〝建築と社会の関係を視覚化する〟メディア。

最新記事

【ap編集長の建築探索】vol.014 ウルトラスタジオ「上原坂道のマンション」
【ap編集長の建築探索】vol.014 ウルトラスタジオ「上原坂道のマンション」外観、北側の交差点から見る。 photo©rem goto

「ap編集長の建築探索」は、23年の歴史ある建築ウェブメディア「アーキテクチャーフォト」の編集長である後藤連平が、訪問した建築を紹介する連載シリーズです。論考のようなかっちりとした形式ではなく、現地で感じた雰囲気や空気感が伝わるような“ライブ感”のある文体で綴ります。読者の皆様も自身が建築を体験するように読んでいただければ幸いです。


ウルトラスタジオ「上原坂道のマンション」

TEXT:後藤連平

 
ウルトラスタジオによる都内の集合住宅を拝見した。

都内の集合住宅は様々なものを拝見しているけど、内外ともに建築的にやりきった、、、!という感覚が現地にいた誰もに伝わっていることが分かる力作で、(現時点での)彼らの代表作と言える建築で、圧倒された、、、、!

集合住宅には、コーポラティブや分譲など様々な形態があるけれどもこれは賃貸集合住宅。

図面を見ても現地を体験しても、最初に意識させられるのは、住戸内に高低差があること。その段差を上手く使ったプランニングが、暮らしの可能性を広げることが予想できるつくりだった。

この各階のスラブに高低差のある計画は、お施主さんの駐車場を組み込みたいという要望と高さの制限の中で生まれたのだそう。4層が重なる部分と、気積の大きさを優先した三層で構成した部分が組み合わさっている。

要望を起点とした条件をまるで意図的にそうしたかのような手つきで計画がなされていて、その設計の手腕に唸らされる。

一番印象的だったのは、ウルトラの代表3人や、現地で会った様々な建築家とも立ち話をしていたのだけれど、この建築を体験して発する感想のその視点や切り口が、本当に皆違うということ。

【ap job 更新】 建築設計事務所バケラッタが、設計スタッフ(2026年新卒・既卒・経験者)を募集中
【ap job 更新】 建築設計事務所バケラッタが、設計スタッフ(2026年新卒・既卒・経験者)を募集中
【ap job 更新】 建築設計事務所バケラッタが、設計スタッフ(2026年新卒・既卒・経験者)を募集中

建築設計事務所バケラッタの、設計スタッフ(2026年新卒・既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

建築設計事務所バケラッタは住宅に力を入れている設計事務所です。数多くのハイレベルな住宅を設計しているので住宅の設計をやりたい方は是非来て下さい。

鎌松亮 / note architectsによる、東京・江東区の「梁下の改修」。巨大な“十字梁”のある住戸での計画。“ひとつ梁の下”で家族が共に暮らす風景を求め、間仕切りと仕上げを梁下に止めて“梁の全体性”を保つ空間を考案。其々の部屋は壁仕上げに変化をつけて“場の性格”を分ける
鎌松亮 / note architectsによる、東京・江東区の「梁下の改修」。巨大な“十字梁”のある住戸での計画。“ひとつ梁の下”で家族が共に暮らす風景を求め、間仕切りと仕上げを梁下に止めて“梁の全体性”を保つ空間を考案。其々の部屋は壁仕上げに変化をつけて“場の性格”を分ける廊下からリビングダイニング側を見る。 photo©長谷川健太
鎌松亮 / note architectsによる、東京・江東区の「梁下の改修」。巨大な“十字梁”のある住戸での計画。“ひとつ梁の下”で家族が共に暮らす風景を求め、間仕切りと仕上げを梁下に止めて“梁の全体性”を保つ空間を考案。其々の部屋は壁仕上げに変化をつけて“場の性格”を分けるリビングダイニングからキッチンを見る。 photo©長谷川健太
鎌松亮 / note architectsによる、東京・江東区の「梁下の改修」。巨大な“十字梁”のある住戸での計画。“ひとつ梁の下”で家族が共に暮らす風景を求め、間仕切りと仕上げを梁下に止めて“梁の全体性”を保つ空間を考案。其々の部屋は壁仕上げに変化をつけて“場の性格”を分けるリビングダイニングから主寝室側を見る。(建具を移動した状態) photo©長谷川健太

鎌松亮 / note architectsが設計した、東京・江東区の「梁下の改修」です。
巨大な“十字梁”のある住戸での計画です。建築家は、“ひとつ梁の下”で家族が共に暮らす風景を求め、間仕切りと仕上げを梁下に止めて“梁の全体性”を保つ空間を考案しました。また、其々の部屋は壁仕上げに変化をつけて“場の性格”を分けています。

都内にある築45年のヴィンテージマンションの改修。

住戸には巨大な十字の梁が横断しており、間取りを規制しつつも、上から覆うような包容力のある、極めて魅力的な地形であると感じた。
しかし、既存の住戸は、典型的なファミリータイプの個室群で完結した間取りのため、十字梁は断片的な様相をしており、地形の良さを活かしきれていなかった。
地形を活かし、ひとつ梁の下で家族が共に暮らす風景を思い描いた。

建築家によるテキストより

まず、梁の仕上げを剥がしてコンクリートを露出し、地形の姿を明らかにした。
間仕切りや仕上げは梁下にとどめ、梁の全体性を保っている。梁と壁の隙間から全体がつながり、室同士が影響しあう変化に富んだ住空間となった。

長手の梁下には鴨居を通し、ラタン貼りの襖、有孔ボード、ラワン壁、ラワン戸など、多様な素材で構成した。また、十字梁により生まれた4つの室の壁仕上げに変化をつけ、場の性格を分けている。

建築家によるテキストより

食事や就寝のためのキッチンやベッドボードは、梁から距離をとり、より身体に近いスケールにした。

既にある地形を読み取り、梁との親密な関係を築いた。梁に抱かれながら家族が共に生活していることを意識できる、この場所ならではの暮らしが実現できた。

建築家によるテキストより
佐野文彦 / Fumihiko Sano Studioによる、東京・港区の飲食店「Tremolare」。既存が“採石場”の様だった空間に計画。躯体の量塊の関係性や重量感を活かしつつ、自然素材のカウンターや什器で“素材感や軽さ”を導入して全体を構築。個室では弧状の天井と丸い壁面で中心性と一体感を生む
佐野文彦 / Fumihiko Sano Studioによる、東京・港区の飲食店「Tremolare」。既存が“採石場”の様だった空間に計画。躯体の量塊の関係性や重量感を活かしつつ、自然素材のカウンターや什器で“素材感や軽さ”を導入して全体を構築。個室では弧状の天井と丸い壁面で中心性と一体感を生む1階、エントランスから地下1階への階段 photo©adhoc 志摩大輔
佐野文彦 / Fumihiko Sano Studioによる、東京・港区の飲食店「Tremolare」。既存が“採石場”の様だった空間に計画。躯体の量塊の関係性や重量感を活かしつつ、自然素材のカウンターや什器で“素材感や軽さ”を導入して全体を構築。個室では弧状の天井と丸い壁面で中心性と一体感を生む地下1階、階段側からサブカウンターを見る。 photo©adhoc 志摩大輔
佐野文彦 / Fumihiko Sano Studioによる、東京・港区の飲食店「Tremolare」。既存が“採石場”の様だった空間に計画。躯体の量塊の関係性や重量感を活かしつつ、自然素材のカウンターや什器で“素材感や軽さ”を導入して全体を構築。個室では弧状の天井と丸い壁面で中心性と一体感を生む地下1階、サブカウンターから1階への階段とカウンター側を見る。 photo©adhoc 志摩大輔

佐野文彦 / Fumihiko Sano Studioが設計した、東京・港区の飲食店「Tremolare」です。
既存が“採石場”の様だった空間に計画されました。建築家は、躯体の量塊の関係性や重量感を活かしつつ、自然素材のカウンターや什器で“素材感や軽さ”を導入して全体を構築しました。また、個室では弧状の天井と丸い壁面で中心性と一体感を生みだします。店舗の場所はこちら(Google Map)。

ドアを開け地下に向かう階段を降りると、まるで採石場や洞窟のような空間が広がる。
この場所で最初に見えた躯体そのもののもつボリュームの関係性の面白さと重量感を失わないように形にしていった。

建築家によるテキストより

コンクリートや石や土などの重さを感じる素材でできた高い天井面や低く傾いて来る斜めの天井ボリューム、円柱、長方形、ノコギリ形など、様々な形のボリュームが地下を切り取り、ぶつかり、刺さりあってできた隙間に、アフリカンチークでできたカウンターや什器の持つ自然の素材感や軽さを織り交ぜて、一つの空間として構成している。

カウンター背面の壁はタイルをめくったことでできた表情をそのまま活かした。

建築家によるテキストより

店内に広がるオープンキッチンは、シェフたちの動きを間近で見ることができる。個室は弧を描いた高い天井と丸い壁面によって、空間に入った人々に中心性と包み込まれるような一体感を感じさせる。

ぶつかる塊の隙間に、厨房の活気を感じながら食事を楽しめる場が現れた。

建築家によるテキストより
五十嵐理人 / IGArchitectsによる、沖縄の住宅「重なりの間」。本島の“穏やかな集落”での計画。“気候と生活の間のフレーム”としての在り方も追及し、視覚的な開放とは異なる“開放性”を備えた空間を志向。重なりを生む“壁柱”と暮らしを守る“大屋根”からなる建築を考案
五十嵐理人 / IGArchitectsによる、沖縄の住宅「重なりの間」。本島の“穏やかな集落”での計画。“気候と生活の間のフレーム”としての在り方も追及し、視覚的な開放とは異なる“開放性”を備えた空間を志向。重なりを生む“壁柱”と暮らしを守る“大屋根”からなる建築を考案外観、敷地内の東側から見る。 photo©神宮巨樹
五十嵐理人 / IGArchitectsによる、沖縄の住宅「重なりの間」。本島の“穏やかな集落”での計画。“気候と生活の間のフレーム”としての在り方も追及し、視覚的な開放とは異なる“開放性”を備えた空間を志向。重なりを生む“壁柱”と暮らしを守る“大屋根”からなる建築を考案外観、敷地内の東側より見る。 photo©神宮巨樹
五十嵐理人 / IGArchitectsによる、沖縄の住宅「重なりの間」。本島の“穏やかな集落”での計画。“気候と生活の間のフレーム”としての在り方も追及し、視覚的な開放とは異なる“開放性”を備えた空間を志向。重なりを生む“壁柱”と暮らしを守る“大屋根”からなる建築を考案寝室からリビングダイニング越しに倉庫を見る。 photo©神宮巨樹
五十嵐理人 / IGArchitectsによる、沖縄の住宅「重なりの間」。本島の“穏やかな集落”での計画。“気候と生活の間のフレーム”としての在り方も追及し、視覚的な開放とは異なる“開放性”を備えた空間を志向。重なりを生む“壁柱”と暮らしを守る“大屋根”からなる建築を考案倉庫からリビングダイニングとキッチンを見る。 photo©神宮巨樹

五十嵐理人 / IGArchitectsが設計した、沖縄の住宅「重なりの間」です。
本島の“穏やかな集落”での計画です。建築家は、“気候と生活の間のフレーム”としての在り方も追及し、視覚的な開放とは異なる“開放性”を備えた空間を志向しました。そして、重なりを生む“壁柱”と暮らしを守る“大屋根”からなる建築を考案しました。

沖縄本島中部、うるまの穏やかな集落に計画された住宅である。
クライアントは子育てを終え、人生の次のステージに向けて、この土地で、より自分たちらしく生活できる環境を求めていた。

仕事や趣味など住宅に求められる要望は多岐にわたったが、それらを単純に機能や間取りとして整理するのではなく、強い日射、湿潤な空気、季節ごとに向きを変える風といった、この土地固有の環境条件にどのように応答するかを設計の起点とした。
個別の要求を満たす器をつくるのではなく、生活と環境を受け止め、更新し続けるためのフレームをつくることを目指した。

建築家によるテキストより

本計画で志向したのは、単純に外部へ開く「透明性」を獲得することではない。ガラスによって内外を連続させるような視覚的な開放とは異なるかたちで、建築に開放性を与えることを考えた。
その手がかりとしたのが、マグリットの「白紙委任状」に示される、見えていなくても向こう側が知覚される状態である。
画面に林立する木々は風景を遮断しているにもかかわらず、断片の重なりによって、その奥に広がる空間の存在が知覚される。ここでは、切断そのものが空間の連続性を生み出している。

建物は、RCの壁柱が林立する構成と、それらを覆う大きな屋根によって成り立っている。敷地の勾配に呼応して傾けられた大屋根は、直射日光を遮り、雨を受け止め、内部に安定した陰をつくり出す。沖縄の厳しい環境から生活を守るシェルターであると同時に、内外を緩やかにつなぐ雨端のような中間領域を生み出している。

内部空間では、林立する壁柱が空間を分割するのではなく、重ねるための要素として配置されている。壁柱は向こう側を知覚させる媒介として機能し、その重なりによって用途は明確に分節されることなく互いに滲み合う。こうしてワンルームの内部に多層的な空間が生まれ、視線や気配、光や風はその連なりを通して空間の奥へ、さらに建築の外側へと接続されていく。

建築家によるテキストより

重なりの間は、特定のクライアントのための住宅であると同時に、建築を気候と生活のあいだに立ち続けるフレームとして捉え直す試みである。
視覚的な透明性に依らず、空間を切断しながら接続することで獲得された開放性が、沖縄という土地の環境に身を委ねながら成熟していく。そしてクライアントの手を離れたとしても、別の住まい手や役割を受け入れ、この土地に建ち続ける——そんな大らかな建築を目指した。

建築家によるテキストより
隈研吾建築都市設計事務所・BDP・MICAによる、ロンドンの、ナショナル・ギャラリー新館設計コンペの勝利案。200年以上の歴史ある美術館を拡張する計画。都市の重要な二つの広場の間にある敷地において、両者を結びつける新たな屋外空間を備えた建築を提案
隈研吾建築都市設計事務所・BDP・MICAによる、ロンドンの、ナショナル・ギャラリー新館設計コンペの勝利案。200年以上の歴史ある美術館を拡張する計画。都市の重要な二つの広場の間にある敷地において、両者を結びつける新たな屋外空間を備えた建築を提案Artist's impression of the entrance. Credit: Kin Creatives

隈研吾建築都市設計事務所BDPMICAによる、ロンドンの、ナショナル・ギャラリー新館設計コンペの勝利案です。
200年以上の歴史ある美術館を拡張する計画です。建築家は、都市の重要な二つの広場の間にある敷地において、両者を結びつける新たな屋外空間を備えた建築を提案しました。


こちらはリリーステキストです(翻訳:アーキテクチャーフォト / 原文は末尾に掲載)

プロジェクト・ドマーニ建築コンペティションの受賞者が発表されました

隈研吾建築都市設計事務所は、BDPおよびMICAとともに、ナショナル・ギャラリーの新たな未来を設計します。

ナショナル・ギャラリーは、隈研吾建築都市設計事務所がBDPおよびMICAとともに、同美術館の7億5,000万ポンド規模のプロジェクト・ドマーニ*の一環である新館の設計を担うコンペティションで勝利したことを、喜んで発表いたします。

200年前の設立以来、ナショナル・ギャラリーにおける最大かつ最も重要な変革となるこのプロジェクト・ドマーニには、その歴史的コレクションを1900年以降にまで拡張する取り組みも含まれており、これにより同館は絵画のみを展示する世界で唯一の美術館となり、来館者は西洋美術における絵画の全歴史を通覧できるようになります。

ナショナル・ギャラリーは、拡張されたコレクションを収蔵するための新館に向けた国際建築コンペティションを、2025年9月に開始しました。65件の応募があり、その中から6組の建築家**が設計コンペティションに参加するための最終候補に選ばれました。

審査委員会***は、隈研吾建築都市設計事務所がBDPおよびMICAとともに提出した設計案を「模範的」であると認め、最高得点を与えました。

彼らは次のようにコメントしました。「この設計は革新的であると同時に美しく、国際的なギャラリー案件に求められる志と配慮を満たしています。それはセインズベリー館のギャラリーに敬意を払っており…また、公共空間および屋上庭園へのアプローチは、樹木や緑によって強調されたゆとりある存在感を生み出しています。レスター広場とのつながりを備えた外部空間の思慮深い設計は、開かれた来館者の歓迎を想起させ、これはポートランド石および段状のマッシングの採用によってさらに強調されており、それは周囲の街路への配慮を示すとともに、建物内に自然光を取り込むことを可能にしています」

新館の内部について、審査委員会は次のように述べました。「ギャラリーの様式は非常にシンプルでクリーンであり、ヴォールトやアーチを取り入れたメインフロアと、より幾何学的なデザインを持つ上階との対比があります。その結果、ギャラリーのメインフロアはセインズベリー館およびノース・ギャラリーと連続性を示していますが、上階は独自の様式を持ち、それが全体計画に多様性とデザインの変化をもたらしています」

社会的価値について「堅牢で測定可能な社会的価値の実現計画が定義されており…特注の気候・社会行動デザインフレームワークの導入によって強化されています。持続可能性へのアプローチも定義されており、これと並行して、プロジェクトのライフサイクル全体にわたって社会的価値の原則を検討し適用するための明確な戦略も定義されています」

結論として「これは模範的な提案であり、本プロジェクトにおける社会的価値の重要性を強く理解していること、ならびに社会的価値を既存のナショナル・ギャラリーの取り組みおよび将来の計画にどのように統合し得るかを示しています」

辻琢磨による連載エッセイ “‘自邸’を動かす” 第2回「外構と玄関周りの改修 / 庭のように家が動くには」
辻琢磨による連載エッセイ “‘自邸’を動かす” 第2回「外構と玄関周りの改修 / 庭のように家が動くには」

アーキテクチャーフォト編集長の後藤連平さんから断続的にやっている自邸の改修が面白そうなので連載を書いてみませんか、と言われたのは渡辺事務所修行記(川の向こう側で建築を学ぶ日々)の連載が終盤に差し掛かったころだった。

小さな、部分的な改変が面白いので、部分に着目して一回ずつを構成していくのはどうか、という編集長の意図がまずあった。前回も感じたが、連載を数年に渡って書かせてもらうというのはとても得難い経験で、その時その時自分が考えていることをそのまま書くと、振り返って見た時に、こういう反応があったとか、自分の思考もこうだったんだとか、切り口やテーマが連続するからこそ見えてくる時間軸上の差異が分かりやすい。

今回、テーマは自邸の改修である。
前回のように他者の活動をレポートする、というよりもっと直接に自分の当事者性が現れるだろう。自らがクライアントであるというプライベートな条件だからこそ、この連載を通して、私性を超えてその社会的意義や建築の可能性を見出だせるような学びを自分にも期待している。

その学びに、時間と興味のある方は今回も数年間、お付き合いいただければと思います。

 


 
外構と玄関周りの改修 / 庭のように家が動くには

text:辻琢磨

 
 
ずいぶんと筆が止まってしまったが、ようやく2回目を書き始められる。1回目のエッセイ「少しずつ建てる、広々と住まう、ゆっくり考える」から3年も経ってしまったが、このエッセイ自体もゆっくり進めているということでご理解ください。

初回は、この家に住み始めた経緯と、少しずつ家をつくる理由として①住宅ローン、②成熟社会の余剰、③動きとしての建築、④広々と住まうという4つのトピックを挙げ導入とした。今回からは具体的にどのように改修が進んでいったかを時系列になるべく沿って説明していきたい。

住み始めたのは2018年で、最初は二階を事務所スペースとすべく間仕切り壁を解体したところから始まった。※1
その後住みながら家具を移動したり襖を外したり自分たちでできることは自分たちで行いながら少しずつ家が動き始めた。時系列で手を入れた箇所をまとめると下記のようになる。

辻琢磨による連載エッセイ “‘自邸’を動かす” 第2回「外構と玄関周りの改修 / 庭のように家が動くには」工事の履歴 image©辻琢磨建築企画事務所

黄色の網掛けの部分はDIYではなく大工さんや業者さんに工事を任せた部分だ。自分も現代技術の発達と木造の大工技術の蓄積の恩恵にあやかり、インパクトドライバや丸鋸、釘抜き程度であれば少しは使えるので、小規模な解体や棚程度であればつくれるが、自分より大きな構築物やコンクリートや金属相手になると自分の施工技術の範疇をはるかに超えるので、入居した初期の門扉とカーポートの解体は業者さんに任せることになった。

※1 自邸があるこのエリアは開発が抑制される市街化調整区域で、兼用事務所利用には用途制限があるものの、市街化調整区域に指定される前から宅地であった土地である「線引前宅地」にあたり、浜松市では線引前宅地では第2種低層住居専用地域に建築できる用途(延べ床面積の1/2以上を居住用の用に供した50㎡以下の事務所・工房)は認められており、その条件に則った工房付き事務所兼住宅として2023年に都市計画法上の用途変更を行った。

門扉はコンクリートの塀とゴロゴロと引くタイプのゲートでできていて、祖父や祖母が毎朝晩開け締めしていた記憶がかすかにある。カーポートはおそらくアルミ形材の構造にポリカーボネートの半透明の面材で構成される、片持ち柱の屋根だった。二世帯で住んでいた私の父の車が停められていた場所である。思い返せば、住み始めてから、車で毎日道路から出入りするときに門扉とカーポートが気になっていたのだと思う。ここからここは自分の敷地ですと表明して得られる安全性と、雨に濡れたくないという合理性よりも、立派な庭をすっきりさせたいという思いも勝ったのだろう。

結果的に、ここから、40年弱かけて段階的に家の外側に纏わりついたごく小規模な構築物(倉庫や物干し屋根、バルコニー、塀等)をとにかく減築していくことになるのだが、その最初が道路側の入口に位置する門扉とカーポートであった。
ただ、その後の減築はこのタイミングでは想定しておらず、完全に見切り発車で自邸を動かす行為がスタートした。

【ap job更新】 北海道札幌から、地域性と環境性能を追求する建築を手がける設計事務所「株式会社 遠藤建築アトリエ」が、設計スタッフ(既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 北海道札幌から、地域性と環境性能を追求する建築を手がける設計事務所「株式会社 遠藤建築アトリエ」が、設計スタッフ(既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 北海道札幌から、地域性と環境性能を追求する建築を手がける設計事務所「株式会社 遠藤建築アトリエ」が、設計スタッフ(既卒・経験者)を募集中洞爺湖 鶴雅リゾート 洸の謌

北海道札幌から、地域性と環境性能を追求する建築を手がける設計事務所「株式会社 遠藤建築アトリエ」の、設計スタッフ(既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

遠藤建築アトリエは、小樽出身の遠藤謙一良が、建築家 竹山実に師事し、1994年に設立。
自然、文化、素材など、その土地ならではの魅力を建築に取り込み、設計から監理まで一貫した体制のもと、環境性能の高い建築と、地域社会を豊かに育む建築文化の創出に取り組んでいます。
また遠藤は札幌市立大学特任教授として、建築の未来を担う人材の育成にも関わっています。

【AWARD(抜粋)】
・洞爺湖鶴雅リゾート洸の謌「洸響」
iF DESIGN AWARD 2023/グッドデザイン賞 2024
/IDA Design Awards 2023(Silver)
・遠藤建築アトリエ社屋
iF DESIGN AWARD 2022/北海道建築奨励賞
・北海道立北の森づくり専門学院
第1回HOKKAIDO WOOD BUILDING賞
他多数

【進行中プロジェクト(一例)】  
・知床らうす餐荘(ホテル)
・国立大学法人北海道教育大学附属旭川幼稚園
・北海道インターナショナルスクール改修増築
・コンドミニアム(富良野・ニセコ・白馬)
・クリニック(札幌・旭川・函館)

【ap job更新】 グエナエル・ニコラを中心に、国内外の幅広いプロジェクトを手掛ける「キュリオシティ」が、インテリアデザイン・CGパース制作・広報のスタッフを募集中
【ap job更新】 グエナエル・ニコラを中心に、国内外の幅広いプロジェクトを手掛ける「キュリオシティ」が、インテリアデザイン・CGパース制作・広報のスタッフを募集中
【ap job更新】 グエナエル・ニコラを中心に、国内外の幅広いプロジェクトを手掛ける「キュリオシティ」が、インテリアデザイン・CGパース制作・広報のスタッフを募集中

グエナエル・ニコラを中心に、国内外の幅広いプロジェクトを手掛ける「キュリオシティ」の、インテリアデザイン・CGパース制作・広報のスタッフ募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

CURIOSITYでは、インテリア設計スタッフ、CGパーススタッフ、PRスタッフを募集いたします。

【CURIOSITY(キュリオシティ)について】
キュリオシティは、代表のグエナエル・ニコラ(Gwenael Nicolas)を中心に、ハイエンドリテール、ホテル、レジデンス、大型商業施設など、国内外の幅広いプロジェクトを手がける東京のデザインスタジオです。

私たちはこれまで、店舗設計を軸に、ブランドの本質を空間として表現することを強みとしてきました。素材やディテールがもたらす品質感とともに、一見シンプルでありながらもアイコニックであることが特徴です。ワールドワイドな店舗展開で培われた国際的な視点と、日本の伝統美にも通じるタイムレスな空間づくりにより、近年では国内外のホテルやレジデンスにおいてもご依頼が増えています。

また、私たちのデザインは「人」から始まります。どのような体験を生み出すかを起点にインテリアを構想し、必要に応じて建築的な構成にまで踏み込んでいきます。その結果、近年では建築からスターとする案件も増加しています。

【チームについて】
多様なバックグラウンド:スタッフの約3分の1が海外出身。男女比は約6:4と、グローバルでバランスの取れた環境です。

ワークライフバランス:「よく働き、よく休む」をモットーとしています。夏季休暇や年末年始には有給休暇を組み合わせ、2週間以上の長期休暇を取得するスタッフが半数以上にのぼります。

コミュニケーション:週に1回程度、シェフによるランチ提供をしており、違うチームメンバーとのコミュニケーションも図っています。

現在、複数の新規プロジェクトの進行に伴い、チームの強化を行っています。プロジェクトのフェーズやご経験に応じて、それぞれがこれまで培ってきたスキルを発揮できる案件や役割を担いながら、さらに次のステップへと成長できる環境を用意しています。

【ap job更新】 美術展の会場施工等を中心に、空間デザインも手掛ける「HIGURE17-15cas株式会社」が、制作進行管理のスタッフ(設計経験者も歓迎)を募集中
【ap job更新】 美術展の会場施工等を中心に、空間デザインも手掛ける「HIGURE17-15cas株式会社」が、制作進行管理のスタッフ(設計経験者も歓迎)を募集中
【ap job更新】 美術展の会場施工等を中心に、空間デザインも手掛ける「HIGURE17-15cas株式会社」が、制作進行管理のスタッフ(設計経験者も歓迎)を募集中事務所内 撮影:wataru umehara

美術展の会場施工等を中心に、空間デザインも手掛ける「HIGURE17-15cas株式会社」の、制作進行管理のスタッフ(設計経験者も歓迎)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

美術展の会場施工などをおこなうHIGURE17-15cas株式会社では、新しくスタッフを募集しています。

HIGURE17-15cas株式会社は、谷根千近くに社屋を構えた展示施工会社です。
元工場跡を改装した建物内に事務所を構え、1階にあるギャラリーは地域密着型のスペースとして運営されています。

都内を中心とした日本全国の主要美術館の設営業務から、美術作家やデザイナー、建築家との共同作業、企業の企画展など、展示台ひとつから大きな空間まで幅広い案件を取り扱い、小さいながらも力のある組織として成長しています。

また近年では展覧会だけでなく、素材や機材における専門知識を活かし、現代美術の作品修復やドキュメンテーション(マニュアル化)にも力を入れ、現代美術の保存修復において大切な役割を担っています。

今後はさらに、空間構成や展示デザインの領域にも力を入れて、 一緒に手を動かしながら試行錯誤をしてくださるスタッフを若干名募集します。

【会社詳細】
HIGURE17-15cas株式会社

代表取締役 有元利彦
現代美術を中心としたインストーラー。株式会社東京スタデオ元会長・小澤洋一郎氏に師事し施工の仕事を学び、2011年HIGURE17-15casを継ぎ代表に。2017年法人化。

HIGURE17-15casがこれまでに携わった展覧会は、「デイヴィッド・ホックニー展」(東京都現代美術館)、「カルティエと日本 半世紀のあゆみ 『結 MUSUBI』展 ― 美と芸術をめぐる対話」(東京国立博物館)、「デザインあ展neo」(TOKYO NODE)など多数。

最も注目を集めたトピックス[期間:2026/4/6-4/12]
最も注目を集めたトピックス[期間:2026/4/6-4/12]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2026/4/6-4/12)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 藤田時彦 / atelier umiによる、滋賀・高島市の「安曇川の家」。豊かな自然に囲まれた大きな敷地。施主の“森の中に住みたい”という要望を起点とし、“森のような要素”を空間に導入する計画を志向。天井高の変化と“柔らかなアール”の連続で木々の下を歩く様な感覚を生み出す
  2. 槇総合計画事務所による建築展「Vernacular Humanism / 人と社会と建築と」。槇文彦が創設し60周年を迎えた設計事務所の展覧会。同事務所設計の建築を会場に、未発表作品や進行中計画も含む145作品を紹介
  3. 隈研吾建築都市設計事務所・BDP・MICAによる、ロンドンの、ナショナル・ギャラリー新館設計コンペの勝利案。200年以上の歴史ある美術館を拡張する計画。都市の重要な二つの広場の間にある敷地において、両者を結びつける新たな屋外空間を備えた建築を提案
  4. スミルハン・ラディックによる、チリ・パプドの住宅「Pite House」。プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2005年に完成。海岸の岩の多い地形に埋め込まれた家。住まいと風景の関係を探求し、建築を“擁壁とテラスの連なり”として構成して周辺環境の“岩”と結びつける
  5. スミルハン・ラディックによる、チリ・サンティアゴの飲食店「Restaurant Mestizo」。プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2006年に完成。都市公園の中にある“ランドスケープの延長”として造られた建築。地平線・シェルター・公共的な所作として同時に現れる屋根が内外の境界を溶融する
  6. ドナルド・ジャッドのワタリウム美術館での展覧会「ジャッド|マーファ 展」。初期の絵画や60年代-90年代に制作された立体作品から、建築のドローイング・図面・写真なども展示。会場構成は w/ が手掛ける
  7. 内藤廣建築設計事務所による、東京・世田谷区の「多摩美術大学 上野毛キャンパス新棟」。講義室・ギャラリー・講堂などを内包する施設。“雨露を凌ぐ清朗な覆い”となる大屋根があり、“競い合い、絆を結ぶ”ための交流テラスを備えた建築を考案。講堂は目に止まるように“お椀を伏せた”様な形態とする
  8. 青木真研究室による、東京・練馬区の「緑の家」。地域の散歩道となっている緑道沿いの敷地。体験への“特徴的なシーンの挿入”を意図し、曲面と平面が混交する“樹木に呼応したような形態”の建築を考案。内部はニッチ空間が立体的に連続した垂直的一室空間とする
  9. スミルハン・ラディックによる、チリ・サンティアゴの「NAVE, Performing Arts Center」。プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2015年に完成。20世紀初頭の住宅を現代的な演技の為の施設に改修。外殻を保持した内部への量塊の挿入で、新たな用途と家の記憶が共存する“層状の空間”を生み出す
  10. 辻琢磨による連載エッセイ “‘自邸’を動かす” 第2回「外構と玄関周りの改修 / 庭のように家が動くには」
  11. 内野吉貴 / YDS建築研究所による、「熊本の住宅」
  12. 【ap編集長の建築探索】vol.013 太田拓実「オープンスタジオと20周年を振り返る小さな展示」
  13. スミルハン・ラディックによる、チリ・ミジャウエのワイナリー。プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2013年に完成。起伏のある地形の敷地において、水平に広がり“谷のスケールに溶け込む”建築を考案。内部では生産・貯蔵・試飲が“連続した空間の流れ”として展開
  14. ファラによる、ポルトガル・ポルトの「stand for circo de ideias」。ブックフェアの為の9㎡のスタンド。24の金属部材を三次元のグリッドとして組み立て、周縁部に配した鏡で“複製され拡張される”空間を考案。部材の色彩は公園のクジャクとも予期せぬ対応関係を結ぶ
  15. kurosawa kawara-tenによる、千葉・木更津市の「Gさんのための家」。施主が手入れを続けてきた敷地での計画。望む建築を共に探る対話のプロセスを試み、“のびやか”だか“草花を守る為に大きな建物は避ける”という思いを発見。1階面積を抑えて2階部分を大きく跳ね出す建築を考案
  16. 建築家の隈研吾とグラフィックデザイナーの佐藤卓が行った対談の動画。2026年2月に行われたもの
  17. フォルム・木村浩一建築研究所による、大阪市の「Room 1101」。最上階の住戸をセカンドハウスに改修。施主の“非日常の空間”という要望に、フロストガラスのスクリーンで“光と影の視覚体験”を創出する空間を考案。静かに自身と向き合い多忙な日常をリセットできる場も意図
  18. 長谷川豪建築設計事務所がインテリアを手掛けた、東京・神保町の「三省堂書店神田神保町本店」の動画。ドローンで撮影したもの
  19. 榊原節子建築研究所による、大阪・泉大津市の住宅「木の傘」。定年を迎える施主がひとりで暮らす住まい。“長い時間を受け止める場”として、全体を“ひとつの傘”として天窓と高窓から“柔らかな光”が入る建築を考案。角度を振る配置で性格の異なる四つの外部空間も生み出す
  20. 干田正浩 / MHAAによる、東京・目黒区の集合住宅「盤桓」。樹木が茂り“心地よい風”が流れる旧家の敷地での計画。木々を残し“風を取込む”建築を求め、内部から考えて“多様な住戸タイプ”を立体的に組合せる構成を考案。緑との補色関係を考慮して朱色のファサードとする

海外の美術館の建築キュレーターと藤本壮介が登壇した、森美術館での国際シンポジウム「建築キュレーションを建ちあげる」のダイジェスト動画。2025年10月に行われたもの(日本語字幕付)

海外の美術館の建築キュレーターと藤本壮介が登壇した、森美術館での国際シンポジウム「建築キュレーションを建ちあげる」のダイジェスト動画です。2025年10月に行われたもの。日本語字幕付。シンポジウムの詳細はこちらに掲載されています。
CAC Seoul共同ディレクターのチョン・ダヒョン、サンフランシスコ近代美術館のジェニファー・ダンロップ・フレッチャー、GRACE共同設立者のエカテリーナ・ゴロヴァチュクと藤本壮介が登壇しました。

【ap job更新】 OMAと日建設計で経験を積み開設された「松田仁樹建築設計事務所」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2026年新卒)・事務広報・学生アルバイトを募集中
【ap job更新】 OMAと日建設計で経験を積み開設された「松田仁樹建築設計事務所」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2026年新卒)・事務広報・学生アルバイトを募集中
【ap job更新】 OMAと日建設計で経験を積み開設された「松田仁樹建築設計事務所」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2026年新卒)・事務広報・学生アルバイトを募集中

OMAと日建設計で経験を積み開設された「松田仁樹建築設計事務所」の、設計スタッフ(経験者・既卒・2026年新卒)・事務広報・学生アルバイト 募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

松田仁樹建築設計事務所では、設計スタッフ・事務スタッフ・アルバイトを募集致します。

【代表メッセージ】
現在弊社では20件超の様々な規模・用途のプロジェクトが進行しており、非常に多彩で優秀なメンバーとともに建築のあるべき姿を日々議論しながら設計を進めています。

建築設計とは、建築を通して人間や世界について思索し、表現する営みです。
そうしてつくられた建築や都市の中で、人は世界を経験し、身体化していきます。

私自身、OMAと日建設計にて非常に大規模なプロジェクトの設計に携わり、建築が都市に与える影響の大きさに慄きながらも、その責任の重圧の中でいかに社会に寄与する射程の長いデザインを提案できるかを必死に考えてきました。

私たちはそうした世界への精緻な眼差しと、身体の感覚的経験の両方を大切にしながら、目まぐるしい社会の変化に耐えうる新しい建築のあり方を探求しています。

建築が好きで探求心の強い方、独立志望の方、一緒に事務所の成長を担っていける方など、意欲的な方のご応募をお待ちしております。

スミルハン・ラディックによる、チリ・パプドの住宅「Pite House」。プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2005年に完成。海岸の岩の多い地形に埋め込まれた家。住まいと風景の関係を探求し、建築を“擁壁とテラスの連なり”として構成して周辺環境の“岩”と結びつける
スミルハン・ラディックによる、チリ・パプドの住宅「Pite House」。プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2005年に完成。海岸の岩の多い地形に埋め込まれた家。住まいと風景の関係を探求し、建築を“擁壁とテラスの連なり”として構成して周辺環境の“岩”と結びつけるPite House photo courtesy of Cristobal Palma
スミルハン・ラディックによる、チリ・パプドの住宅「Pite House」。プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2005年に完成。海岸の岩の多い地形に埋め込まれた家。住まいと風景の関係を探求し、建築を“擁壁とテラスの連なり”として構成して周辺環境の“岩”と結びつけるPite House photo courtesy of Cristobal Palma
スミルハン・ラディックによる、チリ・パプドの住宅「Pite House」。プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2005年に完成。海岸の岩の多い地形に埋め込まれた家。住まいと風景の関係を探求し、建築を“擁壁とテラスの連なり”として構成して周辺環境の“岩”と結びつけるPite House photo courtesy of Hisao Suzuki
スミルハン・ラディックによる、チリ・パプドの住宅「Pite House」。プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2005年に完成。海岸の岩の多い地形に埋め込まれた家。住まいと風景の関係を探求し、建築を“擁壁とテラスの連なり”として構成して周辺環境の“岩”と結びつけるPite House photo courtesy of Cristobal Palma

スミルハン・ラディックによる、チリ・パプドの住宅「Pite House」です。
プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2005年に完成しました。海岸の岩の多い地形に埋め込まれた家です。建築家は、住まいと風景の関係を探求し、建築を“擁壁とテラスの連なり”として構成して周辺環境の“岩”と結びつけました。
アーキテクチャーフォトでは、スミルハン・ラディックの2026年のプリツカー賞受賞を特集記事として紹介しています。


こちらはプロジェクトに関するテキストです(翻訳:アーキテクチャーフォト / 原文は末尾に掲載)

チリ中部沿岸の岩の多い地形の中に埋め込まれたカサ・ピテ(Casa Pite)は、住まいと風景の関係を探求しています。

その構造体は、擁壁とテラスの連なりとして構成され、建築を地表に載せるのではなく、岩に結びつけています。それは、気候と眺望の精緻に調整されたバランスを内に秘めており、そこでは構造・配置・プロポーションが相互に作用して、孤立することのない居場所を生み出しています。

厚いコンクリートの壁が海の広がりを切り取り、意図された体験を生み出す一方で、低い天井と陰のある閾は、地平線と空へ向けて方向づけられた外部に露出したプラットフォームへと移行していきます。

カサ・ピテは、露出を親密さへと変換するラディックの能力を示しており、それによって建築が根源的な力と人間的なスケールとのあいだを媒介することを可能にしています。

スミルハン・ラディックによる、チリ・サンティアゴの飲食店「Restaurant Mestizo」。プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2006年に完成。都市公園の中にある“ランドスケープの延長”として造られた建築。地平線・シェルター・公共的な所作として同時に現れる屋根が内外の境界を溶融する
スミルハン・ラディックによる、チリ・サンティアゴの飲食店「Restaurant Mestizo」。プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2006年に完成。都市公園の中にある“ランドスケープの延長”として造られた建築。地平線・シェルター・公共的な所作として同時に現れる屋根が内外の境界を溶融するRestaurant Mestizo photo courtesy of Gonzalo Puga
スミルハン・ラディックによる、チリ・サンティアゴの飲食店「Restaurant Mestizo」。プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2006年に完成。都市公園の中にある“ランドスケープの延長”として造られた建築。地平線・シェルター・公共的な所作として同時に現れる屋根が内外の境界を溶融するRestaurant Mestizo photo courtesy of Gonzalo Puga
スミルハン・ラディックによる、チリ・サンティアゴの飲食店「Restaurant Mestizo」。プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2006年に完成。都市公園の中にある“ランドスケープの延長”として造られた建築。地平線・シェルター・公共的な所作として同時に現れる屋根が内外の境界を溶融するRestaurant Mestizo photo courtesy of Gonzalo Puga
スミルハン・ラディックによる、チリ・サンティアゴの飲食店「Restaurant Mestizo」。プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2006年に完成。都市公園の中にある“ランドスケープの延長”として造られた建築。地平線・シェルター・公共的な所作として同時に現れる屋根が内外の境界を溶融するRestaurant Mestizo photo courtesy of Gonzalo Puga

スミルハン・ラディックによる、チリ・サンティアゴの飲食店「Restaurant Mestizo」です。
プリツカー賞受賞建築家の代表作のひとつで2006年に完成した作品です。都市公園の中にある“ランドスケープの延長”として造られた建築。地平線・シェルター・公共的な所作として同時に現れる屋根が内外の境界を溶融しています。
アーキテクチャーフォトでは、スミルハン・ラディックの2026年のプリツカー賞受賞を特集記事として紹介しています。


こちらはプロジェクトに関するテキストです(翻訳:アーキテクチャーフォト / 原文は末尾に掲載)

サンティアゴの端に位置するビセンテナリオ公園(Bicentenario Park)の中に設けられたメスティソ(Mestizo)は、ランドスケープの延長として現れます。

近隣のピルケ(Pirque)の採石場から調達された荷重を負担する石によって支えられた屋根は、地平線、シェルター、そして公共的な所作として同時に現れ、日陰と連続性を提供しながら、内部のダイニングと周囲の地形との境界を溶解させます。

風、光、そしてアンデス(Andes)の遠景は、奥行きとプロポーションを通じて調整され、地盤、気候、そして共有された存在に根ざした空間的状態を生み出します。

【ap job更新】 建築家の連勇太朗が代表理事を務め、“新たな住環境モデル”の発明を目指す「CHAr」が、設計スタッフ(2026年新卒・既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 建築家の連勇太朗が代表理事を務め、“新たな住環境モデル”の発明を目指す「CHAr」が、設計スタッフ(2026年新卒・既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 建築家の連勇太朗が代表理事を務め、“新たな住環境モデル”の発明を目指す「CHAr」が、設計スタッフ(2026年新卒・既卒・経験者)を募集中ROOOJI大森中 新建築掲載 グッドデザイン賞受賞

建築家の連勇太朗が代表理事を務め、“新たな住環境モデル”の発明を目指す「CHAr」の、設計スタッフ(2026年新卒・既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

【CHArについて】
NPO法人CHAr一級建築士事務所は、「次世代に求められる住環境モデルの発明と実装」をミッションに掲げ、建築設計を軸に、まちづくり・事業開発・リサーチ・自社プロジェクトの運営までを横断的に手がけています。

私たちは、建物をつくることに留まらず、地域・コミュニティ・仕組みまでを含めて環境を再編集し、新しい価値とネットワークを社会に実装することを目指しています。企画構想から設計まで一貫して関わり、多様なアクターと協働しながらプロジェクトを動かしているのが特徴です。

現在は、新築からリノベーション、住宅から地域拠点まで、多様なプロジェクトが同時進行しています。CHArでは、それらを一品生産の「作品」として完結させるのではなく、社会に展開可能な「住まいのモデル」として設計・実装しています。

例えば、新築住宅では、将来的にストックとして循環していくことを前提に、再現可能な木造住宅モデルの開発に取り組んでいます。また、地価や建設コストの高騰によって住宅取得が困難になりつつある状況に対し、低価格で建設可能な新しい住宅供給の仕組みをデザインしています。
さらに、廃校を活用した地域拠点の再生や、新しい暮らしを実現する賃貸住宅の企画・設計・運営までを一体的に手がけるなど、建築を単体の設計行為としてではなく、社会の仕組みとして更新していく実践を行っています。

こうした実践の中で、設計力だけでなく、構想力、プロジェクト推進力、社会実装の力までを総合的に身につけられる環境です。単なる設計事務所ではなく、実験と実践を繰り返しながら、新しい建築と社会のあり方を一緒につくっていくチームです。
建築を軸に、設計・まちづくり・事業づくりまで踏み込んでチャレンジしたい方、これからの時代の住環境を自らの手で切り拓きたい方を歓迎します。

Subscribe and Follow

公式アカウントをフォローして、
見逃せない建築情報を受け取ろう。

「建築と社会の関係を視覚化する」メディア、アーキテクチャーフォトの公式アカウントです。
様々な切り口による複眼的視点で建築に関する情報を最速でお届けします。

  • 情報募集建築・デザイン・アートの情報を随時募集しています。
  • メールマガジン メールマガジンで最新の情報を配信しています。