれた敷地に計画、家形の構えを四方に向けた建築を考案した上で樹木に対応した外形の変形や諸機能に応える為の量塊を欠き取りを実行、象徴性と環境調和の同居を目指す
  15. 佐々木達郎建築設計事務所による、 長野の宿泊施設「星野リゾート BEB5軽井沢」。自然豊かで四季折々の風景を楽しめる敷地で、建築の量塊を森林と一体化するよう抑え素材選択でも景観に配慮、中庭を囲む共用空間では宿泊者が其々の居場所を見つけ滞在を楽しめる機能を用意
  16. 島根・隠岐の島町の「西郷港周辺地区デザインコンペ」で、SUGAWARADAISUKE-上條・福島JVの提案が最優秀作品に。提案書と講評も公開
  17. Atelier Asami KazuhiroとnmstudioとStudio GROSSによる、東京・荒川区の、アート中心の複合施設「OGU MAG +」。店舗付共同住宅を地域住民との対話を通し活用を模索し改修、十字壁追加で間口を保ちつつ耐震補強と空間の緩やかな分節を実現、開かれた“まちの新たな居場所”を目指す
  18. チームラボアーキテクツによる、東京・江東区の店舗「Vegan Ramen UZU Tokyo」。“withコロナ社会”での飲食店舗の新しい在り方を模索し計画、キッチンを中心とし作品を配した屋内外の其々の空間で飲食が行えるよう設計、多様な人々が同じ空間に共存し楽しめる場所を目指す
  19. 長坂常 / スキーマ建築計画による、韓国・済州島の店舗「KOLON SPORT SOTSOT REBIRTH」。この地域で取り組む“見えない開発”の一環として計画、魅力的な“雑居ビル”を目指して既存の区画を整理し開口部も新設、内装では入居店舗の理念を引継ぎ“海洋ゴミ”を使用し什器を制作
  20. 中西昭太建築事務所による、石川の住宅「金沢の家」。雨が多い北陸で“帰りたくなる家”との要望に、北陸伝統建築を参照しつつ室内から光風音に触れ生活できる建築を目指し設計、図式でなく小さな思考を重ねた形態が季節毎の魅力を生む

【ap job更新】 設計した自社オフィスが国際的な建築賞も受賞する「R/URBAN DESIGN OFFICE」が、設計スタッフ(新卒既卒・経験者)とアルバイトを募集中
【ap job更新】 設計した自社オフィスが国際的な建築賞も受賞する「R/URBAN DESIGN OFFICE」が、設計スタッフ(新卒既卒・経験者)とアルバイトを募集中
【ap job更新】 設計した自社オフィスが国際的な建築賞も受賞する「R/URBAN DESIGN OFFICE」が、設計スタッフ(新卒既卒・経験者)とアルバイトを募集中『ラーバンデザインオフィス本社』写真:千葉顕弥

設計した自社オフィスが国際的な建築賞も受賞する「R/URBAN DESIGN OFFICE」の、設計スタッフ(新卒既卒・経験者)とアルバイト募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

R/URBAN DESIGN OFFICEでは、一緒にプロジェクトを進めるメンバーを募集しています 。

弊社は、東京大学大学院卒業後シーラカンス(CAt)から独立した雨宮知彦が設立した建築設計事務所です(経歴等はHP参照ください)。まだ小さい事務所ですが、一緒に事務所を成長させていける仲間を探しています!

以下のような特徴のある事務所です。興味を持った方はぜひご連絡ください。

【2項対立】
事務所名(rural/urban)の由来でもありますが、農村的/都市的、固着/流動、永遠性/永続性、フォーマル/インフォーマル、抽象/具象といった2項対立的な視座であえて環境をとらえつつ、そのあいだのトレード関係や境界面をデザインの主題としていきます。

【多用途】
1つの用途に限定せず、様々な用途の設計にチャレンジしています。これまで、個人住宅・集合住宅・店舗・オフィス・保育所・学校・美術館などの実績があります。現在は大型リゾートホテル・商業ビル・カフェ内装などのプロジェクトが進行中です。実務経験のある方、優遇します。

【グローバル】
日本国内だけでなく、中国やインドネシア、アルゼンチンなど海外のプロジェクトにも積極的に取り組んでいます。英語堪能な方、優遇します。

【世界一のオフィス】
国際建築賞FRAMEAWARDS2021「SMALL OFFICE OF THE YEAR」を受賞した事務所は、道路に面した1階の地域に開かれた場所です。内装は自社でリノベーションし、コロナに対応した風通しの良い快適な執務空間です。

【コラボレーション】
プロジェクトに応じて、ほかの建築家や他分野の専門家とチームを組むことが多いです。いろいろな価値観に触れ、刺激をもらえます。

【コンペ】
コンペやプロポーザル、アワードにも積極的にトライします。各種プロポーザルコンペや、SDレビュー・建築学会新人賞や海外の建築賞など、入選・受賞多数。

【アカデミック】
代表が大学で研究や非常勤講師をしている関係で、大学のプロジェクトとの協働を進めています。都市計画やまちづくりと繋がるプロジェクトが多いです。

【研究・勉強】
建築家同士で集まり、よりコンセプチュアルに都市を捉える勉強会を開催しています。近年は助成金を獲得し具体的なアウトプットにつなげようとしています。

【フレキシブル】
フルタイム勤務だけでなく、個人のスタイルに合った働き方を推奨します。代表も子育てに励んでいます。

アメリカ西海岸に掛かる、1937年竣工の橋“ゴールデン・ゲート・ブリッジ”の建設過程を解説するTEDの動画「不可能だったものを建てる」(日本語字幕付)

アメリカ西海岸に掛かる、1937年竣工の橋“ゴールデン・ゲート・ブリッジ”の建設過程を解説するTEDの動画「不可能だったものを建てる」です。日本語字幕付です。

カリフォルニアのゴールデン・ゲート・ブリッジを支える全長227メートルの高い2基の塔が組み立てられました。これらの塔の建設は、技術者のチャールズ・エリスとジョセフ・シュトラウスが直面していた数々の課題のひとつに過ぎませんでした。着工以前にも多くの人々がこのプロジェクトは不可能であると考えていたのです。それは、ゴールデンゲート海峡では強風が吹き荒れ、晴れることのない霧に覆われ、地震が発生しやすい場所だからでした。それでは、この象徴的な橋はどのようにして建てられたのでしょうか?アレックス・ジェンドラーが、この偉業について詳細に述べます。 講師 : アレックス・ジェンドラー、監督 : アントン・ボガティ

スイスを拠点とする建築設計事務所 E2Aの展覧会「スイス建築の方法論」の会場写真
スイスを拠点とする建築設計事務所 E2Aの展覧会「スイス建築の方法論」の会場写真 photo©ToLoLo studio
スイスを拠点とする建築設計事務所 E2Aの展覧会「スイス建築の方法論」の会場写真 photo©ToLoLo studio
スイスを拠点とする建築設計事務所 E2Aの展覧会「スイス建築の方法論」の会場写真 photo©ToLoLo studio

スイスを拠点とする建築設計事務所 E2Aの展覧会「スイス建築の方法論」の会場1(丸の内)会場写真です。東京都内の4カ所の会場で分散開催されます。会期は2022年3月18日~4月7日。入場料は無料です。福岡と京都への巡回展やオンライン講演会も企画されており、その情報はこちらに掲載されています。主催は日瑞建築文化協会です。

E2Aとは、実の兄弟であるピート・エッカートとヴィム・エッカートによって2001年に設立されたスイス、チューリヒを拠点とする建築設計事務所です。

彼らの仕事の舞台はヨーロッパ全域に及び、その内容も公共建築や文化的活動、企業との共同や商業活動、さらに住宅設計と多岐にわたります。2001年の設立以降、ピートとヴィムのエッカート兄弟が手がけた建物はこれまでに40件以上が実現されています。

初期の主要プロジェクトとしては、キルヒベルクのブロエルベルク住宅地(2003年)やマイレンのテラスハウス(2005年)など、チューリヒ周辺の住宅作品が挙げられます。事務所では設立以降常に国内外のコンペティションやスタディで成功を収めてきました。

近年では複数の公共プロジェクトが竣工しており、中でも最近の物としてはベルリンのtazNeubau(ターゲスツァイトゥング新聞社)編集本部が挙げられます。今後では、直近のコンペ優勝作であるブレーメン大学の講堂及び会議場が2027年に竣工予定です。

また、2022年にはチューリヒにおいて水上警察署とホーファッカー小中学校が完成します。

ピート・エッカートは1994年、ヴィム・エッカートは1995年にスイス連邦工科大学チューリヒ校を卒業後、1994年から97年にかけてロッテルダム、ロサンゼルス、ソウルにおいてオランダの建築設計事務所OMAと協働しました。兄弟はこれまで、ハンブルグ・ハーフェンシティ大学(HCU)、アカデミア・ディ・アーキテトゥーラ、メンドリーシオのスイス・イタリア大学(USI)、ドイツのドルトムント工科大学などの複数の学校や大学において教鞭をとっています。

リリーステキストより
MVRDVとグラス・アルキテクトスによる、マヨルカ島の複合施設「Project Gomila」。カンペール創業家の依頼で島の文化地域を活性化する計画で、賃貸住宅や商業空間が入る既存改修含む7棟を建設、新旧を混在させ歴史を継承しつつこの場所らしい色彩で個性を表現
MVRDVとグラス・アルキテクトスによる、マヨルカ島の複合施設「Project Gomila」。カンペール創業家の依頼で島の文化地域を活性化する計画で、賃貸住宅や商業空間が入る既存改修含む7棟を建設、新旧を混在させ歴史を継承しつつこの場所らしい色彩で個性を表現 image©MVRDV+GRAS
MVRDVとグラス・アルキテクトスによる、マヨルカ島の複合施設「Project Gomila」。カンペール創業家の依頼で島の文化地域を活性化する計画で、賃貸住宅や商業空間が入る既存改修含む7棟を建設、新旧を混在させ歴史を継承しつつこの場所らしい色彩で個性を表現 image©MVRDV+GRAS
MVRDVとグラス・アルキテクトスによる、マヨルカ島の複合施設「Project Gomila」。カンペール創業家の依頼で島の文化地域を活性化する計画で、賃貸住宅や商業空間が入る既存改修含む7棟を建設、新旧を混在させ歴史を継承しつつこの場所らしい色彩で個性を表現 image©MVRDV+GRAS

MVRDVグラス・アルキテクトスによる、スペイン・マヨルカ島の複合施設「Project Gomila」です。カンペール創業家の依頼で島の文化地域を活性化する計画で、賃貸住宅や商業空間が入る既存改修含む7棟を建設、新旧を混在させ歴史を継承しつつこの場所らしい色彩で個性を表現します。

こちらはリリーステキストの翻訳

カラフルで多様な複合施設のマスタープランが、マヨルカの文化的地区を蘇らせる

MVRDVとスペインの共同建築家グラス・アルキテクトスは、マヨルカ島パルマのエル・テレーノ地区を変革しています。この計画では、既存の4つの建物を改修し、新たに3つの建物を追加することで、エル・テレーノを活気に満ちた、緑豊かで持続可能な住宅地として再活性化させることを目指しています。それぞれの建物は、色や素材、屋根の形などから独自の個性を持ち、地中海のライフスタイルに調和する独特の空間を形成しています。

港に近いゴミラ広場を中心とするエル・テレーノは、パルマで最も歴史ある地区のひとつです。1990年代までは文化の中心地として、多くの有名な芸術家や作家が住み、ボヘミアンなナイトクラブではジミ・ヘンドリックス、レイ・チャールズ、トム・ジョーンズなどのミュージシャンによる有名な演奏が行われ、ナイトライフでも知られていたのです。しかし、近年は長い間放置され、衰退の一途をたどっていました。マヨルカの靴ブランド、カンペールのオーナーであるフルクサ・ファミリーは、広場の周辺にある一連の区画を購入し、MVRDVとGRASに、伝統と革新と創造性の融合というカンペールの哲学を反映したリニューアル計画の開発を依頼したのです。「プロジェクト・ゴミラ」と名付けられた設計は、多くのマヨルカの人々の記憶に残るこの地区の本質を取り戻すことを目的としています。

7棟の建物はそれぞれ異なる色と素材でできており、周辺地域で働く住民のために、さまざまなスタイルとサイズの60戸の賃貸住宅と、追加の商業スペースが追加されています。地中海の太陽に照らされた鮮やかな色彩は、この地域の活気と若々しさを表現しています。レストランやバーなどの施設は公共のものであり、プールなどの施設は計画内のすべての建物の居住者が利用できるようになっています。

プロジェクト・ゴミラのうち5棟は、すでに建設中です。最も大きな建物は、建築家ペレ・ニコラウが1979年に設計した「ゴミラ・センター」を改修したもので、アンサンブルの中心的存在となっています。また、第1期には、のこぎり歯の屋根を持つ青い長屋「ラス・ファブリ・カサス」、赤いタウンハウス「ラス・カシタス」、土でできたサステイナブルなアパート、そしてゴミラ広場に隣接し、既存の建物を改造した緑の建物「ラ・プラザ」が含まれます。黄色い「カサ・バージニア」と、ゴミラセンターの隣にある小さな建物は、いずれも近隣の既存建物を改築したものです。

MVRDVの設立パートナーであるヤコブ・ファン・ライスは言います。
「新しい建物と再利用された建物を混在させることで、輝かしい過去とのつながりを維持しながら、この地域を活性化します」「ゴミラ・センターの改修は、循環の原則に沿って建物を再利用することで、環境的に持続可能であるだけでなく、この地域の歴史を思い起こさせるものでもあります」

MVRDVの設立パートナーであるヴィニー・マースはこう付け加えます。
「私たちは、すべての人がくつろげるような、社会的で人間的な地域を作りたかったのです」「テラコッタやアースカラーから鮮やかなブルーやレッドまで、太陽の光が降り注ぐマヨルカ島にふさわしいカラーパレットを採用しました。屋根は、階段状、傾斜状、ギザギザの切妻など、さまざまな形にカットされているため、多様で、かつ認識しやすい地区を作り出しています」

玉上貴人 / タカトタマガミデザインによる、兵庫の、物流施設内の休憩ラウンジ及び託児所「ESR尼崎DC KLÜBB エリア」。テナント誘致や人材確保に加え企業理念の観点から作られ、様々な居心地の場を提供する“円弧状の垂れ壁”で構成した休憩ラウンジ、子供の遊びを喚起する“まだら模様の床”を持つ託児所を設計
玉上貴人 / タカトタマガミデザインによる、兵庫の、物流施設内の休憩ラウンジ及び託児所「ESR尼崎DC KLÜBB エリア」。テナント誘致や人材確保に加え企業理念の観点から作られ、様々な居心地の場を提供する“円弧状の垂れ壁”で構成した休憩ラウンジ、子供の遊びを喚起する“まだら模様の床”を持つ託児所を設計6階休憩ラウンジ photo©吉村昌也
玉上貴人 / タカトタマガミデザインによる、兵庫の、物流施設内の休憩ラウンジ及び託児所「ESR尼崎DC KLÜBB エリア」。テナント誘致や人材確保に加え企業理念の観点から作られ、様々な居心地の場を提供する“円弧状の垂れ壁”で構成した休憩ラウンジ、子供の遊びを喚起する“まだら模様の床”を持つ託児所を設計6階休憩ラウンジ photo©吉村昌也
玉上貴人 / タカトタマガミデザインによる、兵庫の、物流施設内の休憩ラウンジ及び託児所「ESR尼崎DC KLÜBB エリア」。テナント誘致や人材確保に加え企業理念の観点から作られ、様々な居心地の場を提供する“円弧状の垂れ壁”で構成した休憩ラウンジ、子供の遊びを喚起する“まだら模様の床”を持つ託児所を設計1階託児所 photo©吉村昌也
玉上貴人 / タカトタマガミデザインによる、兵庫の、物流施設内の休憩ラウンジ及び託児所「ESR尼崎DC KLÜBB エリア」。テナント誘致や人材確保に加え企業理念の観点から作られ、様々な居心地の場を提供する“円弧状の垂れ壁”で構成した休憩ラウンジ、子供の遊びを喚起する“まだら模様の床”を持つ託児所を設計1階託児所 photo©吉村昌也

玉上貴人 / タカトタマガミデザインが設計した、兵庫・尼崎市の、物流施設内の休憩ラウンジ及び託児所「ESR尼崎DC KLÜBB エリア」です。本体の設計は大成建設が手掛けています。テナント誘致や人材確保に加え企業理念の観点から作られ、様々な居心地の場を提供する“円弧状の垂れ壁”で構成した休憩ラウンジ、子供の遊びを喚起する“まだら模様の床”を持つ託児所を設計しました。

アジア太平洋地域最大の延床面積を誇るマルチテナント型物流施設内の休憩ラウンジ及び託児所である。

テナント誘致、人材確保の目的だけでなく需要拡大著しい物流業界において「HUMAN CENTRIC DESIGN.(人を中心に考えたデザイン)」のブランディングのもと設けられたものであり、本施設で働く人は誰でも利用できる。

建築家によるテキストより

6階休憩ラウンジ
間口11m奥行55mに及ぶ大空間をヒューマンスケールに落とし込む為、円弧状の垂れ壁を挿入することで特性の異なる空間に仕切ることにした。垂れ壁に囲われた空間を「広場」、それ以外の余白空間を「路地」に見立て、それぞれに異なる天井高と仕上げを与えた。

円弧状の垂れ壁が織りなす「そり」と「むくり」は魚眼レンズを覗いたときのような非日常性を演出し、歪んだパースによって利用者を奥へと誘導する効果を生むと考えた。垂れ壁は下端を斜めに切り落としたようなかたちとすることで波型の様々な高低差をもった目隠しとして機能させた。これは利用者に様々な居心地の場を提供するだけでなく窓外の六甲山の稜線と呼応し、風景を印象的に見せる役割も担っている。

建築家によるテキストより

1階託児所
間口いっぱいに子供達の目線にあわせ低く抑えた地窓を設置し、まだら模様の床を屋内から屋外園庭へと連続させた。
抽象的なまだら模様は空間的な広がりを生み出すだけでなく、子供達の衝動を促す仕掛けになっている。

島々を渡るようにジャンプするかもしれないし、模様に沿って走りだすかもしれない。模様が何であるか子供たちは様々に捉え、自ずと様々な遊び方を見つけるであろう。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 建材の開発やリノベーション等を手がける「株式会社TOOLBOX」が、“設計施工”と“空間デザイン”に関わる其々のスタッフを募集中
【ap job更新】 建材の開発やリノベーション等を手がける「株式会社TOOLBOX」が、“設計施工”と“空間デザイン”に関わる其々のスタッフを募集中
【ap job更新】 建材の開発やリノベーション等を手がける「株式会社TOOLBOX」が、“設計施工”と“空間デザイン”に関わる其々のスタッフを募集中

建材の開発やリノベーション等を手がける「株式会社TOOLBOX」の、“設計施工”と“空間デザイン”に関わる其々のスタッフ募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

ユーザーニーズを空間に落とし込み、日本の住空間デザインのボトムアップを行うための、設計施工スタッフと空間デザインスタッフの2つの職種で募集します。

ユーザーと対峙し個別の要望から、新しい一般解へと昇華させて、仕組み化する。サイトを通じて広く発信さていくアイデアやデザインを生み出す仕事です。

既卒の経験者に加え、新卒の募集も行います。
 
 
事業の背景
toolboxが生まれた背景には「東京R不動産」というウェブサイトがあります。

2000年代半ば、「東京R不動産」は画一的な不動産業界に一石を投じ、同時に「リノベーション」という概念を一般に広めました。リノベーションが身近なものになるにつれ、住まい手から自らの住空間をつくりたいというニーズが現れてきました。

そこで、toolboxは「日本の住空間に楽しさと豊かさをもたらす」というミッションを掲げ、ユーザー主導で空間を作るための仕組みとして、職人サービスや内装材の販売を開始しました。狭義なDIYを広めることが目的なのではなく、日本の住宅供給のメインストリームが画一的であることに課題意識をもち、個人の趣味性が発揮される空間供給の実現を目的にしています。

 
空間事業とストア事業
toolboxの主な事業は、空間のプロトタイプをデザインし施工を行う「空間事業」と、プロダクト開発・販売を行う「ストア事業」の2つです。

ストア事業の取扱商品数は2,000点を超え、オリジナルで開発した商品も4割を超えました。
一般の方の目線に立った購入体験をデザインしてきた結果、家づくりの主役となった住まい手が口コミや事例写真でtoolboxを広めてくれる良い循環が生まれ、最近では設計事務所や工務店からの支持も増えてきました。いま、私たちは大きな事業の広がりを感じています。

一方で、個人邸の依頼や不動産物件のバリューアップ提案、なかにはハウスメーカーの住宅商品企画の依頼なども増えてきました。TOOLBOXでは材料や部品のダイレクト流通だけでなく、空間事業としてマーケットに影響をもたらすようなデザイン発信を行いつつ、それらを職人サービスや施工サービスといった、ユーザーが手に取りやすい形にメニュー化するという2つの要素を動かしていきます。

【ap job更新】 伝統工芸を取り入れ、選ぶのではなく造る建築を目指す「株式会社 シオ建築設計事務所」が、設計スタッフ(経験者・新卒既卒)を募集中
【ap job更新】 伝統工芸を取り入れ、選ぶのではなく造る建築を目指す「株式会社 シオ建築設計事務所」が、設計スタッフ(経験者・新卒既卒)を募集中
【ap job更新】 伝統工芸を取り入れ、選ぶのではなく造る建築を目指す「株式会社 シオ建築設計事務所」が、設計スタッフ(経験者・新卒既卒)を募集中7 Gates Lounge

伝統工芸を取り入れ、選ぶのではなく造る建築を目指す「株式会社 シオ建築設計事務所」の、設計スタッフ(経験者・新卒既卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

シオ建築設計事務所は、NAP建築設計事務所から独立した子浦が主催する設計事務所です。

現在弊社ではオフィス、保育施設、美術館の会場構成、ワークスペース、まちづくりなどのプロジェクトが進行中です。弊社は建築の設計監理のみならず、コンサルティング業務からデザイン監修、インテリア・オリジナル家具デザイン、オリジナル素材開発まで、空間設計に関わり設計活動を行っております。これまでの竣工事例としては、住宅、集合住宅、飲食店、店舗、オフィス、物流倉庫の休憩ラウンジと様々な物件を手掛けております。

弊社では
・日本の歴史をリスペクトし、日本各地に伝わる伝統工芸を建築に取り入れ、現代人の生活に寄添い愛情と誇りの持てる建築
・弊社では日本の歴史をリスペクトし、日本各地に伝わる伝統工芸を建築に取り入れ、現代人の生活に寄添い愛情と誇りの持てる建築
・ものの持っている力を大切にし、選ぶのではなく、造る建築
を信条に設計活動をしております。

そのうえで日常生活の解像度をあげ、人間らしく豊かで幸せな暮らしができ、それを設計活動に還元できるようにするためにはどうすればよいのかと考えています。

このたび業務拡大のため、新規設計スタッフを募集します。弊社の成長と共に長く勤めたい方、これまで培った自身の能力を十分に発揮したい方、独立志望の方など、設計活動に意欲のある方のご応募お待ちしております。

Subscribe and Follow

公式アカウントをフォローして、
見逃せない建築情報を受け取ろう。

「建築と社会の関係を視覚化する」メディア、アーキテクチャーフォトの公式アカウントです。
様々な切り口による複眼的視点で建築に関する情報を最速でお届けします。

  • 情報募集建築・デザイン・アートの情報を随時募集しています。
  • メールマガジン メールマガジンで最新の情報を配信しています。