kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 俯瞰、左:母屋、右:倉庫 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 外観、母屋、敷地内の南東側より見る。 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 母屋、2階、子世帯、ユーティリティ photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 母屋、2階、子世帯、左:ダイニング、右:キッチン photo©千葉正人
小林和史+西山依里 / kurosawa kawara-ten が設計した、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」です。
プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅の計画です。建築家は、道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案しました。また、カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能します。
こだわりをもった養蜂をし、クリエイティブにみえるご夫婦からの依頼に、初めは大家族で家族団らんの交流スペース、眺望を活かし開放的でオープンな地続きの2世帯住宅を思い描いたが、打合せを重ねていくうちに、プライベートではできるだけセキュアでこもれる環境を求めていることが分かってきた。
一方の親世帯もまた、昔から家で家族が集まって過ごす時間は少なかったようで、共有スペースよりも寝室や書斎などのプライベートスペースや水回りの充実に重点が置かれ、仲は良いが相互に距離感を保ちたい2世帯の関係性が徐々に明らかになった。
アンビバレントな二面性をもった家族、クールな外見とセキュアな巣、親世帯と子世帯、住まいと倉庫、そして内部と外部との関係を調停する住宅として、対比的に並置する空間構成をもつ形式が少しずつ導かれた。
住宅は1階を親世帯、2階を子世帯の住居とし、南側に寄せて大きくカーテンウォールを設けた外光を取り入れる水廻りスペースと、北側に開けた眺望を取り入れつつ開口を絞った居住スペースで構成される。
普通であれば北側に寄せて配置される浴室や洗面、トイレなどの水廻りを南側に配置することで、外光に満ちた明るく気持ちよい水廻り空間を作りつつ、この敷地唯一のアプローチとなる南側道路からの視線(とはいっても、集落の最奥に位置し、この家を尋ねる人か田んぼの面倒をみる農家くらいしか人の出入りはないのだが)を遮り、セキュアな居住スペースとの間の、そして上下階で明確に切り分けた2世帯相互の緩衝空間となることを意図した。
対比的な構成は、ディテールにも反映されている。水廻りスペースは造作のスチール方立と単柱によるカーテンウォールで大開口を実現。
薄く見せる軒先や、スチール造作の階段など全体に線の細い意匠の空間となっていて、グレーを基調とした素材選択でクールな印象の建物の顔となる設えとした。
一方の居住スペースは、内外全てを杉羽目板でくるみ、木の塊に開口を穿つマッスで彫りの深い意匠とした。
外部に面した壁には、外張り断熱工法独特の大きな壁厚から生まれる奥行きのある開口と、本来はデットスペースとなる壁内空間を活用した収納やデスクスペースを設えることで、空間を有効に活用しつつ、外部環境からより距離をとることによるセキュアな居住空間を実現している。
素材の選択にあたっては、地元の杉材を製材した羽目板を内外の仕上材として活用し、まさに養蜂箱に暮らすような住居が実現した。
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kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 鳥瞰、北側より見下ろす。 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 鳥瞰、南西側より見下ろす。 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 俯瞰、北側より見下ろす。 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 俯瞰、左:母屋、右:倉庫 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 外観、南側の道路より見る。 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 外観、母屋、南側の道路より見る。 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 外観、母屋、敷地内の南東側より見る。 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 外観、母屋、東側より見る。 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 外観、母屋、敷地内の東側から玄関側を見る。 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 母屋、1階、玄関から廊下を見る。 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 母屋、1階、玄関から吹抜を見上げる。 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 母屋、1階、親世帯、左:キッチン、右:ダイニング photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 母屋、1階、親世帯、和室からダイニングを見る。 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 母屋、1階、親世帯、ダイニングからキッチンを見る。 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 母屋、1階、親世帯、書斎 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 母屋、1階、親世帯、洗面脱衣室 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 母屋、1階から2階への階段 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 母屋、1階から2階への階段、開口部越しに外部を見る。 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 母屋、2階、子世帯、廊下から玄関の吹抜側を見る。 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 母屋、2階、子世帯、キッチンからダイニングを見る。 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 母屋、2階、子世帯、左:ダイニング、右:キッチン photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 母屋、2階、子世帯、ダイニングから開口部越しに廊下側を見る。 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 母屋、2階、子世帯、主寝室、作業机 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 母屋、2階、子世帯、ユーティリティ photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 母屋、2階、子世帯、洗面所 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 母屋、2階、子世帯、子供部屋 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 外観、倉庫、敷地内の南東側より見る。 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 外観、倉庫、敷地内の西側より見る。 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 外観、倉庫、敷地内の西側より見る。(建具を開けた状態) photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 倉庫、内部 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 倉庫、内部 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 外観、左:母屋、右:倉庫 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 外観、母屋、敷地内の南東側より見る。夜景 photo©千葉正人
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 平面図 image©kurosawa kawara-ten
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 母屋、1階平面図 image©kurosawa kawara-ten
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 母屋、2階平面図 image©kurosawa kawara-ten
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 母屋、立面図 image©kurosawa kawara-ten
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 倉庫、平面図 image©kurosawa kawara-ten
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 倉庫、立面図 image©kurosawa kawara-ten
kurosawa kawara-tenによる、千葉・大多喜町の「SさんAさんのための家」。プライベートを大切にする家族の為の二世帯住宅。道のある南側に水廻りを配して視線を遮り、北側に“木の塊”の様な居住空間を配置する構成を考案。カーテンウォールは採光に加えて世帯間の緩衝地帯としても機能 倉庫、断面図 image©kurosawa kawara-ten
以下、建築家によるテキストです。
千葉県大多喜町にて養蜂を営む夫婦と子供3人、そしてご両親2人の2世帯7人家族のための住宅である。
元々2世帯で暮らしていた自宅がある敷地での建替えを検討していたが、土砂災害警戒区域に指定されたことで擁壁の設置等に多くの費用がかかることが分かり、住み慣れた自宅近隣の土地を購入し新築することとなった。
こだわりをもった養蜂をし、クリエイティブにみえるご夫婦からの依頼に、初めは大家族で家族団らんの交流スペース、眺望を活かし開放的でオープンな地続きの2世帯住宅を思い描いたが、打合せを重ねていくうちに、プライベートではできるだけセキュアでこもれる環境を求めていることが分かってきた。
一方の親世帯もまた、昔から家で家族が集まって過ごす時間は少なかったようで、共有スペースよりも寝室や書斎などのプライベートスペースや水回りの充実に重点が置かれ、仲は良いが相互に距離感を保ちたい2世帯の関係性が徐々に明らかになった。
アンビバレントな二面性をもった家族、クールな外見とセキュアな巣、親世帯と子世帯、住まいと倉庫、そして内部と外部との関係を調停する住宅として、対比的に並置する空間構成をもつ形式が少しずつ導かれた。
住宅は1階を親世帯、2階を子世帯の住居とし、南側に寄せて大きくカーテンウォールを設けた外光を取り入れる水廻りスペースと、北側に開けた眺望を取り入れつつ開口を絞った居住スペースで構成される。
普通であれば北側に寄せて配置される浴室や洗面、トイレなどの水廻りを南側に配置することで、外光に満ちた明るく気持ちよい水廻り空間を作りつつ、この敷地唯一のアプローチとなる南側道路からの視線(とはいっても、集落の最奥に位置し、この家を尋ねる人か田んぼの面倒をみる農家くらいしか人の出入りはないのだが)を遮り、セキュアな居住スペースとの間の、そして上下階で明確に切り分けた2世帯相互の緩衝空間となることを意図した。
対比的な構成は、ディテールにも反映されている。水廻りスペースは造作のスチール方立と単柱によるカーテンウォールで大開口を実現。
薄く見せる軒先や、スチール造作の階段など全体に線の細い意匠の空間となっていて、グレーを基調とした素材選択でクールな印象の建物の顔となる設えとした。
一方の居住スペースは、内外全てを杉羽目板でくるみ、木の塊に開口を穿つマッスで彫りの深い意匠とした。
外部に面した壁には、外張り断熱工法独特の大きな壁厚から生まれる奥行きのある開口と、本来はデットスペースとなる壁内空間を活用した収納やデスクスペースを設えることで、空間を有効に活用しつつ、外部環境からより距離をとることによるセキュアな居住空間を実現している。
素材の選択にあたっては、地元の杉材を製材した羽目板を内外の仕上材として活用し、まさに養蜂箱に暮らすような住居が実現した。
新居と共にご依頼をいただいた倉庫にまで対比的構成は徹底され、似たもの同士の新居と倉庫の並置関係が結果的に農村らしい集落的な佇まいを獲得することになった。南側アプローチから眺める家の姿は、千葉の山奥には似つかない姿で、田舎でありながらクリエイティブな養蜂をするアンビバレントな家族の姿が暗に表現されている。
家族それぞれの個性、田舎に暮らしながらクリエイティブに働くということ、田舎だから、2世帯住宅だから、そんな当たり前を疑い、家族それぞれの二面性をありのままに受け止めることで、ここにしかない2つの家族のための巣が実現できたのではないだろうか。
■建築概要
題名:SさんAさんのための家
所在地:千葉県夷隅郡大多喜町
主用途:住宅
設計:kurosawa kawara-ten 担当/小林和史、西山依里
施工:kurosawa kawara-ten
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母家
構造:木造
階数:地上2階
敷地面積:464.93㎡
建築面積:83.35㎡
延床面積:156.23㎡
設計:2022年2月~2023年8月
工事:2023年8月~2024年4月
竣工:2024年4月
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倉庫
構造:木造
階数:地上1階
敷地面積:464.93㎡
建築面積:47.20㎡
延床面積:47.20㎡
設計:2023年12月~2024年2月
工事:2024年12月~2025年3月
竣工:2025年3月
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写真:千葉正人