



MVRDVとバランス・アルキテットゥラによる、イタリアの、トリノ市立近現代美術館の改修です。
近代建築を復元しつつ現代的に刷新する計画です。建築家は、間仕切りの撤去等で可変的な展示空間を作ると共に、地下にコレクションを鑑賞できる“オープン収蔵”の空間も構築しました。また、地上階を横断可能な公共広場として周辺施設とも繋ぎます。2027年後半の着工を予定しています。
こちらはリリーステキストです(翻訳:アーキテクチャーフォト / 原文は末尾に掲載)
MVRDVが、オープン収蔵と柔軟に変更可能な展示システムを備えたトリノ市立近現代美術館の改修設計競技で勝利
トリノ市立近現代美術館(GAM Torino)の改修計画が、本日、一般向けイベントおよび展覧会において全面的に公開されました。2025年12月に公募型設計競技で選定されたMVRDVとバランス・アルキテットゥラ(Balance Architettura)による設計案は、1959年竣工当時の建物の特質を復元するとともに、21世紀の美術館を特徴づける要素を取り入れて建物を刷新することを目指しています。これにより、美術館をより開かれたものとし、一般公開される収蔵スペース、高い柔軟性を備えた展示システム、市民の積極的な参加を念頭に構想された空間を備えます。
現在のGAM Torinoの建物は、建築家カルロ・バッシ(Carlo Bassi)とゴッフレード・ボスケッティ(Goffredo Boschetti)の設計により、1959年に竣工しました。当初から、この卓越した建物は近代的な思想の優れた実例でした。主棟は街区内に斜めに配置され、トリノの直交する街路網から脱却することで、一日を通して均一な採光を確保しています。一方、内部はフリープランに基づいて設計され、展示構成の柔軟性を可能にしていました。しかし、年月を経るにつれて、本来の設計の明快さは失われてきました。それは、新たな安全要件や美術館基準に対応するための改変が、建物、来館者、そして都市との関係性を変えてしまったためです。現在では、美術館の庭園はフェンスで囲われ、竹が生い茂っています。トップライトは人工照明を優先するために閉鎖され、複数の非常階段が建物の外部に設置され、内部の間仕切りが増設されたことで、かつて開放的だった空間はより細分化されてしまいました。
MVRDVとバランスによる設計は、これらの変更の多くを元に戻し、バッシとボスケッティの当初の構想を尊重しています。この提案では、トップライトを再び開放するとともに、建物全体に設けられた内部の間仕切りのほぼすべてを撤去し、もう一度ギャラリーに明るく広々とした空間を取り戻します。建物外部の非常階段は撤去され、その代わりに建物内部に新たな避難階段が設けられます。この避難階段は、平面図において建物の当初の階段と対を成すようになっています。現在オープンプランとなったギャラリーでは、建物の構造柱の間にレールのグリッドが架け渡され、展示壁、間仕切りカーテン、その他の展示モジュールを上部から吊り下げられるようになっています。これにより、美術館スタッフには、必要に応じてギャラリーのレイアウトを形成および再構成するためのシンプルなシステムが提供されます。
美術館における最も重要な更新は、地上階およびその地下で行われます。地下階は、オープン収蔵の手法を採り入れた空間へと転換され、美術館の舞台裏となる運営の様子を一般の人々が垣間見ることができるほか、コレクション全体を鑑賞できるようになります。この新たな博物館学的アプローチにより、GAM Torinoは世界の美術館の最前線へと返り咲きます。これにより、近年、大規模なオープン収蔵の実践を先導してきたロッテルダムのデポ・ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン(Depot Boijmans Van Beuningen、MVRDV設計)や、ロンドンのV&Aイースト・ストアハウス(V&A East Storehouse)などの施設に加わります。







